『放課後』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ー放課後ー
今となっては、あまりにも遠すぎて美しい日々だった。
夕暮れの中に、私と君が消えてゆく。
いつのまにか、君と私は別の道を歩んでいたね。
薄れゆく記憶の中で、あの頃の私たちが笑っている。
もう行かなくちゃ。
『バイバイ、ずっと元気でね。』
早く帰りたいと思う。
早く帰って、ご飯を食べて、風呂に浸かって、何も考えずに寝てしまいたい。
そんなことを考えながら時計の針を眺める。
「受験生なんだから」の一言で3年分の青春が、学業一色に染め上げられていく。
汗と涙で輝く部活動も、照れながら手を繋ぐ相手も、胸をときめかせるイベントも何も無い。
6時間授業はとっくに終わって外はもう真っ暗なのに、あと2時間、勉強しないといけない。
頑張る理由なんてとっくに忘れた。
皆、高校生らしからぬ虚ろな目で黒板を見つめている。
早く帰りたい。
嗚呼、早く帰りたい。
早く帰って眠りたい。
今日も疲れたなぁ。
肩が痛いや。
この時間。この教室。いつもは賑やかでうるさいと感じるほど。居ずらいと感じ早く出て行きたい、帰りたい。そう思う教室。
でも放課後、この時間。自分はこの教室が好きになる。
居場所になる。静まり返った放課後の教室。
そんな教室でいつもの席に座り、いつものように黒板を眺めその次には窓ごしの外を眺める。
窓を開けると風と一緒になって死ぬほど頑張る人の声が聞こえてくる。それが嫌い。憎い。努力。頑張る。
意味の無い事をする人の声が。放課後、教室に飛び込んでくる。放課後の教室は好きだ。この声を除いて。
でも窓を閉めてドアも閉めて自分だけの世界を作るともっと好きになる。意味の無い声を聞かなくていい。
何も考えずボーッとしてるだけで時間は過ぎてこの時だけ現実世界から逃げることが出来る。自分が嫌いだ。でも現実世界から逃げられるのなら自分を好きになることが出来る。
理由?ないよ。
でもね、現実じゃないから自分を好きな形に変えることができるんだ。それなら自分の最高で素敵な自分を作り上げる。完璧な自分を作り上げるんだ。それなら誰だって自分を好きになれるだろ?放課後の教室にはメリットしか残らないんじゃないか。自分はそう思うな。だから。自分を救いたい、頭を整理したい、現実から逃げたいそう思う時、自分は放課後の教室を好む。
これを読んでるそこの君も、大人なら自分の部屋で学生なら教室に残って考えてみたらどうだ?落ち着いて考えることができるよ。頭を整理するにはいい機会になるだろ。やって見なよ。
題材 放課後の教室
放課後
思い出すのは
至って
暑い陽射しが残った
乾いた教室と
窓から見下ろした
遠い姿の君だった
振り絞った勇気の後も
ずっと遠いままで
今はさらに遥か彼方
遠い思い出
窓から差し込む夕日が教室を照らす。それを合図に、私たちは集まる。
机に散りばめられた幾つものカードゲーム。それを手に取って、何時間もただただ遊び尽くす、惰性の時間。
皆は今頃勉強やらバイトやら頑張っているのだろうが、私たちは無意味な時間を過ごしていく。
ただ、涙が出るほど笑うだけの、時間。
辛いことがあったなら、ここへ来ればいい。いつだってあんたを待ってる。
嫌な涙を出し切ったなら、今度は笑い涙に変えてやる。
だから私たちは約束を交わす。
「また、放課後ね」
私……
4人兄弟の末っ子で兄が3人
だから、並大抵の事ではめげません
幼い頃から、ダルマみたいに転がされ
女中のようにこき使われ…
だから、忍耐と根性はあります。
さて……
人にはモテ期と言うのがあるようで
私の場合は高校1年生…
その頃の男子と言うのは今と違い
草食系ではありません。
気に入った女の子にはバンバンと
当たって砕けます(笑)
ある日の「放課後」……
私は、当時「今日から俺は」のような
ヤンキー女子に屋上に呼び出されました。
どうやら、その子が好きだった男子が
私に告白したようで…
「アイツ調子に乗りやがって」みたいな
流れのようでしたが、そんなの知りません
いわゆるパシリの子が「A子が屋上に
来いってよ」と……私に伝えてきました
私、悩む事もなく返事をし…
「私ね、A子と話す事ないから行かない」
それから、随分とガンを飛ばされましたが
別に…って感じです。
「お兄ちゃんたちありがとう、今日の
強さがあるのは鍛えてくれたお兄ちゃんたちのおかげです」
