『行かないで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
今朝、息子がフレンチトーストを作ってくれた。
「朝からどした?どした?休日でもいいのに…」と思っていたのだが…。
どうやら、娘へのちょっとしたお祝いだったらしい。
昨日、志望校の一次通過の知らせが届いたのだ。
娘は大泣きした。
そんな様子を見て、夜中にコンビニへ材料を買いに行き、仕込みまでして朝作ってくれた。
「ケーキはさ、合格の時かなって」
「えー!〇〇(娘の名前)、なんで朝からフレンチトースト?って思ったかもよー。お祝いだって言った方が…」
「いや、言わないからいいんだよ。」
正直、息子は勉強は得意でないし、世間でいう一流大学ではないけれど。本人もそれをちょっと気にしているようだ。
でも、私はこんな息子が誇らしい。
勉強も大事だが、人として大事なことを身につけてくれた。
私の子育ては成功したのだと思わせてくれた。
ありがとう。
「此処を発つよ」
そういった君の瞳が酷く透明で、言いかけた言葉は音になることなくとけた。
「どうしても、行くの?」
震えた声の問いかけに君は、ひとつ、頷いた。
「どこか、誰も僕を知らないような、そんな場所を目指して、そこを終の住処にする」
静かな声だった。
朝に霞むような、夜に溶けるような、そんな声だった。
「………そう。」
ふう、と知らず詰めていた息を吐く。
命の終わりを探しに行くのなら、もう、止められない。
心の言葉に蓋をして、そっと笑う。
「それならもう、行ってらっしゃいは必要ないか。」
行ってきます、行ってらっしゃい、おかえり、ただいま。
ずっと繰り返したその言葉をこれから先、君に言うことはない。
「うん。じゃあ、行くね」
「うん。元気でね。」
そう言って歩いた君は昇る朝日に溶けた。
行かないで、なんて言葉は言えないまま、君の陰を見つめてた。
一人は平気だし友達も疎遠、親兄弟とも最小限
行かないでと言える相手もいなくなったな
・行かないで
行かないでと人の気持ちを考えていない頃は自然と声に出せました。
行かないでとは人の気持ちを考えるようになってから、声に出せなくなりました。
自分の気持ちを素直に表現できたのなら、誰かと寄り添うこともできるのだろうけれど、自分は傷つくことが何よりも怖いのです。
人を思い始めてから、自分は人と離れ始めたような気がします。
行かないでそばにいて
布団に入らなくても
いいからそばにいて
君の存在があるから
君がいるからあたたかい
なでてもいい?
たんぽぽの綿毛
風になる飛んだ
流れていくまま
身を任せたまま
どこかで降る雨
泣いてるように
洗い流すように
あちらこちらで
咲く色は陽の光
風は春を連れて
季節は巡ってる
『行かないで』
何処に行くの?
聞いても上手く誤魔化すんでしょ?
貴方の傍にいられるだけで
それでいいから
だから私を上手く騙して
嘘をつくのが下手な貴方だけど
それらしく振舞って
上手く騙されてあげるから
だから
何も言わずに何処かに行ってしまわないで
「行かないで」
『行かないで』
♡もう行くの?
☆ああ、もう行かなきゃ。
♡私もつれてって。
☆ダメだ、きみを連れては行けないよ。
♡どうして?
☆どうしてって、、、修学旅行に妹が着いてくる話な
んて聞いてことがないだろ?
♡、、、おみやげ、、、かってきてよ?
☆うん、たくさん買ってくる。
ほんと、お兄ちゃんのことが好きだな♪
♡うん!大好き!
──────────
☆俺の可愛い妹よ、、俺を置いていかないでくれ!!
♡んもーうるさいなぁ。あの時と真逆じゃない。
☆3日間いないなんてひどいよー、、
♡はいはい、わかったから。もう行くね。
あと、そのシスコンどうにかしてよね。
☆待ってよぉぉ。あんなにお兄ちゃんのことが好き
だって言ってたのに。
♡いい歳して何言ってんのよ。行ってきます。お土
産たくさん買ってくるから。
☆、、、行ってらっしゃい!
