『静寂に包まれた部屋』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
【静寂に包まれた部屋】
今日は大切なあなたの誕生日。
張り切って部屋の飾り付けをして、ケーキを買って、プレゼントも用意して部屋のリビングで帰りを待ち侘びる。
夜8時、いつもならあなたが帰ってくる時間。
なのにあなたは帰ってこない。
どこかで道草をくっているのだろうか?
誰かにお祝いされてるとこだろうか?
やらなきゃならないことが終わらないのだろうか?
夜9時、まだ帰ってこない。連絡もない。
せっかくの料理も冷めてしまった。
一体どこで何をしてるのだろうか?
ふぅ、とため息をついたその時、電話が鳴った。
あなたからの着信。
全くもって遅すぎる連絡に、なんて言ってやろうかと悩みながら電話に出る。
聞こえた声に、遅れた本当のわけを知る。
ああ、そうなんだ。
だから帰ってこれなかったんだ。
静かな部屋の時は流れる。
一刻一刻と。あなたの帰りを待ちわびる。
静寂を打ち消すようにボーンボーンと鐘がなる。
どれだけゆっくりでもいいけど、
絶対に帰ってきてね、大切なあなた。
テーマ“静寂に包まれた部屋”
先刻、喧嘩をした。
切欠は、些細な事。
それなのに、何方も謝る事をしない。
普段ならば、何方かが謝って
何方かが許して
それで終わりなのに。
何方も謝らない。
その理由は恐らく、何方も理解しているだろう。
『相手の為を想ってる』から。
相手の為が、裏目に出て
二人共、言い争ったけれど
結果的に、お互い自己嫌悪している。
会話も無いこの部屋は
静寂に包まれていて、身動き一つしない二人が
対角線上の端に、縮こまっている。
居辛いのなら、部屋から出ても良い筈なのに
それをせずに、お互い壁側を見ている。
…さて、この静寂を打破するのは
何方の腹の虫なのか。
それとも、別の音なのか。
解るまで、後……。
十五夜の夜にあなたと見た満月を、ずっと忘れられずにいる。
外だと蚊に刺されてしまうと言って、外に出たがらなかったあなた。仕方なしに、ベランダ沿いの部屋から窓の外を見上げていたね。
お互いなにも話さずにそうしていたから、翌朝には首を痛めてしまっていたっけ。
物思いに耽って、あっ、と不意に声をあげる。
そういえば、あの時食べた草饅頭美味しかったな。今夜も準備しておけばよかった。
──あの饅頭も、驚いたあなたの瞳も、この月みたいに真ん丸だった。
こんなに厳かな雰囲気は持ち合わせちゃいなかったけどね。
それから、あなたの隣で眺めた月は、これの何十倍も、何百倍も色鮮やかに輝いていたような気もする。
うーん、私の記憶力もずいぶんと衰えたものだ。
「……………ああ、」
逢いたいなぁ。あなたに。
▶静寂に包まれた部屋 #20
「静寂に包まれた部屋」
しーん しーん しーん
ドクドク脈打つワタシの心臓
瞬きするキミの睫毛の音
しーん しーん……
#静寂に包まれた部屋
シンと静まり返った部屋の真ん中でポツンと立っていると、本当に1人になってしまったことを実感する。
あぁ、寂しいなぁ。
昨日までは君が居たのに、今日からは君の鼻歌が、物音が、生活音が聞こえないなんて。
なんて言えばいいんだろうか。
切ない、なぁ。
謝るから、君が満足するまで言うことを聞くから、帰ってきてくれ……。
静寂に包まれた部屋
「また朝が来た。」僕はつぶやく。独りきりしか居ない部屋に、響く音。朝から激しい虚無感に襲われる。
最後にこの部屋に僕以外が立ち入ったのはいつだろうか。
瞼を閉じれば、愛しい残像がフラッシュバックした。
