『愛情』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
子供の頃は自分の名前が
嫌いだった。
もっと違う名前が良かったって
思ってた時もあったけどさ
名前ってさ、子供が親にもらう最初の
愛情らしい。
変わらず、自分の名前は好きじゃないけど
前ほど嫌じゃなくなった
この名前に恥じぬように、前を向いて
生きようじゃないか
愛情/夜凪
…数時間前
私は
私の愛した人達に
『さよなら』を告げてきた
発端は単純だった
『いつメン』と呼ばれた
部活の集まりのメンバー
その中の一人が
メンバーの一人に告白をしたのだ
そして、
相手はOKの返事を出し
二人はめでたく付き合った
そこからだ
私がおかしくなったのは
二人が手を繋いでいるのを
ずっと見ていた
二人が話す度
話を邪魔した
二人でいるのを見ると
目で追っていた
他のメンバーが
私に「おかしいよ」と言うまでは
私自身、気づいていなかった
今思えば
気づいてしまったことで
更におかしくなったのだと思う
『誰かを好きになる事』
それが
とてつもなく
恐ろしいものに感じてしまった
…そこからは
ただ、怯えるだけだった
勘違いして欲しくないのは
私は『あの二人』のことが怖いんじゃなくて
『愛し合っているあの二人』が怖いんだ
原因が分かっているから
余計に
怖くなって
何も見たくなくなって
みんなに会えなくなった
…みんな心配していた
今でも
申し訳ないと思う
私も
一目会いたいと思う
でも
次会ったら
もう、耐えられない
だからこそ
『さよなら』なんだ
これが
私の愛情なんだ
だから
これがおかしいなら
私に愛情は無いのかもね
さよなら
大好きだったよ
世界で一番
みんなの事を愛してる
蛇足
『いつメン』なんて呼ばれていた俺達の関係は
意外にも、あっさり崩れてしまった
原因?なのは
多分、アイツ
あの二人が付き合ってから
明らかにおかしくなった
おかしくなったかと思ったら
急に真面目になって
『さよなら』
なんて言って
学校を辞めた
連絡を取ろうにも
スマホが変わっているのか繋がらず
あんなに楽しかった日々は
今では曖昧にしか思い出せない
俺達の関わりは
そこからなあなあになって
自然消滅した
アイツが
何処かで幸せに暮らしてるなら
それも良いか
アイツの我儘に付き合ってやるのも
これで最期になる…と思うから
許してやるのは
アイツにまだ
情があるからなのか
…分からないな
もう
あの日々が
輪郭を持つ事はないから
愛情が重いとか、束縛しすぎとか、振り向いてくれないよりいいじゃん...
〚愛情〛
【愛情】
愛情。敬愛。恩愛。慈愛。純愛。信愛。溺愛。
愛を文字だけで表現し伝えることは中々難しい。だって、言葉以上にあなたに愛を伝える術は解らないのだから。
人からの愛情を受け取ったら、自分も、誰か他人に優しくしたくなる。それは非常に自然なことで、そうすることで、世の中は(人々の生活は)回っているような気もする。
愛を受けすぎて、渡すことが疎かになってはいないか。それはどんな形でもいいと思う。もらった相手には、必ず伝わっていて、次の何かに換わっているはずだ。私には何ができるのかわからない…、そう思い後ろ向きに過ごしてきたことは、私にとって、愛情の鮮度を落としてしまう行為だったかもしれない。そう思ったら、今すぐ、あの人のもとへ。
・愛情・
母からの愛情を感じる。確かに感じる。でも、それが母性愛だと感じたことは無かった。彼女のそれは友愛だと感じていた。2人で飲んでも、お茶をしても、家庭の愚痴を沢山聞く。私も、愚痴を言って、共感してしまう。ときどき、嫌になって、突き放したりする。また、愚痴を聞く。
私には母親も、父親もいない。目の前にいるのに、精神的には親としては見れない。目の前の彼らは、切っても切れないような縁の友達なのだ。
彼らから、自立しなくては、お互い辛いだけ。教わって来なかったものを、教わろうと思いすらしなかったことを、今になってだけれど、身に付けたいと思い始めた。
急げ!勝手に煮詰まらない程度に、孵化して飛ぶんだ。
そんなもの、私には必要ないと強がっていた。
上がっただけ沈むのが人生なのに
愛情なんて知ってしまった日には…考えるだけで恐ろしい、なんて。
だからあなたの目が初めて真っ直ぐに私を捉えたあの日、怖くなってあなたを突き飛ばした。
貴方は「ごめん」と潔く去っていこうとしたのに、
そんな後ろ姿を抱き締めてしまったのは他でもない私だった。
貴方が欲しいのか、貴方が持つ愛情が欲しいのか
私にはまだ分からない。
愛情
沢山もらってきたけど
あげれてるか不安になる
もらった子が誰かに
沢山あげてくれたら
それで良い
刑事ドラマだか、推理小説だかを読んでいると、時々「愛情のもつれ」という言葉に出会う。愛情というのは有益に働くこともあれば、犯罪の動機になることもあるということだ。
親から子(子から親)に向けられる愛情。男から女(女から男)に向けられる愛情は似ているようで全くの別物だ。前者は「愛護」のような感情が裏にあるのだと思う。後者はこの人が好き、という「好意」。刑事ドラマの愛情のもつれは「好意」の方が多い気がする。親から子(子から親)に偽の愛情を向けることは、あまりない。どうしても「本気で想う」と「本気で嫌う」で二極化するのだ。男から女(女から男)は愛情というものに裏ができる。だから、「本気で想う」と「本気で嫌う」の間に「想うフリ」と「嫌うフリ」が生じる。だから好意は愛護に比べて格段に複雑化する。
彼氏彼女がいる皆さん、想うフリ、嫌うフリによる愛情のもつれにご注意を。
愛を込めて
桜貝を2人で持っていた
桜色がほのかに残る
この貝殻は
いつしかなくしてしまった
あの人は持っているだろうか
愛情は一瞬でパリッと壊れて
憎悪が顔を出す
この時
愛憎は
二枚貝の一対の貝殻のように
くっ付いているものだろう
割れやすいのだろう
憎悪は愛情から
愛情は憎悪から
見出されるものかもしれない
あの人の桜貝は
割れてしまったのだろうと思う
深い 淡い 軽い
十人十色の形がある
温かいな
熱いな
冷たいな
十人十色の受け方がある
全ては心で思うもの
─愛情
愛情
人に愛を向けられたことがない。
それはそうだ。僕だって誰かを愛したことなんてないんだから。
けれど……僕はやっと愛を知ることになる。
僕はある時に出会ったんだ。
愛情を向けれる人に。僕が本気でこの人の為に死ねると思った人が。
『愛情』
あなたの幸せを願うこの思いが愛情じゃないのなら、何が愛なのかわからないほどだった。
けっこういろんな人から愛情を向けられて育てられてる自覚があるんですけど、それを返せてたらいいなって思います。
「愛情」とかけまして
「冷たく甘い」と解きます。
その心はどちらも「愛す/アイス」でしょう。
愛情
あなたを愛してる。
これはあなたの為だから。
あなたも頑張って。
どんなに辛くても耐えてね。
私も心を鬼にするから。
あなたを愛しているからやるの。
あなたの為なの。
愛情を!!くれ!!!