「行かないで」
”強風オールバック”が流行ったとき
歌愛ユキって名前、なんか見た事あるけど誰だったかなあと思っていた
ある日ふと思い出した
昔好きだった“いかないで”という曲を歌っていたボーカロイドの名前だ。その曲でしか名前を見たことがなかったから忘れていたのだ
懐かしいので久しぶりに聴くことにする
「行かないで」
父と過ごした最後の土曜
わたしは母方の祖父母の家に預けられる予定だった
母が弟の出産で入院していて父は仕事があったから。
でもわたしは父と離れたく無くて、
父の足にしがみついた。
「お父さんと一緒に帰る!」
そう言って泣いて聞かなかった。
父は仕方なく仕事を休み、その日は父と2人で過ごした。
4歳のわたしは祖父母の家に置いて行かれることも無く、自分の家に帰れて大好きな父を独占できてご満悦。
「今日だけで、明日はダメだからな。明日はおじいちゃんとおばあちゃんの家に泊まるんだぞ」
そう何回も言って聞かせた。
その次の日母は弟を出産。
父は仕事先から病院に面会に行き、
その帰りに倒れてそれっきりに。
あの時、聞き分けの良い子供にならなくて
本当に良かったと思う。
あの日以来わたしはずっと聞き分けの良い手のかからない娘になった。
産まれたばかりで父を知らない弟より、
父を知っているわたしは幸せな娘。
幼い子供を残されてシングルマザー母はかわいそうな人。
娘のわたしが助けてあげなければいけない。
甘えてはいけない、
わがままをいってはいけない。
我慢は義務。
泣いてわがままを言うことを許してくれる人は
わたしの世界からいなくなってしまった。
でももうそろそろ、
わたしはわたしに許してあげて良いだろうか
30年も時間も経った。
泣いてわがままを言える、
素直な本当の自分を
心の奥底に見つけて抱きしめる。
行かないで
君の個人LINEの背景がちょうどこれですね。
『どこにも行かないで』
キャラクターが別のキャラクターをぎゅっとしてるやつ。
君に見せたら鼻で笑いながら
「どこにも行かんやろ」
って言ってたけど本当かなぁ。
思いきって、憧れの彼女をデートに誘った。
「今度の日曜、あの話題の映画を観に行こうか。
考えてみてほしい。
この街の映画館で大きなスクリーンがきっと君を待っている。
君が来たければ来ればいい。あるいは気が向かなければ、来なくても全然構わないさ」
彼女は少し考えたのち
「観たいけど、あなたとは行かないでおくね」
と返事した。
秋の風が淡々と吹き抜けるようだった。
「行かないで」
寂しくて泣いていたあの日
今振り替えればどうにかしていた、
一人だった私の部屋に時々来てくれる人
遊ばれてるってわかっているのに
ただ、優しさが欲しくて、帰るね、って
言う言葉、いつも心の中では行かないで
ってさけんでた私。
行かないで
あお向けで手を繋ぐ。穏やかな光の中、流れに身を任せて、ふたり、水面に浮かんでいた。
流れの先に、ふたりの間を遮る障害物が現れた。小さな岩山の頭が、ふたりの肩口から割って入り、哀れ、繋いでいた手が離れてしまった。無情な別れ。
行かないで。 遮る岩山に身をこすりつけ、1秒でも早く、と手を伸ばす。
邪魔者を通り過ぎて、またふたりの手が繋がれたところで、わぁーっと歓声があがる。
カワイイ。なんてカワイイの。
日本には2024年現在、3頭のラッコがいる。いずれも高齢なので、繁殖は難しいらしい。もしかすると、日本での最後の3頭になるかもしれない。
水族館の目的のひとつに、種の保存がある。ラッコは絶滅危惧種に指定されている。水族館もなんとか頑張って、保存の方法を探ってはいるが……。
動物によっては、飼育下での繁殖が難しくなる種類があるらしい。ラッコはまさにその代表。じゃあ水族館に連れてこないで、野生のままにしておいたほうが良いのでは?という矛盾も思い浮かぶ。
ただ、数が減少している理由のひとつは乱獲だ。毛皮のためだ。僕は冷たい人間なので、自然の流れで絶滅したなら、それもやむなし、と思っているが、人間が原因なら話は別だ。人間の傲慢を動物に押し付けてはならない。