「ああ、あの時に戻れたら」何万回と心から溢れ出た言葉。後悔してる、そんな2文字じゃ収めきれないこの気持ちをどうやって君に伝えようか。誰も見ることのない手紙を今日も書き始めた。
静寂に包まれた部屋
ある日の昼間のことだ。
誰もいない静寂に包まれた部屋はとても静かだった。
家族はというとみんな出かけてしまっていなかった。
僕は1人残されてしまったので、仕方なく1人で過ごすことにした。
静かな部屋ではなく自分の部屋で過ごすことにした。まぁ、自分の部屋も静かなんだけどね。
みんなが集まるリビングは誰かしらいないとさびしいからずっとはいない。
誰もいない部屋から時計のアラームがひっそりと鳴った。
時刻はお昼過ぎていた。
僕は自分の部屋で音楽を聴いたり、歌ったりとゆっくり過ごした。
こんな日はとてもいいし、1人でも気楽で楽しめるからいいのだ。
すると、玄関から車の音がして、お家がまたにぎやかになった。
家族が帰って来たのだ。
弟が「姉貴!ただいま!バイト頑張ってきたよ!」
「お帰り!、バイトお疲れ様!」
と僕は返した。弟は嬉しそうにリビングに向かって行った。
家族が帰って来たのでリビングは静かな部屋からにぎやかに戻ったのだった。
終わり
例えばあなたの「おやすみ」を聞いた直後、あなたの「行ってきます」を聞いた直後。二人で毎日を過ごしているこの部屋で、わたしが一人きりになる瞬間。
わたしは「静寂」というものを、静かな寂しさというものを体感するのです。
9/29「静寂に包まれた部屋」
目が覚めると、何もない白い部屋にいた。
「おっ、これはもしかして、ちょっと前のソロ用TRPGでよくあるやつ?」
ここからいかに脱出するか。まずは探索してヒントを探すのだ。
それにしても、音がない。何の音もしない。独り言すら壁に吸い込まれていく。
段々不安になってきた。大声を出してみる。しかし応えるものはない。残響さえもない。
その時、壁に巨大な目が現れた。SAN値チェックです。
腰を抜かしていると、目は言った。
『せっかく静かな部屋を作ったのに、うるさい人間だ』
目の前が暗転した。と思うと、ポイと捨てられるように投げ出され、自室のベッドの上にいた。
「た…」
助かった。ただの悪夢だったのかも知れないが。
外では登校する子供や車の音。音のある生活に安心する。
腰は抜けたままだし、今日は会社を休もう。
(所要時間:10分)
静寂に包まれた部屋
聞こえるのは、暖炉の薪が爆ぜる音。
本のページをめくる音。
あなたとわたしの息づかい。
それ以外は何も聞こえない、静寂に包まれた部屋。
それでも、わたしの背中を撫でるあなたの手が暖かいから、わたしはちっとも寂しくないの。
とある日の猫と飼い主の話。
静寂に包まれた部屋。静かな部屋ってのはいいね。高層マンションとかだとあまり外の音が聞こえなくなるのかな。
あるいは防音ちゃんとした書斎なんかが静かな印象だ。どっちにしろ金がないと無理だな。静寂ってのは現代において最高の贅沢かもしれんね。
今俺が住んでるとこは工事の音が聞こえるしよく母親らしき人の怒鳴り声が聞こえるしであまり住環境はよくないな。
それでも騒音というほどではないからいい場所なのかもしれない。最近は移民だの難民だのでひどい場所もあるみたいだしな。
昔から日本なんざ滅んじまえと思っていたが最近はまじでそのうち滅びそうでびっくりする。
政治家は売国奴しかいないし国民はなにもかもに他人事の自己責任。国でなにか起こっても自分でなんとかしろ。客観的に見るとお前たちの国なんだからお前たちがなんとかしろって話だよな。
まぁかくいう俺もあらゆることに他人事なんだが。この国はもうなにもかもが腐っているな。
シーンと静まり返った
この部屋で
あなたがいない
この部屋で
