『行かないで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「行かないで」
今日も終わる。
君が手を振って別れを告げた。
君の後ろ姿が段々と小さく見える。
その光景が寂しくて目頭が熱くなってきた。
泣いちゃダメ…。
分かっているのに言葉が、感情が、訴えている。
またいつ会えるの…?
ポツリと浮かんだ疑問が夜の闇に消えてゆく。
お願いだから…と伸ばした手は虚空を掴んだ。
本当は言いたかったよ。
行かないで
『行かないで』
こんな台詞言ったことない
でも思わせたことはあるかもしれない
それだけ突っ走って生きてきた
人生立ち止まることも
人に流されていきることも
時には必要だなぁ
「今日はありがとう。また会おうね。」
そう言って君は、僕の車の助手席から降りる。
いつもの場所、いつもの時間、いつものセリフ。
君も僕も本当はすべてわかってる。
互いに恋人がいるのに、会うことの罪深さを。
僕がまだ君を好きだってことを。
そんな不都合を「親友」と言う名の仮面で隠し、
居心地のいい関係を続ける。
車を降りる君の右腕を掴み、
「行かないで」
「ずっと側にいてほしい」
この言葉が言える勇気があれば良かったのに。
〜行かないで〜
どうか置いて行かないで。
ワガママだとはわかっているのに、
そう願わずにはいられない。
手を伸ばしても、
届かないところに君はいる。
あぁ、
あなたの
心が
身体が
夢が
希望が
私から
離れていく
行かないで_
知らない間に
それすら
届かないほど
私もあなたは
離れてしまっていたなんて。
「行かないで」
行かないで
私はお母さんを独り占めしたかった。
お母さんが洗濯物をしまいに行くところで
「行かないで」
と言った。
でもお母さんは行ってしまった。
そこまで悲しいエピソードじゃないのに、
ずっと覚えてる。
照れ臭くなるというか、ウソっぽくなるというか、標準語では言えない言葉のひとつ。
「行かないで」
そうやな。関西圏なので、
「行かんといて」やな。
こうなると、だいぶん情景やら雰囲気が違ってくるような気がする。
すがるような弱さが消える。
青森とか、九州とかもきっとそうやろうな。なんていうんやろ。
#行かないで
行かないで____
2022/10/24 小説日記
夢を見た。
目の前には小さな背中があって、その子と私は学校の廊下を歩いている。次のとき体が止まる。
「ねぇ、なんで進むの?」
そう問いかけるがその小さな女の子は歩き続けた。後ろ姿しか見えないが茶色いくまのぬいぐるみに赤と白の水玉模様のワンピースを着ていた。高く結んだポニーテールには大きなリボンがついている。
「ねーえ」
そう私はえにアクセントをつけてまるで駄々をこねる子供のようにその子を引き留めようとした。
すると、その子は歩くのをやめたままこちらを振り向かない。
「一緒に歩こうよ」
そう言っても彼女は、何も反応しない。
「おかしいのはあんたじゃん」
沈黙が流れる。その子が振り返りかける。
「あんたから離れてんじゃん」
その時目が覚めた。なにかに叩かれたようにビクッと起き上がった。冷や汗をかきながら今のは夢だと気づく。そして、その子は幼い頃の私だった。
久しぶりに怖い夢を見た私は寝れずに部屋を明るくしてポップな音楽を聞き続けた。
____あんたから離れてんじゃん
その言葉を何度も思い出した。
あとがき
今日の見た夢はホントに怖かったです…。
お題と似ていて書かせてもらいました。
行かないで
コロナになつてから、外出の頻度を減らす生活続きました。感染者が何万人というころは、食材の買い出しも回数減らして頑張ってました。
食材がなくなってきても、何とかする。前からそういった工夫してきた人たちは、平気だったのかな。
買い物行かないで今夜の献立考える。コロナで大変な思いしてる人も多く、こんな頑張りは、問題外なのかもしれませんが‥。
【行かないで】
私を好いてくださるのなら、私を寂しくさせないでください。
私は、あなたのことを否定したりは致しません。
あなたが過去のひとにひどいことをされていたのは存じております。
私は、何処か不安定で、優しい貴方の事が好きなのです。
あなたになら、私、何されても許すことができると思います。