人生、何が役に立つかはわからないもんだ
夕陽が差す陽だまりの中で
湯気が立つ演劇みたいな拍手だけ
鈴虫みたいに鳴くあの楽器も
照らされただけのポスターも
今となっちゃ古臭い思い出だって
言わず知らずあたしはうっぷせて
前上がりはできるのに
逆上がりはできないなって
世界が逆さまの中で
綺麗に笑う、日差し
放課後
頑張った日の空はいつもと違っている気がする。
ちょっと怒られちゃったりしたけど、そんな日の部活帰りの夜空は澄んだ藍色をしている。
広い夜空を見上げると宝石がきらきら輝いている。
今日を生き抜いた私へのご褒美のように感じた。
上を向いてすうっと息を吸えば私は明日も頑張れる。
だから私は頑張った日には空を見上げる。
【放課後】
さてさて、今日はワクワクドキドキチョベリグテンアゲな話題を持ってきたよ。
「先輩。話題よりも…ちょべり?てんあげ?なんですかそれは」
おやおや、たった数年生まれるのが早いだけでこの言葉が伝わらないのかい?悲しいねぇ。チョベリグは超Very Goodの略でテンアゲはテンションアゲアゲの略だよ。
「知らないですけど?」
これがジェネレーションギャップか。いやはや、私も老いたね。
「冗談はいいので話を聞かせてください。死語が今回の話題だったりします?」
そんな訳ないだろう。チョベリバのテンサゲのぴえんといった感じだね。ぱおんぱおん。
「先輩、未成年で飲酒は宜しくないですね。生徒指導の先生呼んできます」
待て待て。些細な戯れじゃないか。それに私はこの部活動のせいであの生徒指導から睨まれているんだ。勘弁してくれ。
「二人だけの部活動。いや、同好会ですよね。それも違う。同好会を名乗るのもおこがましい人数な上に放課後に屋上でオカルト部として記事を書き、掲示板に貼ったり、配って回る活動。それは睨まれますよね。先輩は部長ですし、尚更ですね」
まるで私が悪の親玉かつ全ての元凶の様な言い分じゃないか。占拠はしていないし、記事を書くという文芸活動。そして、愛しのオカルトの何が悪いんだい?頭にアルミホイルを巻いて電波がーマイクロチップがーノストラダムスの予言がーと騒ぎ立てる陰謀論者じゃないんだ。オカルトと陰謀論を同一視する愚か者は宇宙人に拐われて改造手術でも受けてきてくれたまえ。
「あー…。色々と突っ込みたい所はありますが…。何言っているんですか先輩は。そういう事を言うから周りから『何コイツ』と奇異の目を向けられるんですよ」
奇異?そうだったのかい。私の優れた頭脳に嫉妬している愚民の視線だと思っていたよ。ふふふっ。
「先輩」
怒らないでくれたまえ。私が学年成績三位以内かつ学内の成績でも五位以内には入っている秀才だよ。それに偽りはなかろうよ。
「それは紛れもない事実ですね。尊敬しています。それ以上に異常…。何でもないです」
美少女には欠点があった方が人間味があって素晴らしいだろう?同じ人間だと愛せるだろう?完璧というのは理解から遠退く代物なんだよ。ふふっ、普遍的な美少女というのは実に愛らしいね。
「…。」
呆れてくれるなよ。私の顔面は普遍だ。実に面白味もない。整ってもないが崩れている訳でもない。つまらない面だよ。
「そこじゃないですけど…。先輩のどこを見ても普遍的とは言えま…。ゴホン。というか、外見気にするタイプなんですか?先輩」
美少女に憧れるのは老若男女関係ないんだよ。美少女であればちやほやされるからね。大勝利だよ。愛される事は才だよ。私は私の道を往くからそういう才など桜の木の下に埋めてきたが。欲しかったらスコップを貸そう。その才を入手出来れば愛され後輩の爆誕だ。
「今の流行りは祠の破壊らしいですけどね」
そう。それだよ。今回の話題は。
「先輩が流行りの祠破壊の話を持ってくるとは…。あれ、単なる罰当たりの愚か者の末路の話ですよね?というか、戯言では?」
インターネットという広大な海の妄想の産物ではなくこの辺りで本当にそれやってのけ、祟られた配信者の話だよ。
「ヤラセ臭が凄い眉唾オカルト…」
祟りが本物ならオカルトだろう?ヤラセならいくらでも暴いてやろうじゃないか。彼の活動を昇華する学生の慈善活動だよ。
「えぇ…」
引かないでくれたまえよ。件の彼の祠破壊動画の保存は既に行っているし、動向も常に見ている。配信にはノイズ、オーブ、文字化けしたコメント等々の異常現象ハッピー特盛お買い得欲張り盛り過ぎセットで見ていて飽きないよ。
「先輩は言葉を盛るのが流行りですか?」
テンアゲなのが伝わるだろう?
