『泣かないで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
泣かないで
と、言いたいけれど
運命に翻弄されてボロボロになっている
あの子を見ると
簡単に泣かないでとは言えなかった
今は気が済むまで泣いて
少しだけスッキリしたら
また会おう
「泣かないで」
そう言われると、
よけい泣きたくなる
わざと泣きたくなる
もっと泣きたくなる
もう 涙もでなくなっているのに
とっくに 気がすんでいるのに
泣き止んでもいい頃なのに
いっそ 泣き笑いでもしようか
「泣いてもいいんだよ」
そう言ってほしいのかもしれない
あ ま の じゃ く。
©️紫翠
「泣かないで」
小さい頃から泣き虫だった。
保育園の年中さんまでは少しママの迎えが遅いだけで泣いていた。
年長さんになる時、年長さんなのに泣き虫なんて恥ずかしいって園長先生に言われて、その日から泣かなくなった。
少しおとなになったかなと思ったけど、兄弟が喧嘩してるのを見て、なぜか毎回部外者の私が泣いた。
関係ないのにどうして泣くの、とママが私を怒る。
だって兄弟が仲良くないのは悲しいじゃん、と必死にママに訴える。
兄弟はその内にすっかり仲直りして遊んでいて、結果私だけが怒られる。
小さい頃から不思議だった。
小学校低学年の時、怪我が絶えなかった。
膝の怪我が治る前に新しい傷ができた。
ブランコが高くなったところから思いっきりジャンプしてみたり。
ジェイボードに乗って下り道を降りていたら止まらなくて、T字路の向こうに広がる田んぼに頭から突っ込んだり。
こういう時、いつだって泣いたらお母さんが来てくれた。
ただし、鬼の形相だけどね。
あんたはまた怪我して!
顔に傷が残ったらどうするの!
私はまたわんわん泣いた。
小学校高学年の時、ようやく自分は周りと何か違うんだと知った。
良く言うと、感受性が豊か。
悪く言うと、感情が私を支配しているってこと。
だんだん成長するにつれ、たくさんの感情が生まれ、たびたび感情のパラメーターが大きく振り切れるようになった。
そのせいで自分ではよく分かってなかったけど、かなりストレスを抱えていたみたいだ。
私が妹を叩いたと母に怒られた時、私の中にその記憶は全くなかった。
でも妹は私に叩かれたと言うし、母はその場面を見たと言った。
嘘ではなさそうだったけど、私は本当に覚えていなかった。
私が叩いた記憶がないと言うと、母はそんなことあるわけないでしょう、とさらに怒った。
とりあえず謝ってなんとか解決したけど、加害者側なのに記憶が飛んでるのはおかしいと思って日記をつけるようになった。
宿題や持ち物も忘れるようになった。
2週連続で書道道具を忘れ続けて、今日は必ず持っていこうと準備した。
しかし学校で書道道具のバッグを開けると半紙しか入っていなかった。
確かにちょっと軽いな、とは思ったけど、まさか筆も硯も墨汁も入っていないとは思ってなかった。
その日、先生には呆れられて授業に参加できなかった。
感情が振り切れるとその前後の記憶が飛ぶ。
この性質が便利な時もあった。
例えば、
嫌なことがあった時。
つらいことがあった時。
怒りそうになった時。
自然と涙がこみ上げてくる。
泣くことで忘れられる。
周囲を攻撃せずに負の感情を自己処理できるのは私が生きるために備わった力なんだと気づいた。
でも、小学校高学年にもなってたびたび学校で泣いてた私を周囲の人たちは理解できなかったみたいだ。
先生、またあの子泣いてる。
あいつ、泣き虫で恥ずかしくないのかな。
もう大きいのに泣いてばかりだと立派な大人にはなれませんよ。
別に泣きたくて泣いてるわけじゃない。
忘れたい何かがたくさんあるから毎日泣いてるんだよ。
表向き友達と仲良くして裏では友達の悪口を楽しそうにペラペラ喋ってるみんなよりは、よっぽど平和的解決だと思うんだけど。
中学生になった私は人前で泣かなくなった。
やっと感情の舵取りができるようになったかと思ったけど、今度は思春期のせいか両親と喧嘩するようになった。
なんで泣く必要ないのに泣くの?と決まってよく言われた。
泣く必要がないなんてどうして分かるんだろう?
大人には明確に泣く基準があるのかな。
そういえば、よく全米が泣いたって映画の広告を見かけるけど、あれは泣くことを肯定的に捉えていて、小さい頃から泣くのは恥ずかしくて情けないことだと教えられてきた私から見たら結構衝撃的な話だった。
泣くことが恥ずかしいと言った人たちが嬉々として映画館に泣ける映画を見に行く。
私は不思議で仕方がなかった。
高校生になって学園祭に忙殺された。
忙しさに脳がパンクして涙が止まらなくなってしまった。
そんな時友達はずっと私の話を聞いてくれて背中を擦ってくれた。
思いっきり泣いていいよ、と言ってくれた。
泣くことを理解できなくても寄り添ってくれる友達を大切にしようと思った。
「泣くこと」についてたくさんの人の意見を聞いてきた私だったけど、泣くことが良いことなのか、悪いことなのかいまだによくわからない。
ただ、前に授業でとある先生が言っていた。
よく泣けるって言いますよね?
