特別な夜』の作文集

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特別な夜』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

1/21/2024, 2:47:59 PM

【特別な夜】


夜空に輝く星を、
君の隣で、見れる幸せを噛み締める。

今日は特別な夜だ。

「、きれい」

そんな君の呟きに、口からポロッと言葉が落ちた。

「、、好き」

星なんかよりもずっと綺麗で、可愛い事なんて、ずっとずっと、隣で見てきた俺が、一番知ってる。

なのに。
月明かりに照らされた君の顔は、いつもよりずっと眩しくて。

「急に、なに、//」

素っ気ない態度を取りながらも僅かに赤く染まっている君の頬に、思わず笑いが溢れる。

好きだなぁ。

君の事を考えていたら、キスがしたくなってきた。

君のほんのり赤い頬に手を伸ばし、顔を近付ける。
キュッと目を固く閉じる君。
心の中で"愛してる"なんて最大の愛を伝えながら、君の口に触れる。

いつもと変わらない、特別な夜。

2人だけの空間で小さな音が響いた。
                     るあ

1/21/2024, 2:46:10 PM

特別な夜


2人で映画を見た夜

満点の星空を一緒に眺めた夜

どうしてもお腹が空いて、車も持ってなくて、徒歩10分マイナス1°の中、手を繋いで歩いた夜

大喧嘩して、傷つけあった夜

仲直りして、慰め合った夜

目を閉じると、寒いねって君が笑ってる

最高な夜も、最低な夜も、特別で、積み重ねて。

瞼の裏に残るのは君の笑顔なら

1/21/2024, 2:45:41 PM

カーテンから漏れる淡い光を仄かな灯りに、
なおも暗い部屋でお互いに額をくっつける。
艶かしく零れる吐息が肌にかかり、
ふと離した女は淋しげに見つめてきた。
言葉は交わさず、眼差しで求めてくると、
甘美に唇を重ね、愛を念じて伝え合う。
やがて影をくねらせ、恥じらうも嬌声を上げ、
共に落ちてゆく感覚への悦びを覚える。
ひとりぼっちの月夜は今日だけ戸締り。
肌身を寄せて孤独を置き去りにして。
もしかしたらこの日だけかもしれない。
褥を共に、ぬくもりで傷を癒すこの時が。

【特別な夜】

1/21/2024, 2:40:59 PM

月が大きくて、綺麗だった
君から連絡が来た
明日の約束がある

ポケットに突っ込んだ手でリズムを鳴らす
深夜1時のいつもの帰り道




♯特別な夜

1/21/2024, 2:32:56 PM

はじめまして、だけど疲れてる                         2024/01/21

紫雨(しゅう)です。
別の所で日記を書いていたんだけど、大晦日から放置していて。
能登地震があったから、
おめでとうの気分にならず、
書けなくなった。
今なら、まだ戻れると思うんだけど、日記を書けなくなったことを書いても言い訳のようで。
僕の日記だから、どうしようが自由なんだけど、イイネをいつも送ってくれる人たちがいたから、なんだか
悪いことをしている気分。
イイネを送ってくれる人たちのことは好きなんだけど、本音を書くと
イイネ返しにも疲れちゃったんだ。
ここは返したくても出来ないんだよね?
ここは楽になれるのかな。
試してみるよ。
読んでくれてありがとうね。
おやすみ。

