19時30分。仕事終わり。
もう外は真っ暗だ。
空気が澄んでいるからか建物の灯りがハッキリとこの目に映る。
最近は18時過ぎかその前くらいに日が沈むらしい。もう冬に近いのかもしれない。
夜景が綺麗に見えるところまで、車を飛ばす。
小高い丘にある公園の駐車場に車を止める。
いくつもあるベンチのうち、夜景が見えやすい一番右のベンチに座る。
三脚の上にカメラを構え、シャッターを押す。
カシャっと音が鳴って写真を見る。
一つ一つの明かりが一人一人自分を主張しているように見えて、星はそれに負けないように自分を輝かせている。
そしてビデオを回す。
10分ほどの動画を撮る。
寝る前に好きな音楽を掛けながら見るのがルーティンで、毎日と言っていいほど夜景をここに撮りに来る。
今日もそれ用。
夜景を堪能した頃、通知が一件。
先週買った服が届いたとのこと。
そろそろ帰ろう。
109テーマ【夜景】
キキーっドンッ💥
「あれ、俺死ぬんだ…」
「今から会社なのに…
好きなあの子に会えるのに…
何やってんだ、自分よ…寝不足とか…」
「アホすぎるだろ、おれ…」
「んん、、」
目が覚めたら、一面白の花畑らしき場所にいた。
「ここ、、どこだ、?俺死んだぞ、?」
「いえ。あなたはまだ、
三途の川は渡ってはいないので、
"死んだ"という表記は間違っています。」
「だれ、だ、」
「天の使いでございます。
まぁ神の弟子です。」
「ここは、?」
「三途の川の一歩手前。あなたの判断で、
死ぬか生きるか決まります。」
「俺死んだの、?生きてんの、?」
「今はその狭間です。
心肺停止して、心臓マッサージを
担当医師がやっている最中です。」
「と、いうこと、?」
「決めてください。一分以内に。」
「いっぷ、!?」
「では。また、一分後に。」
「えっ、?」
女は消えた。天に舞っていった。
そして判断を固めた。一分後。
「決まった?」
「あなたが決めて。
俺は生きていて価値があるのか。
あなたなら分かるだろう?」
「っは、笑 自分で決めろ。」
「決めらんないから聞いたんです。
決めてください、お願いします。」
「…っはぁ、、お前はずっとここに居ろ。」
「へっ?」
「そして神の弟子になれ。」
そう告げられて何年経ったかは分からない。
だけども今は後輩が沢山いる。
俺も立派になったもんだ。
108テーマ【花畑】
世界に一つだけの花。
君は一人、僕も一人。
人間は誰しも、世界に一人。
君の代わりはどこにもいない。
似てる人がいたとしてもそれは別人だ。
どこに行っても君のとなりに僕はいない。
そして僕の隣にも君はいない。
それは当たり前だ。
君と僕はそういう関係ではないのだから。
だったとしても、僕は君にこんなに執着していないと思う。
世界に一つだけ、
世界に一人だけ、
世界にたった一つの恋物語。
107テーマ【世界に一つだけ】
あなたを見ていると胸の鼓動が早くなる。
でもあなたに恋をしている女の子は少なくない。
だからわたしは一歩下がるの。
わたしみたいなのを見ないように。
一歩下がって恋心を押し殺すの。
でもなんで?
なんでわたしを見てくるの?
わたしよりももっと綺麗な子可愛い子たくさん周りにいるじゃない。
今のわたしに好きだよなんて言わないで。
お願いだから。
汚いわたしの心にそんな優しそうな笑顔を向けないで。
わたしと付き合ってもロクなことないわよ。
106テーマ【胸の鼓動】
踊るような字を書く彼女。
踊り出しそうな写真を撮る彼氏。
このふたりは意外と相性がいい。
踊るような字を書く彼女を撮るのが趣味な彼氏と、踊り出しそうな写真をとる彼氏を横目で見ているのが好きな彼女。
これを返すと、どちらも字が好きで、写真も好きなことになる。
傍から見たら真反対なカレカノかもしれないが、中から見ると、意外とお似合いだったりもする。
これを人間観察という。
私は人間観察が好きなただの幽霊である。
また皆さんと、お会い出来る時が来ることを願っている。
105テーマ【踊るように】