あなたなら、何をしたって、どんな罪を犯したって、間違いをしたって、愛せます。
いつだって、抱きしめて差し上げます。
だから、遺書を書く手を止めてください。
大量に飲んだ薬を、吐き出してください。
こんなときだけ、愛してる、なんて、言わないでください。
私は、貴方の哲学を愛しています。
また、貴方の話を聞かせてください。
顔色が、悪くなってきました。あなたの顔は、血色を失って、涙と鼻水でぐちゃぐちゃに汚れて、そのままだと、きっと不快でしょう。
私の服で、顔を拭います。服が汚れることなんて、一切気にしません。
そして、あなたの口に指を差し込み、無理矢理に吐かせます。
出てきたのは、薄い胃液と、あなたがいつも飲んでいる睡眠薬。
一瓶も飲んだら、死んでしまうでしょう。
ほとんど、消化してしまってるじゃないですか。
あなたのことだから、私を生かして、一人だけこっそり死のうと考えたのでしょう。
ずっと、私と一緒にいると約束したのに。
…意識を、失ってしまわれました。
119番、かけないと行けませんね。
スマホ手に取り、1、1、9、と 番号を押します。
そして、ふと気づいてしまいました。これは、あなたが本当に望むことなのか、と。
台所から出刃包丁を持ち出し、あなたの首に突き立てます。
包丁はかんたんに首に突き刺さり、頸椎にあたって止まりました。
あなたの首からは、夥しいほどの血が飛び出しています。
あなたを殺してしまいました。
涙が止まりません。
自分で殺しといて、あなたとの楽しかった思い出ばかり考えてしまいます。
そして、私の口からは、
「行かないで…」
と。最低です。
喉の奥に苦しさを感じながら、あなたを刺した包丁を、首元に当てる。
直ぐには死ねないかもしれません。
それでも包丁を強く押し当てていき、鋭い痛みと、たらたらと血が流れるのを知覚します。
先に行かれてしまったのは残念ですが、私も、直ぐについていきますから、だから…。
私を置いて行かないで。
終わり。
最初は友達と山登りに来ていた女の子が友達に置いてけぼりにされて「行かないでーーー!!!」って言うお話を書こうと思ってたんですけど、思っていたよりも暗くなってしまいました。
行かないで
「行かないで」
そう言った弱々しい声と優しすぎる拘束に、仕方ないなぁ、なんて思う。
どこにも行かないよ、と嘘をついてそっとその腕から逃げ出す。少し寒くなった体を縮こませながら、置いてあった上着を羽織る。
フローリングの冷たさが素足から伝わって、小走りでリビングへと急いだ。暖房器具の電源を入れて、はやくあたたかくなれー、と目の前で待機する。
徐々に暖かくなる部屋でお湯を沸かして、ココアを作る。出来上がると同時にのそのそと歩いてきたその人に捕まる。
「……さむい、ねむい」
そんな文句に、はいはい、と腕を軽く叩きながらココアを差し出す。猫舌のせいでちびちびとしか飲めないその様子を見て、自然と頬が緩む。
おはよう、そう言ってその腕の中へと飛び込む。
「うん、おはよう」
抱きしめ返された腕は相も変わらず優しかった。
ふわふわの白い毛。
子猫の時に近所のゴロツキ(大きめの目つきの悪い猫)を箒で追い払って、ベッドに保護してから、この子は少しだけ私に心を開いてくれたと思う。
本当は大家さんの家の子だけど、
それなりに私達は仲良かったと思う。
今でも不思議なんだけど、私が引っ越しをする数日前から、とても甘えん坊になって、たくさん鳴いてたね。
いつも足元に擦り寄ってきて、
だけど抱っこされるのは嫌いみたいで、
私は気の利かない友達だったと思う。
小さなあなたの声が聞こえた気がして、
私は手を伸ばした。
そして、目が覚めた。
昨日の夜、昔の大家さんから連絡があって、
あなたが亡くなったと聞いたの。
まだ10年もたってなくて、また、会えるって、思ってたの。
|行かないで|
さくら
私の好きな花だ
4月上旬、さくらが満開になるのを見計らい
毎年地元の堤防沿いにある桜の並木道を見るのが私の中で恒例となっている
道路の両側を何十メートルと桜が並んでいる
このピンクのトンネルを通るのが大好きだ
風に揺られ、花吹雪が舞う
花のいい香りがこの空間を包む
年に一度この時だけは特別な空間に変わる
しかし、その時間も長くはもたない
