ぼーっと通り過ぎていく雲を見つめて

あの雲はあの形に似ているとか

流れの速さが違う雲があるなぁとか

やがて飽きたら立ち上がる

急に立ったものだからふらついた

雲の上はきっと壮大なんだろうなぁと思いながら

家路を辿る


＊大地に寝転び雲が流れる

幼かった私にとって病院での生活は辛かった

1人の時間は寂しくて

手の甲に刺さった点滴はじわじわ痛んで

夜の廊下は怖かった

〜

十数年昔のことで名前も忘れてしまったけれど

君はよく私と話してくれたね

よく一緒に折紙をして遊んでくれたね

年は私と近かったかな

君と過ごした時間はすごく楽しかった

でも

私が退院する時、君はまだ病室にいたね

君に何も言えずに私は退院してしまった

私は君に


＊「ありがとう」そんな言葉を伝えたかった

やめてよ

辛くなるのは私だから

後で苦しいのは私だから

その優しさが痛いから

だからやめて

私に


＊優しくしないで

色とりどりで鮮やかな風景

モノクロな世界があってもいいけど

カラフルな方が素敵じゃない？


＊カラフル

世の中楽しい事、嬉しい事ばかりだと

結構つまらないものだよ

楽園に行ったってきっとすぐに飽きてしまう

ちょっと大変、くらいが丁度良いんだよ


＊楽園