でも泣こうと思っても泣けないですよね?
泣くってそういうことだと僕は思います。
「泣かないで」って言われて涙が引っ込む人はいない。
泣こうと思って泣いているんじゃなくて、泣かせる要因があって泣いている。
泣くってそういうことかと先生の話を聞いて私は思った。
「なんで、泣いてるの?
………そっか。
好きな人、もう空いてなかったか。」
うん。
私、もう生きていく理由ないや。
あの人のために綺麗になった。
あの人のために明るくなった。
あの人のために学校に通った。
あの人のために可愛くなった。
あの人のために………
「『あの人のために』今まで
一生懸命頑張ってきたんだね。」
うん。
これから、誰のために生きていけばいいの?
「その『あの人』さ、俺になってもいいですか?」
泣かないで
「グスっ、ヒック、」
君は泣いていた。僕は問いかけた。なんで泣いているの?と。 でも、君は相変わらず泣いていた。僕は、心が鷲掴みにされたかのようにきゅうっとなっていた。
僕の心が叫んでいる。泣かないで、泣かないで。と
でも、いくら伝えようにも君には届かない。
そんなとき、彼女はポツリと言った。
「置いていかないで、」
え、。と僕は思わず言葉を零す。そして同時に分かってしまった。
あぁ、彼女には僕の声は届かない。だって、僕はもう亡き者なのだから。
だから、「泣かないで」と僕は言う。いくら言ったって言葉は届くはずがないのに。
泣かないで
どうしたの?
どうして泣いてるの?
教えてくれないと分からないよ。
どこか痛いの?辛いことがあったの?
イエスかノーだけでも答えてほしいな。
私に出来ることはある?
泣くほど辛いなら泣いていいよ。
でもね、もう散々泣いたよね?
今は返事くらい出来る程度にしてくれるかな。
状況に応じて少しぐらい抑えようよ。
こっちは気を遣ってんだよ。
いい加減泣かないでもらえる?
昨日、冬のはじまりというお題で冬の勉強計画を立てました。11月中に今やっている参考書を終わらせる、ムリです。まさか今日で11月が終わりとは。気づかなかった。
数学、50ページ、理科、40ページ、英語、150ページ。
絶望。……いや、死ぬ気でやればイケるかも。ただ、明日からの勉強が心配になる。ちょっと、頑張ってみるか、死ぬ気で。
えと、少し無理矢理かもしれないけど、、、これから勉強地獄。泣かないで、僕。そうやって自分を勇気付けて頑張ります。
「泣かないで」とかけまして
「重い一球」と解きます。
その心はどちらも「号泣/剛球」でしょう。
泣かないと決めた
その日から
本当に泣かなくなった
だけれど
今日
友人の傷に触れた
泣いてしまった
泣かないで
泣かないでよ
ボクがそばに居るからさ
どうか泣かないで
僕が消えてしまう日が来ても
君には笑って欲しいから
『泣かないで』
君が好きなんだ、なんてまっすぐにあなたが私を見つめる。
「だから、どうか、泣かないで」
眉間に皺を寄せて、心の底から願うような顔をするあなたが私よりも泣きそうに見えて、その体を抱き締めた。
真っ白のタキシードを着て、まっすぐに背筋を伸ばしたあなたが誓いのキスと共に泣きそうな顔をする。
そんな泣き虫なところも愛おしくて、泣かないで、なんてその涙を拭った。
泣かないで、と言うシチュエーションを絞れなかった…。
みなさんはどちらの泣かないでが好きですかね。
泣かないで
泣かないでなんて言われても涙が出ちゃう
泣かないでそんな事言われたら涙が溢れる
”どうしてそんな事言うの”
"何故だろう?泣いてほしくないからかな"
”泣かしておいてよく言えるね”
"本当だね、でも泣いてほしくないのは本当だよ"
そう言って笑っていた
あの人は今どこにいるのだろう
”会えなくても、もう泣かないよ”
木枯らしが辺りに強く吹きつける晩のことだった。借りていた本に夢中になりすぎて、トルデニーニャが眠気を感じて、本を閉じた頃にはすっかり真夜中に近い時間になってしまっていた。この時間なら寝床の中には既にリヴァルシュタインが就寝しているだろう。そろそろ寝ようと思ったトルデニーニャは物音を立てないように寝床に向かった。
「……トーマ?」
寝床では眠っているはずのリヴァルシュタインが起きていた。彼は近づいてくる彼女の気配を感じて、確かめるように声に出した。彼の呼びかけはとても頼りなげで胡乱としている。
「リヴァ、どうかしたの?」
