「虹のはじまりを探して」 #77
虹のはじまり、月のしずく、雪のわらい声
あなたの愛。
ぜんぶ、メルヘンで夢に満ちた乙女の好きなもの。
でも本当にあるのかしら?
なかったとしても夢見て探すのが楽しいのよね。
「あなたの愛」だけは、絶対にあって欲しいけど。
「オアシス」 #76
オアシス。心の支えや癒しとなるもの。
私にとってのそれは、間違いなくあなただろう。
あなたは確かに私の支えであり原動力だ。
好きで、大好きで、愛しくて、大切でたまらない。
だからこそ、弱いところを見せたくない。
ただでさえかなり頼っているのに、これ以上甘えるわけにはいかないのだ。
ついついその寛大さに甘えてしまうから。
その甘さを知ってしまえば、もう砂漠で生きていけなくなってしまうだろう。
「涙の跡」 #75
そして、泣き腫らした後の涙の跡でさえも美しい、私の最高に愛おしい人。
それは確かに美しい。けれど、鈍い痛みを伴う。
あなたが泣いている姿はあまりにも痛々しくて。
されど目を離せなくなるほどの魅力を持っている。
中毒になってしまいそうなほどの。
だから、私の前以外では泣かないでね。
みんなが虜になっちゃうから。
「泣くほど辛いなら私に頼って」という言葉の裏にはそんな意味もあるのだ。
(#38「雨の香り、涙の跡」)
「半袖」 #74
部屋着は冬でも半袖のあなた。
逆に、夏でも長袖の私。
まだあなたのことを何も知らなかった頃。
通話越しの「今半袖だからちょっと寒いかも」という言葉にすごく驚いたのを覚えている。
それで私も冬に半袖を着てみて風邪をひいてしまったのは内緒にしておこう。
「もしも過去へと行けるなら」 #73
やり直したい過去なんて掃いて捨てるほどある。
過去最低の中間テスト。二分の一を外したくじ引き。体調を崩した合唱コン。渡せなかったバレンタイン。
でも戻りたいとは思わない。
過去でやり直したら今が変わるかもしれないから。
あなたとの最高の関係を崩したくないから。