僕は、僕は、盗みをしてしまったところを友達に見られた。か、隠さなきゃ。そういう思いが僕の手を動かす。逃げるあいつの服を掴んで岩で頭を叩いた。
ここは田舎だ。誰も見ない。はず、
僕は盗んだことをバレなかったことに安心しつつ、
赤に汚れた服と、もう息をしてない彼あいつの髪の毛を持って隠しに行く。また、不安が増えてしまったな、、、、
どうして、私を置いていったの。
空を覆う爆撃機。
彼は私を置いて戦場へ
もう一度でいい。
『貴方に会いたい』
亡くなった友達の部屋に入ると中から冬の冷たい風が吹いてきた。
彼女はいつもキラキラしててまるで別次元の人だと思っていた。
だけどある日突然自殺をした。
親友なのに、理由も言われずに行かれてしまったから、仕方なく彼女の部屋を片ずけるついでに、遺書的なものを探しに来た。
「さむ」
そう独り言のように呟くと1冊のノートが目に入る
ノートには私とのプリクラや落書きなどが貼ってあって今更だが涙が込み上げてきた。
パラパラとめくる
日記の初めにはこう書いてあった
『8月2日!
夏休みの中盤だけど、今更日記をつける!!
絶対毎日思ったこと書く!
今日は友達とプリ取りに行って、カラオケ行った!
喉ガラガラ泣
三日坊主はしない!』
彼女らしく、明るい文章と、ハッキリとした字体が目に映る。
懐かしそうに思い出をふりかえっていると、9月の初め頃、日記が途切れて1週間空いていた。ここまで毎日やってきてるし頑張った方かと、クスリと笑う
だが、そこから段々と文章の内容が暗くなる
『9月8日
お母さんに怒られた。
ひさびしに夫婦喧嘩してお父さんが出ていったらしい。すぐ仲直りするといいな』
『9月10日
お父さんが帰ってこない。
お母さんは私に怒鳴る。』
『9月18日
離婚届が届いた
それと殴られた。お前なんかあいつとの醜い子だって。痣、隠さないと』
『10月23日
消えたい』
『11月15日
誰か助けて』
『12月1日
誰も気づいてくれない。』
『12月18日
また殴られた。
もう、痛くないや。嬉しい』
『12月28日
私と関わってくれてありがとう』
そこでページは終わっていた。
この日は彼女の誕生日だ。
それで、
命日だ。
私は気づけなかった。
助けれなかった。
そんな罪悪感が胸を痛める。
涙が溢れてくる。
いや、
彼女は隠していたんだ
私たちに心配させないように。
「馬鹿、、、、」
床を見つめる。
冬の風は、まるで見ないでと言うように
日記を閉じた
-閉ざされた日記-
私は木枯らしがすき。
冬の涼しい風が運動後の私の頬をなでるの。
そんな風に乗って誰もいないグラウンドで走り回る。
そんなひとときが好き。
何処かの国語の説明文で見たことがある。
「人は思い込みで生きてるって」
それがほんとなら、私は湖の真ん中で舞う美しい白鳥になれるかもしれないってね。