10/7/2023, 12:30:08 PM
おじいちゃんは強かった。
台所からブチブチと音が聞こえる。
台拭きがおじいちゃんに絞られていた。
おじいちゃんちの台拭きはいつも穴が空いていた。
おじいちゃんより強い人はいなかった。
そしておじいちゃんは優しかった。
おじいちゃんより優しい人はいなかった。
おじいちゃんより優しい人がいない。
おじいちゃんに会いたい。
(力を込めて)
10/6/2023, 2:44:38 PM
それは、賞味期限をとうに過ぎていた。
まだまだ先の話だったでしょう?
「心配しすぎ、ほら大丈夫だよ」って言ってくれたじゃない。
(過ぎた日を想う)
10/5/2023, 10:31:14 AM
プラネタリウム。
もうすぐ始まるね。
この暗いかんじ、ワクワクするね。
星座のことは、忘れました。
暗がりで、彼の寝顔が輝いていました。
どの星座よりも、輝いていました。
(星座)
10/4/2023, 1:14:11 PM
あと一歩で、私は自由になれる。
「せっかくなんで、最期に僕と踊りませんか?」
見知らぬ青年が穏やかに微笑んで、手を差し出した。
まるで漫画みたいな展開。
喜んで、と私は彼の手を取り……
私は自由になれたはず。
なんで、涙?
(踊りませんか?)
10/3/2023, 11:33:20 AM
色、形、大きさ。
私が求めていたもの。
やっと巡り会えた。これは私のマグカップ。
今日は良い日だ。
「ご自宅用ですか?それとも…」
「…!」
「あっ!あの時の!」
今日は良い日だ。
(巡り会えたら)