鏡の中の自分』の作文集

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鏡の中の自分』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

11/4/2023, 10:05:29 AM

#43 鏡の中の自分


いつからこんなに
なっちゃったんだろ 
     2023/11/4

11/4/2023, 10:00:41 AM

◇鏡の中の自分◇

私は私が大嫌いだ。私だけじゃない学校のみんなも先生も親だって私のことが嫌いだ。だからいつも泣いている。そんな私にも、たった一人の友達がいる。その子は一人の時は泣いていて、何かを呟いてる。しかも、鏡の中に居るのだ。だけど、なんで泣いているが分からない。それどころか名前も年齢もなぜ鏡の中にいるのかも、すべて教えてくれないのだ。
「ねぇなんで君は鏡の中にいるの?」
「なんでだろうね。分からない。」
前は分かるっていってたじゃん,,,なんで教えてくれないの?
「ねぇ貴方も鏡の中に入る?」
「えっ!鏡に入れるの?」
「入れるよ。だからこっちに来て。」
「,,,うん。」
鏡の中は真っ暗な世界にいろんな鏡が浮いていた。その鏡の中には、私の学校の様子や家での様子、私の泣いている姿があった。その姿はあの子の泣いている姿に似ていて,,,
「はっ!」
私は、はっとなった。
「あの子も私も一緒だったんだ。」
そう呟いた瞬間私は目が覚めた。乾いた喉を潤し、制服に着替え、朝ごはんを食べる。そしてドアを開ける。この日から私は楽しく生きられる。それと私は私が大好きだ。

11/4/2023, 9:53:34 AM

鏡の中の自分

鏡像を自分と認めたことが自分の始まり

他者への自己同一が自己像の始まり

自我の原初には他者

鏡は自分を映すものではない

11/4/2023, 9:50:15 AM

鏡の中の自分さん
貴方から見る私はどう映っていますか?

私が見ている貴方という私より
貴方が見ているここにいる私が

生きている私のなかで
たぶんきっと
いちばん新しい私なのです

幸せそうですか?
苦労していそうですか?

とりあえず貴方と向き合った時は
私は笑顔を作ることにしています



【鏡の中の自分】

11/4/2023, 9:49:15 AM

鏡の中の自分

そのまんま
うりふたつ

そのままコピーロボットとして
鏡から出てきてくれないかな

11/4/2023, 9:47:36 AM

鏡の中の自分はいつも笑ってる

鏡の中の私は私を愛しているようだ

私はいつになっても愛せない

これは…………


目が覚めると私は割れた鏡の上で寝ていた



鏡の中の笑った自分は私を嘲笑うように飛び出してきた

11/4/2023, 9:32:19 AM

彼は鏡の前の自分を美化してる。
 彼は自分の顔の鼻が気に入っている。
 鼻筋が通っていて。
 だけど、自分の笑顔が嫌いだ。
 鏡の中の自分で見た笑顔は見てられない。
 
 それでも、愛想笑いをして生きている。
 彼は鏡の中の自分を思い浮かべながら。

11/4/2023, 9:28:22 AM

鏡に映る自分が嫌いだった。

なんだか醜くて、汚くて。
鏡を見るのが嫌だった。

鏡を見れないせいで、オシャレなんてできない。
洋服も毎日似たような物を選ぶだけだった。

そんな風な生活をしているから、通う大学では気味悪がられている。
でもいい、“そう思われている”と分かっていれば、何ともない。思っても無いことを言われるから、ショックを受けるんだ。

それに、世の中見た目なのだから、見た目に気を遣わない私がどうこう言われるのは仕方がないのだろう。

そうやって、周りに期待せずに過ごしてきたある日。


「こんにちは。」

学食でお昼を食べていた時、急に話しかけられた。

声の方を向くと、ふわふわに巻かれた茶色い髪。
可愛く着こなされた服。綺麗に整えられた顔。

誰が見ても美人だと言うだろう、そんな人が目の前に立っている。

『えっと……。』

「ねぇ、いきなりなんだけどさ。」

人に面と向かって声をかけられるのなんて久しぶりだ。
いつも影でコソコソと言われてきたから慣れていない。

どんなことを言われるのだろう、と心臓がバクバク鳴り続ける。

目をギュッと瞑り、これから言われるであろう罵詈雑言に備えた。


「今日この後、私の家に来ない?」


『……へ。』

思ったような悪口が降ってこず、素っ頓狂な声が出る。

家?私が?この人の家に?……何故??

