『1年後』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
お題《四季録》
いつか終わる夢ならば――綴って、語り継がれる物語としてここに遺そう。
終えた世界の季節を。束の間の日常を。
春は数多の花弁の舟が水面を彷徨う。瞳を鮮やかに彩るその舟たちは夢を運ぶのだ、美しい春のみた夢を。
夏は琥珀の蝉、白炎の蝉、緑翠の蝉、風車の丘。とにかく珍しい虫や世界を朱く染める風車は見ものである。
秋には黄昏の花のエデンが広がる。紅茶とクッキーのワゴンがどこにいってもあるだろう、物語を綴る言の葉の森で織る物語はなかでも希少な存在。
冬には妖精がスノードロップを降らせる。その花で編んだセーターやマフラーはとてもいい花の香りがするらしい。どこの店に行ってもミルクティースタンドがある。ミルクティーは個性的で、中にはとても飲めたものじゃないものまであるとかないとか……。
いつか、誰かがこれを読んで、遠い遠い明日、これを聞かせてやってほしい。
こんな日々があったことを。
「一年後」
一年後の私は何をしているのだろう
多分何も変わらないだろうね
私は私のままで成長するのだろうから
変わるといったらバイトするんだって?
すごいじゃないか頑張りなさい
私は勉強が苦手だからさ
頭のいい高校には行けないだろうけど
それでも自分の精一杯をやり切りなさい
君ならできるはずだから
周りにバカにされても気にしないでいいから
君が好きな道で大切な人を見つけて幸せになりなさい
いつか報われるから
報われない努力なんてないから
報われない努力があるならそれはまだ努力とは言わない
後悔のない人生なんてありゃしないんだから
せめて自分がしたいことを好きなだけして
終わりなさい
一年後
僕は、何をしているんだろう
一年後…僕は学校に行けるようになっているかな
元気になってるといいな。
まだこの作品が好きかな?
まだあのキャラクターが好きかな?
ギターは弾けるようになってるかな?
英語は上達してるかな?
周りには誰がいるかな
絵は上達してるかな
まさか死にたいなんて、まだ思っていたりして
#1年後(2024/06/24/Mon)
いいのかな このままの自分で
ちゃんとした毎日を過ごして
ねおきももっとしゃんとして
んーと、なんて迷ったりしないで
ごめんねなんて あの子に言わせないように
そんな自分になれるように
頑張るんだ
閉め損なった蛇口から水滴が滴り落ちるように
ポタポタと時間が過ぎていく
気付いたら月日が経っていた、そんな感じ
いつの間にか1年という時間は流れて
自分の気持ちの中にあった
怒りとか
悲しみとか
苦しみとか
そういった類いの澱みがいつの間にか濾過されて
私のバケツには真新しい水が入っていた
もちろん蛇口の水はまだ止まってはいない
あぁ、そうか
1年ってそういうことだったんだ
いつまでも同じところには居ないんだな
あなたもそして私も
なぁ、頼みがあるんだ
今すぐ家に帰れ、な?
『 』
あぁ、知ってる。
この商談が成功すれば、昇進できるもんな
そしたら、あいつにプロポーズするんだろう?
『 』
付き合って6年になるもんな
前の会社が倒産して、なかなか次が見つからなくて
そんな状態でも見捨てずに支えてくれた
お前にはもったいないくらい、いい女だよな
『 』
あぁ、だから、頼む
今すぐ帰ってくれ
『 』
今日、あいつ仕事休んだよな?お前の誕生日だからって
お前の好きなビーフシチューを1日がかりで作るんだって言って
きっと今頃、作ってる最中じゃないか?
幸せそうな顔してさ
ちょっと、調子の外れた鼻歌なんか歌ってさ
隠し味に味噌入れて……
見たいだろ?
そんなあいつを
聴きたいだろ?
