『手ぶくろ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『手ぶくろ』
冬の必需品、手ぶくろが手放せない時期になった。
これがないと冬を過ごせないほどに。
手ぶくろも安いものから高いものまであるし、防水加工がされていたり、おしゃれなものだったりと多種多様になって自分好みなものを探しやすくなったのではないだろうか。
……この前、うっかり手ぶくろを忘れて外出したことがあった。
元々冷え性な私の手は外気であっという間に冷えに冷えて、たまたまポッケの中に入れていたもうひとつの冬の必需品のホッカイロで暖を取れたから良かったものの、あの時なかったらと考えるとゾッとする。
どうか皆さんも、冬場の手先の冷えにはくれぐれも気をつけて。
手ぶくろ
割れた爪を隠そうとして、取り急ぎで買った。
指先がスマートフォン対応の、少しハイテクなもの。
いざ文字を打ってみると、全然だめだった。
間違いだらけのメッセージを、私はそのまま送った。
「すくにがえりはす」
「わかりました、暖房を付けました」
間髪入れずに表示されたシンプルな内容を追いかけて、私は帰路を辿る。
今日は一際、暖かい場所が待っている。
冷たくなった
君の掌
手袋はめて
あったかく…
その温もりごと包み込んで
僕の好きな色は青色。
君の好きな色だから。
君の好きな色は赤色。
ハート(こころ)の色だから。
矛盾してるけど、合ってる。
君は両方好きだから。
今日も君は寒いと言う。
お互いの手を包む紫の手袋を着けながら。
手ぶくろ
手袋を忘れた冬の日、
あなたに貰ったホッカイロ。
もう、すっかり温かみをなくしてしまった。
あなたは、きっともうそんなこと、
覚えてないかもしれないけれど。
何度部屋の掃除をしても、どうしても捨てられない。
願わくは、あのときをもう一度。
そうして、私はまた手ぶくろを忘れる。
雪が降っている
手袋をつけないと手が凍る
手袋つけてあったまろう
「先月、誘拐された女子高生は未だ、、、」
また、やってる。
そうだね。
私はこのままが良い。
私も。
此処は皆が皆、愛し合って暮らしてるから、此処にずっと居たい。
皆が好き。
皆が“あの人”に誘われた。愛されて誘われた。
そして、貴方と出会った。
私は貴方とずっと此処で「恋」をしていたい。
誘拐された女の子達が恋に恋し、愛し合う一時_。
手ぶくろなくても、手繋いでれば暖かいでしょ
それを口実にするため今日も僕は手ぶくろを忘れる
『手ぶくろ』
手ぶくろ
手ぶくろは最近使ってるね。
本当は
手ぶくろの代わりに
手を握りたいなぁ。
大きなコートの
ポッケに
手を入れて
2人で
暖まりたい。
今日逢えて
嬉しかった。
手ぶくろをしてると温かい。
でも、貴方の温もりがほしいの。
あんなに細くて弱い一本の糸が織り重なることで
かじかんだ手を温める力が生まれる
手ぶくろを着けてきたけれど
大好きな君の手にもっと触れたいから
こっそりぽっけに隠したの
手袋はいいや。君がいれば十分温まるから。
私の手を
あなたの手が
手ぶくろのように
そっと優しく
包み込んだ。
心まで暖かくなる。
「手ぶくろ」
手だけでなく、心も温まり、時には人との関係を悪くする。
寒さに両手を合わせて擦る私
そっと差し出された手袋
片方だけつけて
もう片方の手を貴方に伸ばした
手袋大好きだけど、指先が出てないと鍵とか触るの怖いから必ず指先が空いてるものにしてる。歩いて出かける分には特に問題ないけど、自転車乗る時とかは指がカチコチになるね。
私の手は氷のように冷たいけどあなたの手はまるでカイロみたいだあなたは私の手ぶくろになってくれるありがとう
「普通の子になりたい」
少年は友達が多く、みんなの人気者でした。
少年は、周りのみんながいつもの様に話していて、
その話題を聞こうと話の輪に近づくと、
「お前、ホモだろ」
「ホモは嫌いだから近づくな」
と、捨てゼリフの様に言われました。
少年は「どうしたんだよ?」と、みんなに聞きましたが、
みんなは少年を避けるように離れました。
少年は、恋愛対象は少女なので、
少年が別の少年、つまり男性に恋愛感情はありません。
なのに、何で根も葉も無い噂が広まっているのか
少年は不思議に思いました。
少年から人が離れて行き、友達が一人も居なくなった頃、
少年の代わりに人気者になった第二の少年が、
「ざまあみろ」と、少年に言いました。
少年は、ゲラゲラ笑う第二の少年を見て、
自分の悪い噂を流しているのはそいつだと確信し、
少年は復讐を決意しました。
ある日、一人で廊下を歩いている
第二の少年を見つけた少年は、曲がり角に隠れて
すれ違いざまに理科室にあった
硫酸や塩酸を第二の少年の顔にブチ撒けました。
第二の少年の顔はケロイドの様に皮膚が爛れ、
少年は「コレでお前も結婚出来ないだろ!」
と、第二の少年に言い放ちました。
コレで普通の人間に戻れる訳じゃない。
でも、自分を不幸のどん底に叩き落とした奴が
幸せな人生を送るのが許せなかったんだ。
本当だったら幸せだったあの頃に戻して欲しい。
でも、もうあの頃は戻って来ない。
少年は一匹の大きな烏に姿を変え、
第二の少年を掴んで、地獄へ飛び去って行きました。