『梅雨』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
梅雨
(本稿を下書きとして保管)
2024.6.1 藍
梅雨
人には鬱陶しい季節である。
しかし、我々が食する穀物や野菜にとっては、
育つにには大事な季節である。
人も割り切って、このしっとりした季節の中で、
精気を養うようにすればいいのではないか?
そして、育った夏や秋に、穀物や野菜を食して、
また精気を養っていけば、相乗効果が生まれる。
穀物や野菜にとって大事な季節なら、甘んじて
過ごそうではないか。
日本特有の季節である梅雨を。
傘が必要になる時期
梅雨は野菜やお米にとっては
恵の雨だけど
人間にとっては落ち着くって人もいれば
落ち込む人もいる。
好きな人と一緒の傘に入れば
好きな人といれれば
そんなこともないんだろう
家で二人の時間を作ってくれる
いい時期でもあるのかもしれない
「梅雨」
つ ゆ
口をすぼめて、よんでみる
まだあおい
まだかたい
まだ眠ったままの
まだなんにでもなれると夢見る
手のひらに ちょこんとまるまった
梅の実よ
あなたはこれから
なにになってゆくのか
紅く染められ
人々の眉を顰めさせるのか
酒に浸され
人々を酔わせ惑わせるのか
あなたの未来は
この梅雨がおわる頃に
決まるのだろう
あの空に虹のかかる頃に
決まるのだろう
「梅雨」
『ごめんね。』
きっとこの言葉は、彼女には届かない。
「ごめん。私のせいで。ねぇ、何か言ってよ。」
僕の体を揺する彼女。僕は何も言えない。言えても聞こえない。なぜなら、僕はもう死んでいるから。
あれは僕が生きていた時だった。彼女とのデートの日。僕は張り切りすぎて、集合時間の一時間も早く来てしまった。彼女を気長に待ちながらいた。そして、約束の十分前に彼女は現れた。信号を駆けてくる彼女。僕も近くに行こうとした時だ。赤信号にも関わらず、車が突進してきたのだ。このままでは彼女に打つかる。そう思った瞬間、体が勝手に動いたのだ。彼女を死なせたくない。その思いで、僕は彼女を庇った。そして、体に衝撃が走った。気が付いた時には、僕は死んでいた。
雨音が響く。梅雨の時期か。僕が呑気に思っている時、目の前では彼女が自殺しようとしていた。何度も辞めるよう叫んだが、彼女には聞こえない。ならば、彼女の好きにさせようと思った。
『好きだよ。』
僕がそう言った時、彼女がこちらに振り向いた。そして、何か呟いた。しかし、雨音のせいで聞こえない。それでも確かに届いたのだ。彼女への愛は死さえも消せない。彼女は満足そうな顔で、飛び降りた。
『何考えてるの?』
僕が思い出に浸っていると、彼女が不思議そうに聞いてきた。僕は何でもないよと、微笑みながら答えた。そういえばと思い、僕は彼女に聞いた。
『そういえば、あの時なんて言ったの?』
『あぁ。梅雨送りは一緒にしようねって言った。』
そうだったのか。彼女への愛おしさが溢れてくる。僕は雨音に負けぬ声で言った。
『世界で一番愛してる。』
『私は宇宙一好きだよ。』
『梅雨』
嫌いだとか好きだとかそんなんじゃなくってさ。
「髪の毛元気な季節になったねえ」
「戸倉髪型やば」
「わかめ?」
うるせー!最後のだれだ!!
少し前からくせ毛との戦いが始まった。毎年のことではあるものの毎日負け続けている。ワックスをかけても、年々変わる強化グッズを使っても効果はない。
なんなら、勝てたと思っても時間が経って実は負けてましたなんてことはザラだ。
いっそのことパーマをかけようか?
でも校則で禁止されてるし……。
まあるくなった爆発頭を抱えた私に隣の子がそっと声をかけてきた。
「ふわふわで可愛いね」
ああ天使さま。
あなたのおかげで今日も一日頑張れるわ。
でもそのストレートの髪は許さない。
私の百面相を真正面から見ていた隣の子が笑う。
周りにいる友達もつられて笑い出す。
こんにちは梅雨。今年もよろしくな!
