誰かと一緒に歩くには
歩幅を合わせないといけません
次の一歩を常に考え続けないといけません
僕はそれに疲れてしまって
少しのズレが生まれました
そのズレはいつしか大きくなって
あなたはずっと先に行ってしまいました
僕の声も届かなくなり
ついにあなたの背中が見えなくなって
僕は歩く事をやめてしまいました
同じ歩幅の人なんて
きっといない
誰かがまた通りかかりれば
少しの間一緒に歩くだけなんだ
助けを求めてるわけじゃなく
ただ暗闇に向かって大声で叫んでいる
叫ぶことで次の言葉を捜してる
叫んではいるが、その場を動くことが出来ないでいる真っ暗闇を進むのには勇気がいるから
手を伸ばしたら
もしかしたら何かに触れるかもしれないのに
すぐ目の前に誰かがいて
その人の手に触れるかもしれないのに
手を伸ばす事
一歩踏み出すことが出来ないでいる
恐れるあまり
目すらつぶっているのかもしれない
目を開けたら何かが見えるのかもしれないのに
遠くに微かにでも光が見えたら
そこに向かって歩いていけるのかもしれないのに
今立っている場所が崖の先端で
一歩目で海に落ちるかもしれないけど
だた、誰かが叫んでいたら、その声が聞こえたら
自分なら返事くらいしてあげたいよ
それが無いって事は、誰もいないか
いても声を無視しているか、
返事が出来ない状況か、
叫び方が悪いんだ、
そして暗中模索して
いつか喉が枯れて、声が出なくなる
結局歩き出して、転んでる
よくある話だ、いちいち気にしてられない
私が夏を殺した時
その断末魔は雷になって
涙は嵐になった
冬をとられたくなくて
私だけの冬でいてほしくて
たけど冬は心を凍らせてしまった
冷たい風が赤く染まった枯れ葉を巻き上げる
私の涙はいつまでも続く雨になった
終わりのない長い夜が訪れた
私はやっと気がついた
だから星に祈った
私の祈りは種になった
いつか冬の心が溶けるように
新しい気持ちが生まれるように
いつか晴天の下で芽吹くように
忘れられないのは
思い出してしまうから
思い出してしまうのは
まだ夢にみるから
夢にみるのは
きっと忘れられないから
あなたは一言だけ
「うそつき」
と言いました
僕は口が上手いから
色々な言葉を操って
様々な比喩や表現方法を使って
自分自身すら煙に巻く
騙し仰せた気になって
誤魔化しや、言い訳に塗れて
歪な形でバランスをとって生きている
なのに
あなたの飾らない真っ直ぐな眼差しに
いつも撃ち抜かれてしまいます