1/21/2024, 2:32:25 PM

特別な夜


時々、昔の夢を見る

まだ私が幼かった頃

顔を真っ赤に赤らめながら弁当を渡す女子学生

渋々受け取るが、また、困った顔をしている

何か言おうとする度に物凄い速度で逃げられるからだ

「すみません、今戻りまし…」

「なんですかその目は」

「別に〜」

師匠と呼ばれる女がこちらを見ながらほくそ笑む

「いやぁ…若いっていいねぇ……」

「揶揄うのも良い加減にして下さい…私は女ですよ?」

そそくさと帰ってきた彼女はサポーターを身につけてパッパと弓を構え、定位置に着いた

バンッ、と音が道場内で響き渡り、放った矢は的の心臓を刺す

「そういえば、最近来ていないね」

「…なんて言ったかな、苗字忘れちゃったけれど髪の赤い男の子だよ」

そんな奴が知り合いにいたか?、と

少し頭を巡らせると思い出す

中高一貫で同じのクラスメイト

仲が良いわけではないが

会ったら少し話し合う程度の知り合いだ

「あぁ、赤城ですか」

「…彼奴は多分…忙しいんだと思います」

「好きなのかい?あの子のこと」

何も返事が返ってこない

師匠は様子を伺うが

矢は完璧に的を得ていた

ちょうどその時聞き慣れたチャイム音が流れ出した

「(もうそんな時間か)」

そう思いながら片付けをするが、師匠がなりふり構わず足音を立ててズカズカとこちらへ向かう

「何してんだ?」

半分クラウチングスタートポーズの体制になった彼女を不思議そうに見つめる

正直言って、何かをする前に要件を言うのはやめてほしい癖だ

「何って…床拭きを…」

「そんなのしてる場合じゃぁない」

「新作が出たらしい。食べに行くぞ」

「天ぷらカレーうどん」

「袴で食べるものじゃないと思うんですが」





少し古びた扉を開けると優しそうな面立ちの店主が出迎えてくれる

店内は漆喰でできた質素な壁で天ぷら屋というよりかはうどん屋と言った方が近い

「いらっしゃい。待ってたよ」

天ぷらは好きだが、特別天ぷらが好きというわけではないので、天ぷら屋に来るのは決まって師匠に連れられる時だ。

少し店奥にあるカウンターへ2人は座った

「はい、お待ち」

そう言って出されたのは

新作の天ぷらカレーうどん

「なんで分かったんですか…というかメニューはうどんに変えたんですか?」

店主はシワができた顔で微笑んだ後、口を開いた

「今日限定だよ。特に君たちのね」

「こう付き合いも長いと横に座っている彼女の考えも、手に取るようにわかるもんさ」

皿を片付けながらそう言う店主を横目に、師匠は夢中で天ぷらを食べている

本当に師匠もここが大好きなんだろうな…

私もいただきます、と手を合わせて頂点にドン、と乗っかった天ぷらを口に含む

すると、たちまちして芯の内から暖かくなっているのを感じた

「どうだ、ここの店の天ぷらは美味いだろう」

「う……は゛…い」

何度も聞き慣れたセリフ

天ぷらが焼きたてで暑いのと、目に煙が入ったせいで涙が出てくる

「ゆっくり食べなさい」

そう言った師匠は妙に優しくて、違和感を感じた









「…そう…だ、…雪………話…し…う……」








「………………?」

















「大丈夫か?」

「え?あぁ…はい」

師匠に言われ視界のピントが合う

少しぼーっとしていたようだ

彼女は、改めて師匠の方へ向く

相も変わらず天ぷらを貪っており、店主に追加の注文をしていた

店主は予知していたかのように数ぴったりの天ぷらを差し出す

見慣れた光景

間違ってない

頭の辺りがズキズキと痛むのを感じた




























部屋で目が覚める

身体を起き上がらせたと同時にガチャリと何かを開ける音が聞こえた

「遅刻するわよ、早くご飯食べて行っておいで」

手に持っているのはオタマ

扉奥の方から微かに味噌汁の匂いがする

横を見ると誰もいなかった

あれは…夢

妙にリアルな夢だった、考える暇もなく身支度を済ませて家を出た

外を出歩くと路上ではサラリーマンや学生が朝の通勤ラッシュがスタートしつつある

そんな中、1人の男が私に話しかけた

「おはよ」

日本では珍しい、赤色の髪をしたこいつの名前は赤城

どうやらハーフでもないらしく、多分染めているんだろう

校則的にはアウトだが

少しきつめな坂を登ると学校が見えてくる

門には厳つそうな面立ちの先生が仁王立ちで立っていた

「お前ら…今日も当たり前のように遅刻しよって……!絶対に今日は通さんぞ!」

そういう顧問の先生からは“絶対通さない”という意思の固さが見て取れる

「大体なんだその髪は!学校を舐めているのか?」

「何回も言うようですがこの髪は地毛で……」

「なら証拠を出せ証拠を!地毛証明書はあるのか?」

「いえ…」

ほうらハッタリだ、そう言いたげな先生の態度に少し腹が立つ

そもそもこの学校は中高一貫なのだから私がこの髪が地毛なのは知っているはず

その上で叱っているのだ

ああ、イライラする

ターゲットが私に変わった途端、赤城はうまく先生の背後に周った

「(あいつ…逃げる気か)」

光に反射して光るものが目に映った

「ブフッ…」

先生は茹蛸のように真っ赤になって風に飛ばされたカツラを取りに行っている

赤城と私は後ろから聞こえる声を無視して門の中へ入り、じゃあな、と赤城が一方的に別れを交わした

1/21/2024, 2:30:55 PM

最初は見た目。赤い長髪を横で一つ結びっていうドンピシャな容姿に惹かれた。その後自由に遊ぶ姿や仲間たちと交流する様子が楽しそうで、明るくて、私の手の中で輝いていた。ふと流れてきた動画のサムネイルにその姿を見つけた時、ホームページを検索した時、Twitterをフォローした時、全く知らない世界だったのにどんどん扉を開けて、自分がそこの住人になり始めたことを実感した。私の新しい拠点だ。いつか恩返しするから、それまで私のことよろしくね。