「はぁ…?」
さて、粗方用件は伝わっただろう。これがPCルームの鍵と学校のPCからインターネットに接続する為のコード。そして、件の配信アーカイブのデータ。一緒に視聴をして謎を暴こうじゃないか。
「用意周到な上にナチュラル犯罪…」
法に触れているのかい?それは驚いた。鍵はお借りしたのとコードは丁重に教えてもらったもの。アーカイブの保存は問題ない。ネットの海に流さなければいいのさ。何も悪くないね。
「…はぁ。分かりました。一緒に怒られる覚悟は出来ましたから行きましょう」
バレなければ問題などないのだよ。ふふふふっ。大船に乗ったつもりできたまえ。
「何処からその自信が湧いてくるんですか…。もういいです。早く共倒れしましょう」
ネガティブだね君は。だが、共倒れしてくれる覚悟は好きだよ。うふふ。
放課後
寄り道をしてはいけないという言いつけを
頑なに守り続けていたあの頃。
今思うと、少しだけ破ってみてもよかったのかも
〝放課後〟
1日がほとんど終わろうとしてる、放課後の教室。部活をしてないから、日直のときでしか、こんな時間まで残ることがない。
少女漫画のワンシーンを、すこし思い出す。なんて、現実じゃあり得ないのにね。
「よかった……教室開いてた!!」
教室の引き戸が開く、肩を上下に息をする男子。なんて声をかければいい? そもそも返事はした方がいい?
男子は机からプリントを取ると、あたしの存在など気にせず戻っていく。
変に声をかけなくて正解だったね。早く日誌を書いて帰……足音する? 次は誰? えー、帰ったんじゃなかったの!? さきほどの男子が顔を覗かせた。
「まだ忘れ物だったら、もう少し日誌書いてるし、探してていいよ」
「探すんだったらそれはもう忘れ物じゃなくね?」
「ん? あれ、そうなのかな……?」
なぜか会話は続き、気づいたら、放課後をクラスの男子と一緒に居た。
なんで向こうは戻ってきたんだろう。日頃話もしない男子との会話、初めて…そんな印象を持ってしまうほどに笑うところにドキッとした。
少女漫画のワンシーン、そんな気がした。現実ではあり得ない……そう想像しちゃえばいいんじゃない? 誰にも絶対に内緒だけどね。
放課後
あの子をいじめない?
って会議に参加した。
なんでこの子たちはそんなひどいことをするんだろう?
って思ってた。
でも私は何も言えなかった。
怖かった。
夕方5時の通学路、重たい荷物を持った君と
少し肌寒い10月の風、頬を撫でる。
道端の木々は、少しずつ色を変えていて
なんだかそれは静かな花火のようだった。
来年の紅葉は、誰と見るのかな、と
君は少し寂しそうな顔をしながら問う。
そんな、来年になってみないとわからないよ、と
答えに困ってしまって、変な返事をしてしまう、
君は目を伏せて、ふふっ、と
もー、笑わないでよ。恥ずかしい、、
そんな会話
11月中旬、交差点の交通事故
ニュースで大きく取り上げられていた。
君のいない通学路は
なんだか苦しくて、辛くって、
そんな、まだ君と、雪を見れていないのに。
廊下からテニスコートを眺めればガラス越しにきみが微笑む
「放課後」
「カラオケ」
今日は待ちに待ったカラオケデート!
