『1つだけ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ボクはたくさんの友達がいる
みんなみんな大切だ
もし誰か1人と遊ぶならと
聞かれたら答えられない
けれどボクの体はひとつだけだ
そんなボクはキミが好きだ
ボクが向けるこの愛をどうか受け取って欲しい
1つだけ
あと1つだけ
何度目か
つい手が伸びる
お高めのチョコ
お題☆1つだけ
❋1つだけ❋
1つだけ願いが叶うなら 貴方が蘇る事を願うよ
貴方と やりたかった事が沢山あるから
貴方と やれなかった事が沢山あるから
バッドエンドをハッピーエンドに変えたいから
「何か1つだけあげる」って貴方に言われたら。
私は迷いなく言うよ。
「あなたが欲しい」
好きを一つだけ選んでって言われたら絶対選べない。友愛恋愛家族愛…種類は問わないけど好きな人だっているし、好きな食べ物も好きな趣味もある。好きな場所もある。好きな番組とかコンテンツがあって、好きな推しもいるし。皆んなそうやってたくさんの好きをエネルギーにして生きてるんだね。偉いね。
わたしが誕生日を迎えた日には、必ず一人で遠足に行くことにしている。場所はどこでもいい――近場の山でも、車で二時間ほど向かった先にある神秘的な沼でも。お気に入りの水筒と、一つだけ選んだ百円以下の菓子を鞄に入れて、ぼぅっと自然を眺めながら歩くのだ。
今日は二十七回目の誕生日。四月十八日。
わたしは車で三十分ほどの人気のない湖に行き、堤防に腰掛けて七十二円のドーナツを口にする。
心に沁みるような青空。足元から響く波の音。舌に広がる甘いチョコレートのドーナツ。首元を撫でる優しい風。水筒の蓋を開けようと、だらしなく食べかけのドーナツを口にくわえた瞬間だった。
ドーナツが落ちて、ぽちゃん、と音をたてて水の中に沈んでしまった。しまった、落としてしまった――。
思わず「あぁ」と情けない声が漏れる。まだ半分しか食べていなかったのに、と恨めしく水面を睨んでいると、急に足元から「う、美味い!」と男の子の声が聞こえた。
ぎょっとして堤防から離れようとした瞬間、誰かがわたしの足首を掴んだ。力強く冷たい手に、ぐん、と身体が水面に引っ張られる。
落ちる!
1つだけ、願いを聞いてほしいの。
私とこれからも一緒にいてほしいの。
なんて言えたらいいのに。
一つだけ
僕は“死にたい”と思い、ビルから飛び降りた
この高さなら間違いなく死ねると思っていた
でも結局、死ねなかった
「奇跡だ」「なんでこんなことをしたの」
重度の骨折で終わった僕を見下ろして、
両親と医者から言葉という名の酸性雨が浴びせられる
それらは僕の心の傷を悪化させるだけだった
喜ばないで、問い詰めないで、慰めないで…
僕は“死にたい”というよりも
“消えたい”のかもしれない
僕を知る全ての人の記憶から
おとぎ話の世界のように、魔神というものがいて
願いを叶えてくれるのだとしたら
僕は間違いなくこう答えるだろう
「ただ一つでいい、消えさせてくれ」と
「1つだけ」
買い物に行った時、欲しいものが1つだけしか残ってないという状況、他の人はだったらどうするのかな?
私はその時の物欲にもよるけど、大抵は違うメーカーのものを買って帰る。本当は欲しいんだけど…。
どうしても今日はそれが欲しい、という気持ちのときは
周りを見ない、誰も私を見てないと思い、1つだけ残ってるものを手に取る。
あとは、欲しいものが微妙な数しか残ってる時も困る。本当は3つ欲しいけど、3つ買っちゃうと無くなってしまう。そういう状況の時は、1つだけ残して2つ買って帰る。私って小心者?
