『紅茶の香り』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「正直に言って紅茶の香りは苦手よ。珈琲の方がいいわ。」
そう言いつつ、ティータイムの紅茶葉クッキーをつまんで口に運んでいる。
いくつ目かのクッキーを食べようかとしたところでちょっとした違和感に気が付いた。
クッキーを焼いた本人が一切食べてないのだ。
「どうしたの?自分で焼いたクッキーなんだから食べればいいじゃない。」
クッキーを相手に差し出すが、焼きたての味見で食べたからと断られた。
なら、と思いクッキーを食べ進める。
紅茶の香りの中に時折香るリンゴの香りが食をどんどん進める。
「ん?リンゴ?」
相手がようやく気が付いた?とでも言いそうな表情でこちらを見ている。
「あなたが私に食べさせた毒リンゴ、美味しかったわよ」
紅茶の香りがいっそう強く香った気がした。
(紅茶の香り)
白雪姫のオマージュ、生き返ったあとの復讐
ここは小さなカフェ
お客さんが毎日賑わっている
メニューは、紅茶、パン、コーヒー、茶菓など…。
その中でも人気なのは、紅茶☕️
一人のお客さんが紅茶を頼むと違うお客さんも頼む。
ほのかな紅茶の香りが店内に充満し、その香りは、外からも香る。その香りを嗅いだお客さんが、また紅茶を頼む。
紅茶は、美味しいと評判の小さなカフェ。
毎日毎日賑やかでお客さんが賑わっててそんなカフェが、皆好き!
ストレートな香り
レモンの香り
ミルクの香り
スパイシーな香り
紅茶の香り
私は昔紅茶が苦手だった
味も独特だし、何より「私セレブなんです」感があって嫌だった
麦茶の方が安いし、普通に美味しかった
でも、紅茶の香りは人を寄せ付けるものがあった
あったかくて、少しフルーティーで、
「気取った優しいお姉さん」と言う感じがした
それから、ちょっと、紅茶を飲んでみようかな、と思った
麦茶とは違ってさっぱりはしなかったけど、洒落てて、私が苦手だったはずの独特の味が舌の上を軽やかに転がった
美味しかった、今まで知らなかった世界だった
今、私はちょっと気取って、メイクなんかしちゃって、紅茶を嗜んでいる
紅茶の香りを嗅ぐと、相棒の右京さんがいつも脳裏に浮かぶ
※紅茶の香り
非常に個人的な話だが、紅茶の香りは苦手だ
ついでに言うと飲めないものが多い
私は軟水が好き
抹茶は苦手、コーヒーも苦手、ジュースもたまに飲む
そんな人間なのですが
コーヒーの香りは好きだったりします
あと香水は甘いフルーツ系だと嬉しい
洗剤の香りは、ある意味最強だと思っている
柔軟剤の香りは実は要らないよなーと思いつつ
紅茶の香り。
アッサムのミルクティーなら好きかもしれないなぁ?
「紅茶の香り」
汲みたての水道水を火にかけ、熱湯を茶葉に注ぐ。
水色が橙色に染まる時、香る癒やしのベルガモット。
I'll write it later.
