『雪』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
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ぽつり、ぽつり、ぽつり。
地面に落ちて、溶けて消える。
白くて綺麗で儚い雪。
寒いから、とコートとマフラーを着たのに
2人で雪に寝転がる。
寒いね、と言って、手を繋いで、
頬が赤いのは雪のせい?
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- 雪 -
2024-01-07 天霧
"雪"
「う〜、さぶ……」
「みゃう」
早朝の散歩中、医院を出て五分ほど歩いたところで風が吹いてきて、思わず身を縮め震わせる。昨日の予報で『今朝は冷える』と言っていたが、思っていた以上の冷え込みだ。
──ストールをマフラー代わりにして首に巻いてくれば良かった……。
後悔しながらハナを抱える腕に力を込めてハナの体温で暖を取る。
「んみぃ」
少し苦しそうな声を出して抗議する。
──悪い……けど我慢してくれ……。
ふわふわの体毛で気持ち良く、身体が小さい為子ども体温でとても暖かい。微かにトク、トクと小さく細かな心音が鼓膜を揺らす。寒さに強ばっていた身体と心が少しずつほぐれていく。
ハナの身体は日に日に大きくなっていく。少し前よりも身体が大きくなって少し重くなっている。順調にすくすく成長している事を肌で感じて感慨深くなる。
ハナの暖かさに癒されていると、不意に頬に冷たい何かが触れた。
「冷たっ」
思わず声を出して驚く。俺の声に驚いてハナが「みゃうっ」と小さく鳴く。
「あ……ごめんな、驚かせて」
謝罪の思いを込めて、手袋越しにハナの頭を撫でる。すると、ゴロゴロと喉を鳴らしながら気持ちよさそうに目を閉じた。顔を上げて空を見る。曇り空が広がり、小さな白い綿のようなものが、はらはらと舞い落ちてきた。
「雪……」
昨日の予報では『昼頃から』と言っていた。確かに降ったが、降るタイミングまでは外れたようだ。
「みゃ〜あ」
するとハナが空から降ってくる雪に興奮の声を出す。
──こいつ、本当に猫か?
前々から思っていたが、俺が知っている猫とかけ離れていて『猫に似た別の生き物なんじゃ……』と思う事が何度もあった。何度検査の時獣医に相談しようと思ったか。けど、俺と会ったのはまだ数ヶ月前だ。身体の大きさは成猫とあまり変わらなくても、生後は半年も経っていない子猫。目に映るもの全てが新鮮で、興味津々に何事にも物怖じせず近付いていく。危険だが微笑ましく、時にそれが羨ましく思う。
──こいつに沢山、色んなものを体験させてやりたい。
そう思いながら、ジャンパーの中で前足を蠢かせるハナを宥める。すると、身体を捻って胸元に前足を付けてきた。暖かく柔らかな感触が、布越しに伝わってくる。
「どうした?」
不思議に問いかけると首を伸ばして、素肌を晒している首元に擦り寄ってきた。喉まで鳴らし始める。
「な、なんだよ……っ」
肩を跳ねらせ驚きの声を出すが、次第に暖かさに強ばっていた身体を弛緩させる。
「や、やめろよ……」
首元を撫でるヒゲがくすぐったくて、くぐもった声で抗議する。だが止める気配が全くない。
「ふふ、笑って、う、動けねぇだろ……ふひ」
それでもハナはスリスリを止めない。笑いで震える手で、何とか首根っこを抓る。
「みぃ」
「イタズラがすぎるぞ」
声を低くして言い放つ。観念したのか「んみゅ……」と小さく鳴いて大人しくなった。「分かればいい」と抓っていた手を離し、ハナの背をジャンパー越しに優しく叩く。
──落ち着きが出るのは、まだまだ先だな。
はらはらと舞い落ちる雪を見ながら大きなため息をついて、早く帰ろうと歩き出した。
雪
私は雪が好きだ
雪国生まれの雪国育ち
何度辛い目に会おうとも
学生時代のあの思いでとともに胸に舞う雪はわすれない
私のいる場所では雪はほとんど降らない。だから、雪の多い地方の人が言う、雪がないところに行きたいという思いはイマイチ理解できない。
雪が降ると特別な日という印象があって、嬉しい気分になった。昔はよく降っていたような気もするが、最近はめっきりみない。また雪景色を見てみたい。
儚く消える夢となるも
降り続けば現実を知る
街の音はどこか遠くへ
白い世界にただひとり
雪降る夜はあたたかい
街灯の色を纏った風が
遊ぼうよと吹き付ける
私の赤いスノーダンプ
除雪は遊びじゃないの
自分との戦いなのです
『雪』
少し前を歩く先生が空を見上げる。
急に足を止めたものだから、つんのめって先生の背中に軽くぶつかってしまった。
やっぱり背が高い、いい匂いがする、かっこいい、
