『鏡の中の自分』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
鏡の中の自分はいつも同じ。当たり前だ。でも一回、幻覚かもしれないけどいつもと違ったんだ。具体的にいうと、泣いていたんだ。鏡の中の自分が。本当の僕は笑っているのに。まるで真実を写しているといわんばかりに写していた。あほらしい話だったね。忘れてくれ
【鏡の中の自分】
この不思議な鏡の中の自分は全て私とは反対で輝いているように見える
人気者で美人で人格者
だから鏡を見る度に惨めな気持ちになった
それが嫌で私は努力した
数年後私は大切な人たちに会えた
友達だって沢山いるいわば人気者だ
ふと鏡を見てみた
鏡の中の私は数年前の自分を見ているような気がした
そっか私たちは一生反対な人生なんだね
私は
幸せとは人を笑顔にするものであり苦しませるものだと
知った
鏡は好きではない。自分の顔が嫌いなのがその最大の理由だ。鏡はいつも現実を突きつけてくる。これがお前だと、これに映る姿が正しく真なのだと、容赦なく語りかけてくる。中には鏡を見ずにはいられない人もいるようだが、私には信じられない感覚だった。よほど自分に自信があるのだろう。それか逆に、常に容姿が整っているかを確認しないと気が済まないかのどちらかだ。どちらも病んでいることには変わりない。そして、極端に鏡を嫌う私も、同じく正常ではない。向かう方向が違うだけだ。
街のショーウィンドウも嫌いだ。シルエットでも見るに堪えない。すぐそばにスタイルのいい美人が歩いているときはなおさら、惨めな気持ちに拍車がかかった。私のようなチビなデブスは、本当なら周囲を憚って外を出歩くべきではないが、食料や日用品などを買い足さなければ生きていけない。また、それらを買う資金のために働かなくてはならない。在宅ワークで稼げるスキルがあればいいが、私にはそんな器用なマネはできない。よって、通勤で外に出なければならないのだ。ラッシュで人の数が増えるその時間も苦痛だった。
家族とも疎遠、心を許せる友人知人もいない私は、いつしか誰とも言葉を交わさず生活するようになった。職場では必要最低限のやりとりをするだけで、あとは声帯を極力使わずに生きている。あまりにも使用頻度が低いので、たまに咳き込んでしまうのが難点だが、ブスを隠すために常日頃マスクをしているため許された。
職場のトイレや家の洗面所の鏡を見るたびに、自分の醜さに辟易した。街を歩く美人を見るたびに、職場でアイドル的存在になっている後輩と接するたびに、周囲の扱いの差を感じるたびに、己の見てくれの悪さを自覚した。
ああ、あの子になれたら。それか、あの道行く美女になれたなら。
鏡と向き合い、顔を掻き毟り、何度そう願ったことか。この容姿のせいでろくな就職先を見つけられないので、整形する金などない。この先、ずっと醜い顔とともに生きていくしかないのか。
嫌だ。そんなのは嫌だ。この顔のせいでいじめられるのも、無視されるのも、無碍に扱われるのも嫌だ。
ふいに、学生時代の記憶が蘇った。机に落書きされた日。教科書を隠された日。汚いものは洗わないと、とバケツいっぱいの水を頭からぶっかけられた日。汚い顔は拭いてあげないと、とトイレの雑巾で顔をごしごしこすられた日。男子からも女子からも、厭われ、なぶられ、人間として扱われなかった日々──
私は鏡に頭からつっこんだ。
そうだ、私はそんなふうに蔑ろにされるべき存在ではない。本当はお金持ちで、マスクで隠しているけれどとんでもない美人で、スタイル抜群で、誰からも振り向かれる、そんな人間なのだ。
私は鏡を見つめた。ねえ、そうでしょう。私はみんなに好かれているの。ねえ、そうでしょう。あなたは私の味方でしょう。
ひび割れた鏡に映る、とびきりな美人に向けて微笑んだ。そう、これが正しい。これこそ、正常で清浄な、理想的な世界だわ。
ああ、私は美しい。
歪んだ鏡に映る、歪んだ笑みは、密かに涙を流している。
普段見れない自分の実態を
見せてくれる特別な代物、
今の自分は
どんな風に映ってるかな?
笑顔は泣いてないかな?
怒りは怒ってないかな?
悲しみは空に投げているかな?
