「タイミング」 #78
『クリスマスに近いと告白の成功率高いらしいね』
「告白するの木曜だから26?」
『終わってんじゃん』
『終わったから1番確率低い説』
「どうせあなたの答えは変わんないでしょ」
『かわるよ』
『あのクリスマスだよ?』
『クリスマス当日やったら絶対振らんもん』
『やっぱ告白水曜にしない?』
もしタイミングが違えばあなたの返事は違ったのかな。
それとも、クリスマスの話は伏線で振りたくないから水曜に提案してくれたの?
「虹のはじまりを探して」 #77
虹のはじまり、月のしずく、雪のわらい声
あなたの愛。
ぜんぶ、メルヘンで夢に満ちた乙女の好きなもの。
でも本当にあるのかしら?
なかったとしても夢見て探すのが楽しいのよね。
「あなたの愛」だけは、絶対にあって欲しいけど。
「オアシス」 #76
オアシス。心の支えや癒しとなるもの。
私にとってのそれは、間違いなくあなただろう。
あなたは確かに私の支えであり原動力だ。
好きで、大好きで、愛しくて、大切でたまらない。
だからこそ、弱いところを見せたくない。
ただでさえかなり頼っているのに、これ以上甘えるわけにはいかないのだ。
ついついその寛大さに甘えてしまうから。
その甘さを知ってしまえば、もう砂漠で生きていけなくなってしまうだろう。
「涙の跡」 #75
そして、泣き腫らした後の涙の跡でさえも美しい、私の最高に愛おしい人。
それは確かに美しい。けれど、鈍い痛みを伴う。
あなたが泣いている姿はあまりにも痛々しくて。
されど目を離せなくなるほどの魅力を持っている。
中毒になってしまいそうなほどの。
だから、私の前以外では泣かないでね。
みんなが虜になっちゃうから。
「泣くほど辛いなら私に頼って」という言葉の裏にはそんな意味もあるのだ。
(#38「雨の香り、涙の跡」)
「半袖」 #74
部屋着は冬でも半袖のあなた。
逆に、夏でも長袖の私。
まだあなたのことを何も知らなかった頃。
通話越しの「今半袖だからちょっと寒いかも」という言葉にすごく驚いたのを覚えている。
それで私も冬に半袖を着てみて風邪をひいてしまったのは内緒にしておこう。