『静寂に包まれた部屋』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
父の遺伝子だろうか。僕の睡眠時間は短い。
未明に目を覚ます事が多い。
同居人と同じベットで寝ているのだが、こちらは気持ちよさそうな寝息を立てている。1時過ぎまでゲームでもしていたんだろう。テレビはオフタイマーで切れておらず、いつものゲーム実況者の動画が垂れ流しだ。
行動は日によって様々で、外がそこそこ明るければベランダの植物に水をやったり、睡眠中の同居人に抱きついて起きない程度にちょっかいをかけたり、飲み物を入れてパソコン部屋に移動したり。
でも1番多いのは、携帯電話をイジる事。
ゲームを消化したり、小説を読んだり、漫画を読んだり。
生産性がないなとは思いつつ、ダラダラとベットの上で過ごす。
そのうちテレビが勝手に消え、窓の外が明るくなっていき、生活音が聞こえだす。バイクだったり、車だったり、電車だったり。
暇人な僕は、のんべんだらりんと過ごす。
⬛︎ 静寂に包まれた部屋
──ふと、身体を揺さぶられる気配がした。
重い目蓋をあげて左側を見やると、白い衣の男がこちらを見つめていた。天真爛漫な昼間とはまったく異なる表情に何事かと上体を起こす。
「どうしたの」
彼はすっかり気が滅入っている様子でぽつりと呟く。
曰く、わたしが死ぬ夢を見たと。
「朝、いつものようにここに来てきみを起こそうとしたんだ。だけどいくら声を掛けても少しも動かないから、なんだ昨夜は夜更かしでもしたのかと身体に触れて、そしたら、……そうして触れたきみの身体が、いやに冷たくて」
「ええ」
「一気に身体が冷えて、目の前が暗くなった。死んだきみは眠るように穏やかな顔をして、嗚呼、ついにこの子までもが死んでしまったと、俺を置いていってしまったと思った」
「……ええ」
自分の見たものを整理するように思い付くままに話す彼の、布団を握りしめる手が震えていた。
血色の悪い肌をすぐにでも抱き締めてやりたかったけれど、なんせ彼はわたしより何十センチも身長が高い。上半身だけ起き上がった今の体制でわたしが抱き付けば、二人ともつらいかもしれないと思った。
だからせめて、と慰めるように頭を撫でた。細い髪が指の隙間をさらりと通り抜けて、指先の肉と爪の間に入り込む。
いつからか彼に握られた左手のひらをやわく握り返す。大きくて、滑らかで、よく鍛えられた男のひとの手。わたしはこの手が数多の人々を救ってきたことを知っているし、わたし自身幾度も助けられてきた。しかし彼の夢の中のわたしは──。
触れ合ったからか、思考がまとまってきたからか少しばかり落ち着いたようだけれど、それでもまだ顔色は悪い。
わたしはうまく口角を下げることが出来ないでいる。ただの夢の中での出来事で。わたしの死ひとつで、こうまで弱ることを知ったからだ。こんなちっぽけなわたしでも、強くて立派なこのひとを傷付けることが出来るのだと理解したから。
(貴方の取り乱す姿を見られて嬉しい、なんて)
今ここで言ってしまえば、彼はついにわたしをすっぽりと隠してしまうだろう。
わたしは大人しく口をつぐんで、鶴の羽毛のように真っ白な髪の毛をゆるりと撫で続けた。
▶静寂に包まれた部屋 #79
君がいなくなって、静寂に包まれた部屋。
あれほどうるさい、鬱陶しいと思っていたけど
居なくなったら居なくなったで寂しくなる。
あんなに小さかった君が、もう社会人なんて。
私は、君をちゃんと育てあげられたかな?
周りに迷惑をかけていない?ちゃんと食べてる?
聞きたいことや言いたいことも山ほどあるけど
言わない。大切なことだけは伝えるよ。
あなたの帰る場所はここにある。
つらい、くるしい、やめたい、しにたい
なんて思ったりするだろう。
大人の世界はたくさん嫌なことがあるけど
わたしが安心できる家で待っててあげるから
安心して羽ばたきなさい。
もし飛べなくなっても、安心できるところで休んで
また羽ばたけばいいの。
〚静寂に包まれた部屋〛
それは、とても静かな素敵なお部屋。
窓から手を差し伸べる月が、僕を起こすように。
そっと消えていくんだ。
"太陽の光と共に"
一人暮らしだった頃のお話です……
「ただいまー(*´ω`*)」
時刻は深夜2時37分
「ふぅ……今日も一日家にいたから疲れたなぁ〜」
テレビと音楽を24時間つけっぱなしの
静寂に包まれた部屋
「ねぇ!誰かいる?お隣さ~ん!おーい店長〜!