1/21/2024, 2:28:25 PM

そういえば、あの夜も、こんな土砂降りの雨だった。

私にとって、君に出会ったあの夜は特別だ。突然降り出した雨を防ぐ傘は持ち合わせておらず、急いで近くのバーに駆け込んだあの夜、私は君に出会った。

ずぶ濡れの私の姿を見た君はひどく驚いて。見ず知らずの私に駆け寄って、迷わずハンカチを貸してくれて。雨はしばらく止みそうにないと言うので、真夜中まで他愛ない話をして。

それからよく2人で会うようになり、次第に心を通わ
せるようになっていき、私たちは恋人になった。

君はまるで陽だまりのような人だった。執着でもない、支配でもない、確かな愛情が君にはあった。
嬉しい時、楽しい時、心が引き裂かれるくらい苦しい時。どんな時だって君はそばにいてくれた。
私が誰にも言えなかった秘密も、君だけは受け止めて、優しく私を抱き締めてくれた。
君がいるだけで、その空間は色鮮やかで。こんな日がずっと続きますようにって。

そう願っていたのに。どうして神様はこんな意地悪するの?

ねえ、酷いよ。
あの人を返してよ。
私は雨に向かってつぶやく。
君は最期まで優しかった。トラックに轢かれそうになった野良猫の身代わりになった。陽だまりのようだった君は、土砂降りの雨に解けて消えた。

それでも。この雨は私の心まで解かせはしない。
特別な夜、君と出会えたことは、確かに意味のある、美しいことだった。雨は冷たく降りしきれど、君からもらった温もりで、私はこの先も生きていける。きっと、きっと、また陽は差すと信じながら____

1/21/2024, 2:28:20 PM

カレが怪我をして帰ってきた
自分の為には動けないカレを心配する
いつも笑って魅せてるけど
本当は痛いの我慢してる
今日はカレの為に
大好きなご飯
大好きなお風呂
大好きな布団
全部気合を入れて用意した
優しいカレは全てを楽しんでくれた
でも私は一つ、我慢しなければならない
夜になると
お互いが野心に帰る
今日も乱暴しなきゃ良いけど。

1/21/2024, 2:26:25 PM

君と過ごす今日の夜は、特別な夜。
交わす言葉も少なく、触れる手もわずかで、
静かなひと時をともに過ごす。…ただそれだけ。

ただそれだけが、この夜を特別なものに変える。


【特別な夜】

1/21/2024, 2:21:53 PM

ホットミルクに垂らすはちみつをほんの少しだけ多めにしよう。溶かしたぶんだけ、ゆるされた気持ちになる。

#特別な夜

1/21/2024, 2:20:39 PM

あなたが生まれた秋の夜

突然の大嵐に窓は割れ 雨が吹き込んだ
どんな大それた子が爆誕したのだ!?

必死に育てた日々を過ぎ
いまこの手には

大きな喜び 大きな愛
輝くたくさんの幸福な思い出

あの嵐の日 
天がわたしに預けたのは

世界を照らす光の子



「特別な夜」

#308

1/21/2024, 2:20:14 PM

1ヶ月前に左の親知らずが痛み出した。
歯医者に行くと「痛みが落ち着いたら抜きましょう。」と痛み止めと抗生物質をもらった。
えっ抜くのか… 仕方ないよな…

明日は予約の日だ
処方された薬は真面目に飲んだから、痛みはなくなった。 うーん…抜くのか…こわいんだけど…

眠れない…抜くのか…明日の朝キャンセルの電話しようかな…

クリスマスや年明けよりもドキドキするんだけど…

大好きなあの子との初デートの前夜よりも心臓飛び出しそうなんだけど…

どうしよう、眠れないんですけど…

僕の特別な夜が更けてゆく…

1/21/2024, 2:17:58 PM

『特別な夜』
学校から帰ったらバイトに行き、ご飯を食べてお風呂に入り眠る。何の変哲もない、いつもと変わらない生活だ。両親がいた頃の方がまだましな生活だった。それでも、借金返済まで頑張れていたけれど、もう限界だ。首を括ろうとした時、母が僕を抱きしめていた。驚いて前を見ると、そこには泣いている父がいた。声は聞こえないけれど、「よく頑張ったな」と言ってくれているような気がした。こんなに近くにいたのならもっと早く来て欲しかったと言おうとしたが、そんな野暮なことを言うには余りに惜しい。ああ、僕のクソみたいな人生でこんなにも素敵で特別な夜は初めてだよ。