お題「紅茶の香り」
【紅茶の香り】
「お茶頂いてます。仕事はどうしたかって?サ、サボっていません!僕はご厚意に甘えているだけです。一般の方は労ってくださる事が多いので」
祖母のティータイムに付き合うと長いぞと目の前のサイバーチックな衣装の女郵便屋に囁いた。他の郵便屋という者を見た事をないのだか区画の問題なのだろうかね。それに一般じゃない輩も相手にしているのか。深くは聞きたくはないが。
「クッキー美味しいです。おばあ様は天才的ですね」
祖母の近くには女の子がいない。息子は俺と兄。孫も三人いるが全員男。俺は大昔に妻に先立たれた。だから、毎日来てくれる女郵便屋が可愛らしくて仕方無いのだろう。郵便屋が来る理由も兄からの手紙を届ける為。義姉の療養の付き添いで遠くにいる。
「うちは女の子が皆、先立つ家系なの。私は夫の二番目の妻だから許されているのかも知れないけれど。ごめんなさいね。こんな老体の寂しさを埋める為だけに付き合ってくれて」
「いえいえ、お気になさらず。僕は僕を良くしてくれる人の味方です」
存外大人しいかと思ったら図太いな。と思った。そんな性格だから生き残れているのかもとも思えた。
「あ、そろそろ行きます。明日もきっとお手紙来ますよ。では、失礼します」
俺達に手を振ってから一跳躍で姿が消える。どんな超技術使ってるんだ。凄いもんだね。郵便屋。この前は大岩を砕いたともいうし。まさか、人間じゃないとかないよな?そんな考えは祖母が幸せそうにしているうちに封印した。
【紅茶の香り】
さて、今日は何にしようかな
紅茶のシャンパンと呼ばれるダージリン
メントール系の爽やかな香りと、
程よい渋みが特徴のウバ
渋みの少ないキーマン
甘味があってコクや香りが強いのが特徴のアッサム
フレイバーティーなら
爽やかな香りでアイスにぴったりなアールグレイに
渋みが少なくて飲みやすいアップルティーもありだな
ブレンドティーなら
しっかりとした味わいなのにクセが少なく飲みやすい
ロイヤルブレンドに
朝食時に最適なイングリッシュブレックファーストも
良いな
そんなことを考えながら入れた
紅茶の香りがふわっと香る
あぁ、今日も1日、良い日になりそうだ
誕生日ケーキを食べた後の紅茶は
いつも母が淹れてくれる
その熱いストレートティーが
甘いケーキの後に丁度良く染み渡って
産まれてよかったんだよ
と教えてくれているようなのだ
紅茶は好きだ。なんてったってあの独特の渋みや鼻に抜けるような香りがクセになる。
男は紅茶を啜りながら、ふと思う。世間は愚かだと。
誰かがつぶやいた名言に感化されて、勝手に自分の幻想を描く。人間とは実に愚かだと思う。自分の傲慢さで世界を変えようとするのだ。つくづくこの世の理がいやになる。
だが、しかし紅茶の香りはそんな傲慢な世界すらも包み込んでくれる。たとえ怒っていても茶葉が開くのを見つめれば自ずと心が安らぐ。男は紅茶を一口、口に運んだ。世界への侮蔑を込めて。
zene
彼女は、コーヒーが苦手だ
ココアなどの甘い飲み物を好むが、
ごく稀に
紅茶を飲んでいる時がある
砂糖をこれでもかと入れて
甘々になった紅茶を
一気飲みしている
ソレで
本当に味が分かるのか
いささか疑問ではあるが、
コレが
彼女のマイルールだ
彼女の気分だろうが
紅茶を飲む日は多くないし
僕も特段、
紅茶が好きって訳じゃないが、
そんな日は
紅茶の匂いに誘われて
ついつい
彼女とお菓子を食べ過ぎて仕舞うのだ
………
そう言えば
冷めた紅茶は
苦いと聞くが
彼女は、猫舌だからと
いつも冷たくなるまで冷ましていた
砂糖を足して飲んで…
何か意味があったのだろうか?
紅茶の香り
「ただいま」
「おかえりー」
「ん?いい匂いだな、何これ?」
「でしょ?ルームフレグランス変えたの。紅茶の香り、流行ってるんだよ」
「へぇーそうなんだ」
3年付き合った彼とは同棲を始めたばかり。結婚について話したりしてないけど、お互いに意識している(と思ってる)。
毎日互いに忙しい日々を送っているけど、私は朝から晩まで彼といられるのが嬉しくて仕方ない。
「はい、おみやげ。晩酌の時食べよう」
「え、たこ焼き?また?」
「好きじゃん」
「好きだけど週3でたこ焼きは飽きるって。もっと他にもあるでしょ?女子ウケしそうな可愛いスイーツが」
「ブーブー文句言わねぇの、ほんっと文句ばっかだな。ブタさんになっちゃうぞ、あ、ちっちゃいから子ブタか」
「怒るよ💢…ブヒーー」
「笑、子ブタちゃんご飯にしてー」
「ブヒブヒ」
くだらない軽口を交わす毎日。
起きても寝る時も、ご飯食べる時も歯磨きする時も大好きな彼がいる。
そんな幸せな毎日。
ある朝、目が覚めると左の薬指に指輪が…。
「もーーー、アイツってば何してくれるのよーー、ドラマの見過ぎだっつーの……」
嬉しくて陽にかざしてキラキラする指を眺める。
「…綺麗」
笑みが止まらない。
でも直接渡してくれてもよかったのになー、プロポーズしながらさー、指輪はめてくれてさー、感動の涙のやつー。
よし、帰ったら文句言ってやろ。
彼が消息を絶ったのはその晩のことだった。
end
紅茶の香り
ずっと前から気になっていた同僚と
ついにお茶をすることが出来た。
折角なら私の行きつけの場所にしようと言い
相手の行きつけのカフェに行くことになった。
静かな雰囲気だが優しい日差しが差し込み、
入っただけでも落ち着く...
