『風に乗って』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
日々の公共交通機関や、自家用自動車に乗る何倍ものものが風に乗っている。
例えば噂、例えば香り、例えば綿毛……。
想像もし得ない遠い場所まで行くことはないけど、もし風に乗れたならば
いつも生きている社会がほんの少しでもちっぽけに見えるだろうか。
風は誰かの麦わら帽子を吹き飛ばしながら、また縁を乗せる。
風に乗りたいのは、綿毛や木の葉が羨ましいからなのか、はたまた無目的な彼らが羨ましいからなのか。
【風に乗って】
雑駁の日。1153
歯抜けゴールデンウィーク楽しんでるー?
風に乗せるかの如く
僕の想いをどうかあの人に、、、
風に乗って
何処の風かな?
まぁいいとして
流れがあって
色々な場所にいる
何処だかもわからない
留まることがない
だけど同じ場所
変わってはいくけど
違ってはなくて
しかし、わかりにくい
大概は捉えてない
その場にもあるのに
毛布を被った囁き合いは
シーツの熱にだけ残して
建付の悪い木枠窓を
ファンシーに膝蹴り
「夜の終わりだ このやろう」
露台の君は 身を乗り出して
他人行儀の 雲に不満げ
空の何処にも光がないのに
限りなく宵を薄めて照る灰
君をようやく彩って
先ほどまでのあの瞳
その横顔は同じはず
樋を伝う朝露の名残りは
悪戯に結託して君を叩く
「まだ つめたいね」
君は 驚くほどに驚かない
頬を拭い 後ろ髪を結う
湿気た霞 君の白い輪郭
―――――――
(風に乗って)
*いつもありがとうございます。難しいお題が続きますね。今後少し更新タイミングが遅くなるかもしれません。どうか気長にお待ちいただきたく。
風に乗って
風に乗ってやってくるのは
草葉に光る朝露の匂い
軽やかな子鳥のさえずり
風に乗ってやってくるのは
照り始めた太陽の熱
虹色に揺れるシャボン玉
風に乗ってやってくるのは
日暮れを告げる涼やかな温度
どこかの家の料理の香り
また帰りたくなって
そんな気持ちも風に乗せて
そろそろツバメの季節だ。
我が家もツバメが子育てをし巣立った経験がある。何組かのツバメの夫婦にも全く違う個性があって、ちゃんと教育するツバメもいれば、まあ、適当と言うか「もう少し頑張んなさいよ」って感じのツバメもいたりで見ていて面白い。
一生懸命に飛ぶ練習をして、風に乗って天高く飛び立つ姿に、自然と「頑張れ!」と声をかけてしまう。小さな体で数千キロを飛ぶのだからホント頭が下がる…生きるってやっぱりすごい。
「風に乗って」
初夏の匂いが
お前はどうしたいのかと
問いかけてくる
どうもこうも
どうしたもんだか
答えは保留
皆 旅立ちました
お前を置いて
一人で地を這う 覚悟を決めるか
翼を取り戻し
あの頂きに帰るのか
風に乗って
答えは保留
石段に腰をおろし
花弁の散り際をを眺めている
風に乗って飛んできたタンポポの綿毛が肩にとまったと思ったら、黄色い服を着たちっちゃな女の子になった
驚く僕に女の子は言った
「こんにちは、私はタンポポの妖精よ」
小首をかしげた愛らしい笑顔
「ようこそ妖精さん、僕と少しお話ししませんか?」
けれども女の子は言った
「ごめんなさい、お話ししたいのはやまやまだけど、私は今、旅の途中なの」
次の瞬間、強い風が吹いて、綿毛はどこかへ飛んでいった
風に乗って
今日から高校生です。
本当は電車通学に憧れていたけど、
自宅から近いこともあって、自転車通学になりました。
上り坂もあって多少しんどいところもあるけれど、
桜が咲いている道で、帰りは桜を見ながら下るのが、
とても綺麗で良かったです。
そうそう。