水族館の努力を応援したい。
どこの水面でもいい。手を繋いで浮かぶ、あの愛らしい姿。なんとかして続いてほしいな。
私とA子ちゃんは小学校からの幼馴染だ お互い高校生に
なった時 帰宅途中突然彼女から『私、隣町に引っ越す』
と言われ 私は唖然としてしまった。 思考停止した頭を
どうにか回して「そ、そうなの!?」と言うと 彼女は
首を縦に振った。
長い月日がたち、遂に引っ越す当日。 私は普段よりも
可愛い服を着てA子ちゃんの所へ行ったら もう電車に
乗りに駅へ行ったと 近くを歩いて居た知人に言われ
さっきよりも早く走り10分程度で駅に着いて切符を
買い ホームに急いだそしてA子ちゃん家族が居て
電話に乗る所だった 私は
「A子ちゃん!! 隣町でも元気でね!! 私たちずっとずっと 友達だよ!!またね!!」と大きな声で伝えると
A子ちゃんが
『!!うん!! ずっとずっと友達!大きくなったらまた会いに来るね!! 連絡も取り合おうね!! またね!!』
と言い返してくれた 私は涙が出てしまった その時発車
ベルが鳴り響き 電話が動き始めた 私は
(行かないで…)と心の中で唱えながらホーム最後まで
走り電車が見えなくなるまで両手を頭上にあげて
振り続けた。
--いかないで
---こないで
もう決めたんだ。誰が何を言おうと俺は行く。
---いくな
---くるな
あと一歩なんだ、あと一歩足を踏み入れるだけで未来は変わる。にも関わらず、現在は「いかないで」と訴え、未来は「こないで」と訴える。
俺は何度も未来を見た。同時に何度も過去に戻った。この世界の分岐点とも呼べる過去に。時渡りの能力でなにか世界を変えようと思っても、既に決定されている「現在」とその「現在」の先にある「未来」が俺を襲う。絶対に、この一歩を踏み出せば世界が良くなるのだとしても、世界の理がこの一歩を否定する。
能力には責任が伴う。その能力が強力であればあるほどに、その責任は重くなる。たとえタイムリープの能力を持とうと、同時に全てを背負う責任が無ければ宝の持ち腐れなのだ。
やるせない自嘲とともに、俺は能力を捨てた。
「行かないで!」
「そんなわけにはいかないよ」
「お願いだから、行かないで!」
「これは権利なんだ、権利を使って何が悪い」
「だめよ、脅されてるようなものじゃない!」
「っ!…そんな、そんなことは!」
「もうあなたの権利は、黒く汚されてしまったの」
机には紙袋に入った札束が置かれている。
「じゃあ私に、私にどうしろって言うんだ!」
「…行くのよ、これを持って」
「!?」
「あなたは悪くないあなたは罰せられることはないわ」
「…っ、…くっ、あーーー!」
男は持っていた封筒を机に叩きつけ、札束の入った袋を持って家を出た。
封筒には投票用紙在中と書かれていた。
———
速報です。昨日行われた選挙において、〇〇党公認の伊達井植夫候補が有権者に金銭を渡したとして、公職選挙法違反の罪に…
クリーンな選挙を!18歳から選挙に行こう!
「行かないで」
行かないで
そう願っても
旅立つ
儚き夢は
往ってしまう
行かないで
往かないで
逝かないで
呼び止めても
駄目なんだろうね
引き留めようとしても
離れてしまうのが理なんだろう
『行かないで』
おはよう。
涙を流しながら僕は起きた。
今なぜこんなに悲しい気持ちになっているのか分からない。
きっと別れがあったんだろう。
それだけは分かる。
こんなにも胸が締め付けられるのは
それだけあなたが僕にとって大切な存在だったから。
そんな存在が居た僕は本当に幸せ者だ。
手の甲に涙が落ちた時、現実に引き戻された。
これは夢だったのだと。
複雑な気持ちを抱えたまま、ベッドから出る。
夢の中の君へ、あなたの幸せを祈ります。
朝夕が涼しいから寒いになりつつある。
快適な季節は短い。寒い冬はもう近い。雪国の冬に比べればましな寒さではあろうが。
快適さよ、よい季節よ、行かないで。