頭の中は疑問で埋め尽くされていて、鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしていたと思う。

「あ、ごめんね。私の名前は真帆(まほ)。住吉(すみよし)真帆。あなたにお願いがあるんだ。」

いや、名前とかはどうでも良くて、あ、どうでも良くはないんだが……いやそうじゃなくて……と、頭の中がぐるぐるする。

頭をぐるぐると悩ませていると、彼女は再び口を開いた。

「あなたを着飾らせて欲しいの!!」

『……は、い?』

目的を聞いてもなお、頭の中の疑問は消えてくれなかった。


『…………。』

結局言われるがままついてきてしまい、彼女の部屋へと案内された。

中はとてもシンプルだったが、メイク道具や掛けてある洋服、全身鏡といかにもオシャレが好きそうな子の部屋だった。

そんな彼女は、目の前で服を選んでいる。

「んー。やっぱり綺麗めがいいのかな……いや、それとも可愛い系か……」

洋服とにらめっこをしながら、ブツブツとなにか唱えている。呪文か?

「ねぇ。」

急に彼女が振り返り、話しかけてくる。
唐突のことで上手く反応できず、ワタワタと焦りながら返事をする。

『は、はい、』

「普段ワンピースしか着ないの?」

『服は、これしか着ない……から、』

「ふーん。」

彼女はそう言うと、再び洋服の方に視線を戻した。

一通り洋服を見たあと、うん、と頷いてこちらにやってきた。

「よし、方向性は決まった。とりあえずこれ着て。」

そうして出されたのは、普段履かないパンツスタイルの洋服。

『え、あ、あの……。』

「じゃあ部屋出てるから、終わったら声掛けて。」

すると彼女はスタスタと部屋を出ていってしまった。

ここまで来たら、さすがに着ない訳には行かず、もそもそと着替え始めた。


『着替えました……』

ドアに向かって声をかけると、間髪入れずにガチャリと開いた。

彼女は上から下までジーッと睨む。
睨まれているせいか、似合っていないんじゃないかと思ってしまい、何故か罪悪感まで湧いてくる。

『あ、あの…、』

「うん!やっぱりすっごい似合ってる!!」

さっきの睨んでいた顔とは打って変わって、にっこりと笑顔になった。

先程とのテンションの差についていけない。

「やっぱり似合うと思ったんだよねパンツスタイル!!いやぁ……私の目に狂いはなかった……」

ウンウンと頷きながら、ペラペラと語っている。
どうやら似合っていたようだ。

ほっと安心しているのもつかの間、気づけば目の前まで彼女の顔が迫っていた。

『えっ!?わっ、』

「あなた名前は?」

『え、あ、二宮 栞(にのみや しおり)、です。』

「しおりはどうしてこういう服着ないの??」

どうして。
単純に似合わないと思っているから、だけども……。
そう言ったら卑屈だと思われるだろうか……。

言葉を選んでいると、彼女はハッとして、

「あっもしかして色々余裕ないとか!?あ、えと、ごめん、あの……」

さっきまで強気だった彼女が急に慌てだす。

『へ、あ、違、そういう訳じゃなくて、あの。』

慌てる彼女の手を思わず掴んでしまう。
理由を問うてくる彼女の瞳に吸い込まれ、ポツポツと自分の言葉を紡ぎ始めた。

『その、私、容姿に自信が無いから。こんな素敵な服を着ても、似合わないんじゃないか、って。』

きっかけは、本当に些細なことだったと思う。
もう覚えていない。

でも、“私は醜い” そう思って生きてきたから。

だから綺麗な服を着るのは、私なんかじゃなくてもっと綺麗な人。

そう思ったら、着飾ろうとすることも自然となくなっていた。

考えていくとどんどん暗い気持ちになり、視線が徐々に下がっていく。