1/21/2024, 2:17:43 PM

ぐちゃり、と不愉快な音が耳をくすぐった。
生暖かな、真っ当に生きていれば関わることのなかったであろう感触が自身の手を汚す。

「ごめんね、手伝わせちゃって。」
「……本当は、1人でやるべきなのに。」

「…………いや、いいんだ。コレが終わったら、…そうだな。2人で温泉にでも行こうよ。」

「あはは。入れてもらえるかな。こんななのに。」

まぁ、彼女がそういうのも分かる。
今自分たちの両手は真っ赤だし、生臭い。あからさまに何かをしでかしたような風貌をしていて、快く受け入れてもらえるなんてとても想像がつかない。

「絵の具ですって言ったら、ワンチャン見逃してもらえるかもよ。ほら、美術専攻だし。」

「美術専攻はウソじゃん。」

「ごめん、調子乗った。」

絵の具で見逃してもらえるといいねー、なんて軽口を叩き合いながら、手はひたすらに解剖を進めた。

ぐちゃ、ぐちゃ、ぐちゃ。

ごきんっ。

びしゃ。

「うえっ、口に入った!やべやべ」

「水もなんも持ってきてないよー。」

「だと思った。いいよ、あとちょっとだし。」

あとちょっとで解剖も終わるし、
あとちょっとで全てが終わるんだから、今更鉄の風味を気にする意味もない。

ようやく解剖を終わらせ、全てのパーツを袋に詰める。
そして、2人。
絵の具みたいに真っ赤に染まった手を繋ぎながら、海を眺めた。

袋の中に存在する親友も、
親友を裏切ってコイツと付き合った俺も、
親友が好きだったコイツも。
今から3人で、ガキだった頃と同じようにみんなで、海に飛び込むんだ。

「懐かしいな、あの後ってスイカ割りしたんだっけ?」

「したね。スイカ粉々でさぁ。結局もいっこ切り直したよね」

「マジでばーちゃんには世話になったよなぁ、ウワ、お礼くらい言っとけばよかった。」

「あはは!今更。」

あの頃とはもう違う。
スイカ割りなんて出来ないし、きっと浮かぶこともない。

もうすぐ日が昇る。

袋の中身をこぼさないように握り直して、それから。


「なぁ、お前ら。」




「今夜は、特別な夜にしような!」



ちゃぷん、と。
3人分、水面が揺れた。

1/21/2024, 2:17:32 PM

特別な夜だからといって、別に何か特別なことを求めているわけじゃない。

まあ、昼間に婚姻届を出して、めでたく夫婦になって初めての夜だけども、これまで同棲三年、付き合っていた期間は二年、よき親友だった期間は十年。

つまりは学生時代からの幼馴染で、結婚する前から既に熟年夫婦感は出ている気もする。

プロポーズは「キミちゃんに似合うと思ってわざわざ取り寄せたんだ」とか言っておやつのカールを指にはめられて二人でゲラゲラ笑ったし、なんかもう、そういう感じだから。

別に何も期待してないし。明日月曜日だし。お互い仕事だし。

「なに?」

視線に気付いたのか、洋介は皿洗いの手を止めて顔をあげた。

「なにも?」

こういう気取らないところも好きなんだし。

皿洗いをする洋介を横目に、リビングのソファに座る。と、お尻の下からグシャッと嫌な音。

「うわっ!」
「ちょ!」

ソファカバーをめくると、そこには一封の洒落た封筒。潰れてるけど。

洋介が慌てて駆け寄ってくる。

「なんでそこ座るの!」
「なんでって」
「いつもそっち座らないじゃん! なんで今日に限って!」

彼はエプロンで手を拭いて封筒を手に取った。
隠すにしても、よりによってなぜそんなところに。問い詰めたい気持ちは山々だが、それよりもまず。

「それは?」
「ああ、もう……」

洋介はできる限り封筒の形を整えてから、私に差し出した。

「宣誓書」
「せんせいしょ?」

あ、まばたきが増えた。緊張しているらしい。

「キミちゃんのこと、ちゃんと幸せにしますっていう」

真面目か。意外だ。
なんだか気恥ずかしくて、おかしくなって、照れ隠しに背伸びして頭を撫でてやる。

「ま、二人で頑張っていこう」

【お題:特別な夜】

1/21/2024, 2:13:30 PM

・特別な夜

