『飛べない翼』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
私たちは18になると背中に翼が生える。翼は左右どちらかしか与えられないから、大抵の子どもはパートナーをみつけて大人の国に飛び立つ。大人の国は空の高いところにあって、そこではどんな望みも願いも叶うらしい。私に与えられたのは右手側の翼で、私の友人に与えられたのも同じ右手側の翼だった。友人は翼が生えるや否や手頃なパートナーを見繕ってさっさと飛び去ってしまった。残された私は、ただ茫然と青い空を振り仰ぐ日々を過ごしている。#飛べない翼
※飛べない翼
心にゆとりがある人は、どこへ行っても飛べる。
心が自由だから。
やるべき事を片付けて、やりたい事をしている。
飛べない翼を持ってしまうのは
「やれない理由」を探してしまう心の癖。
最近、よくそう思うようになった。
やれない理由を見つけて翼を仕舞い
飛べなくてもいいやって気持ちのまま、後悔する。
それなら不安でも行動しようと思った。
なお、体力と要相談である。
やっと輸血後遺症の内出血過多が収まってきたので
往復1kmを散歩できるようになりました(*^^*)
飛べない翼を持つ者は、存在していると言えるのか。
晴天の下で、伸びやかに舞う鷹の様子は実に愉快だ。飽きもしない。
地上に降りてよたよた歩く姿も、捕食する際の獰猛な目。全てに魅了されている。飛べない者が飛べる者に憧れるのは、誰しも経験したことがあるだろう?
俺も、あの鳥のような自由の翼を持ちたかった。今からでも遅くないし、いつだって神様は見ている。やらないなんてない。
まあ、この世から消えても翼は生えないけどな。
そんな事を考えながら、身を投げ出した。
包むための腕
突き放すための腕
見つめるための瞳
軽蔑をあらわす眼差しのため?
恋をするためのハート?
割れることを知るためのもの?
生まれるため? 死ぬため?
家族のため? 人類のため?
分からないまま なの
跳べない翼
広い広い空に抱かれて
幼い身体がみていた
未来は青かったけど
いまこの瞳にうつる
全ては色褪せていた
笑顔も忘れてしまった
もう一度やり直せるのなら
羽根をかざして
何処までも続く高い空に
はばたくのに
矛盾だらけの世界で
麻痺した左の心
涙も枯れてしまったけれど
先が見えず怯えてた
殻に閉じこもったまま
まだこの背中に羽根があれば
飛べるのならば
いつかみていた幼い夢に
羽根を広げて
何処までも続く高い空に
はばたくのに
猛烈な吐き気が襲う。
「うぉ、お、え」
ケミカルな光が俺を嘲笑う。映っているのは推しのアイドル。けれどそこに写ってる彼女は、いつも見ていた砂糖菓子のような無邪気な甘さはなかった。
暗い部屋に不気味に踊るテレビの明かりと同じ。
不倫。世の中どこにだってあること。きっとこれがどっかの政治家なら、ゴキブリをたまたま見つけたくらいの嫌悪で住んだのだろう。
だが、これは無理だ。全てを捧げると誓っていたんだ。芯が折れるとはこういう事なのだろう。昨日まで幸せに生きてた日常の真ん中のでかい穴。生きては帰れないと思う。
分かっている、これが俺の傲慢だってことには。
アイドルだって、普通の人間で、恋もして、それがもしかしたら他人のものだったりして、それでも諦めきれなくて、都合が悪くなったら喚き散らすんだろう。
だって造形はともかく同じ元素で構成されているんだから。俺と同じ思考だってするんだ。だから、アイドルだったからと言って許しちゃいけないなんてことはあっちゃいけないんだ。だからこんな風に心が悪々しく染まるの俺が、きっとどす黒いだけなんだろう。
だから少しでも、吐き出す。
「やっぱりやってたか」
暗い部屋にはいつの間にか光の筋ができていた。
目が道を辿ると先には、テレビの中の顔と産んだ人の次によく知る女の顔。俺と同じように同じものにハマった唯一の親友だった。
表情は逆光で見えない。だが、その声音はあまり苦しくはなさそうだった。そんな彼女が憎たらしくて、自己嫌悪に至って、だからこそ感情が抑えられない。
「うるさい、おまえなんかにはわかんねぇよ」
「わかんないかもな」
「だから、おまえが!! ……いや、早くあっちいけよ」
光を膝で塞ぎ、見えないようにする。せめてもの抵抗だった。流れたのは短いけれど、長く長く感じた。
とてつもない大きなため息が響くと、ダン、と音が目の前で止まる。
「あんたがなんで悲しんでんのかは分かってる、私も追ってたから」
何も答えない。答えられない。