放課後にカラオケデートなんて青春の極みじゃん!?
ダメ元で誘ってみてよかった~まさかOK貰えると思ってなかったもん。
楽しみだなあ…
~~カラオケ満喫中~~
『今日はありがとう、また行こうね』
「うん!また行こ!ありがとね~」
ひゃあ~~!!!楽しかった~~~!!!!!
彼氏歌うの上手すぎてすごい聴き入っちゃった…
選曲も神だし、たまにファンサくれてアイドルとファンみたいな気分でもう天国だったなぁ…
また行きたいなぁ
あぁ思い出したらもうカラオケ行きたくなってきた。
また今度誘おっ
テーマ:放課後
※創作
君と帰る放課後の時間がとても好き
教室で少し話して、時間になったら帰る
私の登下校の交通手段が車だったから駐車場までだけど、教室から駐車場までの短い間
少しでも長く君と話していたいから
普段歩く速さより遅く私は歩く
たまに学校と家が自転車で行ける距離だったらと思う
そしたらもっと長く君と居れるのになぁって
学校終わりに街の方に行って遊びに行くってことが出来ないのがとても悲しい
帰りに映画行こ!って言ってるクラスメイトを見て
少し羨ましいと思った
まぁ少しの間だけでも君と一緒に居られるのは嬉しい
誰にも邪魔されない2人の時間
日々の疲れが取れる放課後が1番好きだ
文化祭のためだけに作ったダンスチーム
たくさん練習したよね!
放課後、ふと気づくと教室の窓に腰掛ける女がいる。
少なくともクラスメイトではない。
教室には私だけで、ドアは閉まっていたし入ってくる音も聞こえない。ここは2階だが、もちろん窓からの音ひとつだって聞こえない。
毎日行われるそれに少し警戒して鍵をかけてみたりしたけれど、それを嘲笑うように彼女はいつのまにか黒板横の端の窓に腰掛け何かを見つめている。
初めの頃は話しかけても何も言わないし、まさか幽霊ではと思い逃げたりしてみたけど、貴重な自習時間を霊もどきに使うのもアホらしくなっていつしか気にしなくなった。彼女はよく見たら影があるし髪や服が風に揺れるから霊ではないのだと思うが、そも制服が違うせいでより正体がわからない。そして、何よりなぜだかどこか見覚えのある顔をしているのが不気味で、まさか霊ではないかと思う要因の一つだった。しかし彼女はただ放課後の窓辺に現れては、じっと外の一点を見つめて去っていく。瞬きの合間に消えるその瞬間だけ、微笑みを私に残して。
鍵をかけても窓を監視しても無駄だった。図書館で在学中の生徒や卒業生、果ては近隣の学校の制服。どんなに調べても彼女の手がかりは何ひとつない。もう一週間も経った。いっそ、諦めてしまおうか。
そうだ。元々は集中できる自習の時間だったはずなのに、いつのまにか彼女を突き止める時間に変わっていた。しかしどれだけ探っても彼女の存在するという証拠のかけらすら見当たらない。それでもう良いじゃないか。毎日毎日いつのまにか窓にいるのは気になるが、それだけだ。彼女は何も言わず静かに座っているだけだ。なんやかんやで彼女が現れてから二週間目なのだし、良い加減慣れてきた。ただ気にしなければいいだけだ。
チラリと窓へ視線を向けて、けれどなんの反応も得られないのは今更だ。彼女がこちらを見るのは去り際の瞬きする一瞬だけ。それ以外は出てってくれないかと話しかけてみても、隣に立ってみても消しゴムを投げてみても、あまつさえ少しの嫌味を吐いてみたって気づいていないかのように真っ直ぐ外を見つめているだけなのだから。
まったく、ここは呪われてでもいるのだろうか。
手元のノートに碌に集中できずに大きく息を吐き、しかしわざわざ教室を移動したくはないと意固地になる。そんなことをすれば霊かどうかもわからないのに恐ろしくて逃げている小心者みたいじゃないか。もしかしたら彼女は壮大な悪戯を仕掛けている生徒かもしれないのに、そんな噂の種になるようなことはしたくない。けれど残念ながら、これ以上の案はなかった。完全にお手上げだ。
今度は小さく息を吐き、今日もそこにいる彼女を眺める。
彼女は、一体何者なんだ。
「ねえ。なにをみているんですか?」
問いかけていた。言いたいことは沢山あったのに、口をついて出たのは無意識の言葉だった。けれど返事が返ってくるはずもない。分かってはいたがあまりに真剣に見つめるものだからそれほど気になっていたのかもしれない。
どうせ返ってくるはずもない独り言に、バカバカしいと席に戻ろうとした瞬間、普段は微動だにしないはずのそれが、明確に動きを見せた。
ゆっくりと外に向けられる人差し指。
指し示すそこには青々としたなんの変哲もない木。
「ただの、木?」
消えるその瞬間しか見せたことのないはずのやわらかな笑顔がこちらに向けられていた。考えずともわかる。これは明らかに、わたしの問いに対する答え。
聞こえていた、理解していた。知っていたのだ!