はぁ……部屋には誰もいない……ひとりぼっち」
荷物を押し入れになおそうと開けた瞬間
3歳ぐらいの男の子が飛び出してきた
「きゃーーー!!……って優くんだったのね(笑)」
押し入れに隠れていたのは遠く離れた沖縄の実家の近所に住む男の子
どうやら眠れなくて青森にある私の自宅まで来たらしい
幽霊じゃなくて良かったσ(゜゜σ)))
ヒヤッとした出来事でした
ひぐらしの最後の一匹が鳴き止んだ
夏の終わり
あとは静寂に包まれた部屋があるだけ
思い出のつまった部屋 青
「静寂に包まれた部屋」
朝起きるといつも誰もいない部屋から1日がスタートする。
私は1人分の朝食を用意していただきますと言う。
寂しいけどこうするしかない。
私に勇気があればもっと変わっていたのかな?
毎日周りの文句ばっかり、もう聞き飽きたよ。
みんなで楽しくしよ?
私は不登校だ。
継ぎ接ぎのカーテン越しに西日差す
終わりの瞬間をあたためている
♯静寂に包まれた部屋
静寂なんてなくなればいい。
そうしたらこんな孤独な部屋に閉じ込められることもない。
自由になれる。
静寂なんていらない。
ここには私の他に誰もいない
この静寂に包まれた部屋は今、私だけの空間だ
今日は休日で、出かける予定はない
家族はそれぞれの用事で外出中
やるべきことを早くに済ませて、
私は一人だけの時間を、何もせずに浪費していた
せっかくの休み
それも誰もいない休みに何もしないなんて、
もったいないと思う人もいるかもしれない
しかし私は、誰もいないからこそダラダラするのだ
誰かがいれば、その家族と話したり、
家族のために何かをしたり、
なにかしらのやることができてしまうだろう
だが今は一人
すべてを投げ出して、全力で休むことができるのだ
たった一人の自宅で、
ただただ何をするでもなく過ごす
これほどの贅沢はそうそうないだろう
家族が帰ってくるまで、
私は至福の時を楽しむのだ
(静寂に包まれた部屋、)🦜
夕陽も
落ちて
暗くなり始めた頃、🦜
遊び疲れた
僕は
お家に帰るんだけど。🦜
「僕のお家は
人間しゃん、の
お家と
違って、テレビも
無いし
蛍光灯も無いんだね。」🦜
だからね。
灯りと、いえば
点々と光る
お星様と
光り輝く
お月様位なんだよ。」🦜
(でもね)
【此の、静寂に包まれた
お家とお部屋に
居ると、
心穏やかに
なるし優しい気持ちに
なれるんだよ。】🦜
「静寂に包まれた部屋」
自分の鼓動と
血液の流れる音を聞きながら
静寂からの無言の圧力たるや
わたしに何を期待するというのか
スマホを手にしろというのか
この部屋から出ろというのか
わたしから手をのばせと?
わたしからあゆみ寄れと?
わたしから?
ねえ わたしからなの?