相手はシフォンケーキを、僕はチーズケーキを頼んだ。
前日まで話題や身振りを予習したはずだけど、
どうも緊張して全部上手くいく気がしない。
緊張して黙々とケーキを食べていると
相手が話を振ってくれた。
「ここ...最初は気付かなかったんです。
仕事で無性に落ち着ける場所が欲しい...
そう考えながら気晴らしの散歩の途中に見つけたんです。
顔見知りもいないので伸び伸びとケーキと紅茶を
楽しめるのが心地よくて好きなんですよね。」
「そうなんですね...
そんな穴場みたいなのを僕に教えてもいいんですか?」
「大丈夫ですよ。
だってあなたにずっと教えたかったんですから。」
ふふっと照れくさそうに笑いながら相手は
一緒に頼んだアールグレイを少し冷まして1口飲む。
ふんわり香るアールグレイが似合う相手に心臓がうるさくて
ケーキも紅茶も味がしない。
強いて言えば...恋の味がこういうのなんだろうと
無理やり解釈した。
語り部シルヴァ
コポコポと熱湯をティーポッドに注ぐ。紅茶の鮮やかな色と香りがじんわりと濃くなっていく。
後は蓋をして蒸らせば美味しい紅茶ができるとかなんとか。
正直うろ覚え知識だから合ってるのかすらわからない。紅茶好きな人には悪いけど、そもそも紅茶にそこまで詳しくなりたいとは思ってない。紅茶も特に好物でもないからね。
そんな僕がなぜこんなことをしているのかというと、ひとえに彼女のため。
彼女が昔からハマっている刑事ドラマ。それに出てくる特命係の警部さんが紅茶好きらしい。
先日、作中に出てくるティーセットを彼女が購入し、あなたの淹れた紅茶が飲みたいなとお願いされて今に至る。
……よし、そろそろいいだろう。注ぐ時は徐々に高くっと……
正直、こんな位置から淹れるのは間違っているんじゃないかなと思うけど彼女がそう淹れてほしい、と頼み込んできたからきっと正しい方法なんだろう。たぶん。
……でもかなり飛び散っちゃった。これ本当に合ってるのかなあ……?
そう首を捻っていると彼女が嬉しそうに駆け寄ってきて一口飲み、満面の笑みを浮かべる。
……まあ、こんなに喜んでくれるのならこれでいっか。
ふわりと漂う紅茶の良い香りと相まって今日は優雅な一日になりそうだ。
あ な、ブラック、苦いだろ
い うん
あ これが大人の味だよ
い …そうなんだね
あ ま、お前にはまだ早いかな
い お母さんは?
あ ?
い いつも何飲んでたの
あ …
『紅茶の香り』
紅茶の香り
大学時代の友人が
焼き菓子には紅茶が合う
とバイト先のカフェで教えてもらったと話していた
秋には紅茶が合うと思う
乾燥した澄んだ空気と
紅茶の香りや味が合うと思う
もちろん焼き菓子も
秋に合う
人それぞれ好みはあるけれど
秋空の下
カフェのテラス席で
紅茶と焼き菓子を楽しみたくなった
もう3年前のことなのに、今でもずっと頭の隅にいて、
思い返すと悲しいことだらけの恋だったのに、
あの時の私超苦しくて可哀想なのに、
そんなこともかき消すぐらい思い出を美化してしまう。
分かってる。もう終わった恋。
なのに、新たに出会った人たち全員あなたと比べてしまう。
付き合う前の全力で愛をくれたあなたと。
私はその時の、その性格のあなたが好きだった。
なんで変わってしまったの。
もしそれが本当のあなたなら、最初からそのままでいてよ。
余計期待しちゃうでしょ。
いつか溢れるぐらいの愛をくれたあなたに戻ってくれて、私のところに駆けつけてくれることを。
ねぇそれ何の紅茶?
キャンディだよ
へーそうなんだ