ごめん

もう少しで、ぼくは、死ぬ

君に好きだと言えずに死ぬ

ごめんね

ほんとうに、ごめん

最期まで、ずっと一緒にいたかったのは事実で

あなたの顔を見るたびに、ぼくは心が震えてしまう

愛をしるのは、もう少し先でしょう

愛を承るのは、もう少し先でしょう

優しくされたって、心が動かないんじゃ駄目なんだ

偽った愛なんじゃ、自分を傷付けることになるんだから

そんなの知ってる

知ってるからこそ辛くなる

どこまで本当なのか、誰も知らない

どこまで事実なのか、誰もしらない

正解なんてなくたって、あなたのままでいいんだよとか

そんな概念取り壊してしまえよとか

そんなんばっかり

いいの。私はわたしでいいの

嫌われたほうがいい

そうしたら、もっと楽だもん

人の死を妬むということではなかろうかと

私は、あなたがいなくなった部屋で、ふと、考える

あなたに伝えきれなかったことがたくさんある。

それは人を愛し人に愛されるということだ

私が愛した人は間違いではなかった

間違っていても、ずっとあなたのことを愛していたと思う。

そうだと願いたい

あなたがいなくなる人生が、こんなにも辛いものだと知らなかったからで

あなたがいる生活に、日常に、慣れてしまっていたからである

ひどく、愚かだと、ひどく、恐ろしいと

自分でもつくづく想う

ああ、わたしが生きている

ああ、わたしが生きている

明日が来るのが怖いと嘆く君を

いつ楽になれるのかと悲観するぼくを

屋上の上で

かたる