ねえ こたえて
静寂に包まれた部屋よ
「静寂に包まれた部屋」
わたしから歩み寄れというのか
静寂に包まれた部屋に、
使わなくなった部活の道具がある。
元剣道部だ。
部屋の明かりに照らされると胴が光り、
あの3年間が思い出される。
防具を綺麗に磨き甘苦い思い出と共に奥にしまった。
3年間ありがとう。
❦
今日は急いで帰ってきたのに、家に明かりがともっていない。まさか出掛けているのか?こんな大事な日に。
ちょっとげんなりしつつ玄関ドアを開けて家に入る。
みんなの靴が無い。やっぱり出掛けているだ。
スリッパを履いてパタパタ音をさせながらリビングに向かう。リビングのドアを開けてすぐ横にある電気のスイッチを押す。
\パン!!パン!!パン!!/
電気がつくと同時に大きな乾いた音が響く。
びっくりしてその場で固まってしまった。
しばらく、静寂に包まれる。
「誕生日おめでとう!!」\パン!!パン!!パン!!/
静寂を破る声と共にまたクラッカーが鳴らされる。
さっきの一瞬の静寂が嘘かのようにどっと家中が賑わいだした。
(静寂に包まれた部屋)
暇だなあ…とぽつりと呟いた。いや、暇って言うのは失礼だったかな?今はお客様が居なくて、店内はがらんどう。店員も自分1人。
深夜だからね、そりゃ人も少ないよね、と思いながらカップ麺を棚に並べていく。自分の作業音だけが響く店内。トントンと調子よく並べていき、ベリベリガムテープを剥がす。段ボール箱を折りたたんで重ねていく。縛るためのビニール紐を取りに行かなきゃ。
ふと、目が合った。店内には誰もいない。そして朝9時まではワンオペ。声は出ない。えっと、スプレーってどこにあったっけ…?待って動けない。もしあっちが機敏に店内を駆け回った場合、深夜3時に情けない声が店内いっぱいに響き渡るだろう。本当にどうしよう…
『静寂に包まれた部屋』
ページをめくる音と、
机の軋む音しかしない。
時折、鳥の鳴き声が窓の外から聞こえる。
私の城で、
心地よい言葉の海に沈む。
外の世界は喧騒にまみれているのに、
ここは圧倒的孤独に充ち満ちている。
でも寂しくはない。
脳内では小説の登場人物に対する推察や、
溢れ出る感情で騒がしいのだ。
静寂に包まれた部屋で、私は、
この上ない喜びを味わっている。
静寂に包まれた部屋
ピシャン、と勢い良く襖を開け自室の布団へと飛び込む。
「〜〜〜っぷは!」
潜らせた頭を布団から出し息継ぎをする。ふかふかの布団は大好き!クタクタの体に染みる〜!
「…………………」
布団の上でゴロゴロと体を回しふかふかを堪能するけど、すぐに飽きて動きを止める。
お昼寝は大好き。ぽかぽか気持ちいいともっと良い。でも、この1人の時間はちょっと苦手。
1日が終わり、用がなくなり、1人きり。戦わなければおしゃべりもしない、『無』の時間。
静寂に包まれた部屋は、いつでも私を何者にもさせない。とってもつまんない。
誰かと話したい。誰かの料理が食べたい。
ー誰かと戦いたい。
だから明日を待ち望んで、私はそのまま眠りにつく。
ー静寂に包まれた部屋ー
ライト・オーサム
なんだか頭がぼぅっとする
ぼくは起きたいけど、体は起きたくないみたい。
そうこうやっているうちに、やっと目が開く。
いつもと違う家。
たしかにぼくの家なんだけど、いつもよりぐんにゃりしてる。
ちょっとだけ、空気が違う。いつもおかあさんがいるからかな?
おかあさん、と呼んでみる。返事はない。もう一度呼んでみるが、やっぱり返事はない。
クラクラした頭でテーブルに向かうと、「かいものにいってきます」の書き置き。いまおかあさんいないのか。少し息をつくと、急に周りのものが暗く、静かに見えてくる。
ぼくは自然と静かになり、息を潜める。
平日のお昼。ぼくの家。
静寂に包まれた部屋
この部屋は静寂に包まれている。私をこの部屋に閉じ込めた男がそう言った。最初は単なる防音室かと思ったが違った。間違いなくこの部屋は静寂に包まれている。たとえばうるさく足音を立ててみよう。その音はキャンセルされたように聞こえない。手を叩く。その音も聞こえない。叫んでみる。全く音はない。
このマジックの種はおそらく音を逆の音でかき消している。私の耳が聞こえなくなったという可能性は否定しきれないが、私は手首を耳に押し付けて私の血流を聞き、私の耳はまだ健全だと自信を持てた。この部屋の音がすべてかき消されているわけではない。
この部屋の明かりは明る過ぎずむしろほんのりと暗い。空調はほとんど感じられないが暑くも寒くもない。非常に快適で、ソファーにはクッションも毛布もあり、うかうかしてると眠りそうだ。
だがここで眠ったら私をこの部屋に閉じ込めた男の思うままになる。私はあの男の思うままになどなりたくはない。私は絶対にあの男の女にはならない。あいつの支配下にはおかれたくない。私は完璧な無音が支配する部屋でごく静かに自分の鼓動を確かめ続ける。私は眠らず狂わず、あの男がやってきたとき、その優しく見える手を拒みたいのだ。
※※※※
あえて書いておきます。音を音でキャンセルする話の元ネタはアーサー・C・クラークの白鹿亭奇譚「みなさんお静かに!」です。あれもまあ女性に振られた男の話なんですが。
静寂に包まれた部屋は
最初は落ち着くが
だんだんネガティブな気持ちが
頭の中を支配してくる
優しい音楽をかけて
ネガティブを追い出したら
散歩にでも行くか