あっという間に緑と変わり、ピンクの絨毯のみが残される
最後の桜の花が風に乗って散っていく
"行かないで"
咄嗟に声が出た
年に一度の特別な時間
お別れする準備もできないまま私の春は去っていった
(行かないで)
「さみしい……。」
「そんな悲しい顔すんなって!ほら、また、すぐ会えるからさ。」
「……うん。わかってます。じゃあ、またね。」
「おう。またな。帰ったら連絡入れるわ。」
付き合って三年の恋人とは遠距離恋愛中です。彼とは、たぶん上手くいってると思う。
ぼんやりと彼の乗った電車を見つめる。どんどん遠ざかっていき、とうとう、目では追えない距離になってしまった。
「もうそろそろ帰ろうかな。いつまでも一人で駅にいたってしょうがないですし。」
流石にもう慣れたとはいえ、彼を見送るのが寂しいことには変わりはなかった。
「はぁ、大学わざわざ県外にしちゃったのが失敗だったんですかね……」
こんなにも会うのが難しくなるなんて。
でも、彼と付き合い始めたのは、高校を卒業するまさにその日だったから、どうしようもなかったんだけれども。
ふと、考えた。
もっと、彼に「一緒にいたい」だとか、「行かないで」って言えたら、もう少し傍にいてくれるのだろうか、と。
なんて、
「そもそも、僕なんかが言った所で可愛くもなんともないんですけどね。」
一人、寒くなった空の下で呟いた。
今日は
コンタクトレンズ3枚重なって入っていたから
死にたくなった
いかないでと
いわないで
今日は手巻き寿司よ。
マグロ、サーモン、はまち、エビ
納豆、たまご。
あ、イカ無いで。
#行かないで
懶げな表情を浮かべ、裾を強く握りしめる。言葉が喉元で突っかかってしまい、先立つ吐息のみが漏れる。焦りと不安が身体中に広がり、心臓がぎゅっと締め付けられたように痛い。そんな私の態度に愛想を尽かしたのだろう、貴方は私を一瞥した後、背を向け歩き始めた。鼓動が高まりじんわりと汗がひたいを伝ってゆく。手は死人のように冷たい。
「行かないで」
その5文字を言えないまま。
懶げ(ものうげ)…心が晴れないように見えるさま。 気分が重そうなさま。
―行かないで―
『行かないで?
そんなこと言わないでよ
君のために行くんだからさ
そりゃあ怖いし、本音言うと、
行きたくないよ
でも、君のためだと思えば、
そんなの、容易いものなんだよ
んー…強がってる…か、確かにそうかもね
でもさ、最後くらい、僕に強がらせてよ?
あぁ、ごめん、最後なんて言っちゃダメだね
兎に角、少しは君にかっこいいとこ、
見せたいんだよ
こんな僕の我儘に、
ちょっとだけ付き合って、ね?』
「…!じゃあ、絶対、逝かないでよね!!
約束だから!ね!!」
『うん、じゃあ、行ってくる
…絶対戻ってくる』
別に、君のためにここへ来る事は怖くなかった
それは本音だったし、
死を目の前にした今だって、怖くは無い
後悔もしてない
けど―零れるほどの涙を目に溜めて、
約束だから、と言った君が脳裏を過ぎる
君との最後の約束を守れなかった事だけは、
悔やんでも悔やみきれない
…もう嘘はつかないと静かに誓ったあの夜でさえ、
僕は嘘にしてしまうんだね
そんなことを考え、自嘲の笑みを浮かべた
諦めるようにふっと息を吐く
そして、謝罪の言葉と
愛する人の名を口にして…
僕の前に立ちはだかって、
大きな口から雨ほどの涎を垂らす"怪物"の糧となった
僕が流した一滴の涙が、
どうか死者の跡を残しますように
それが僕の最後
行かないで
理想の俺。
遠い彼方にいる。
追いつこうと思ってるけど、
なかなか追いつけない。
どうしたら追いつける?
理想を下げる?
いや、そんなことできない。
理想は常に追いかける。
それでしか俺は成長できない。
絶対負けないぞ。
行かないで
ヤバい…!
目を開けると白い天井が目に見えた
「貧血だってさ」
振り返ると……誰
「誰?」
「その言い方はないよ?笑」
「あの、誰って聞いてんだけど」
腹立つ
「僕__」
__君?
はぁ、なんで男子のくせに優しいんだろ
合ってない
「僕が運んだんだよ」
「あっそ」
さっさと出てけよ
「じゃあ、もう行くね」
はぁ、早く行け
、、、
「待って」
「なに?」
行かないで…
「もうちょっと居てほしい」
私はそっぽを向いたけれど、
彼が微笑んだと分かった