お題 1つだけ
短歌
細胞は3ヶ月ごと新しく
なんというかそのほんと全く
1つだけ。
そういう人は決まって、1つ以上を求める。
1つだけ頂戴、1つだけ伝えたい、1つだけ、1つだけ……。
自分の欲望を押し込めるために、一本指を立てるのだ。
【1つだけ】2024/04/03
頭がぐにゃぐにゃ曲がるレベルで痛いので今日はお休みです…
ある日 老化をつかさどる者が
目の前に現れて 聞いてくる
「1つだけ 老化による衰えを
とめてみせよう さあ言ってみなさい」
白髪はないと嬉しいな・・
でも 老眼のほうがいいかな・・
いや、顔の肌のハリも気になるし
骨とか筋力とかもなんとかしてくれるのかな・・
いくらでも思いつくな、1つだけ若いままだと
バランスおかしくなる? どうしよう・・
「即答できぬのは 願ってないのだな さらば!」
えっ!即答しないといけなかった・・のか・・
またいつか会えた時のために 1つ 決めておいて
老化も 受け入れて 仲良くやっていこうかな
一つだけ何かを叶えるなら
ありきたりな事を考えてみた
一つだけなんて
あれもこれもどれも欲しい
叶えたいもの欲しいものは数え切れない
欲の塊の私がいる
一つだけしかないなら
私と大切な人たちが
いつでも笑顔で
過ごせる世界になるように
一つだけそれだけ祈りましょう
300字小説
処理業者の怪談
これはコロニーの遺体処理業者に伝わる話だ。
宇宙開発黎明期、試験コロニーに住む一般住人を募集した。抽選で決められた住人は規定内で個人所有物を一つだけ持ち込むことが出来た。
ある男は亡くなった妻の髪を使った人形を持ち込んだらしい。やがて男は亡くなった。男は自分と共に人形を処分することを望み、人形は遺体カプセルに入れられた。
コロニー内では遺体は処理機に掛けられ、有機物としてリサイクルされる。業者が処理前の確認の為、カプセルを開けたとき……
「扉の人形が納まった位置に小さな手で掻いたような傷があったんだとよ」
「……人形はその後どうなったのですか?」
「さあ……」
先輩は棚に飾られた日本人形を見て肩を竦めた。
お題「一つだけ」
一つだけ
世界では食料不足が深刻化し、飢餓に苦しむ人が沢山います。
ある日男性が会社の一階のフロアで一人でお弁当を食べていると、ボロボロの汚れた服を着た幼い少女がやってきて「そのお弁当のおかずを一つだけちょうだい」と言った。男性はビックリして声も出なかった。「お願いお願いだよ、ねぇお兄さんっ」その少女は痩せ細った体で、か細い声でそう言った。その姿見た男性はとても可哀想になり、「良いよ、おいで何でも好きなおかずを好きなだけ食べて良いよ」と言った。少女は嬉しそうに「ありがとうお兄さん!」と小さな声で言っておかずを分けてもらった。「美味しい!」と少女は、目を細めてそう言った。男性は、隣の少女を愛おしそうに見つめた。男性は、「君のお家は貧しいの?」と、嬉しそうにおかずを頬張る少女に聞いた。すると少女は、悲しそうに「私の住む街は争いが絶えないの、それでね食糧不足が深刻なの。だからお腹が空死にそうだったの、だから助けてくれてありがとう!お兄さん美味しかったよ!」少女は、嬉しそうにそう言って走り去って言った。
この少女の様に世界には食糧不足や、飢餓に苦しむ人々が沢山いるのです。だから私達は、食のありがたみを忘れてはいけないのです。
神様が言った。
一つだけ願いが叶うとしたら、何を願いますか?
「過去に戻って、自分の未来を変えたい」
そう答えた。
タイムリープして、この行き詰まった人生をどうにかしたい。
未来を変えても…
「人間性の問題だったら、あなたまた同じように自分より他人を優先しちゃうんじゃない?」
それはあなたの周りの人間が入れ替わるだけで、何も変わらないんじゃないの?
