谷折ジュゴン

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8/26/2024, 9:58:28 AM

「向かい合わせ」

正面から人に見られると

試されているような気がする。

体が石のようになって

言葉が喉にひっかかる。

言いたいことはいっぱいあるのに、やるせないな。

8/23/2024, 12:09:07 PM

創作「海へ」

お盆の昼下がり。海へ散歩に向かうと海月が沢山、海面を漂っていた。海月は幻想的な生き物である。 だからつい、想像したくなってしまうのだ。

静かな夜の海で生を受けた海月は、穏やかな波をゆりかごに、蝶よ花よと育まれる。そして、うつろいゆく空模様に翻弄されることもなく、広く厳しい海原をのらりくらりと揺蕩う。

それから、真っ白な砂浜に打ち上げられて、 裏返しになった体を波に洗われながら、ここまで生きられた誇らしさをそっと噛みしめる。最期には、さよならを言う前に影も形もなく消えゆく。

時にはつまらないことでも真剣に考えるのも悪くない。ゆったりと漂う海月たちを眺めていると、そう思えた。それが、ありがたいと思ったのだった。

明日、もし晴れたらまた海に来よう。わずかに秋の空気を含んだ潮風をあとにして、のんびりと帰路に就いた。

(終)

8/21/2024, 11:38:58 PM

「鳥のように」

麦わら帽子をさらう風にのって

大空を自由に飛び回ることができる

大地を駆け抜ける健脚を持っている

鏡のような水面に浮かび

凍てつく水底へ潜る力がある

食べ物を工夫して見つける賢さがある

さえずりは君の奏でる音楽 私の心の健康

自転車に乗ってどこまでも、鳥のように旅をする

この希望は、いつまでも捨てられないもの

8/10/2024, 11:05:54 AM

「終点」

旅の終わりは冬晴れの空と凪いだ海が良い。

これはふと、空を見上げて心に浮かんだこと。

寒さにひりつく頬、かそけき波の音。

そろそろと訪れる夜の帳に、まぶたを閉じて

静かなエンドロールとともに旅の終わりを迎える。

ここは、終点、ここは、終点。

8/9/2024, 2:49:21 PM

「上手くいかなくたっていい」

眠れない夜には、月や星を見る。

うっすら浮かぶ雲を眺める。

夜空がこんなに綺麗なら

たまには眠ることが上手くいかなくたっていい。

そう思うとだんだん眠くなってくる。

おやすみなさい、良い夢を。

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