自分を演じているかな?
なんだか霞んでよく見えない
自分って
こんなに酷い顔、だったかな?、
–鏡の中の自分–
薬の影響か、元来の性格が表に出てきただけか。
私は年と共に口元が曲がってきた。
鏡の中の自分を見て修正をしているけれど、鏡は所詮鏡。証明写真など、鏡写しでない自分の顔を見ると、時々愕然とする。
直ったと思ってた口元とかが、見事に直ってない。
『ダメでしょ、
このままでいいの?』
鏡の中の自分に
『喝』を入れてやった
そしたら
鏡の中の自分に
じーっと
見つめられた
まー
「鏡の中の自分」
向かい合っていた体を180度回転させる。
うちは俯いた顔を上げることが出来ずにいた。
心臓が痛い。
気を緩めたら泣いてしまいそうだ。
大好きな彼の顔も見れず、声も息遣いにも拒否反応が出た。
読書家で博識で知的に論理的に話すのに、どこか子供心もある大好きな彼。
この部屋で彼と同棲を始めてから2年。
結婚するかもなんて浮かれていた自分が心底恥ずかしい。
彼とうちの気持ちはちっともひとつじゃなかった。
浮気がバレたこんな状況でさえ耳障りのいい言葉を並べてくる彼に初めて吐き気を覚えてしまった。
こんな気持ち知りたくなかった。
「もういい。聞きたくない。」
荒げた自分の声に押されて顔を上げた時、姿見が目に入った。
お気に入りの大きな鏡。
毎日だらしない姿を見せないようチェックするために奮発して購入した鏡。
けど、ふとした瞬間に目に入りやすい鏡は、彼と笑い合っている時、ご飯を食べている時、寝転がって本を読んでいる時、セックスをしている時、色んなだらしないうちらを写した。
おまけに鏡に映った自分は本当に幸せそうで、世界で一番可愛く見えた。
なのに鏡が映す今のうちらは他人以下だった。
大好きだった彼は人間の形をした何かだったし、そんなやつにいいように言われているうちの顔は世界で一番嫌いな顔をしていた。
数日後、彼と同棲を解消しうちは家を出た。
あの大きな姿見は彼の家に置いていった。
忘れたくない思い出と、忘れたい思い出のその両方を閉じ込めていたかったから。
新居の姿見にはコンパクトサイズを選んだ。
大きくなくていい。
だらしなくてもいい。
欲張りすぎず自分の目で見える範囲から大事にしていこうと思えたから。
少しだけ肌をきれいにして色を付けて
それだけで可愛くなる
それだけが心から面倒くさい
鏡に映る顔が満足そうだったらまあいいか
“鏡の中の自分”
【鏡の中の自分】
恋をした
鏡の中の自分に
結局そう言うことなんだろう
あの人が写し出すわたしは
美しいから
だから好きになれたんだ
あなたの瞳に写るわたしは
わたしが知ってるわたしより
ずっと素敵で
わたしの知らないわたしを
たくさん教えてくれたから
あなたが見えなくならないように
あなたを見失わないように
あなただけを見つめられるように
なりたい
鏡の中の自分
あの人にさようならと告げました
散々待たせられました。もう、いいかなって
私の親友もあなたのこと好きらしいですよ。すごくいい子です。ずっと大切にしてください。
告白されたら直ぐに返事してあげてください
清々しい気分です
でも、鏡の中の自分は涙目でした
#90 鏡の中の自分
鏡の前に立ち、右手を上げる。
すると、鏡の中の自分も手を上げる。
対面で握手をする為に右手を差し出す。
相手も右手を伸ばし、
両者の右手は斜めに繋がれた。
目の前の自分に手を伸ばす。
腕は交差せず、手が触れ合った。
硬く冷たい鏡越し。
果たして鏡の中で上げられた手は、
右手なのか、左手なのか。
「鏡の中の自分」
朝起きて、洗面所の鏡に映る
醜い顔をみてうんざりする。
重い瞼はひどく腫れていて、全体が浮腫んでいる
冷たい水で顔を引き締め、マシな顔にしていく
醜いと思いつつも
少し口の広角をあげて
強めの赤いルージュで
鏡の前だけ妄想に精をだす
嫌いな人に言い返せる自分
強く立ち回れる自分
きれいな自分
鏡の中の自分に酔いしれる
なれもしない自分を
ただただ、妄想し続ける。
«鏡の中の自分»
鏡の中の自分は自分とは分かっていても、
自分では無いように見えた
#2
人の
心と体は連動してる。
それは
生きていく上でも
大切な事。
心の声は、
口から
発せられるだけでは無い。
時に、
体の変化によって
表現される事もある。
頭で、
考え
言葉にする。
それ以外は
無意識の中に
いろいろな
思いが封じ込められ
例えば、
コップに水を入れて、
いずれ溢れ出す
それを
体に例えると、
心や体が
意識なく我慢していたものが、
溢れ出し
体調不良となって
表れる。
でもね、
それを悲しんだり
不安にならなくてもいいの。
体が
私達に
気づいて欲しいから、
休んで欲しいから、
強制的に
体が表現してくれた。
鏡の中のわたし
何となく
浮腫んでいたり、
締まりがないと感じる時、
何か?