気まずくなってどうしようかと思っていると、今度口を開いたのは彼女だった。

「それは、キチンとおしゃれしてないからよ。」

ほっぺを掴まれ、下に向いた顔を上へ向かせられる。
自然と彼女と目が合う。

彼女の瞳はキラキラと輝いていた。

「一回でも試してみなきゃ。」

彼女は、カバンくらいの大きさのポーチから、メイク道具を取り出す。

「私が、しおりを可愛くしてあげる!!」

そう宣言してから早かった。
瞬く間に、化粧を済ませヘアアレンジもテキパキと進めていく。

目の前に胸の部分まで見える鏡があり、ふと自分の姿を見ると、今まででは見た事ないくらい綺麗な自分がいた。

『え、これ、私?』

「ふふ、もっと綺麗になっていくからねぇ。」

そう言いながらヘアアイロンを髪に当てていく。

そんな彼女、真帆の顔はとても楽しそうに見えた。


「はい!!完成!!」

全身鏡で改めて自分の姿を見る。

そこには、普段大学で見かけるような、オシャレな自分の姿。ほっぺや頭をチョンっと触らないと自分だと気づかない程、見違えていた。

『す、すごい……』

「絶対しおりは化けると思ったの!!……やっぱり素敵!!」

真帆は肩にポンと、両手を置いて一緒に鏡の私を見つめる。

「どう?これでも自分の容姿に自信ない?しおりは綺麗なんだよ。少し魔法をかけてあげれば、こんなに輝くんだから。」

『魔法……』

再び、鏡の中の自分を見る。
そもそも、こうして自分の姿を見れるようになっただけでも進歩だ。
醜いと思っていたあの顔から、ここまで変わったのだ。

ある意味魔法なのかもしれない。

『真帆は……魔法使いなんだね。』

「ふふ、そうだね……。さて、行きますか!!」

『え?どこに?』

「洋服買いに行こ!!それ以外にも絶対しおりに似合うやつあるから!!」

真帆に急かされ、部屋を出ていこうとした時、ふと鏡が見える。

そこに映る私は、とても幸せそうだった。


『……魔法、かぁ。』

その日から、私は鏡の自分を醜く見えなくなった。

#鏡の中の自分

11/4/2023, 9:17:21 AM

『鏡の中の自分』

 私は疲れていた。
 1日の中で数時間の間、動けなくなる時がある。
 意味もなく叫び出したかった。
 「たすけて」と言いたかった。言っているつもりだった。
 でも、周りは気づいてくれなくて、
 どうして気づいてくれないのかって、泣いて、鏡を見て、納得した。
 
 鏡に映った私は、思っていた以上に普通だった。
 顔色が悪いとか、疲れてそうとか、そういうものを、
 目の前の自分からは感じられなかった。
 元気だとは言えないけれど、
 ものすごく疲れているとも言えなかった。
 普通の、その辺にいる高校生と変わらなかった。

11/4/2023, 9:05:53 AM

鏡の中の自分


こんな顔だったっけ? 
もう少しマシだったような気がする、と鏡を覗き込んで軽くショックを受けた。
このところ自分の顔さえあまり見ていなかったみたいだ。化粧をしていても必要なパーツを義務的に目に映しているだけ。視力がさらに落ちて、しかもコンタクトを付けなくなったのが理由としては大きいのかもしれないけれど。
鏡の前に立つとき、前は精一杯よく見えるようにしていたのに、最近はそれさえしなくなっていたことに気づく。久しぶりに笑顔を作ろうとすると顔が強張っているような気がした。

顔も筋肉っていうもんねぇ……
人差し指と中指、そして薬指を揃えた指先で、頬を軽くマッサージしてみる。
自意識過剰気味の若い頃が良いわけではないけれど、今の無関心さはちょっと自分が可哀想かもね。
まだこの顔とつき合っていくんだから。
もう一度口角を上げてみると、鏡の中の自分はぎこちないけれど、さっきよりはずっと上手に笑えていた。