想い出だけを抱きしめて
夜の河を渡ります
独りぼっちの淋しさに
涙がほろりと零れても
灯りを落して
目を閉じれば
眠りの向こうに
あなたの姿
朝よ
来ないで
この優しい静寂を
まだ消さないで
# 静寂に包まれた部屋 (291)
静寂に包まれた部屋
物音もしない、しんとして、もの寂しい部屋に喧騒な連中とギターとワインとビールなど少しの酒を持ち寄り、朝までドンチャン騒ぎをしたい。
演歌でもフォークでもロックでもクラシックでもフラメンコでもシャンソンでも。
38作目
今からでもシンガーソングライターに成りたい 徳博😎
どうしてこうなってしまったんだろう
数分前までここには明るい空気が立ち込めていたのに
それはもう、嫌になるくらいに
それでも、
そんな空気が、
そんな空気をお前と一緒に過ごすのが、
好きだったのに
ついさっきまで明るい空気がむせかえるほどにここに立ち込めていたことは分かるのに、
この数分で僕が何をしていたのかは、何もわからない
ただ一つ、変え難い現実として僕の前にあるのは、
さっきまで笑っていた、お前の歪んだ瞳
そして、血のついた包丁
どうしてこうなってしまったんだろう
部屋にはウザいくらいの静寂が溜まって、
二人分の弱々しい呼吸音すら聞こえる
違う
微かに、何かが滴る音も
目の前の景色は酷く暗く、歪み、
同じ場所だとは思えなかった
もう、お前の顔しか見えない
顔すらも形がくずれて
りんかくもくちもはなもわからない
わかるのはお前の歪んだ瞳。それと、暗くて静かな部屋
どこで、間違えたんだろう?
静寂に包まれた部屋
静寂に包まれた部屋、ポタン、ポタンと水道の蛇口から水が落ちる音。あとは何も聞こえない。
カーテンが閉まり、暗い部屋では、今が何時なのか、昼か夜もわからない。
自分が生きているのか、死んでいるのかもわからなくなってくる。
心はすでに死んでいる。肉体もこのまま朽ちていくのか。
それでもいいと思い、目を瞑る。
その時、
「幹太!いつまで寝ているの!学校遅刻するよ!毎朝、毎朝、本当に起きないねっ!机の水溢してポタポタ垂れてるよ。お母さん、もう仕事行くからね!ちゃんと起きるんだよ!」
あー、朝だったのかー、、、。
彼がいなくなってから
ここは静寂に包まれてしまった。
私たちはここに集まっているけど
誰一人声を出さずにいる静寂に包まれた部屋は
彼の帰りを待っているようだった。
彼は私たちを繋いでくれた歯車のような人だった。
いくら待っても彼は帰ってこないのに
いつまでも彼を待ち続けてしまう
─────『静寂に包まれた部屋』
「静寂に包まれた部屋」
ふわりと漂う、お香の柔らかい煙。
仕事終わりの脳に沁みる、金木犀の香り。
誰も居ない、自分と本だけの時間。
ページをめくる音が、心地いい。
文字に目を通す時間が、ただ、過ぎていく。
『アンダルシアの月』
静かだ 誰もいないので 当然だけど静かだ 白い部屋パルプフィクションのポスターが貼ってある 私のせめてもの主張 何か派手なことがしたい 四角い窓にまあるい月がぼんやりと 剃刀で切り裂いてやろうか 月の中身がみたくはないか 玉子の黄身が出てくるか はたまた人々の憎悪の塊か 想像は月を一周して 私の静かなアクションは一先ず終わりを告げられた
ただ眠りたい何もかも忘れて
ボクから全ての音が遠去かり
夢の中へと誘うのは誰なのか
とろとろと溶けていく様子を
窓の向こうから見ているのは
ああそうか満月だ今夜は名月
何も言わずにこころを照らす
ああキミの光は気高く美しい
抱かれて純白に輝く繭の内へ
ただ眠りへと何もかも忘れて
『静寂に包まれた部屋』
【静寂に包まれた部屋】#60
同じような体験をする方が