気を抜くとそんなことばかりかんがえてしまう。
「先生?どうかしました……?」
「ねえ、貴方もみて……雪だ、」
そう言われて慌てて顔を上げた。
確かに、雪が空を舞ってひらひらと夜空を彩っている。
頬に冷たい感覚がして頬を触ってみると、体温で溶けた雪が頬を濡らしていた。
「ふふ、貴方頭に雪が……」
そう呟いた先生の声は雪にかき消されることなく私の耳に届く。
私へ視線を向けて、頭に乗ってしまった雪を払ってくれたようだ。
指先が触れるだけで心臓が痛い。あぁ、辛い。
「ありがとう……、ございます…」
「いーえ、風邪ひいちゃったら困るしそろそろ学校に戻ろうか、」
私の頭から手を離した先生はすぐに歩き出す。
先生の一挙手一投足にドギマギしているのになんとも思われていないような態度はちょっと傷つく。
「ま、まって!!」
「ん?どうかした?」
「……まだ、…帰りたくないかも、です、っ」
言ってしまった。めんどくさいって思われるかも。
わがままな女の子とか先生嫌いそうだし。
でも、言ってしまったものは取り返せない。
「ふはっ、そっかぁ…じゃあ、もうすこしデートしよっか?」
「……でーと……で、デート!?」
「あれ、違ったぁ?ふふ、…なあんてね。貴方の反応が可愛くてつい、」
「も、もう!……いじわるです…、」
「ごめんね。お詫びに貴方の好きなケーキ、沢山買って帰ろう?」
「……わかりました。ゆるしましょう、!」
私の気持ちに気づいているならいじわるだし、気づいていないとしたら先生はとんでもなく小悪魔なんじゃないか。
先生の新しい一面を見れたことと、デート、?なんて甘い響きの言葉を口にしてくれた先生にまた好きなところが増えてしまったある冬の日。
2024.1.7『雪』
『雪』
粉雪が舞う季節が訪れる
山々に囲まれた小さな町
ホームセンターは賑わう
今日は日曜日
カイロを買って
雪かきを買って
スノータイヤに履き替えて
今日も一日が過ぎ去っていく
本格的な冬の到来がもうすぐやってくる
END-名も無き小説家-
ちらちらと
揺るぐ視界の隙間から
頬の赤さの理由を伺っている
⚠ ワンク ⚠
・両片思いです ・男性同士の同性愛です
・切ない ・『ゐ』を「い」と読みます
雪が降ってゐる
悴んだ手で頬を流れる涙を拭う
嗚呼
なんて愚かだろう
叶わない夢をおっている
悲しいけれど仕方ない貴方は違う子が好きなのだから
叶わないけれど
少しでも僕を
あの子でも
この子でもない
僕を見てくれたらな
嗚呼クダラナイ
承認欲求乙ですね
ドンマイ
雪が降ってゐた
余裕のない心でごめんなさい
嗚呼
なんて醜いだろう
終わった恋を引き摺っているんだから
終わったのだから
雪にでもなれたら
この世界から
この日々から
少しでも消えるとこが出来たらな
嗚呼カナシイナ
人生終了乙ですね
バイバイ
#9 【 雪 】
あとがき
☟
最近BLしか出してないんですが、GLも描きたいです。
勉強不足で書くの難しいです、沢山勉強出して、出すのはもっと先になりますが投稿するのでお楽しみに。ここまで見て下さりありがとうございました。明日投稿頑張ります。👋🏻゛
ひぐま ʕ ˶ ᷇ᴥ ᷆˵ ʔ
白い吐息
くるまるブランケット
不在
あったかい部屋からながめる
ジェラートピケ
ホワイト
頭に積もる雪を払う
あったかいって抱きしめる
カーテンの隙間
ハラハラとおちる結晶
6畳間
冷えた手を引き寄せる
抱きしめる
ちらちらと、積もらない雪が空気の中に舞い、沈む
冷えた指先の上に、ひと粒
冬の象徴は頼りなく、触れた途端に溶ける
実体を得た水分は儚い
吐いた息も、一瞬だけ姿を表し、瞬く間に消えていった
(雪)
雪
この街では滅多に雪は降らない
今日は珍しく雪が降っていた
「雪が降るといいことが起こるって私思ってるんだ」
「どうして?」
「だってこの街はほとんど雪なんて降らないでしょ?だから珍しいものを見れた時はいいことが起こると思ってるの」
「それじゃきっといいことが起こるね」
「もう起こってるんだよね」
「え?」
「だって今あなたが隣にいてくれてるもん」
僕は照れながらそう言った君の手を握って微笑んだ
【雪】
「いやー、今日は沢山回ったね!」
そうだねと相槌ながら私たちはエレベーターに乗る。手にはタオルや浴衣などのお風呂セット。
観光地巡りに旅行に来ていた私と友人は、今晩泊まるホテルの浴場へと足を運んでいた。
「知ってる?ここの露天風呂、絶景らしいよ」
確かに、このホテルは屋上に浴場が設置されている。豊かな自然に建つこのホテルは景色を売りにしていた。
「でも夜だから真っ暗で何も見えないよ、きっと」
私のその言葉に友人はそれもそっかと、少しばかり残念そう。
