7/10/2025, 1:39:23 PM
「冒険」 #59
あとは、送信ボタンを、押すだけ。
……やっぱり無理だ、
この話題もなんだか違う気がする。
いつもはあなたがメッセージを送ってくれるから、たまには私からも送りたい。なのに変な話題を選んで嫌われないか心配でなかなか送れない。
だからいつも当たり障りのない話ばっかり。
あなたへの連絡は一寸先は闇の大冒険だ。
7/9/2025, 1:55:19 PM
「届いて·····」 #58
お願い、聞いて。見て。届いて。
「あなたのこと、世界の何より大好きだよ。
きっと、世界の誰よりあなたのことを愛してる。
そして、多分あなたも私のことを好いてくれてる。
でもね、ときどき不安になるの。
あなたは本当に·····
··········やっぱりなんでもないや、」
届いてほしいけど、知られたくないかも。
7/8/2025, 1:30:55 PM
「あの日の景色」 #57
忘れもしない、きっと人生で一番のあの日。
ゆとりがあるロッカー
ハンガーに吊るされた練習着
そして、すぐ横にいるあなた
隣だったのに今までは気にも留めなかったあなたの部室。見慣れない景色の中。
あなたに告白した。
目に新しい他の部活の部室も、見た事のない頬を染めたあなたも、私の目に焼き付いている。
7/7/2025, 10:44:19 AM
「願い事」 #56
私が一人でふらりと出かけた先の笹の葉
“大切な彼女とずっと一緒にいられますように”
君が友達と出かけた先の笹の葉
“将来安定した職につけますように”
「ほんとは自分も同じこと書きたかったけど、あいつらいるから書けなかったの」
7/6/2025, 2:54:37 PM
「空恋」 #55
“そら”の恋なのか “から”の恋なのか
分からないけれど、私はあなたに恋をした。
“そら”のように、届きそうで届かなくて。
“から”っぽ のものに手を伸ばしているような気がした。
まやかしのあなたを求めるような恋だった。
そして、確かに在るあなたへの愛になった。