感動にも似た、肌がゾワリとする感覚が全身を覆って、少しだけ吐き気すら催した。
ではなぜ。今まで一度も、彼女はなんの反応もしなかったのだ。あんなにも声をあげただろう。物を投げつけてみたし、反応するようにわざとらしく嫌味まで言って見せた。それなのになぜ今になって反応を返すようになったのだ。
手のひらで踊らされているような、馬鹿にされているような不快感。敗北感。やはり悪戯している他学年の生徒なのではないか。思えば当初から彼女には振り回されてばかりだ。怒りを隠すこともせず睨みつけていると、彼女は返事のないことに小首を傾げてまた外へと向き直った。
私を気にも留めない態度に苛立ちは増し、けれど冷静な思考の一部が疑問を浮かべる。
今一度この2週間ちょっとのことを思い返してみるが、果たして自分は今まで純粋な疑問を彼女に向けたことがあっただろうか。
出会い頭は「幽霊??!」と叫び逃げ惑い、しばらくは出てってくれやらここはあなたの教室じゃないやら色々話しかけてみたが、なんの手応えもないことを悟るとそれ以降は話しかけるなんて手は考えもしなかった、と過去の行動を思い出した。ふつう、あそこまで無反応なのもおかしいだろう。けれど、それならば初めからこうすればよかった。
「はじめまして。あなたの名前は?」
先ほどとは打って変わりやっと進展しそうなことに急上昇した自分の機嫌に、口角がゆるりと上がっていく。
声は聞こえている。理解している。そして、反応も返ってくる。まだお手上げと言うには早かった。負けてなんていない。怒りが喜びに変わっていく。
まずは彼女について知ろうと話しかければ、驚いたように目を見開いてこちらを向く。するとなぜか、今度はニヤリと悪戯するように笑っていた。
そして差し出した手を握った彼女の、自身より温かい手に私も少しだけ目を見開いたのだった。まさかこの後もっと驚くことになるなんて思わなかったけど。
執着していたのはいつのまにか私だった。
いつだって受け入れるようなその笑みに、
恥ずかしいことに私は甘えてしまっていたんだ。
放課後
放課後、
教室の窓から
好きな人がサッカーをしている。
そんな学生時代の温かい時間。
少し生成りになったカーテンの匂い、
遠くから見るだけで幸せだった感覚、
私の青春。
我ながら、良い時代に産まれてきたなぁ、と思う。
スマホに縛られる事もなく、
「今」その瞬間を大事に生きていた。
大人になった今も、
その感覚を思い出して大事にしたい。
【放課後】
グリコ チョコレート パイナップル
決まった道しか通っちゃ行けなかったけどたまに通ったいつもと違う道ちょっぴり良かった
遊びに行きたくて走って帰ったら、思ってたよりずっと早く家に着いてびっくり こんなに早く走れたっけ?
校庭で缶けりして遊んだ 昼休みに遊ぶのと少し雰囲気が違う 後に掃除、授業がない解放感 心地いい疲労感 もう味わえない