きょう
夢をみた
母を背負って
歩く夢だった
わたしの背にもたれかかる
母のからだの軽さに
“わたしをつかってください”
という想いがこみあげる
母の
ほそい脚をかかえ
母の
ほのあたたかさを
背に感じながら歩く
“わたしをつかってください”
育てていただきましたね
産んでいただきましたね
こんなになるまで
働いてくださいましたね
おかあさん
わたしをつかってください
わたしはようやく
おかあさんを
背負わせていただけるようになれました
おかあさん
この胸の高鳴りを
おかあさんに
ささげたいのです
こころ
こころをかんじる
ひとがすき
こころのあるひと
いたみのわかるひと
よろこびをしるひと
かなしみをしるひと
やすらかな
音楽のながれる
そんなこころを
もつひとがすき
こころ
たいせつなこころ
こころってなんだろうって
ずっと
おいかけてみて
知ったこと
それは
こころとは
五感だったということ
鼻の
肌の
目の
耳の
舌の
そして細胞の整列と
震えかたのこと
それを
心
ってよぶんだ
「ただいま」
と呼びかけたら
「おかえり」
とこだまする家
おとうさんと
おかあさんが
家にいる家
外にどんなものがいたって
へっちゃらさ
隅からでてくる何がいたって
怖かないさ
だってぼくには家がある
「ただいま」
と駆けこんだら
「おかえり」
とこだまする家がある
ほうら今日もみえてきた
ぽちりと灯りがみえてきた
くんくん今日はカレーだな
タラララッタンタン
トロロットントン
足がどんどん運んでく
家へ
家へとぼくを連れ
「ただいま」
「おかえり」
おかあさんの声がする
おとうさんの声がする
ぼくを迎える
ぼくの家
おとうさんと
おかあさんが
家にいる家
愛って
わたしってこと
愛って
すべてってこと
愛って
たったひとつってこと
愛は
わたし
わたしというすべて
爪も、肌も、髪も
あたまからつま先まで
すべて愛
かたちも得意なことも
すべてちがうのに
みんなでひとつ
それが私
それが愛
わたしは愛で
愛はすべて
わたしのすべてが
わたしらしいとき
そこにはじめて
平和はうまれる
愛は平和を
うみだしはじめる