#77

11/4/2023, 9:02:56 AM

鏡の中の自分



「私の顔を1番見ているのは私自身なのです」



顔を洗って、髪を整えて、メイクをして、

徐々に私の容姿が変わっていく過程を見るのが少し楽しみ

今日は特に可愛いなぁと思う日もあれば

なんかイマイチだなぁと思う日もある


ノーマルカメラより鏡の私の方が可愛いく感じるけど

きっと周りから見たらそんなに差がないかもしれない。

というか、ほとんどの人が自分の顔しか見てないから

私の変化に気づかない

なぜなら、私も自分の顔にしか興味が無いからです。


例外として

「好きな顔」や「理想の顔」は興味ありありです。


私の顔を1番気にして、1番意識して見ているのは、

周りではなく私自身なのです。

11/4/2023, 8:48:45 AM

【鏡の中の自分】

 忙しい。手を止めたいがそんな暇は一秒たりともない。目がまわるとはこの事なんだろうと身をもって知る。こうなってしまうのは自身の要領の悪さが原因なのは分かってる、分かってはいるが。
「俺でいいから手伝ってくれないかなぁ」
 厨房の隅に置かれた小さな鏡に向かってぼやく。行き来するホール担当との衝突防止に置かれたそれには、覇気のない顔が映っている。
「……いや、頼りなさすぎるだろ」
 こんな奴に任せたくない。先程はこんな奴でも、と魔が差したが戦力にはならないだろう。
 よし、とエプロンの紐を締め直し、出来上がった料理をカウンターに乗せた。

「観光シーズンでお客さん増えるのは嬉しいですけど、店長の疲労やばいっすね」
「紅葉が終わるまでの辛抱ですよ先輩」

11/4/2023, 8:39:02 AM

お題 鏡の中の自分

寸分違わず自分を映し出す鏡。ところが最近、この鏡というモノが映し出すのは、自分ではないという事が分かったのだ。鏡は多次元を分かつ境界なのだ。映っているのは別次元の自分だと分かったのだ。分かたれた世界の自分は、こう自分に語りかけてきた。

「やぁ、そっちの自分。元気かい?」

突然声をかけられたが、不思議な気がしなかった。

「まぁまぁだ。そういうそっちの自分はどうなんだい?」
「まぁ、同じようなもんだな。鏡の外の世界はお互い知らないからな」

どうやら鏡に映らないところでの様子は、話せない決まりらしい。だからまぁまぁとしか言えない。時々まぁまぁ元気だという確認を鏡の前で交わし合う。
おそらくお互い、鏡の前に立てなくなるその日まで……

11/4/2023, 8:17:43 AM



あたし





自分

うち


さぁ、本当は、だーれだ。

♯鏡の中の自分

11/4/2023, 8:15:36 AM

鏡の中の自分は

ただのアやツリ人形

どの世界線も

到底辿り着くことの出来ない

自分たち


自由になりたい鏡の自分は


自分を呪い



"そトへデタ...."

11/4/2023, 7:54:44 AM

【鏡の中の自分】

鏡の中の自分が好きだ。写真に写る自分は鏡の中の自分にどこか劣って気持ち悪いし、誰かといるときや一人でいる自分も気持ち悪い。鏡の中の自分を見ていると自分のしたい表情になれる。私はいつも鏡の中の自分が本当の自分になってしまえばと思う。そうすれば、私は私のことをもっと好きになれるのに。
 そんなことを思いながら生きていると、自然に背中を丸めて、過ごしてしまう。だから私には友達も彼氏もいない、だからといって、秀でた才能があるわけでも趣味があるわけでもない。それだから仕事での休み時間や家での空いた時間はひたすらスマホに向かっている。いつも通り私は家でスマホを見ていると、ある動画が目に入った。それは「自分の顔が好きになりたくて整形した結果」という動画だった。最初は何気ない気持ちで見ていたが、動画が進むにつれて私はその動画から目が離せなかった。やがてその動画が終わると、私は「整形がしたい」という衝動にかられた。しかし整形というのは、ハードルが高いし世間からの理解もまだ乏しい。だけど整形したい。そんなことを考えているとさっきの動画が垂れ流されているのに気付いた。私はまだ有り余る時間を潰すために他の動画を見ようとスマホの画面を下にスワイプしようとした。そうすると私の目にはコメント欄が目に入った。整形への後押しが欲しい訳ではなく、みんながこの動画をどう思っているのか気になって、私はコメント欄を見た。コメント欄には私が求めた以上のものがあった。「整形した人は自分の顔を好きになれるし、周りもかわいい子見れて嬉しいから整形はもっと世間に広がるべきでしょ!!」,「私この動画で整形することを決めました!整形したことで毎日たのしいし、友達も増えた気がするから迷ってる子はしてみてほしいな〜♪」とかっていうコメントがあって、整形は全く悪くないんだと気づいた。
 だけどそのためにはお金が必要で、貯金は元々あったが、それでも足りないので副業を始めた。数ヶ月も経てば目標金額がたまった。私はすぐに美容整形外科に行った。担当の先生としっかり話し、整形は成功した。整形している間、余っていた有給を使い休んだ。上司に1度叱られたが、私には必要な時間だと言い張りなんとか休みをとった。人にここまで歯向かったのは人生で始めてだ。これも整形のおかげだと思い、胸に喜びがわいた。整形をしたあと私は前を向いて過ごせるようになり、職場で友達もできた。友達との写真や自撮りなど沢山写真を撮った。私はその写真たちを見るのが好きだった。そこには、私の好きな鏡の中の自分がいたのだから。しかし次第にその写真たちを見るのが嫌になった。そこに鏡の中の自分は存在しなくなり、鏡の中にしか居なくなってしまったからだ。私はまた、整形した。そうするとまた写真が好きになった。だが直ぐに嫌になってしまった。私はまた整形した。こんなことを繰り返していくうちに気付けば、友達もお金も家もなくなってしまっていた。私の手にはどこで拾ったか分からないブルーシートと一枚の鏡だけだった。

