『繊細な花』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
君は繊細だ。
性格も、体格も、全部、全部、
花弁のように、すぐに千切れてしまいそう。
すぐに壊せてしまいそう。
僕は、君のことを可哀想と思った。
だって、その繊細な花のような造形のせいで、
壊されてしまうのだから。
「植」(テーマ 繊細な花)
逃げたい 逃げたいと思うごとに
私は 私は くずれてゆく
枯れたい 生きたいと願うほどに
こらえて こらえて 靡かれてる
逃げたい 逃げたい と思うことは
そんなに そんなに ずるいこと?
枯れたい 生きたい と思うほどに
今日も 今日も 歩いている
夜をひとりで過ごすならば
あなたの言葉を想えばほら
今はさ 寄りかかって 目を閉じよう
きれいな水を注いでいこう
逃げたい 逃げたいと思うごとに
私は 私は くずれてゆく
枯れたい 生きたいと願うほどに
こらえて こらえて 靡かれてる
逃げたい 逃げたいと思うたびに
あなたの あなたの 事を思い出す
枯れたい 生きたいと思えるのは
生きてる 生きてるからと
教えてくれたから
背中をさすってくれたから
今日も靡かれて生きている
6/25 お題「繊細な花」
伝説がある。
滝の洞窟奥の精霊に、とある花を捧げれば、ひとつだけ願いが叶うという。
霜の華。その名の通り、人がひとたび触れれば溶けて消えてしまう。その花自体もまた、伝説だ。
「そんな話が残っているんですね、この時代に」
「ああ。誰も信じちゃいないがな」
マイナス170℃に耐えうる特殊スーツに身を包み、いかなる温度の物も32時間保存する容器をぶら下げて、二人は吹雪の雪原を歩いていた。
「それで、どんな願い事をするつもりなんですか?」
「プロポーズさ」
「え?」
「こんな男の話を信じてここまでついて来てくれた女に、その花でとっておきのプロポーズだ。見つけたらの話だがな」
愉快げに男は笑う。女は丸くしていた目を優しく細めた。
「では、何があっても見つけなくてはいけませんね」
(所要時間:15分)
君は、誰よりも繊細な花みたいだ…
君はとても繊細で…
でも、花みたいに、とても美しい…
君は繊細だから、
誰よりも僕が守ってあげなくちゃって…
でも、君は、その繊細さに勝る
強さを持っていたんだ
少し寂しかったけど、
それと同時に、少し、嬉しかったなぁ
君はね、とてもとても繊細だけど…
必死に生きる、花みたいに
とても美しいんだよ…
あるところに育てるのにとても繊細な花を育てようとしている人がいた、その花が育つとどんな願いだったとしても叶うと言われていた
その花が咲いた、その人はどんな願いをしようか考えていた、しかし、その間にとても繊細な花を育てた人がいる、と噂が広まった
そして人々はその花を手に入れようと醜く争った、すると、花は枯れてしまったのだ、繊細な花はなぜ枯れたのかって?それは簡単な話だ
「育て方だけでなく込める気持ちも大切なのだ」
――繊細な花――
どんなに綺麗に咲こうとしても
大人の美麗は解けずに
孤高の1本
孤独の1本
バツとサンカクばかりの世界に
数々爆裂させたばかりに
誰より孤高の最期を迎え
誰より孤独に最期を終えた
『繊細な花』
繊細なものは傷つきやすく
繊細なものは優しさを身につける
繊細なものは儚く
繊細なものは覚悟を身につける
誰も気づいてくれなくても
精一杯に花びらを開いて
恋を待つ
昼は鳥に憧れて
夜は風と戯れて
朝は旅人を驚かしながら
繊細な花
その花はどの花よりも美しく可愛らしい繊細な花
その花は一目見るだけでも難しく簡単でもある
そんな花を君は見に行くかい?
…うんそっか、
それじゃぁまたね
誰がちぎった
誰が枯らした
誰が食べた
誰が死んだ
自業自得 慢心 無知 無能で凡愚
だけど誰も教えなかった 孤独な孤独
水仙は食べるなと
"繊細な花"
「繊細な花」
花を大事に育てなければ、
すぐに枯れてしまうように…
何気ないやりとりを重ねて、
私たちの間のことも、大事にしていこう。
焦らずゆっくりと、ね。
眠れる月の乙女よ
月の光は儚き花に
永遠の願いは星の幻影に
花の精霊たちが呼んでいる
黄昏に目覚めし時
月の加護があらんことを
#繊細な花
“いつのまにか 枯れてしまった”
少しずつ色を失い、萎れていく。
もう2度と美しく咲くことはできない。
でも、君はそれが綺麗だと言った。
『咲き誇る限られた時間に価値があるの。
その「生命」の描写に人は惹きつけられるのだ』と。
【繊細な花】
僕の心は繊細な花。
些細な言葉ですぐに枯れてしまう。
でも優しさや笑顔が肥料にもなる。
憎しみはいらない。温もりだけが欲しい。
きっとあなたの心も繊細な花。
その花は、ガラスで出来ていた。
その花は、時が経つに連れて、ひびだらけになった。
その花は、ある日、粉々にされた。
「美しくないね」と、彼は自嘲する。
もう綺麗じゃない。もう誰にも見られたくない。
でも、それを見付けた人は言った。
「まだ燃えてる」「直せる」「俺が手伝う」と。
かつて美しい花だった粉を、炉に入れて、もう一度咲かせよう。
そう思えた彼は、幸せ者だ。
#2 〈繊細な花〉
繊細な花はきっと存在しない
君は誰よりも美しい
動けない
喋れない
思い通りにならないのに
思うことは人間と同じなんだ
いや、それ以上かもね
君は誰よりも負けず嫌いだ
そして、誰よりも
繊細な花
繊細な花
そもそも花は繊細である
合弁であろうと離弁であろうと
繊細に見える花はだったとしても
見えないところで
逞しく活動をしている
繊細な花は
少しぶつかっただけで散ってしまう
だから本当に本当に
指先に神経を巡らせ
そっと採る
人の心みたいに
優しく抱いてあげて
〈繊細な花〉
繊細な花びらを少しづつちぎって捨ててちぎって捨てて思いどおりにいかなかったら茎も葉っぱも全部ちぎって何がなんでも貴女は私が好きだということを証明したかった。何本でも何本でも同じことを繰り返して花畑をなくしてしまうくらい繰り返してようやっと見つけた最後の黄色い一輪の花は、たった一輪の優しい繊細な花は泣いているように見えた。何を犠牲にしても貴女と両思いになりたくてその花をちぎった
言の葉を 突き立てればすぐ 崩れ去る
彼女の心 繊細な花