ゲロまみれの口元は恥ずかしかった。
「けれどな、あんたの気持ちなんざずっとわかんねぇよ」
「しってるよ。だからどっかに行けって言ってるんだ」
「ちげぇよ、わかんねーから知りたいんだ。知りたいからそばにいたい。あんただから」
胡散臭い言葉に、うざけがさしてなにか言い返してやろうという気になった。単純なのだろう、俺は。
ノロノロと視線をあげるとテレビの光もドアの隙間からの光も見えなくて、よく知った女の目が間近に見えた。そんなに近いと思わなくて、身を引こうとする。
がそれより早く女の手が俺の後頭部に添えられる。
「ウザイのはわかってる、けどな」
近かった目が。
更に近く。
世界が灯りもないのに瞬く。
彼女の口は美しく穢れていた。
「あんたも私のこと知らないだろ」
考えがまとまらない。けれどこれがどこか良くないことなのは分かっている。片方翼が折れた鳥が、もう1羽の空を奪おうとしている、ような。
「あたしを見ろ」
その思考も全て彼女に塗りつぶされる。
もう一度スパークする。
「もうダメだ、もう飛べないなんて思うな。
半分だけで飛べない翼ならあたしが半分担ってやる。」
「でも、それじゃお前の行きたいとこに行けないだろ。アイドルになりたいって言ってただろ、お前は」
精一杯の反論の答えは。
俺が彼女が何故それを目指すか知らなかった、ただそれだけだった。
人生って楽しい事より
面倒くさい事の方が多い、圧倒的に
そんなのいちいち愚痴ってらんないけど
時々無性に吐き出したくなる
でも、考えちゃう
私なんかとは比べ物になんないくらい辛い経験してるのに耐えて乗り越えて笑ってる人がいるんだって
それに比べたら私の悩みなんてちっぽけだよなって
生きるってほんと大変だ
#飛べない翼(お題無視)
朝。
瞼を開けると、ぼやけた世界が再起動する。
人の気配だけが脳裏に浮かぶ。とても不快だ。
忌まわしくあるが必要不可欠のこの瞳は、いつになっても外界を映すことを許さない。
窓から部屋の外を眺める。
まだ涼しげな春の風が頬にかかる。
鳥の鳴き声がする。恐らく、4羽。
あの鳥たちは当てもなく、空虚な空を飛び回っているのだろうか。
飛べるだけまだましなのかもしれない。
――なんで俺は、今日も生きているのだろう。
何時も何時も、朝になると考えてしまう。
死んでいった者達、殺した物達。それらの叫びが瞳に反射する。
でも、俺は足を止めはしないのだろう。
なぜならそれが使命だから。
それを出来ない俺に、長月五日に、価値はないのだから。
また、鳥の鳴き声がする。
破られた翼では、もうどこにも行けない。
『愛玩鳥の瞳』
最近、買い始めた文鳥さん。羽が切られていてあまり飛べない。飛べるって飼育員さん?が話していたけど虫籠の中に1年いたら飛べなくもなるよね。低空飛行だけど少しずつ飛べるようになっている気がする。風切り羽?が切られているから他と比べたら飛べないけどうちの子はうちの子なりに頑張ってる。タイトルのように「飛べない」ではなく「飛べない環境ではない翼」になっていたからタイトルには矛盾しているかもね。少しずつ自分なりに頑張って元気になる姿を祈ってる。私も頑張る。共に頑張ろうね。
「飛べない翼」
天才と呼ばれた彼はきっと神様から立派な翼を預かったのだろう。
スポーツ、強いて言うならテニスという競技は才能の差という物が顕著に現れる競技ではないだろうか。別にそれによって全てが決まると言っている訳では無い。試合している中で目まぐるしく展開が変わっていくスポーツの代表と言いたいのだ。そんなテニスの世界の中では、まず瞬発力やスピード、筋力や持久力と言った根本的な身体的要素から冷静さ、集中力、試合の流れを読む力と言った精神的要素が強く必要となってくる。まぁ別に各スポーツの間にそこまで明確なスキルの差は無いのだけれど。つまり言いたいのは必要となる、あればある程いいと言われている能力が多ければ多いほど天才と凡人の差を広がっていくというわけだ。