クラスの男の子の中に、すごくかっこいい男の子がいて、その子も同じ自転車通学でした。
颯爽と桜の花びらの中を駆け抜けながら「また、明日」って声をかけられました。
突然のことで驚いたけれど、私も「また、明日」って。
でも私の声届いたかな。
風に乗って、届いていればいいな。
「風に乗って」
風に乗って鳥が翼を広げて飛んでる姿を見ると、
いいなー、気持ちいいだろうなーと思う。
私も風に乗って大空を飛んで、
どこか遠くへ行きたい。
空から大地を見たい。
これはただの現実逃避だと分かってるんだけど、
憧れる。
風に乗って
空を飛ぶよ
見たことのない世界へ行き
感じたことのないものを感じ
そして未だ会ったことのない人々と出会い
思い出を紡ぐ
日々を紡いでゆく
何気ないことでも
楽しいのだと
愛おしのだと感じ
今日を生きてゆく
そんな毎日を送っている
風に乗って、悪魔はやってきた。
オークションの目玉商品に天使は出品されていた。
‐風に乗って‐
♯50
手の中の夜はガリガリ更けミルに粗く挽かれるピーベリーの香
[風に乗って〕
いろんな香りがやってくる。
給食が嫌いだった。多すぎて辛かったからだ。
でも、なつかしい。
千の
【風に乗って】
coming soon !
風に乗って
今日は風と散歩でもしようかと思って外に出た。
風は今日は気分ではないらしい。
今日も外に出てみたけど、少しつめたかったから、部屋で過ごした。
今日も外に出てみた。
やっと振り向いてくれた。
めっちゃテンション高めだった。
でも、楽しかったな。
いつの間にか道端に咲いていたタンポポも、綿毛になっており、たまに風に乗って飛んでいるのを見かけるようになった。もうすぐ夏が来るなぁと思いつつ、綿毛が遠くに飛んでいくように、私もどこか遠くへ行ってみたいとも思った。
「二人でさ、いろんなところに行きたいね」
「そうですね、俺も様々なものを見てみたいです」
散歩している時にタンポポの綿毛を見て、彼とそう話した。彼と一緒なら、どこへ行っても楽しくなりそうだし、幸せなはずだ。
「私もあの綿毛みたいに、風に乗って飛んでみたいなぁ」
「おや、俺は少し困りますね。そこまでお転婆になってしまったら、貴方とはぐれてしまいそうです」
「大丈夫、あなたの傍からは離れないから。心配だったら手でも繋ごうか?」
そう言って私が右手を差し出すと、彼は照れくさそうな顔をしながら私の手を取った。
テーマ「風に乗って」
風に乗る
フヤフワと浮かぶ
そんな風に気楽に生きたい
見栄もない、いじもない
ただ、高見を目指せる
風に乗ってどこかに行きたいって皆言うけど、
風に乗ってどこかに行けたとして、
そこが望む場所とは限らない
それに風に乗ってどこかに行くなんてどうやって着地するんだよ
そんなふうに言ってたやつはもうどこにも行けない。
🦊
いま僕、夢を見てるんだ!
だって本当は雲になんか乗れないでしょ?
あんなに太陽が近いんだよ!
あ!あそこにみんながいる!おーい!!
空の上だから地上には聞こえないか……
ん?誰かが僕の手を掴んでる?
うわっ……!!
そうして私は目を覚ました。
そばにはみんなが泣き疲れて寝ている。
私はやっと理解した。
そういや私、さっき死にかけたんだった!!あぶな!
風に乗って、どこまでも行くことが出来たらな。
「どこに行きたいの?」
「うぅん、人がいない森」
「どうして?」
「人と関わるのが辛いから」
「へぇ」
貴方は特に深く聞くことも無く、ただ短い返事を私に投げた。
「貴方は、どこにいきたい?」
「うーん、貴方のそばにいられるならどこでも」
「なにそれ。じゃあ、私が風に乗って、遠くへ行ってしまっても、探してくれる?」
「もっちろんよ!」
そういう貴方の笑顔は、とてもまぶしかった。