冬のはじまり
小学校の休み時間、
一台しかない石油ストーブの周りに
みんなでたむろして
「あったかいね〜」とか言ってた。
なかなかストーブの近くから
離れてくれない男子が必ずいてさ、
「ちょっと、私もあたりたいんだけど!」
「知らねーよ!」
とか言い合いしてる男女が微笑ましくて。
そして、
ストーブ越しに揺れて見える、
ホコリだらけの床。
これぞ冬の風物詩。
私の世代は
まだギリギリ石油ストーブ使ってたな。
今はもう、
ほとんどの学校に
ヒーターがあるけどね…。
終わらせないで
ああ、人ともっと喋りたいのに
いつも
「うん」「えぇ〜」「あははっ」
「あ〜…」の繰り返し
私は口下手な私が嫌い
会話を終わらせるな、私。
もっと頑張れ、コミュ力上げろ、私。
愛情
いろんな愛情が
いろんな「好き」が
あっていい
ただ、相手を傷つける「好き」は
絶対に愛情じゃない
「愛情だから」と言って
過度に縛りつけたり
手を出したりするのは
絶対に違う
微熱
運動会に出たくなくて
色々なことを試した。
てるてる坊主を逆さまにつるしたり。
明日の天気予報に雨マークがないか
目を皿のようにして探したり。
ふと思った。
「熱を出せばいいんじゃないか…?」
そのために、
お風呂上がりにわざと靴下をはかなかった。
冷えたジュースに氷を山ほど入れて飲んだ。
布団をかけずに寝た。
結果…
微熱さえ出なかった。
よくあんなに
大胆なことができたなぁ…。
太陽の下で
太陽の下で生きている私たち
太陽の下でしか生きられない私たち
今日も太陽の下
生活を営んで
泣いて怒って笑って喜んで
昨日を飛び越えて
明日を紡ぐことができる
感謝しか、ない。