「でもさ、また朝に入りに来ればいいじゃん」
そんな会話をしながら、とうとう私たちは浴場に足を踏み入れる。頭や体を洗って室内の浴室で身体を休めていた頃、
「そろそろ外に行ってみよ」
と、友人に誘われ露天風呂へ。
冬真っ只中の夜はとても冷える。外に出た瞬間、私たちは足早に露天風呂の浴室へと向かう。少し高めの温度設定で、顔は冷たいが身体は少し暑い。
景色に目をやると、やはり真っ暗で、かろうじて山の影であろう輪郭がぼんやりと見えるだけだった。
そんな時、上からなにか降ってきた。
露天風呂の薄暗い明かりの中確認すると、それは雪だった。パラパラと雪が降り出し、明かりに照らされ輝いた。
「やっぱり、絶景だよ」
隣で友人が呟いた。
雪ってすごいもので人の生活を大きく左右させる
今日は日曜日だからお店混んでるかなと思っていたけれど全然
雪がどしどし降るものだから暇にも暇を持て余した
何故か残業だったけれど
雪が降るってだけでその日の予定は大幅変更だ
季節が冬だからって毎日降るわけではないけれど天気予報が当たらないくらいには降っている
学校が始まったとてJRしか最寄りがないこの場所では学校へ行けるのか、否、行けないだろうと思う
雪が降って降って降りに降ってしまうとまず家のドアが開かない
JRが動いていたとて私の家の前が雪まみれだったら出られないのだ
雪はすごい雪溜めは夏になっても溶けてないからね不思議だ
いつも置いていかれるから今日こそは、と家を出た。朝五時。外はまだ暗く、誰も歩いていない。
しかし、家の前の雪にはすでに足跡があった。
「また置いていかれた」
足跡を追って進む。家を出て、右。突き当たりを左。佐々木さんの愛犬・シオタが起きたから手を振って、二つ目の信号を右。
「いた」
『売家』と書かれた看板の前に、その人は立っていた。いつも私より先にこの場所に来る人。
「お兄ちゃん」
「ん、おはよ」
「おはよう」
お兄ちゃんの隣に並んで、看板の奥の空き地を見つめる。
元々ここには、お兄ちゃんの友達が住んでいた。
わたしは何があったか知らない。ただ三年前の冬、唐突にこの家はなくなった。それから、冬になるとお兄ちゃんはこの場所に来るようになった。雪に足跡をつけて、この場所とわたし達の家を繋げるように。
「寒いよ。帰ろう」
「うん。分かってる」
お兄ちゃんは、名残惜しそうに空き地を見る。それを振り払うように、わたしはお兄ちゃんの手を強く引いて、来た道を戻る。お兄ちゃんとわたしの足跡を辿る。
「寒いなら、無理に追ってこなくていいんだよ」
シオタに吠えられた後、お兄ちゃんはそう言った。
わたしは何も答えなかった。
だってお兄ちゃん、いつか消えそうじゃない。あの空き地に吸い込まれて、足跡さえ残さずに消えそうじゃない。なんて、絶対に言わなかった。言ってしまったら、本当になる気がした。
だから、わたしはお兄ちゃんを追いかける。
例え何度お兄ちゃんが一人であの場所に行っても、必ず連れて帰って来れるように。雪が、お兄ちゃんの足跡を消す前に。
雪は足の踏み場だ。
冬場、道を歩かなくてはならないとき。踏みしめるべきは雪のないアスファルトではない。雪の上だ。
うっすら氷の張った道路のなんと滑りやすいこと。しりもちをついたときは、痛さより恥ずかしさにいたたまれなくなる。
だから私は雪をかき分け、ざくざく歩く。目が白さにやられて色味がおかしくなろうと。
そして絶望する。同じことを考えた人や自動車によって、すっかり踏み固められカチカチになった雪に。
こうなったら信じられるのは己の体幹だけ。せめて転ぶなら、誰の目にもつかないところで。
雪
それはひんやりと
凍えるような冷たさを纏い
私達の元に降りてくる
体温で溶けた冷たさは
体に染み渡り、心を冷たくする
足は痛く、手の感覚をなくし
そんな敵のような存在であるのに
とても美しい純粋な白に
暖かい部屋から見るそれは
辺り一面に広がって、目を楽しませる
静かでおしとやかで
上品に舞う
時に雪だるまに変身し
雪合戦という名のオモチャに成り変わる
冷たく、暖かく美しい
不思議な贈り物を神様がくれるのだ
天気予報の雪マークに憂鬱になるしかない。
ただでさえ寒いこの季節。寒々しい空模様に拍車をかけるが如く。昨今の値上げに度重なるイベントの出費を思えば暖房に頼りたくないが仕方なし。
ためらう指でエアコンの電源を入れた。
入れた。入れてしまった。
ゆっくりと室内が温められていくのがわかる。
文明の力には敵わなかった。
雪
見た目は綺麗だけど
中身はホコリだらけで
汚い
「雪の魔法」
雪って魔法みたいだよね。雪を見てあぁ、綺麗だっ
って思う人も入れば、寂しいなぁ、って思う人もいる
雪は人々に色々な表情させてくれる。
魔法みたいだね。