諦めろと諭された夢を
まだ微塵も諦めてないこと
失望されたって
馬鹿にされたって
それが私の生きる原動力だということ
私だけの秘密
『誰にも言えない秘密』
やっと扉を開けて私を苦しめた狭い部屋から出ると
また私を閉じ込める一回り大きな部屋
生きている限りそれがなくなることはない
何か試練にぶつかってそれを乗り越える度
私は大きくなって
部屋も大きくなっていく
だから結局ずっと私は狭い部屋の中にいるのだ
いつかはこの狭い部屋から完全に抜け出して
青い空を見ることはできるのだろうか
まあ抜け出せなくてもいいか
あなたといられるのなら
悩みの尽きない人生、
そう思える人々に出会うまで
私はめげずに何度も扉を開けよう
『狭い部屋』
好きだった
低い声、綺麗な横顔、たまに見せる笑顔が愛しかった、よく分からないボケ、焼けた肌、全然名前を呼んでくれないとこ、ドジっ子の癖にいざという時に妙にかっこいいとこ、いつも私を愛おしそうに見ていた目
全部壊れた、終わった
失恋なんて辛いに決まってる
本気で人を好きだったんだから
もう好きでいられないんだから
当たり前だろ
『失恋』
周りの人はみんなじめじめして嫌いだと言う
切なくて暖かい春の後、はつらつとした暑い夏の直前に
やって来る倦怠感漂う小さな季節
何だかもの言いたげなその雰囲気
色とりどりの傘をさして歩く人々
懐かしさを覚える雨の匂い
梅雨明けの嬉しさと何とも言えない喪失感
私は梅雨が大好き
『梅雨』
前までは君から会いたいって言われるなんて、
飛び跳ねるほど嬉しかったのに
今はこんなにも息が苦しい
珈琲の中の綺麗に化粧をした自分を見てから
君の目を見れずに外を見る
あ、晴れなのに雨が降ってきた
狐の嫁入りってやつだね
踏み切れない下手くそな我儘で
この場をなんとか留めようとしてしまう
この恋、最後まで惨めで泣けるね
『天気の話なんてどうだっていいんだ。僕が話したいことは、』