梅雨
あなたは頑張っている。
下を向いてるサラリーマン。
赤いシートと本を持つ学生。
杖をついている老人。
この梅雨の気怠い湿気のなか、懸命に生きている。
あなたがたのことを何も知らないが
あなたたちは頑張っている。
私も負けないでいたい。
おわり
紫陽花が咲く梅雨の季節は
雨音までもが美しく
一時の疲れを癒してくれる。
【梅雨】
『僕達の出会いって梅雨だったよね、しかも台風直撃の』
そう僕は少し笑いながら言うと恋人は僕よりも笑いながら、
『そうだった、、たしか台風直撃でお互い傘ぶっ壊れてる時だったような、』
と言ってきた。
正直僕は恋人と出会うまでは梅雨が大嫌いで、台風直撃ね日なんかは特にだ。
梅雨とか消えてしまえばいいのにと思うほどだった。
でも今は恋人と出逢わせてくれた、台風を直撃させてくれた、神様に感謝しても仕切れないほどに感謝している。
『そうだったね……この出会いは今思うとカオスすぎるよね…』
静かに揺れるキミが
じっと待ち続けるのは
誰の面影なのかな
はやく出逢えるといいねと
触れた花弁が
照れているようにさえ見えた
入梅の午後
梅雨が
土に潤いを与え
生き物が栄える
私が生きているのは、
梅雨のおかげ
でも、
やっぱり
私が生きてるのは
私が生きたいと思っているからだ
《梅雨》
梅雨…ねぇ。もうそろそろ近づいてきたわね。
私の誕生日も…もうすぐだ。
彼は…祝ってくれるだろうか。
程々に期待しておこう。
梅雨。
今日も雨が降っている。
朝も
昼も
夜も
雨がやまない
あぁ。梅雨はいつが終わりなのか。
梅雨はいつ終わるの
私の目から涙がずっと止まらない
梅雨なんているのかな...
俺の1日は、雨から始まる。
朝起きたら雨だった。
雨って言っても普通の雨じゃない、、
梅雨だ。
梅雨は災厄でグラウンドが水まみれ、、
災厄
今日は、練習日だったのに、、
果たして、今日は災厄だったのか、幸運だったのか。
知るよしもない、、
『梅雨』
梅雨の日ってなんだか寂しくなる時あるよね それと同じように君にもこんなに恋してるんだと初めて知った日だった
今年の梅雨入りは遅いと聞く。
太平洋高気圧の張り出しが弱いためか。
梅雨の時期の花といえばあじさい。
今年はきれいなあじさいを見に行きたいな。
梅雨
私は嘗て、いいえ、もっと小さかった頃から「雨」という名で呼ばれておりました。これは本名ではなく、私のあだ名です。本当の名前は、浅上友介(あさがみゆうすけ)と云います。
かつて幼子だった頃の私にとって、「ああ、少し太陽の光を浴びようか」と云い、田圃へふらっと足を運ぶことも容易いことではありません。ふと軽い気持ちで、玄関の扉を開けた次には、太陽が雲を覆い、雨が降るからです。比喩ではなく、本当に降るのですから、困った、とひとしきりに括れるほど面倒なものは無く、頬を伝って、雨の粒が顔に濡れる度、私は本当に小さい雨男なのだと実感しました。──と云っても、私は生粋の田舎者でして、朝起きて、山があり、田圃があり、近くに行けば川があるのが当たり前、との環境で育ってきました。なので、雨が降っても特に支障はありません。気候を逆さにしても、次の日には、近所のお年寄りに礼や菓子を貰える事もあります。けれど、下校中、手に菓子を持った私を見て、おちゃらけた男の一人が云いました。
“お前は雨の子だ”、と。
その瞬間、私の見えない所で幾つもの歯車が周りだし、私の運命は決まりました。幼少期特有の言葉遊びというのか、要はやることがないのです。先程申した通り、田舎で何もすることがなく、暇だったのでしょう。とんだ悪友です。ああ、いや、かくゆう私もその1人です。こうして、昼間っから一人で、誰に渡すのかも分からない手紙を書いているのですから。
とはいえ、私にとっては、名前で呼ばれるのも又珍しいことでありました。母でさえ、私の事を「雨ちゃん」呼ぶのです。「私は浅上友介ではなく、浅上雨なのではないか」
と云うと、父は笑ったものです。
今となっては、誰が付けたのかは分からない、雨と云う名前。雨、雨、と何度も呼ばれる内に、私の名前は雨なのかと錯覚し始めて、私は名付けの親である彼に、なぜ雨なのか問いました。
「お前のゆく場所に雨が降るからだよ、分かるだろうて」
と、さも当たり前かのように答えるのでした。
窓をつたう雨粒が
何故か泣いている君に見えた
昨日言いすぎてしまったからだろうか・・・
気まずいままに別れてしまい
今日 謝ろうと思っていたのに
朝から雨が降っている
TVから聞こえる梅雨入り宣言
まるで自分の心を写されたかのよう
晴れていれば
買い物にでも一緒にと思ってたのに
雨の中では顔も見えなくなるから
どう思っているのかもわからない
どうしようと悩んでいると
いつもと変わらない君からの電話
窓の外を見れば僅かな晴れ間が覗いてる
よし
きちんと謝まってまた楽しく笑い合おう
「梅雨」
梅雨って鬱陶しいけど、
辺りが雨音で閉ざされて
静かなのは悪くないかな
〈梅雨〉
梅雨は静かで雨音が心地良いのに、
酷く不安定な気持ちに引っ張られる日も多い。
落ち着いて、じっとして、行動に移しては駄目。