何も見えない夜でも光の中でも、抱きしめたくなるくらいあなたを
『ありがとう、ごめんね』

ゆらゆらと浮かんでいる私の白い尾びれ
窓の外から差し込んでくる光と風にゆれてたゆたい
ほのかに花の匂いがする昼下がり
『部屋の片隅で』

知らないでいたいだけです
『逆さま』

鮮明に蘇ってくる記憶がゆっくりと近く重くなって
冷たい足を抱きしめているくらやみの染みた部屋で
『眠れないほど』

いつまでも曖昧でいたい、甘いお菓子のやうになってぷうとふくらました風船のやうにひょうきんに飛んでゆきたい、空っぽのからだを引きずりながらただ美しいとつぶやきながら見つめていたい
『光と闇の狭間で』