彼はテニスの才能を持って生まれた。きっと神様が彼のことを気に入ったのだろうと言えるくらいに彼は上手かった。その上彼は貪欲だった。勝利に、強敵に、敗北に、、、。彼は未だ見ぬ強い敵に挑むために多くの時間をテニスに費やしてきた。、、いつしか彼はこう呼ばれるようになる。"天才"と。別に初めの頃は気にしていなかった。言っているのは弱いやつだ、人との差ばかりを考えてその差をどう埋めるかではなくその差に理由を求めるだけの負け犬だと。けど、何をやっても「アイツは天才だから」「比べたところで意味もない」「監督も無理だって分かってるくせに」「最初から越そうと考えることが無駄」。そう言われ続けてきて、彼は止まった。気づいたのだ。自分は誰かに負けることを求められていない、勝つこと以外は間違いだと言うように彼の今までを蔑ろにされていることに。彼は貪欲だった。強くなるために考えられないほどの量、質、時間を練習に当ててきた。でも周りの人間はどうせ彼が勝つのだから彼がどれだけ練習していようが気にも止めなかった。その事に気がついた時彼の目標は1つになっていた。それは、負けること。なんてふざけた目標だと人は忌避するだろう。だが、その望みは天才と言われた彼だけが持てる目標だった。だから、彼は決めたのだ。皆が目指す王者になろうと。誰もその事には気づかない。だって今までものこれからも最強は彼でそれ以外になることはないと疑わなかったから。その事が彼の歩みを止めたということにさえも気づかなかった。
彼が勝ちたいと渇望する相手を諦めたのは他でもなく、彼に勝ちたいと思っていた人たちで、彼に勝てないと諦めた人のせいだった。別に全責任を彼らに負わせるつもりは無いが、彼を天才に、誰にも追いつけない存在にしたのは紛れもなく彼らだった。向けられていた眼差しはいつかこうなりたいという羨望から、なんでこいつにはという嫉妬、果てには勝てなくてもしょうがないという諦念を孕んだものに変わり果てる。今まで見てきたいくつものその色が彼を変えた。
彼はずっと1人だ。仲間と好敵手と監督と高め合うはずのスポーツは彼には無かった。
神様も酷いものだ。どこにだって飛べる翼をくれたのなら休む場所を与えてくれたって良かったのに。長い間上へ上へと目指していたおかげで視界の中には、何も映らなくなっていた。それに気づいて引き返そうとした時には戻る道が分からなくなっていた。飛ぶ力など残っていないが、それでもどこへだって飛べる翼があって、気持ちを置いてバカになったみたいに翼だけが動きを止めない。骨を折って、羽毛も剥がれた醜い羽は遠目では誰にも気づかれない。
_____もう、誰でもいいから助けてくれよ。
そう呟いた彼の声が届くのは、彼の心が負け墜落した時か、誰かが怪我をおった彼に気づいた時か。どちらが先かは神のみぞ知るところだった。
飛べない翼
飛べない翼に用はない。
今欲しいのはどこにでも、好きなところへ飛んでいける翼だ。
決して落下するような、脆弱で、お飾りなものではない。
どこにも飛んでいけないなら、最初から授けるな。
平らな背中なら諦めることも出来たのに、存在を主張したそれのせいで、いつも叶わぬ夢ばかり見る。
夢を見たってどうしようもない。だから翼をもいでしまった。
落下するだけの体になれば、底に落ちるだけだから。
底にまで行き着いてしまえば、後は自力で這い上がるだけだから。
今日は病院の全車両のオーバーホールをすることになり、修理業者の白羽の矢を立てたのは俺の彼女が勤めている会社だった。
台数も多いから、社員のほとんどが来てくれたらしい。
救急隊で使う車もヘリも全部だった。
俺のメインで使っているヘリも不安を覚える感じだったから、このタイミングはありがたい。
「担当しますねー」
聞き慣れた声が耳に入って、振り返ると恋人が工具を持って近づいてくる。
「さすが俺の専属メカニック」
くすくすと笑いながら、近くに工具を置いてヘリの状況を手際良く見ていく。
彼女との出会いは俺の仕事関係だったけれど、彼女がこの修理屋で働いていると知って、頼るようになっていた。
最初は不安もあったけれど、どんどん頼もしくなって、気がついたら心惹かれて彼女。今は恋人になって一緒に住んでいる。
「随分、きてますよ。このヘリ」
「ちょっと無理させちゃったからね」
彼女はテキパキと作業を進めていく。その指で触れるヘリ。
「飛べなくなった翼、直しますね」
それを見る彼女の視線、その表情を俺は知っていた。慈しみを持つ優しい微笑み。
俺に向けてくれるものに近いけれど、俺の好きな表情。仕事に対して前向きに、誇りを持った視線。
「好きだよ」
「はい?」
ぽつりと呟いてしまった言葉。彼女の耳には届いてなかった。
「あ、ううん。家に帰ったら話すね」
うっかり、ときめいた気持ちを言葉にしてしまった。分かった、家に帰ったら全身全霊込めて伝えてあげよう。
そんな邪なことを考えながら、仕事をしている彼女を見守った。
おわり
一七九、飛べない翼
飛べない翼
もう飛べない翼
はじめから飛べない翼
境遇は違うけど
どちらも飛べない翼
でも
飛べなくても
いいんじゃない?