「嫌みなこと言うなよ、神様だろ。前世で生きづらかったから、死んでからは大優勝とかそんな大器晩成嫌だからな。」
「わかってる。わかってるって。でもちゃんといい席用意してあるから。喜ぶがよい。VIP待遇だぞ。」
「これは喜んでいいのか?どうせそんなこと聞いておいて、願いなんか叶える気ないだろ。」
神様は白々しく、目を反らした。
「大丈夫だよ、あなたは今が辛いだけだ。そのうち良くなる。もれなく死後の安泰も確定だ。」
「そのうちっていつだよ。」
「この後直ぐかもしれないし。一週間後かも、1年先かも。そのうちだよそのうち。頑張って。」
「もー頑張れません。」
「そう言っても、頑張るんだから。応援してるからな。」
「はい。はい。」
その一ヶ月後、その知らせはやってきた。
「書いた小説、重版されるってよ。しかもアニメ化も。」
「未来変えなくて良かった。」そう思うのだった。
※たまにはフィクションも。
"一つだけ"
ここ最近のハナの運動量を見るに、やはり朝昼晩のドライフードだけでは足りない。
そこで、運動の後におやつを食べさせる事にした。
この前見つけた、ドラッグストアのペットフードコーナーに置いてあった鶏ささ身を、今朝買ってきた。
一つ一つが親指の爪と同じサイズの錠剤みたいな形をしている。あげるのも保存も簡単そうだ。
早速お気に入りの猫じゃらしで遊んだ後に、袋から一粒取り出して差し出してみる。
最初は不思議がって匂いを入念に嗅いで、食べ物だと認識してようやく口を開けて食べた。
「みゃあん」
美味しそうな顔で咀嚼をすると、『もっと』と言わんばかりの声色で鳴いた。
「美味しいか」
また一粒取り出してハナの前に差し出すと、今度はすぐに食らいついた。本当に気に入ってくれたようだ。
「みゃあ、みゃあん」
「あと一つだけだぞ」
これ以上は夜ご飯食べられなくなるぞ、と言って最後の一粒を出すと、やはり美味しそうに食べて嚥下した。
先程の言葉を理解しているのか、催促はしてこない。
「お前本当賢いな」
よしよし、と頭を撫でる。
「さて、また行ってくるな」
ハナをベッドの上に乗せてストールで包むと「みゃん」と鳴いて身体を丸めた。お昼寝の体制だ。
「……行ってきます」
囁くように小声で言うと、足音を立てないように、そおっと居室を出て診察室に戻った。
見えないものまで欲しくなったのは いつからだろう
そうやって手に入れたものもすべて
結局持ってなど逝けないのに
最期はみーんな手ぶらで旅立つんだもんなぁ…
#1つだけ
1つだけ
「ひとつだけあげる」
それがあの子の口癖だった。特にほしいと言ったわけでもないのに、クッキーも飴もなんでもひとつだけくれるのだ。
あるときは限定品のキーホルダーをくれようとした。それはあの子に好意を持っている隣のクラスの男子があの子にくれたものだったから断ったのだれど。ていうかもとからひとつしかないものだし。
とにかくあの子は僕になにかひとつあげなくてはいけないと考えてるみたいだった。僕らは家が隣の幼馴染…というわけでもなく、高校2年のときに初めて同じクラスになり、席が近いわけでもなく、同じ委員会で活動したこともないただのクラスメートだった。
そんな僕になぜあの子はひとつだけ物をくれたのだろう。
自覚はないが物欲しそうな顔をしていたのだろうか。
今のなっては理由はわからないけれど、この頃よくあの子のことをよく思い出す。
僕のとなりをよちよち歩く、この世にやってきてほんの数年の小さな人間が、自分のものをひとつ僕にくれようとするときに。
「1つだけ、俺のものをあげるならなにがほしい?」
「そうだな……カバンに隠し持っているファンタかな」
彼は固まって、そそくさと離れていった。俺は適当な本を読んでいて、ファンタを取られないようにする彼をにやにやと眺めていた。
「なんで知ってるんだ!」
「さあ」
誤魔化すと、彼は悔しそうな顔をした。ふくれっ面で俺に近寄ってきて、ぺしぺしと頭を叩いてくる。俺の貴重な脳細胞が死んでいくのでやめてほしいのだが、彼はお構い無しだ。
「じゃあ、俺のものも1つだけなにかやるよ。なにがほしい?」
そう聞くと、彼はきょとんとした。豆鉄砲を食らった鳩のような顔をして愛らしい。
たっぷりと考えた後、彼は答える。
「君がほしい」
そんなもの、とっくに君のものだというのに?ジュースを隠し持っているくせに、どうにも無欲で困ってしまう。