11/4/2023, 7:46:25 AM

あんまり鏡を凝視できない

もうひとりの自分が

本音を爆発させて止まらなくなりそうだから

溜まったフラストレーションが

彼女の口から吐かれるとき

わたしはどうするんだろう


思いっきり泣いたなら

慰めるだろう

この世の理不尽をなじったなら

安堵するに違いない


わたしにはできないこと

彼女が鏡の向こうにいる限り

わたしには心強い味方になる



◇鏡のなかの自分◇

11/4/2023, 7:43:55 AM

「鏡よ鏡。世界で一番美しいのは誰?」
「それは白雪姫です」
 鏡は答える。

 私はもう一度同じ質問をする。
「もう一度聞くわ。鏡よ、鏡。世界で一番美しいのは誰?」
「それは、もちろん貴方様、白雪姫であります」
 私はその答えを聞き、私は笑うのを堪えられなかった。
 そう私が世界で一番美しいのだ。

 この鏡は正直だ。必ず世界一美しい女性が映る。
 稀に私以外に映ることがあるが、すぐに間違いを正すことにしている
 するとまた私が映るのだ。
 こんなに気分のいいことはない。

 かなりお金をかけることになったが、問題ない。
 私が世界で一番美しいことが重要なのだ。

 鏡を見る。
 やはり私は美しい。
 鏡の中の自分は、血と錯覚するほど真っ赤なドレスを身にまとい、邪悪な笑みを浮かべていた。

11/4/2023, 7:35:52 AM

「あなた、疲れてるよ」
そう目の前の人に言われた。
そんなことないと返すと、目の前の人は続けて言った。
「だってもう、幻聴も聞こえるじゃない」
目の前の自分は疲れた顔をしていた。

11/4/2023, 7:16:29 AM

「鏡の中の自分」

やあ、また会ったね。

パステルグリーンのカットソーを身に着けたその人は言う。
ずいぶん久しぶりじゃないか。元気にしてた?

俺は聞こえないふりをして作業を続ける。もう出会うことはないと思っていたのに最悪だ。

気分とは裏腹に手元は正確に枝の剪定作業を続けていく。
ぱちん、ばちん。
誘惑に負けてはいけない。見ろ、あんなにしかめつらでこっちを見ているじゃないか。こっちは仕事中なんだ。相手にするな、集中しろ。

つれないなあ。
あいつはため息をついて首を右にかたむける。
わずかに頬が緩んだ。ほら、そういうところなんだよ、
俺が嫌なのは!



「あら、あずきちゃん!ここにいたの?お兄さんのお仕事の邪魔しちゃダメよ」
ガラス張りの店舗から依頼主が現れた。
俺の足元の右下でウロウロしていたトイプードルのあずきちゃんはその声に顔をあげ嬉しそうに駆け寄る。

「大丈夫ですよ、いい子にしてましたよ」
俺は依頼主にそう声をかけた。

鏡のように磨き上げられたガラス窓には、笑いを押し殺そうとしてかえって不機嫌にみえる自分の顔がうつっていた。俺は目を背けて仕事を再開する。

仕事と犬は混同しない。それが俺のポリシーなんだ。
あずきちゃんの可愛さにニヤニヤする自分は見たくない。

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