もう飛べないなら
折れた翼を
ゆっくり
丁寧に
優しく包み込んで
愛せばいい
はじめから飛べなくても
それはあなたの個性であって
その個性を愛そう
ペンギンだって鳥なのに
飛べないでしょう
けど
ペンギンにも
魅力が詰まってる
飛べなくても
飛べたとしても
価値は変わらない
だってあなたはあなた
わたしはわたしだから
──俺の妖精さん。
起きたら同居人に七色に輝く羽が生えていた。
「あー、まあこうなるよね」
「なんで納得してるの!?」
「わっ、うるさい」
どうも混乱しているのは自分だけみたいで、いつものように銀髪を三つ編みにしながらこちらを見てくる。羽、生えてるよね? 俺の見間違いじゃないよね?
「これね、昨日作った魔法薬の効果。飲んだ人にランダムでいろんな生き物の羽が生えるジョークグッズみたいなやつ」
「なんでそんなものを作ったんだい」
「その場のノリって大事だよね」
「威張るんじゃないよ」
くすくす笑うたびに羽が揺れて、きらきらと鱗粉が舞う。きれいだけれど、なんだかなあ。
「体に害はないんだろうね?」
「先輩と共同開発した安心安全な遊び道具だから、問題無し。一日で元に戻るよ」
「それ、触れるの?」
「触れるけど感覚は無いよ。飛べもしないし」
「ふうん」
後日加筆します。
(飛べない翼)
私は天使
天に使えるために産まれてきた
貴方達もそう
そして貴方もそう
でも貴方はとても周りと違うわね
みんな素敵な羽を持って美しく
誰かの為に誰かの幸福の為に飛び回る
貴方は違うわね
貴方は飛べないのね
可哀想
なんてそんな事気にしないで
貴方の素晴らしさがみんなからするととても憎たらしいのよ
気にしないで
笑笑
本当貴方は惨めね笑
飛べないとわかっているのに
その綺麗な肌に傷をつけてまで飛べる様になりたいの?笑
辞めなさいよ笑
もっと笑われるじゃない笑
それでも私は貴方が好きよ
コレは本心
そんな哀れで惨めで可哀想な貴方
大好きよ
飛べないから笑
きっと飛べていたら何も思わないでしょう
そんな貴方が大好きよ
定番の
2024/11/11㈪日記
日記の文末に決まったかのように
おやすみ
おやすみね
おやすみなさい
と書き分けているけれど特に
意味はなく、その時の気分。
確率的には、おやすみが多い。
今夜はどうかな。
予想してみる?
(ウザいよ)
無添加、無香料の固形石鹸を
使っていたのだけど、本物の無添加の石鹸は石鹸素地のみで
作られている石鹸だと聞いて
春から変えたんだけど
寒くなって排水溝が詰まるようになった。
理由は水の温度が低くなり石鹸が
溶けないから。
本物の石鹸の方が高いし
使えば手が若干乾燥するし
排水溝は詰まるし
利点より欠点が多いから
また無添加、無香料の石鹸に戻した。
また元の石鹸を定番にする。
他にも冷えて固まって困るのは
オリーブオイルね。
生活って季節毎に地味に困ることが
多すぎ。
では今週もぼちぼち行きましょう。
おやすみなさい。
61日目
僕らは等しく翼を持っている
けれど誰一人として飛び立つことはない
皆が当たり前のように歩くこの世界で
「なぜ翼があるのに歩くのか」
だなんて疑問を持つ者はいない
翼なんてただの飾りだ
髪のように爪のように付属してきたものだ
当たり前のように飛ばないうちに
本当に飛べない翼になっていった
飛べない翼はいらない。だって大空に羽ばたくのを夢見て羽を広げたのに。他の仲間たちはあんなに綺麗に舞っているのに。いっつも僕だけ仲間はずれ。もう、やだよ。こんなことになるくらいなら最初から翼なんていらなかった。神様はどうして僕にこんなものを送ったの。僕だって大空を自由に飛び回りたいよ。なのに、なんで。神様は意地悪だ。僕にこんな理不尽なものを贈るなんて。少年の顔から涙が溢れた。
ペンギンは飛べない翼を床につけてうなだれていた。
これはとある水族館のペンギンの話。
ペンギンは今日も翼を広げて飛ぶ練習をする。
大空を夢見て。
zene
異なる羽で翼
でも形も大きさも違う羽だと飛べない
#飛べない翼
#飛べない翼
峰を越えた先
水平線の向こうまで
行くことのできない
見せかけだけの翼
空を飛べるなんて羨ましいと
翼を指差して言う人々に
飛べないんですよ
なんて言えないまま
イカロスの翼を知る
念願の空を数刻手に入れて
蝋の偽物の翼と命を溶かすより
自分が臆病だと知りながら
遠い遠い空を眺めていた方が
空を憧れのままにできる
だから僕はまだ飛べないと信じていたい