『枯葉』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
秋の公園
足元に転がる
枯葉
風に左右に舞っている
まるで誰が乗っているように
ふっ、ぬ、うつ
じわー
おっ
ま、ラッキーかも
そこそこ柔らかいとこにいるみたい
ちょっとぬめーってしてて気持ち悪い気もするけど
手を離されたらどこにいくかわからない
最期を決める大事な瞬間なのに
身を任せる以外に僕たちは無力だ
踏ん張ったって頑張ったって、大きな力には勝てない
固いものに乗っかると、衝撃があったときに耐えられなさそう
バラバラになるらしい
仲間の上に乗っかることもあるらしい
そこにいられれば幸せだけど
熱々の中でじりじりとした痛みの中で体が分裂していくこともあると聞いた
どうやら僕はちょっとばかし気持ちの悪い柔らかな空間に吸い込まれていくのだろう
……分裂するのかな、吸われていくのかな
不安はあるけど、今はこの柔らかさに身を投げ出してぐるぐるループから逃げ出したい
うっ、ぬちゃ、じわー、おえ
「枯葉」
冬景色窓の外を眺めつつイヴ・モンタンのシャンソンを聴く
陰謀も群衆心理も魑魅魍魎(バケモノ)も
枯れ葉も巷間の賑わいと悟すしか
#枯葉
落ちた僕の心を
拾い上げたのは君なのに
もうあの時の君はいないんだね
ごめん
そう言って君は
僕にさよならした
枯葉のように
僕の心はまた落ちてゆく
グニャリと曲がった校門前の枯れ木達。
地面には、沢山の枯葉が落ちている。
元々これが桜の木だったなんて信じられない。
大気汚染が、こんなにもひどくなるなんて……。
今では外へ出る時は、必ずガスマスクが必要になっている。
だが、この町の大気汚染数値が基準値の倍になり、もう住めなくなってしまった。
「なにしてるの?早く行くわよ!」
お母さんに呼ばれ、止めていた足を再び動かす。
まだ卒業まで通っていない学校を後に、住み慣れた町から離れた。
信号待ちしていると
反対側の歩道で
ダンスしている枯葉さんたち
くるくる回ったり、
ジャンプしたり
とても華麗なダンスを見せてくれます
別の場所では、何やらこそこそ会話をしているかのように見える
今日の枯葉さんたちは、何を見せてくれるかな?
枯葉
広がる景色に、彼の名を呼ぼうとした口を噤んだ。舞い落ちる枯葉の中で薄ら見えたのは、彼の後ろ姿。桜によく似合うと思っていたふわふわとした黒い猫毛は、存外秋の橙にも映えて。見蕩れていれば、目の前の癖毛がふわりと動いた。気付けばいつの間にか彼はこちらを振り向いていて、にぱりと口を大きく開けて俺の名前を呼びながらこちらへ駆け出す。普段は猫のように飄々としている癖をしてその反応は飼い主を見つけた犬のようで、俺も思わず笑い声を上げて手を振った。
いつの間に育った柏落ち葉積む
おかげで雑草生えず焼き芋
いつの間に育った櫟落ち葉下
幼き日思い出す甲虫(むし)の香
#枯葉
『枯葉』
しゃくり、しゃくり。
これは枯れ葉を踏む小粋な音、ではない。
しゃくり、しゃくり。ごっくん。
目の前の化物が枯れ葉を食み、飲み下す音である。
○○○
今は冬。つとめて、つまり朝が趣深いと過去に生きる者が語った、冬の早朝のこと。
まだ人々が寝静まる中、私は趣味で書いている執筆の具合が良くなく、ふと気分を変えるために散歩にでも出かけるか、と家を出て、いつもの散歩道を歩くなか、ソレに出会った。
ぶよぶととした線の不確かなな躰、ぎょろりと複数の視線が忙しなく動くカラフルな目玉、人間一体分はまるまる入りそうな大きな口に、似合わないほど純白な白い欠けの無い大きな歯。
化物は、しゃくりしゃくりと枯れ葉を食んでいる。
——いや、これは本当に枯れ葉か?
そもそも今は真冬だ。
先日、雪だって降った。積もった雪で近所の子供が雪だるまを作って遊んでいたのを覚えている。
では、私が枯れ葉だと思っていたものの正体とはなんだ?
