放課後
小学校の校庭が見える。
夕刻だが、子供の姿がちらほらと見て取れる。
皆ランドセルを背負い、校門に向かっている。
これから帰宅するのだろう。
放課後に遊んでいたにしては少々遅い時刻だ。
行事の準備でもあるのだろうか。
大人になるとそういったことは少なくなる。
イベントの準備など店の予約くらいだ。
結婚し子供ができたら、子供の為に準備に勤しむ日が来るのだろうか。
カーテン
ボロ屋の窓にボロボロのカーテンが見える。
何か違和感を覚え目を凝らしてみた。
遠く薄暗いためよく分からないが、何かが引っ掛かっているようだ。
空き家かどうか分からない家をじろじろ見るのも良くないだろう。
気にはなるがその場を離れた。
するとすぐに音がした。
振り返るとカーテンが動いている。
再び目を凝らしていると、視線を感じる。
2階に人がおり、こちらをじっと見ている。
私は急いでその場を離れた。
涙の理由
人目を憚らず泣いている人がいる。
涙を少し流す程度だが、先ほどからずっと泣いている。
声をかけるべきだろうか。
周囲の人達も気にしているように見えるが、誰も何もしない。
思い切って声をかけたが、落ち着いた声でやんわりと断られた。
どうしようか。
声をかけたのは相手への気遣いでもあるが、自分のためでもある。
親しくない相手であっても、近場で泣かれると気になるのだ。
人前で泣くほどのことが何なのか、理由も気になる。
泣き止むことが出来ないのなら、場所を移してもらえないだろうか。
ココロオドル
待ちに待った日がやってきた。
浮かれているのが自分でも分かる。
人に見られるのは恥ずかしいので、平静を装う。
下準備はバッチリだ。
そろそろ時間だ。
今日はお金も時間も気にしない。
束の間の休息
近頃は忙しい。
休む間もない程だ。
食事や仮眠以外はずっと働いている。
その最中、少しだが時間ができた。
ほんの短い時間だが久々の休息だ。
有意義に使う為、何をしようか考えた。
しかし、考えている間に休憩時間は終わった。
束の間の休息を無駄にした気がするが、体と頭を休められたと思うことにする。