陽の光を浴びるのは気持ちいい
が、眩しいのは苦手だ
目が開けられない
くしゃみが出る
眉間にシワができる
サングラスをしたいが
南国でもないと堂々とできない
雨傘くらい当たり前になったらいいのに

窓のあかり
駅ホームのあかり
マンション廊下のあかり
看板のあかり
居酒屋のあかり

航空障害灯の点滅
車のライト
細長い電車のあかり

美しい夜景
見入ってしまう

ふと人影に気付き
シルエットを目でなぞる

こちらを見つめる中年と認識

部屋のあかりをそっと消す

ここが現実なら
非現実がどこかということか

空想するか
今日は不調だ

本の力を借りよう
物語の中へ

せっかくだから
いつものここではなく
どこかのカフェへ

外は雨だけど
どこかへのアプローチ
なかなかいい演出になるだろう

飲もうと約束をして予約していた店に当日現れなかった
その後音信不通になり行方不明となった
思い当たる知り合いに聞いて回ったがわからず

数年後海外から強制送還されたと聞いた
しかし所在は不明

何が起きたのだろう

心配で不安でメールを送り続けた
さらに数年後ついに返信があった

生きていた

涙が出た
本当によかった

今では年に一度誕生日おめでとうをLINEで送る
ちゃんと既読になり返信もある

生きている

しかし未だ直接会って自分の目で本人だと
確認はできていない
飲もうと約束したあの頃からもう20年…

本人であるとこの先もずっと信じ続けたい

ピンク×紫
ちょうど雨がやんで
今日も夕日が美しいグラデーションの空を
作り出してくれるかな

明日晴れたらコットンキャンディ食べよ