今の今まで、居ないことも祈り続けます。
去年の八月某日。
田舎者の私は扇風機しかない部屋で
ひたすらに家族と時間を過ごしていました。
その時は実家に帰省していて
田舎の暑さがお久しぶりなのもあり
少々疲れていたのを覚えています。
山に囲まれた場所にあるため
太陽はすぐ落ち、夜は長く
永遠に暗くなる一方でした。
その晩のことです。
弟がアイスを食べたいと駄々を捏ねるので
遠く離れたコンビニまで行ってやってくれ
と祖父から言われ、車を出しました。
玄関を出た先から
少し不気味さを感じてはいましたが
特に気にするほどでもなかったので
半袖短パンにビーサンという
近所を代表したような姿でコンビニへと向かっていたその頃からでしょうか。
玄関で感じていた不気味さが
段々と増してきているのを感じました。
なんと表せば良いのか…
こう、夜の山に近づいてはいけない
というのと同じように、外に出てはいけない
というような気がしてきました。
ですが、何よりも輝かしい目で
私を見つめる弟の手前、やっぱり行かない
とは言えませんでした。
ですが、もう明らかに何か聞こえるんです。
しゃん…しゃん…
お祓いなどに使う様な沢山鈴のついたものを
一定の間隔で振っている音。
車の窓は一つたりとも開けていないんです。
夜の田んぼ道は蝙蝠や虫が飛び回るので
絶対に開けない
というのは私でも知っていました。
それがその音の怖さを増していました。
窓を開けずにも鮮明に聞こえる鈴の音。
気がつくとその音は止んでいました。
空耳か…なんて思った私が馬鹿でした。
助手席から
しゃん…しゃん…と二回なりました。
もし警察がいたら
捕まっていたであろう速さで
ブレーキをかけました。
恐る恐る横を向うとしても
向けませんでした。
そうです、今思えば金縛りでした。
手も、足も、顔も、身体も動かせません。
一つ動かせるとしたら、目線でした。
眼球が飛び出てしまうくらいに
私は真横を見ました。
弟が持っていたんです、鈴のついたものを。
それをどうしたのかと聞こうとしました。
ですが、それが驚くほど
言葉に出来ないんです。
よくテレビでする怖い話に
恐ろしすぎて言葉が出ない
とありますが、まさにそれでした。
口は餌を欲している鯉のように
パクパクとするのみで、
弟はひたすらに前を向くばかりです。
気がつくと
実家の布団で朝を迎えていました。
なんだ。夢だったのか。
安堵するのを神は拒んだことでしょう。
私は再度
金縛りのようなものにあいました。
あの時の記憶は残っているので
私はひたすらに目線を動かしました。
障子の人影が列になっているのが見えた時
背中に冷や汗が寝ているながらも
流れているのを感じました。
また鈴の音です。
流石に私もそこまで怖がりではないので
もう飽きてきました。
きっと、家族の嫌がらせだろうと。
地球の重量を何十倍もに感じながら
身体を何とか動かし
人影の見える廊下に歩み出ました。
なんだ、誰もいないじゃん
そう思ったのも束の間、私の背中側から
低い位置に鈴の音が二回なりました。
気がつくと、私は田んぼ道で車に乗り
弟は横に輝かしい目で座っていました。
もう私は何が何だか分かりません。
何回このループをして
どの世界が元の世界なのか。
今、私はこの文章を
正確に打てていますでしょうか。
今、私はいつの
この長く永遠に続く暗い夏の夜を
生きているのでしょうか。
それとも、もうあいつらの仲間入りを
果たしてしまったのでしょうか。
もし、貴方の世界が正しい
と思う理由がありましたら
どうぞ、こちらへ教えてください。
静寂に包まれた部屋の隅で
鈴の音が聞こえないことを
祈り続けている私からのお願いです。