くちぶえを吹き、わからないと煙草をくわえたまま
もう指先まで一つも動けなくなって
宝の雨に目を輝かせたまま、そのまま死にたいのだ
ケーキにろうそくを立ててみたり、守る気のない約束をしてみたり
きりのない生き方をして、この先持て余している庭で水をのみ、おにぎりでも食べながら
もたれかかって、かみくだいて
大切なものを数えていたいと思う、倒れたままで冷蔵庫にあるプリンを食べよう
手のひらのぬくもりはもうない

『意味がないこと』

自分の嫌いなところがぜんぶ無くなればきっと

あの子みたいに
『友達』

月に憧れた黄色いふうせん

『忘れたくても忘れられない』

小波に揺れる白い機械の首に巻き付いた布が
つむじ風にほどけて飛んでいくのを見た
輝く水の粒になったあなたに
今、列車の音が遠くに聞こえた
砂はさらさらと鳴っている
もうここには優しい色しか残っていない
霧ももうすぐ晴れて
淡い空に舞いあがったそれは
翼を大きく震わせて青い青い海と空の境目を
今も飛んでいます

『高く高く』