彼岸花

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7/23/2024, 11:57:47 AM

花咲いて、君を想う。

幸せを感じる時
思えばいつも隣には、君がいた

花のような暖かさに
何度も何度も励まされた

初めて、「Like」と「Love」の違いを知った

_君がいた場所をいくら見渡したって
君の姿はなかった

失って初めて気づく
「大切」という気持ち

もっと早く、君に伝えられたらよかった

君の笑顔も、泣き顔も、怒った顔も、物憂げな顔も、
全部全部、大好きだよって
愛してるよって

季節は巡る
君はいつまでも、頭から離れてくれない

花が咲くたびに、君に重ねてしまうから。

7/20/2024, 11:41:25 AM

#私の名前

私の顔を見た途端、

みんなは凍りつく。

その表情は絶望感に満ちている。

本当はみんなと友達になりたいのに。

自分の姿が悪いのかな…?

鏡を見ることすらできない。

頭が重かった。

うじゃうじゃとナニかが動いている。

姿だけじゃない。

名前を言っただけで怯えられるから、

いつも私は正体を隠すの。

さて、今日の方とはお友達になれるかしら?

“こんにちは”

目を開けて、しっかりと相手を見た。

途端に相手は石化したように動かなくなる。

あぁ…また駄目なのね…。

石化する直前、

一瞬だけ合ったその目には

私の姿が映っていた。


私の名は“メデューサ”。

7/16/2024, 11:39:54 AM

#空を見上げて心に思い浮かんだこと

ベランダからすーっと涼しい夜風が吹いた。
春一番ならぬ秋一番が、半透明色のカーテンを揺らす。

すぐそこに置いてあるサンダルを履いた。

冷たくなった手すりに手を掛けると、
これは子供が落ちないために付けたものだったと
気づいた。

もちろん、子供なんて出来なかったが。

それどころか、夫さえもいなくなってしまった。
今頃何をしているのだろう。完全に縁を切ってしまった私には一生わからない問題だ。

ふと空を見上げる。

私の気持ちとは裏腹に、空には雲一つなかった。
澄んだ空に微かに星が見えた。

それでも田舎に住んでいた時よりかは遥かに少ない。

ネオンやら車のライトやらビルの明かりやら。何やら。
都会では地上の星が邪魔をするからだ。

だか、そんなものよりも
何だか心惹かれた。

少し上をみる。

月が見えた。
今日は満月みたいだ。

手を伸ばす。やはり、届かない。

初秋の星月夜は
私には眩し過ぎたようだ。

嬉しいとか、悲しいとか、そういう感情はなかった。
ただ、もう少しだけこの夜に染まっていたかった。

7/15/2024, 10:21:05 AM

#終わりにしよう

笑顔の絶えなかった日々も

記憶の小瓶に閉じ込めて

終わりにしよう


涙が溢れた夜たちも

手のひらから捨てて

終わりにしよう


大切な人と共に過ごした毎日も

皆無という錠をかけて

終わりにしよう


全部終わりにしてしまえば

もう苦しまなくていいはずなのに

なんでこんなに虚しいんだろう

7/8/2024, 10:21:01 AM

#街の明かり

街の明かりが

錆びれた私を映し出す

そっとしといてよ

そんなスポットライトは

もっと若い女にでも当てなさいよ

もう衰えた私はまるでロボットのよう

苦痛を紛らわすため

様々な男に手をかける

結局、

長くても3ヶ月

馬鹿なのは自分が一番分かってる

もうどうしたって

あの頃には戻れない

だから

この夜に溶けてしまいたいのに

あんな薄汚れた街灯が邪魔をする

点滅する電球に

群がる虫たち

……。

あぁ、やっと分かった

あんたも

私と一緒なんだね

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