コウ

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12/24/2023, 3:06:47 AM

毎日忙しくしてごめんね。
たいしたプレゼントも用意できないけれども、って言ったら。
キミはいいって言ってくれた。
何気ない時間が、あなたと団欒する日々が何よりのプレゼントだよ。と。
その言葉を聞いて、とても嬉しかった。
だからどんな無理難題でも、ボクは何でも叶えてあげたいなって思ったんだ。

12/23/2023, 5:51:35 AM

冬至の夜
我が家では柚子を入れて柚子湯にするのが慣わしだった。
ゆずの匂いが充満し、冷えた体を芯から温める。
それだけではなく、いつもと違う浮かんでいるたくさんの柚子が、私はとても楽しみだった。
実家から出た今、わざわざ柚子を入れる暇もなく忙しなく過ごしていたので忘れていた。
今日くらいは、ゆっくりしようかな。

12/22/2023, 3:32:53 AM

大空に広がる青。
広大な空が澄み渡っている。白い雲は、大きな翼をはためかせて浮かんでいる。
私がいるのは、高い建物の屋上だ。その頂にあぐらをかいて座っている。地上よりも少しだけ強い風が吹く。髪と制服の裾を撫でる。
ふと建物から下を眺めると、人々が忙しなさそうに歩いている。
彼らは空なんて眺めていない。
私はひどく優越感を感じ、再び空を眺めた。

12/21/2023, 3:45:59 AM

クリスマスの夜、ベルの音が鳴り響く。
幼かった私はその音を聞いて、そっと耳を顰めた。
サンタさんが来たんだ!
だけど動いたら起きてたことがバレちゃうから、薄目は開けたまま。
シャンシャンとなる音が遠ざかり、薄暗い空に朝靄がかかっていった。
−−−私はこの事をずっと覚えていて、サンタを長年信じていた。
居ないとしたら、じゃああの鐘の音はなんだったのだろう?

……実は、鐘の音は父が枕元で聞いていたラジオだったのだ。

12/20/2023, 3:22:01 AM

寂しいと思うのは、暇だからという説もある。
寂しさを感じさせないほどに忙しくしていたら、それは寂しくないということだ。
それも一理あると思うが、何をやっても寂しい時もある。
そんなときは、私は宇宙のことを考える。
このちっぽけな惑星の、ちっぽけな存在など、世界は初めから気に留めていないのだ、と思うと、ふと寂しさが薄れていくような気がする。
私はいつも、そうやって乗り切っている。

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