テーマ：月に願いを

私は、昔から手に届かない人ばかりを好きになる。
友達関係であれ恋であれ、私のことをまるで好きになりようがない人にばかり惹かれてしまいます。
今はだいぶ落ち着いたけど、私は私に似た要素を感知すると過敏に反応して避けてしまう。

自分とは全く違う毛色の人間の横顔が美しく見えてしまうのです。
深く交友するわけでもなく相手の中身をきちんと知ろうともせず。あー恥ずかしい。

そうやって、はじめから進展性ゼロの交友関係に憧れを持つことが多かったからか、いつからか月を見ると誰かのことを思い出すようになりました。
そこにいるのに届かない人。
大きな存在で、でもずっと遠くにいるからぼやけてよく見えない人。

夜道で月を見上げる度に、その時その時の好きな人のことを考える。
あの人と友だちになりたいな。と思うとき、まあなれるわけないか。とも思う。関わって傷付けたくないし、傷付きたくない。
勝手に憧れたりして、それすらも人によっては知ってしまったら不愉快だろうな……と思ったりする。

月がきれいだな、と思うときはさみしくて、さみしいな、と思うときは少し気持ちいい。
なんだかんだそれで平気だからなんとかやっていけてるような、そんな気がします。

テーマ：降り止まない雨

このお題好き過ぎる……
私は雨が大好きです。やまない雨が好き。雨のやまない国に住みたい。かび臭い部屋の中でぼーっと本を読んだり和菓子を食べたりしたいです。

テーマ：あの頃の私へ

大学に入ってからの私は、いきなり広がった交友関係の中で慣れないことばかりしていたと思う。
あの頃一緒に行動したり、お酒を飲んだり、サークル活動をした人達と私はもう二度と会わないと思う。

今もあの頃のみんなは定期的に会ったり、結婚式や新居訪問とか色々あるみたいだけど、私はもう関わりたくない。

私には合わない人達だった。
誰かが悪いとかじゃなくて、なんならみんな私より遥かに大人で現実を生きる出来た人達だったと思う。

それでもあの頃の人間関係を思い出すと、うまくやれなかった自分にもやもやしたり、変な声が漏れ出たり、自分自身を叱責したくなったりとぐちゃぐちゃと感じたくない感情が沸き起こってすごく疲れる。
楽しい思い出もあったけど、あの頃の私を私は好きになれない。
思い出すたびに自分を傷付けたくなる。

あの頃の私には、無理しなくていいと伝えたい。
合わない人達だって本当はわかってたはず。
無理をするくらいならひとりでいればよかったな、と思います。

テーマ：逃れられない

私の母は、私にいつも「逃げるな」と言っていた。
私はどうしようもない劣等生だったから仕方ない。

母は自分が錯乱して救急車に無理やり担ぎ込まれるときですら、私に向かってそう叫んだ。
逃げられなかった人はこうなるんだな……とその時思ったのを今でも覚えている。
もし私に子供ができたら逃げていいよって言おう、とも思った。

それはそうと私の人生は逃げまくりです。
なんかもう、この人生もそろそろ頭打ちだなーとか思ったりします。
これ以上、未来に何かあるとはあまり思えない。

今はなんとかなっていても、多分そのうちもっと逃げられないようなことが起こる。
両親の介護が始まったり、自分自身がそれより先に大きな病気になるかもしれない。
景気も世界情勢も明日も信じられない。

どうするんだろうな。
どうなっちゃうんだろう。

心配事のほとんどは起こらないとも言うし。
いつかその時まで逃げ続けようと思います。

テーマ：また明日

また明日、という言葉はいいですよね。
まるでまた明日会えることが確定しているような、当たり前に思っているような、無邪気に信じているような言いぶりがとても好き。

子供の頃は何も考えずに安易に口にしていたけど、いつの間にかそこに祈りが上乗せされるようになったように思う。
また明日（もお互い元気で会えますように）。みたいに。

明日何が起こるかわからない、というのがフィクションではいとわかるようになってしまった。
普通の何気ない会話をしていた人と、数日後に会えなくなってしまう。
そんなことがいつでも起こり得るんだな、といやでも経験でわからされてしまった。

大人になってだいぶ経ちますが、「明日もあなたにちゃんと会えたらいいな」とひそかに念じることが増えました。