ズレてるのに微妙に耳障りのいい鼻歌を
なぁ頼むよ、お前にしかできないんだよ
今すぐ帰って、温泉にでも連れて行ってやれよ
あいつをあの部屋から連れ出してくれ
なぁ、頼むよ…
お前、後悔するんだぞ
ずっとずっと、生きている間ずっとだ
1週間後、1ヶ月後、3ヶ月後、1年後、5年後、10年後、20年後
そして46年後の今も、こうして後悔してる
昇進なんかどうでもいい!
昇進しなくたって、死にやしない
プロポーズだって今すぐすればいい
お前はお前なんだから
肩書き1つでお前自身が変わるわけじゃないだろう?
お前はあいつを
肩書きがなければ、結婚してくれないような女だと
思っている訳ではないだろう?
『 』
それなら今すぐ帰って、あいつに言えよ
この先の人生、俺にくださいって
そしたらあいつ絶対に
泣きながら笑って、抱きついてくるよ
なぁ、頼むよ………
俺、あいつにプロポーズしたかったんだ
泣き笑いで抱きついてくるあいつを
腕の中に納めてキスしたかったんだ
そうしたら
俺の人生
すげぇ幸せだったと胸を張って言えるんだ
だから、頼む
あいつを------------------- 。
一年後のことを聞かれても私はピンとこない。
今、感じているものはきっと一年後には忘れている。
実際に去年のことなんて覚えていない。
忘れることのできるものや価値観なんて大したものではないのだろう。
年を重ねる度に忘れたものが増えていく。
冬の落ち葉が春に消えていくように。
「一年後」
一年後は何してるだろ。友達と一緒に志望校に受かれたらいいな。来年は受験生じゃないわけだし、ゲームばっかりするのもいいかも。一年なんてすぐ過ぎるし、最近は特に1週間が早い。このまま一年経ってしまって対して今と変わらないんじゃないかとも思う。そんなことはないと思うんだけど。とりあえず今は未来の自分のために頑張ろう。想像つかない一年先のことで悩む必要ないもんね。
1年後なんてないといい。
世界が終わっていればいい。
1年後
主には仕事の事だろうか。
特に結果を出す事は無いのだろうけど…
自分のやれること
自分のやりたいこと
ちゃんと取り組めば、なにか見えてくると
信じて
前へ進みたい
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一年後どうなっているんだろう。
どれだけ考えても、ただひとつ歳をとっただけとしか思えない。それだけ、想像力が貧相で、夢や希望というものがない。
夢。希望。理想。願望。何をどう抱こうと自由なのに、貧相でつまらない人間性がそれを邪魔する。
どうせ。たかが。一年ぽっちで何が変わる。ただ皺が増えて、白髪も増えて、それでいて体力と気力は減って、無気力の勢力が強くなっていくだけなのに。
自分自身のことならそう諦められた。所詮つまらない人間だ。何かを成すような素晴らしさなど持たない凡人だ。
でも、それでも、そんなつまらない人間でも、抱きたいものがある。
背が伸び、できることがもっと増え、少しづつ生意気さを表し始め、口が悪くなるとしても。
各々、好き放題に転がりながら寝る頭を一つずつ撫でて、願う。
あなたたちの未来が良いものになりますように、と。
「好きです。」
あの時、あの瞬間から俺の心は確かに彼女のものだった。
「もう一年か。早いね。」
教室の窓の外を眺めながら、彼女が言う。長い黒髪は風に揺れ、羽のようだった。神の使いかと思うほどの美しさが、彼女にはあった。そんなどこか儚いオーラを纏った彼女に、俺は一目惚れしたのが、一年前。あれから俺達は親友となり、恋人となった。
「来年も一緒に過ごしたいね。」
些細な願いだった。これの願いが叶うなら、俺は何だって出来る。そう思っていた。
