『本気の恋』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
その人の手が好きだった。
大きくて少しごつごつして、とても器用な手。
いつも綺麗に爪も切り揃えられいて、気品を感じさせる。
腕の血管の浮き具合も完璧だ。
私はどうしても、その手が欲しかった。
もしも願いが叶うなら、肘の辺りで切り落として静かに水槽に沈め、一日中その手をうっとりと眺めていたかった。
その水槽を部屋の一番いいところに置いて、私だけのものにしたかった。
私だけのものに。
こういうのも、本気の恋って呼んでもいいですか?
私は本気なんですが。
本気の恋
今逃せば、次は無いと思ったから。
アクセル全開で持てる限りのチカラで彼女に想いを伝える。
何をどう伝えたのかはもうさっぱり覚えてないけど、彼女が嬉しそうだったことだけは覚えてる。
どこまでが友情でどこまでが恋でどこからが愛なのか、私はいまだにわからない
恋をしたことがない。恋をしている子が傷ついたり怒ったり泣いたりしているのをみていると、しない方が良い気もしたし、そこまで心を割いたら人生壊れるくらいに何も出来なくなりそうだなという、自分への信頼のなさもあった。
恋はしなくとも、ときめきは得られる。
人間同士の、性にばかりなところや、浮気してるかも! された! してやったなんていう傷ついたもの負けのような信頼なんてどこにあったんだといった醜い争いもない。美しい二人が愛し合う映画や漫画でお腹いっぱいだ。
今日は見守るだけの恋模様に飽きたので、書いてみようと思った。
こんな恋路が見たいと、経験したこともないのに軽い気持ちで書き始めた。
しかし、人を信じるのに時間がかかる人間が書いているため、この言動はどこからくる? 相手はどう受け取る? そのあと進展するには? そもそも思いを寄せるには? と長いなぜなぜ期を越え、漸く二人はお互いを、興味を持った人として意識し始めた。石橋を叩きすぎて壊して二人で違う道を探すもどかしい二人になり、最初にみたかった、恋人らしいやりとりは当分先になりそうだ。まだ話すだけの仲なのだから。主人公は第二の作者とは、あながち間違ってはいなかった。
ここまで来たら最期まで面倒見てやるしかない。私が出会わせたのだから。
ラストシーン、書きながらこんなの好きになるに決まってら、と自分で泣きながら書き終えた。
傍から見れば非常に滑稽だが、この二人分の半生を書くために机に向かっている間、私は確かに主人公として、紙の中の男を、今度は男として、紙の中の女に、本気の恋をしていた。
筆を置き、しばらく恋愛はいいかななんて、一生言わないと思っていたセリフを口にした。
【本気の恋】
私、最初で最後の本気の恋をしてみたいの。
私は彼にそう伝えた
彼からの返事を返ってきた時、私は
いつもより世界が綺麗に感じた。
どこからが恋でどこからが本気でしょう
曖昧なものなので相手と自分の熱量に差があるからって責めるのはやめましょう
まあまあ長くも短くもない人生の中
それは1度だって触れたことの無いもので
自分にはきっと関係ないんだわ、
そう思うとまだ秋なのに
なんだか風が冷たくて冷たくて
焼き芋なんかじゃ満たされないようです
本気の恋
本気の恋をした
けれどあの子にはもう大切な人がいて
僕は一途で人を大切にするあの子が好きになったから
僕は友達のままでそばにいることを選ぶ
ずっと大好きだよ___。
詩(お題)
『本気の恋』
本気の恋
ガチ恋?
推し活動も本気の恋かな?
浮気な恋
ハンパな恋
それも恋だしウソではないかな?
ときめきたい
溺れたい
本気の恋は
あとだしジャンケンでもいいかな?
タバコは吸わなくて
服はすぐ脱がせないし
夜中に呼び出したりしてこない
エモいなんて言葉でくくらない
ねぇおばあちゃんになっても
おじいちゃんになってもさ
2人でポテチあけてマリオカートしてたいね。
ー本気の恋ー
無条件
あなた色
大胆
未来
嫉妬
わがまま
不安
時の流れに身をまかせ テレサ・テン
ハングリースパイダー 槇原敬之
本気の恋
若い頃は自分から好きにならないと絶対嫌だった。
なので追う恋ばかりして疲れたものだ。
年齢を重ねると自然と相思相愛になる穏やかな恋がラクでいい。
ドッジボールじゃなくキャッチボールが出来る相手がいいね!
お題『本気の恋』
「『本気にするとは思わなかった』って……何!?」
強く握ったグラスの中、氷がかしゃんと音を立てる。
目の前にはブルーライトを煌々と浴びせてくる四角いモニター。普段ならその起動と共に繋がっているはずの世界は、先ほど怨嗟の言葉を最後にぶち切ったところだ。
「あんだけ好き好き言っといて言わせといて、“ごっこ”のつもりだったって!? お互いそうだと思ってた、だあ!? ふざけんなっ!!」
どれだけ吐き出したところで炎は醜く燃え上がるばかり。お気に入りのスクリーンショットから初期画像に戻したデスクトップを睨みつける。あれは加工も上手くいって、本当にいい出来だったのに。
「ボイチャもしたのに、そのために一から環境整えたのに! だいたい、先に声を掛けてくれたのは向こうだったじゃん……!」
喜んでくれていると思っていた。同じ想いだと信じ込んでいた。幸せだった。私だけだった。
グラスを口元に寄せて乱暴に傾けた。酒は飲めないので麦茶だ。
溢したし、酔えもしない。
「……くそぉ……」
わかっている。悪いのは私だ。画面の向こう側に本気の恋をするなんて、きっと普通の感性じゃありえない。私の異常性が全ての悪であり、私を切り離した世界が正解で。
だけど。
……だけど。
「…………もう、好きになっちゃったんだよ……」
氷がかしゃんと音を立てる。
叩きつける度胸も無かったグラスから、ぬるい結露がぼたぼたと滴っていた。
まさか恋に落ちたのか?