一日三食おやつ付きでスマホもくれ、!もう気持ち悪いレベルの愛でいい、!!頼むから養ってくれ!!!別に監禁でもなんでもいいからしてくれ!!
ぐすぐすと泣きじゃくるアンネを前にして、ナハトは困ったように立ち尽くしている。
「……あ、アンネ? どうしたの?」
恐る恐る声をかけるが、彼女は首を激しく横に振るばかりで何も言わない。大粒の涙が彼女の両目から溢れて、ぽろぽろと地面に向かって落ちていく。
彼女の背中をゆっくりとさすってやりながらも、ナハトはどんな言葉をかけてやればいいのかわからない。自分に上手にひとを慰める術のないことは充分に承知していた。
だから、自分にできることと言えば、彼女の気の済むまで泣かせてやることだが、何分場所が悪かった。二人がいる、このアカシアの谷は、強い魔物がわんさかと出現する場所で、今も襲いかかってきた魔物を屠ったばかりだ。
わたし、としゃくり上げながらもアンネが口を開いた。
「嘘、をついたんです……ごめんなさい……」
ナハトは首を傾げた。
「どんな?」
彼女は身震いをした。これを告げることで、彼がどれだけ怒るかわからなくて――いや、嫌われるかもしれないのが怖かったからだ。自分でもどうしてこんなことを言ったのかわからない。
「……レイさんがアカシアの谷にいるって……」
「ああ、何だ」彼はあっけらかんと笑った。「そんなの別にいいよ」
ナハトは少し膝を折ると彼女と目を合わせた。アンネは兎のように赤くて怯えた目をしている。何だかとても抱きしめてやりたくなったが、逆に怖がらせそうだったので、ナハトは己を律した。
「怒ってねェから、そんな気にすんなって」
ナハトはアンネの頭をぐしゃぐしゃと撫で回す。
「それを言いに来てくれたんだ。ありがとな」
またアンネの両目から涙が溢れてくる。彼は困ったように眉を八の字にして、自分の頭をがしがしと掻いた。
「あのさ……オレ、アンネも知っての通り、レイは大事なんだけど……お前のことも同じか、それ以上に大事なんだよ」だから、と彼は続ける。「できれば、笑っててくれた方が嬉しいんだけど」
嘘、とアンネが首を横に振った。ナハトはアンネの名を呼んだ。恐る恐る顔を上げた彼女の額を指で軽く突いた。
「バカ、こんなことで嘘なんかつかねェよ」
「……わたしのこと、今ので嫌いになったりしませんか……?」
ナハトは優しい笑みを浮かべた。
「たぶん、オレ、お前のこと好きだからさ。今の何だか可愛いなって思うよ」
愛情
(お題更新のため本稿を下書きとして保管)
2023.11.28 藍
愛情#16
私ね、愛情って「金」と一緒だと思うんだよね?
愛情って注がれれば輝くけれど、放っておかれたら冷めたりとか嫌いになったりすると思うの。
それって金も同じで錆びたりするんじゃないかと思う。
だからたくさんの愛情で大切な相手を磨いて磨かれてお幸せにね。
【愛情】#90
儚く散る愛情の欠片を
誰かが拾ってくれるだろうと信じていた。
拾ってくれたのか、たまたま触れたのか
それは定かではなかった。
だか、あの人だという確信はあったのだ。
周りを見渡せば、様々な欠片が落ちていた。
友情、家族愛、絆、愛情。
振り返れば、殺意までに。
どれも透き通るように見えた。
どれも綺麗だと思った。
それでも、触れようとする私の指先からの
磁波で逃げていく欠片が、ただ一つあった。
きっと、最後のお告げだったのだろう。
もう一度、もう一度、辺りを見渡そう。
あぁ、どれも美しいじゃないか。
どの愛も、どの愛情も、どの愛し方も。
私は、あのお告げに
気づくことのできなかった愚者であるが、
無限の欠片を映した眼を持った賢者である。
濁る眼の先には愛情の欠片がある。
私はそれに頷き、身体を180度回転させた。