ここは病院の中の一つの部屋だ。目の前には彼女がいる。目を伏せた彼女がいる。
「お願いだから、目を開けてよ。」
どうやら事故に遭い、意識不明らしい。そんなの嫌だ。彼女と話したい。彼女と笑いたい。ずっと彼女と一緒にいたい。想いが溢れる。しかし、この想いは彼女には届かない。こんなはずじゃなかったのに。辛いよ。怖いよ。こんな現実、逃げたいよ。でも、俺は諦めない。まだ、彼女と会える希望があるから。頑張るよ。何日、何ヶ月、何年経ってでも、彼女とまた一緒に過ごすんだ。
俺の努力は報われず、一年後に死んだ。もう駄目だ。彼女とは会えない。この事実は死よりも辛かった。
「君に会いたいよ。」
「それはこっちの台詞だよ。」
懐かしい声に、振り返る。そこには彼女がいた。
「君が死ぬなら私も死ぬ。だって、ずっと一緒なんでしょ?」
彼女はお茶目にそう言った。涙が止まらなかった。
「俺が起きるの、ずっと待っててくれたの?」
「当たり前でしょ。」
俺達は笑い合った。そして誓った。一年後も十年後も百年後も、来世でも、彼女の傍に居続けると。
1年後。
1年後は分からないと、よく言う。でも、1年後を理解している自分が、一番強いってのも良く分かっている。
私は年の始まりという日に、毎回と目標を立てる。その一年後に達成することを願うだけ願い、珍しくも神社に行き、おみくじなんかを買う。開けた蓋の、あの空っぽな音を聴くことが習慣になるくらいには、繰り返す行事だ。
僕はあなたと、笑っている。合言葉を投げると、きっと花束のように包まれて返ってくると、そんな妄想を現実に起こすくらいには、幸せな日々だ。だから、1年後のこの時分に、過去の己を嘲笑い、見下すのが一番の快楽というのは、とても不思議だった。
みんな、腹には重りを抱えて、必死に撫でたり、慰めたり、投げてみたりしている。そんな事を繰り返したところで、1年という時間が浪費された事実は変わりようがないことにも、気づかない。
1年後の日、立てた誓いやら、決意やら、目標やら、言霊やらが、一つでも形を成しているのなら、それは私の負けと言えよう。
それならもう、勝つしかないだろう。
・2『1年後』
デザインベビーを作ることを禁止されてから1年後
再び人間は様々な姿を見せることに……とはもちろん急にはならず
社会は圧倒的に『白人ぽい』見た目の人間ばかりだった。
変化が見て取れるようになるにはあと三十年ばかりの時間が必要だろう。
青年の見た目の私は相変わらずモテている。
【続く】
1年後
(本稿を下書きとして保管)
2024.6.24 藍
〇 × ?⃞ 年 ――― ¿ ? 月
この 日
私 は いつも 通り の
朝を 迎え 、
一時 の 感情に 浸る
夜 を 過ごして いる で しょう 。
゛ 変 わらない 良さ ゛ を
私 は 知って いる 。
『1年後』
丁度先頃漬けた梅酒が飲み頃になる時期だろうな。
放っておいても時の方から迎えに来てくれるのだ。
急いで出迎えることもない。
正しく今日を過去にして、昨日のようでも遠い昔のようでもない等しい時を歩んで辿り着けば良い。
そのうちに甘い記憶は溶けて消え、酸味と苦味を含んだ酒は熟して琥珀と成るだろう。
待てば良いのだ。
「1年後」
1年後なんて、どうなっているのか、誰にも分からない。
苦しい、辛いと感じる事も経験するだろうけど、なんとか笑って前向きに日々を過ごせているといいなと私は星に願った。
先のこと考えると不安になるから
あまり考えたくないけれど、
今よりもっと笑えてたらいいな
好きなことも今よりもっと楽しめてたらいいな
お題:1年後
1年後は、なんと受験生。
最近定期テストがあったけど、点数悪すぎて高校行けるか心配だな、…。