返事をしながらトルデニーニャは彼の傍に近寄った。その顔を覗き込んで、彼女はぎょっと目を大きく見開いた。彼は熟睡しているときに叩き起こされたときと同じようなぼーっとした表情をして、両目から大粒の涙をこぼしていた。よくわからないけれど、夢見が悪かったのだろうか。
「どうしたの? 眠れないの?」
彼は胡乱な表情を彼女に向けるだけで、何も言わなかった。本当に起きているのか、実のところ眠っているのか判別がつかない。トルデニーニャは彼の腕を掴んだ。ぐいぐいと自分の方へと引っ張りながら、彼女は彼の顔を覗き込んだ。自分の姿が瞳に彼の映っているけれど、彼の瞳には違うものが映っているのだろう。
「ねえったら」
彼女はもう一度声をかけたが、返事が返ってくる気配がなかった。このままだと埒が明かない。仕方がないので、掴んでいた彼の腕を離すと、彼女は自分の寝床にもぐり込む。
「……君がいなくなる夢を見た……」
足音もなくいつの間にかトルデニーニャの側に立っていた彼が、ぽつりとこぼした。彼女はごろりと寝返りを打つと、体を起こした。
もう一度、リヴァルシュタインの腕を掴むと、自分の方へと引き寄せた。引っ張られてバランスを崩した彼が、片膝を彼女の寝台についた。自分とほぼ同じくらいの目線になった彼を、トルデニーニャはしっかりと抱きしめた。
「大丈夫。わたしはここにいるよ」
彼から息苦しくなるほど強く抱きしめ返された。彼女の腕の中で彼が小刻みに震え始める。その背中をゆっくりとさすりながら、彼女は言った。
「だから、泣かないで」
月明かりが二人を優しく照らしていた。
泣かないで
(お題更新のため本稿を下書きとして保管)
2023.12.1 藍
『全ての泣き虫のために』
600とんで47人箱の中 壁に囲まれて仲良しこよし
後ろの正面誰もいない うまくやれなくて壁の外
壁の外もまた箱の中 こんなループが続くならさすがに気が滅入ってしまいそう 全ての泣き虫のために過剰なほど馬鹿笑いできたら いっそのこと叫びながら一緒になって泣けたらいいのに
2人は きっと
長く居すぎたのかな。
僕は君の
君は僕の
知らないこと
何もないみたい…
そう思っていた
あの日の君が
僕の知らない顔して
涙を流すから
呼吸を忘れて
深い海に沈んでく
台所に残ったシミも
2人掛けソファの右側も
こんな日がくるなんて
知らずに笑っている2人の写真が…
泣かないで…
そう言って
思い出の中に
僕だけを取り残してくみたいだ…
- Be left behind... -
あなたを見つけられないで、冬が来てしまいました。
前までは木々が紅葉で色付いていたのに。
もう外は真っ白。
ねぇ、また前みたく私とお話してよ。
眩しい笑顔で、私を励ましてよ。
ねぇ、ねぇ、ねぇ。
「泣かないで」
そう言って抱きしめに来て。
活き活きしているあなたが。
〜冬のはじまり〜
〜泣かないで〜
#泣かないで
付き合って3年目のある日。
私が初めて愛した人は突然、この世を去った。
交通事故だった。
「ねえ、あの子の分まで幸せになってね」
彼のお母さんに葬式で言われた。
幼馴染だったから、彼の両親にも公認の仲だった。
頷く事もできなかった私に、
彼のお母さんは慰めるように抱きしめてくれた。
自分も息子を亡くして悲しいはずなのに
私の事を気遣ってくれる優しさは、彼に良く似ていた。
あれから1年。
少しずつ前を向けるようになった私は、荒れ果てた
部屋の整理を始めた。
彼の物を見るたびに涙が止まらなくて、
仕事も休んでいた。
こんなんだと、彼に笑われてしまう。
彼のお母さんにも合わせる顔がない。
悲しくはなるけれど、あの頃よりも思い出を
振り返られるようになったから。
「あ、これ初めてもらったネックレスだ」
「沖縄、楽しかったな」
「…っ!」
引き出しの奥から出てきた1枚の紙と私宛の手紙に
涙が止まらなくなった。
紙は、婚姻届だった。
手紙は、
誕生日のお祝いとこれからも一緒に生きていきたいと
いうメッセージだった。
事故から2週間後は私の誕生日だった。
ねえ、やっと泣かないで
前を向けるようになってきたのに…。
「私も一緒に生きたかったよ…。
置いていかないでよ…!」
彼のお母さん、ごめんなさい。
私、約束を守れそうにないです。
だって、彼と一緒に幸せになりたかった。
エリオット、ぼくは、たのしいゆめをみている。
だから泣かないで、エリオット。
そのあおいひとみを、どうかゆらさないで。
ねえ、エリオット。
もうずいぶん、遠くにきてしまったね。