強く頭が警鐘を鳴らし続ける。
見てはいけない、知ってはいけない。
……戻れなくなるぞ。
ごくりと口に溢れる唾を飲み込む。心臓が金のようにバクバクと打ち鳴らし、ハァハァと呼吸が乱れている。
心臓を掴んだ手は指先が白くなり、瞬き出来ない目に充血がたまる。
猫は好奇心で死ぬという、
ならば、作家は猫の一種なのだろう。
知らねば生きられるというが、作家という生き物は、難儀なことに知らねば心が死ぬのだ。
そして私は見た。
見てしまった。
……枯れ葉の正体は——。
くしゃり、くしゃり、ごくん。
私の視界は真っ暗になり、体の感覚は虚空の闇へと消えた。
おわり
ふと思い立ち、部屋の掃除を始めた。一冊の古い小説を本棚から引き出すと本の中から何かが滑り落ちた。拾い上げたそれはイチョウの枯葉だった。
枯葉
葉が赤や黄色に紅葉するのは、
やってくる冬の寒さを乗り越えるために、
葉が栄養を受け取るのをやめて、
木の幹に栄養を残しておくためなんだそう。
葉は自分たちを犠牲にすることで、
大元の木自身を守ろうとしている。
だから、枯葉はあんなに寂しい色をしているのか。
秋も暮れた頃に、娘と散歩をしていると
娘は落ちている葉っぱを嬉しそうに拾って、
私のところへ走ってきた。
木の上だと届かない葉っぱが、
手に届く範囲にあるのが、面白いのだろう。
枯葉は私にとっては寂しさを感じさせるものだけど、
娘にとってはわくわくとするものみたいだ。
枯葉は遠目に見ると鮮やかな紅葉に見える。この街は山に囲まれていて全方位に山が見える。だから稜線のハッキリとした山々は都会に住む人には羨ましく見えるかもしれない。山頂付近には雪が積もっておりスキー客も多い。ただとにかく寒い。山から吹き下ろしの風が地吹雪を引き起こし前が見えなくなる。
それでも自宅近くの幼保園の子供は元気だ。雪だるまの鼻には赤い紅葉が張り付いていた。
題『枯葉』
枯葉
なんだか寂しい気持ちになる
季節はまた巡るのに
落葉が悲しいのか
冬が来るのが悲しいのか
あなたとの別れが辛いのか
落葉が肥やしになり再び葉をつける為の準備のように
あなたとの日々も
この別れもきっと私の肥やしになるのだろう
季節はもう冬なのに
それでも今はまだ悲しみの中にいます
心が締め付けられるのです
私は何事も時間がかかるようで
ゆっくりゆっくり
いつか受け入れられる日が来るのか
それまで
ゆっくりゆっくり
純血のエルフが書いた魔法書には需要がある。「雑種のエルフより魔力の質が高い」という迷信をいまだに信じている顧客が多いからだ。
自分が魔法書の執筆業を始めて何百年経っただろうか。正確には覚えていない。「こういう特殊な技術と根気が要る仕事は長命種がするもの」という風潮もあるようだ。
だから、「弟子にしてください!家事でも買い出しでも何でもやります」なんて言いながら家を訪ねてきた少女には驚かされた。
「何十年前の話ですか、もう」
「長命種からすると昨日のようなものなんだ」
「もっと長生きしてやりますよ」
「はは、楽しみにしてるよ」
「絶対師匠を超えてみせますから」
「無理だね、絶対に」
「来世も弟子入りしますから」
「迷惑」
この年になってまだ変化が楽しいだなんて、浮かれすぎているのだろうか。
すべてが枯れてゆくのを眺める事しか出来ない自分に、いい加減飽き飽きしていたというのに。
お題 ― 「枯葉」
今日も風が強い
枯葉が舞う
コロコロ
コロコロ
ニットのふわふわ
カーデに
くっついて
家の中に
遊びにきた
つまんで
ベランダの手摺に
乗せる
風に乗って
また旅に出る
✴️671✴️枯葉
乾いた風が体温と茶色に染まった葉を攫ってゆく。
駆け抜けてゆく風が、今年も冬を引き連れてこの街を訪れた。
お題:枯葉
道の端に溜まった枯葉の上をわざと、歩いていた。テレビの怪獣みたいに大股で、一歩ずつ。掘り出したてのジャガイモみたいな色たちを踏み締めると、ランドセルが背中できいと音を立てた。
『来ることのない待ち人』
まず最初に感じたのは、"熱い"だった。
その後すぐに痛みが来た。尋常じゃない痛みに、地面に膝をつく。必死に呼吸をするが、痛みは増すばかりだった。
すぐ近くでカチリという音がした。見ずともわかる。銃の弾をセットしたのだろう。
「終わりだ」
仲間の呼ぶ声がする。回らない頭でも死が近いていることがわかった。しかし、そんな時でも思い出すのは彼女の顔だった。
あぁ…そういえば今日は約束をしていた日だったな。怒るだろうなぁ……。
涙が1粒地面に落ちた。
「約束、守れなくて、ごめん……」
ーー
鳥が大きい音を立てて羽ばたいた。びっくりして窓に目を向ける。
羽ばたいていく鳥の後ろ姿と、ひらひらと落ちる枯葉が目に映った。その葉が最後の1枚だったのだろう、外にある大きな木は寂しい姿へとなっていた。
それらから目線を外し、携帯を手に取る。1時間も前に送ったメールには、返信どころか既読すらついていなかった。
小さくため息をつく。
「遅いなぁ…どうしたんだろ……」
変にざわつく胸を誤魔化すように、カップの中のコーヒーを飲んだ。
【枯葉】
枯葉が散る景色も、
足で踏まれ鳴る音色も、
粉々になった体さえも
芸術という一括りに出来る。
なんという魔法だろうか。
テーマ:枯葉