『繊細な花』
キミは
繊細な花
ボクを尊重し
ずかずかと踏み入ってこない
でも いつもよく見ていて
静かに慮ってくれる
心を隠して
飾り立てて
嘘ばかりついて
何者かになろうとして
自分でも
こんがらがってしまうくらい
複雑に
何かに囚われている
こんな
ボクの側にいてくれる
整理のつかない
矛盾を抱えながら
今日も キミは
ふわっとした笑顔で
ボクの側にいてくれる
だけど 本当は
キミの心の中は
ボクの 些細な言動に
一喜一憂
ぐちゃぐちゃだ
ボクは
そのことに
気づかないふりをする
キミは
気づいてない
冷静を 平静を
装いながら
キミの表情は
いつも
目まぐるしく
変わるってこと
もう大丈夫
誰かの顔色伺って
傷つかないで
いいんだよ
せめて
ボクの側に
いる時くらい
本当のキミを
見せて欲しい
『1年後』
生きているのか
死んでいるのか
明日のことも
わからないのに
今日さえ
危ういのに
1年後のことなんて
考えられない
値上げ
増税
倒産
リストラ
戦争
天災
事故
病気
不安要素は
増え続け
生きづらさ
だけが増えていく
一生懸命に
生きていく理由が
わからなくなってきた
『子供の頃は』
今も続いている
見た目は
どんどん変化して
体力も
気持ちも
どんどん変化して
夢や目標も
だけど
子供の頃から
何も変化しないものも
ボクの中にある
転んで 泣いて
傷だらけになって
それでも
また 起きあがって
その時の精一杯で
生きてきた
流した涙の数も量も
誰も知らない
知られたくない
子供の頃は
想像もしていなかった
傷だらけのボクは
あの頃より
きっと 強くなっている
『日常』
生気のない人間たちが
ゾンビのように大行進
棺おけのような電車に
押し込められて
日常が始まる
無表情のまま
ロボットのように働き
ネットの情報に
一喜一憂
振り回されて
忙しいと疲れたが口癖
女房 子供に
野次られて
給料 ボーナス 減らされて
値上がり天国 ローン地獄
定年迎えりゃ
もう 用済み
あなたの日常
それで終わってもいいですか?
『好きな色』
赤 黄色 白 ピンク 水色 緑色
黄緑 紫 青 黒 グレー 金 銀
いろんな色があるけれど
無色透明も 色のうち?
色の区別ができない私は
すべての色が透明で
色があることさえ知らない
色ある世界で 色なく生きて
闇も光も見えない世界
何もかもが透明で
好きな色さえわからない
それでも 私 幸せよ
醜いものも 汚いものも
すべて透明
キラキラしてる