#53 【君と見た虹】

雨上がりの日
空を見上げたら
虹が出ていた

あの日
君と見た虹を
思い出す

キレイで儚い
淡い色をした虹を
君は泣いて見ていたね

そんな君が
隣で笑って
僕を見ていた

もう虹を見ても泣かないね
君は笑顔のほうが似合ってるよ

#52 【夜空を駆ける】

ふと空を見上げ
過去に思いを馳せていた

あの時は
何も怖いものなんてなかった
毎日が楽しくて
好きな人もできて
今よりも幸せだった

どうしてこうなったのか
いつからこうなったのか

夜空を駆ける思いで
子供みたいに泣き叫んだ

#51 【ひそかな想い】

ひそかな想いを
心の中に
閉じ込めて

"友達同士”の関係を
変わらず続けていく

変わることへの
不安と恐怖

こんな情けない僕が
君に告白なんて
恐れ多い

だから変わらず
今の関係が幸せなんだ

#50 【あなたは誰】

鏡の中で笑っている
あなたは誰？

自分ではない
もう1人の誰か

それは
『本当の自分の姿』
なのかもしれない

偽りの自分を演じて
誰にも
"本当の自分”を見せない
見せるのが怖い

だから
鏡の中だけは
"本当の自分”になれる
そう思うんだ

#49 【手紙の行方】

君宛に書いた手紙を
僕は渡せずにいた

恥ずかしくて怖くて
渡すことができなかった

でもあの日勇気を出して
君に渡した

その時君は
『帰ってから読むね』
そう言って別れたのだ

あれから
君の答えを知らない

だってあの日に
君は亡くなったのだから

手紙の行方を知らないまま