バカな、
心は天にも昇るような気分なのに。
お題《本気の恋》
モノクロの世界に明かりが灯る。
世界が、お菓子になってしまったかのようにあまい。
ねぇ胸の中に夏祭りが咲いたよ。
それはきっと――全部君のせい。
目が合う。
その人から目が離せない。
「会いたかったわ。」
気が付いたら、互いに走り出して、互いに抱きしめあっていた。
「私も会いたかった。」
もう一度、彼女と目が合う。
涙が溢れて、ピントが合わない。
「もう会えないと思っていた。だから、本当に嬉しい。」
彼女から木綿の手縫いを手渡されて、涙で濡れた顔を拭いた。
「わたしも、あなたに会えて本当に嬉しい。遠路遥々、ありがとう。」
彼女は、泣きながら笑っていた。
「こちらこそ、招待してくれてありがとう。」
私は、精一杯の笑顔でそう言った。
君が好きだ。
でも、今の僕では君に見合わない。
そう思ってたくさんのことをした。
今までちっとも気をつけたことがなかった、
というか向き合うことから逃げていた身だしなみに気を使うようになって。髪も服装も体型も変われるように色々調べて試してみた。
考え方もそうだ。もっと自分を好きになれるようにやれるだけやってみようと思ったんだ。
まだまだ成長途中の僕だけど、
少しは変われたかな。なんて。
もう少し足掻いてみるよ。
ー本気の恋
初恋を拗らせている。正確に言うと初恋は実らないと聞いたことがあったので、他に恋をしていた。そっちは拍子抜けするほどあっさりと叶い、あっさりと終わった。
そりゃそうだ、あいつへの恋を初恋にしないためのツナギに過ぎなかったのだから。
今考えると相当女の子側に失礼なことをしている。
それも懲りずに何回も。間違いなく女性の敵だ。
でももうご安心ください、第11回目の彼ヘの恋をもって一途になることを決めました。
この恋を終わらせようと思います。
そばにいれるだけで十分ーーなんてお前ほど出来たことは言えへんけど、散々振り回したことの贖罪は受け入れようと思う。
きっと俺が望めばお前は全て与えてくれる。身体も心も、命でさえも。でもそれは俺が望むからでお前の意志じゃない。
それを10年くらい前の俺は、自分だけの特権だと思っていた。お前を俺は好き勝手出来ると。
でも気づいた、お前から望まれたことは何もない。
もともとあの男にはそれほど欲がない。パブリックイメージが独り歩きしているだけで、本来人の為にしか生きられない奴なのだ。俺が作った設定だったのに、独りで歩かせている内にすっかり抜け落ちてしまっていた。とんだ役者だ、演出していた人間に、演出させていることを忘れさせるなんて。
でももう俺はヒナじゃないとダメなのだ。俺を欲しがってくれないと嫌だ。相思相愛ってそこ含めやろ。
互いが互いを求め合ってこそやろ。重い?なんせ20数年物でしてね、さらに重くすることは出来ても軽くはならない。
でもそれはおたくもそうやろ。一蓮托生って言うたもんな。
そこに漕ぎつけれたら御の字って?全然足らん。
俺は諦めるつもりは無いからな。
この恋を終わらせる前に絶対に今世でお前を手に入れる。
『本気の恋』ってやつに今度こそ向き合って、もう一度初恋を始めよう。
(ジンクスなんぞ打ち破ったるわ)
作者の自我コーナー
いつもの。負けず嫌いの彼はきっと運命にもジンクスにも打ち勝つのだろうな。
本気の恋、だと思ってた。
終わるまではいつも。
終わってから、自分が相手になにを望んでいたのかに気づく。そしてそれをもう何度も繰り返している。
こんな私でも、いつか「本気の恋」に出会うことができるだろうか。
損得とか打算とか、そういうものをふり捨てて向き合える人に出会うことができるだろうか。
いつか、いつか…。
もしあの頃に戻れても
私は何もできないから
今更後悔したって無駄だけど
あなたが帰ってくると
やっぱり気持ちは落ち着かない
忘れたいのに視界に入ってこないで
もういなくなってほしいの
何度想像したことだろう
この孤独を誰かと分かち合えたら
彼が手を差し伸べてくれた時
彼女が頷きながら話を聞いてくれた時
私にもまだ居場所があるって思えたと同時に
欺き組織の輪を広げたことを正当化し
あなたもそうだと願う
そんな私に嫌気がさして苦しかった
今でも思い出すけど
正当化した自分が悪いとは妥協できない
精神的 侮辱を味わったこと
それだけは あなたにはしてないと断言できるから
だから早く消えてくれ
#本気の恋