奇跡をもう一度って難しいお題。
今まで生きてきた中で、「奇跡だな」って思うことはあまりなかった気がする。
時々、いいなとか、すごいねって言ってもらうことはあっても、全ては自分自身が下してきた決断と努力の積み重ねによって得たものだと思っている。
だから奇跡というよりは必然に近いし、もう一度ということも無い。
強いて言うなら、私にとっての奇跡は、
大好きな家族に出会えたことだろう。
生まれる時の家族は選べないから。
♯奇跡をもう一度
黄昏時にはエドワードを思い出す。
エドワードは、私の愛読書『Twilight』に出てくる
登場人物の中で一番お気に入りのキャラクター。
『Twilight』は、中学生、高校生の時に夢中になっていたシリーズの本で、何回も繰り返し読んでいた。
家の近くに図書館があったので本は買わない主義だったが、この本だけは大切に持っておきたくて全巻お小遣いで買い揃えた。
社会人になってからはめっきり読まなくなっていたけれど、最近は入院するたびに現実逃避になるので読んでいる。
どの巻の話も好きだけれど、やはり私は最初の1巻が大好き。
主人公ベラとエドワードが出会い、惹かれあっていくのだが、初めて読んでから10年以上経った今でも、エドワードがとにかく格好良すぎて読むたびにドキドキする。
出てくるセリフもシーンもほぼ頭の中に入っている。
ところで、なぜ黄昏時はエドワードかと言うと、本のタイトルはもちろん、彼はたそがれの時間が1日の中で一番大好きなんだって。
なぜなら、吸血鬼のエドワードは昼間は太陽光に当たるとダイヤモンドのように光り輝いて正体を隠せなくなってしまうので、自分らしく生きられる夜との境目の時間としてほっとするらしい。
好きな人が好きなものは、自分も好きになる。
それは相手が誰でも、例え小説の中に出てくる人であっても、同じみたい。
♯たそがれ
「きっと明日もいい日になる!」と
ワクワクしながら、ドキドキしながら、
毎日幸せな眠りにつけますように。
♯きっと明日も
夜中に、はっと目が覚める。
隣にはあなたが静かに眠っている。
目が覚めた理由は、壁の向こうにいるお隣さんの赤ちゃんが泣いているから。
私のお腹に来てくれた4人の赤ちゃんたちはみんな死んでしまった。
心臓もピコピコ動いていたのに。
小さな小さな人間の形をしていたのに。
確かにあの子たちは生きていたのに。
なぜ私たちの赤ちゃんは生きて、産まれてきてくれないの。
でも、私たちは待ってるから。
ずっと、ずっと。
また、私のお腹に帰ってきてくれて、いつの日か
この手で抱きしめられる日を待ってるからね。
静寂に包まれた部屋で、
今夜も私は、静かに枕を濡らす。
♯静寂に包まれた部屋
3年間遠距離だった私たち
1ヶ月に一度、片道4時間半かけて
新幹線と電車を乗り継いで
あなたは会いに来てくれたよね
アルバイトで貯めたお小遣いで
年下で学生のあなたが一生懸命会いに来てくれるから
何か買ってあげたくて、何かしてあげたくて
社会人になりたての私は
別れ際に「好きなもの選んで!買ってあげる!」と
駅で新幹線で食べる用のお弁当を買ってあげていた
今でもあなたは
「〇〇はよくカツ丼買ってくれたもんなぁ〜」と
ニコニコしながら言う
今思えば、もっといいものを買ってあげたらいいのに
なんならお弁当作ってあげたらいいのにと考えちゃうけど
結婚した今となっては
そんなささやかな想い出が懐かしい
#別れ際に