今夜すべての不思議が星屑となって、雨音のように足音を響かせ舞い降りてきた。
屋根を打つ小石はいつの間にかさざめく笑い声に変わり、ちかちかと瞬いていたライトの代わりに月光がその影を浮かび上がらせる。
窓の桟についた手に落ちる氷は冷たく弾け飛び、まるで宝石のように踊りながら輝きだす。
肺を刺す冷たさすらもメロディのようだった。見上げた先と見下ろした先で、祝福は静寂の中に、小さな世界を築いていた。

1/21/2024, 2:11:13 PM

特別な夜

深くまで落ちていく
明日が遠く感じる
星が見え、または雨が降る
心が暖かく、ふわふわする

1/21/2024, 2:10:34 PM

#特別な夜

明日、私は大好きな彼と結婚式をする。
結婚式は小さい頃からの憧れだった。

初めて結婚式に行ったのは幼稚園の頃。
担任の先生の結婚式だった。
当時、プリンセスが大好きだった私。
キラキラなドレスを着る先生の笑顔が忘れられなくて、
結婚式は私にとって憧れの物になった。

高校生になっても結婚式への憧れはなくならなかった。
ウエディングプランナーという仕事がある事を知り、
ブライダルの専門学校へ進学した。

就職して、キラキラな世界とは程遠く
現実は中々大変で厳しい世界の仕事だったけれど、
結婚式当日の花嫁さんの姿にやりがいを感じた。

大好きな仕事だったけれど、私も主役になりたかった。
綺麗なドレスを着たかった。

同じ職場の先輩から告白をされた時は驚いたけど、
密かな私の憧れの人だったから嬉しかった。

そんな彼と明日、結婚式を挙げる。
プランナー同士、仕事が忙しくて準備は大変だった。
それでも小さい頃から憧れの結婚式を挙げられる事が
嬉しくて頑張った。

彼も私が結婚式に憧れをもっている事は知っていたから
私の理想を叶えるために頑張ってくれた。

「なあ、明日だな」

不意に彼が話し始めた。

「そうだね。子どもの頃からの夢だったから
 とっても嬉しい…」

「そういえば言ってなかったんだけど、
 俺も結婚式、子どもの頃からの憧れだったんだ」

「え、そうなの?」

「親戚の結婚式に初めて行って、
 すげー素敵な空間だなって、
 俺もいつか自分の結婚式挙げたいなって思ってた。
 就職面接の時にもこの話、したんだよ」

「私も就活でしたよ!知らなかった…」

「それは聞いてたな笑」

「今更だけど私の理想ばっかり聞いてもらって、
 大丈夫だった…?」

「俺の理想の結婚式は大好きな人と一緒に幸せな空間を    
 作り上げる事だから、それは大丈夫」

「ありがとう…。あなたと結婚できて嬉しい」

「それはこっちのセリフだよ。お互い、他人の結婚式の
 準備も抱えながら頑張ったよな…笑」

「本当だよね笑 ちょっとセーブすれば良かったとは
 思ってる笑」

「確かに笑 明日、良い式になるといいな」

「そうだね。まあ、プランナー同士の式ですから、
 大丈夫でしょ笑」

「それもそうだな笑」

彼と笑い合う。
この空間が嬉しくて幸せだ。
明日の結婚式もきっと忘れられないものになると思う。
でも、今この時もきっと同じくらい忘れられない
特別なものになると思う。
改めて彼の優しさを、彼の愛を知り、
この人と私の憧れを叶えられる事が嬉しい。

「俺も憧れを叶えられる相手が君で嬉しいよ」

「…えっ?」

「独り言、声に出てましたよ笑」

「わあ… 聞かなかった事には…」

「しないよ笑 変な事言ってないからいいでしょ笑」

「まあ、良いけど…恥ずかしすぎる…笑」

「あははっ!」

お腹を抱えて爆笑し始めた彼を横目にきっとこれからも幸せな家庭を築く事ができると感じる。
特別な夜に窓から見える星に
これからの幸せの願いを込めてから、
今だに笑い続ける彼をどうにかしよう笑

「ねえ、笑いすぎ…!」

1/21/2024, 2:07:17 PM

[『特別な夜』によせて:3月11日]

ヘルメット被り愛猫抱いたまま
余震停電長き夜過ごす

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