考え事や、悩んでいたりする。
逆に、
すっきりと
見える時は
体も、心も、爽やかだ。
そして、
顔色や、明るさも違ってくる。
今の自分を知るために、
鏡の中のわたしに
毎日、
会話してみない?
今日も、
私らしく素敵に過ごそうね!
そんな風に
声を
掛けてあげてね。
【鏡の中の自分】
歩みを止めて、顔を上げたら、現実と向き合える。
鏡の中の自分
鏡の中の自分は一体どんな子なのだろうか?
いつも人を笑顔にさせる子?
いつも人を不機嫌にさせる子?
いつも一人ぼっちで泣いている子?
いつも人を喜ばせている子?
洗面所の鏡に右手を添える。鏡に映る自分の真顔。
そして、ありきたりな魔法の呪文の唱えてみた。
「鏡よ、鏡。そっちの私はどんな子なの?」
誰が反応するわけでもないのにと我ながら思っていた。
すると、添えていた右手がずぶりと鏡の中へ。
慌てて引き抜こうとするが、誰かに捕まえられていて抜けない。
どんどん引き摺り込まれていく。なす術がない、怖くて涙が出た。
そして、鏡に映る自分の姿を見た瞬間、小さく「ひっ」と声が出る。
そこには、不気味な笑みで私を引き摺り込む「ワタシ」がいた――
鏡の中の自分…
それはほんとの自分なのか…
と、たまに思う事がある。
鏡のなかに
本当の自分はいません
理想の自分はいません
諦める必要もありません
憧れる必要もありません
全部連れていってください
[鏡の中の自分]
朝日を浴びて目を覚ます 。
健康的なんじゃないかと思う 。
窓の前に立って 、 軽く太陽光を浴びれば
もう眠気なんてこれっぽっちも無くなる 。
洗面所で 、 顔を洗って歯を磨いて 。
部屋に戻って 、 鏡の前に座る 。
前までは 、" 彼 " に似合うと言われた三つ編みを
未練がましく 、 毎日していた 。
けれど今はもうしない 。
手入れの行き届いたブラシで 、 髪を梳く 。
毛の間を綺麗に通り 、 その度に
私の髪を整えてくれる 。
髪を結わない代わりに 、
アクセサリーを手に取る 。
お洒落で小さな宝石のあしらわれたネックレス 。
飾りは付いていないけれどとても輝くピアス 。
今までしていなかったネックレスを着けるのは 、
最初は慣れなかった 。 今はもう慣れたけれど 。
ピアスの穴も 、 この輝くピアスを着けるために
態々空けた 。 ちっとも痛いと思わなかった 。
これらは全て 、 過去に " 彼 " から貰ったもの 。
さっき 、 未練を断ち切ったかのような言い方を
したけれど ……… もしかしたらまだ 、 全く
断ち切れてなんてないのかもしれないね 。
それでも私はこれを未練だなんて思わない 。
だって 、全て彼から貰った
大切な大切な思い出だもの 。
鏡に映る自分の表情は 、
どこか妙に澄んでいた 。
- 鏡の中の自分
- ?
・ 軽い作者語り
とあるホラー小説の一文である 「 鏡の中に映る自分の顔が笑っていた ( 意訳 ) 」 という文を読んだ直後に通知として送られてきた今回のテーマを見たので 、 流石に鳥肌だった 。
鏡の中の自分を醜いと思うのは、
醜いと思える程に、己の美しさを知っているから。