『夢が醒める前に』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
悪夢とはなぜあんなにもリアルなのだろうか?
火事
大事な日の遅刻
事故
仕事の失敗
現実に起こらないように
悪夢を教訓にしよう
夢が醒める前に
「夢が醒める前に」
よく見る夢がある。
自分が住んでいるマンションの、一番高い、6階から身を投げる夢。
私の住んでいるマンションは屋上が誰かのベランダになっていて、現実でも入ったことがない。
おそらく、だからマンション内では自分が行ったことのある最上階の6階から身を投げるのだろう。
身を投げる夢はよく見るのだが、それぞれ状況が違う。
例えば、まるで誰かから追われているように、焦って飛び降りる夢。
実際に誰かから追われていて、身を投げる事を阻止されて飛び降りることができないこともあった。
はたまた、泣きながら柵の上に乗って、力が抜けたように地面へと落ちていく夢。
誰かに誘われて柵に手を掛け、私だけがその外に落ちてしまう夢。
そんな夢でも、地面についた後、絶対に誰かから言われる言葉がある。
でも、なんと言っているのか、起きた後に覚えていないのだ。
同じことを、同じ人に言われ続けている。
一体私は、なんと声を掛けられているのだろうか。
現実への忠告だろうか。
それとも、生きていたことへの労いの言葉だろうか。
覚えていない。ただ、言葉を掛けてもらった後、すぐに私は目を覚ます。
地面に落ちた後だから相手の顔を確認する力もないし、そもそも誰の声かも現実では覚えていない。
覚えていないのだ。
ただ、夢が醒める前に。
きっとこれからも、私はあの言葉を聞くことになる。
「 」
【夢が醒める前に】
ゆらり、ゆらり。微睡みに沈んでいく。
意識が浮いたり沈んだり。
緩やかに運んでいく夢の中で君が僕に笑った。
春に芽吹く若葉のような柔らかな色。
穏やかな黄緑の瞳がきらり、と輝いた。
君の口がゆっくりと言葉を紡ぐ。
けれどその声は聞こえない。
「なに?!なんなの、聞こえないよ!」
そう叫ぶ僕を君は仕方ないわね、
と呆れるように優しい瞳を細めて見る。
そうしてゆっくりと踵を返し向こうへと一歩進めた。
「やだ、ま、まだ、いかないで、
ねえ、きみに、きみにつたえたいことばが、」
でも君は僕を振り返らずに霧の中へと消えていく。
は、っと目が覚めて隣を慌てて見れば
すやすやと寝息を立てる君がいた。
「ねえ、____。」
そう耳元で囁けば驚いたように見開かれる君の瞳。
僕を映すその黄緑の艶やかな瞳に
夢の中とは反対に僕が笑いかける。
ねぇ、君。
この現実という穏やかな夢が醒めるまで。
僕の隣で笑っていてね。
今、目の前にいる君は
君であって、君じゃない。
全ては、私が創り出した幻想なんだ。
だから、私を抱き留めてくれている君は
君では無い、...それなのに。
永遠にこの幻想に溺れていたい、そう思ってしまう私がいるんだ。
...現実の君は、私を愛してくれることは無いから
---二作目---
「愛しています」
目の前に居る貴方に向かって、そんな言葉を零す。
少しポカン...っと顔をしてから、「俺も」っと、私が大好きな満面の笑みで、貴方は返してくれた。
それが、凄く嬉しくて...悲しかった。
---
目を開けると、穏やかな顔で眠る貴方の姿。
...もう一度、同じ言葉を口にした。
けれど。今回は表情が変わることも、返事が返ってくる事も無い。
...嗚呼...
「...起きて...下さいよ...私もそろそろ、我慢の限界です」
それで、起きたら...またあの元気な表情を、優しい声を、私に聞かせてくださいよ。
#夢が覚める前に
246作目
夢が醒める前に貴方に会いたい。そう、貴方は私にとって初の推し、夢でもいいから貴方を見たい。そう夢の中で誓ったが、結局会あえないまま幸せだった夢が終わってしまった。嗚呼、これが現実だったら...。 【夢が醒める前に】
あぁ。このままこの時間が続けばいい
きっとこれは夢
幸せが続くのなら醒めないで
今までの辛かった日々が嘘だったかのように幸せなのだから
夢が醒める前に____
2024.03.20
キミと手を繋いで
会話らしい会話なんてなく
歩き続けてるのだけれど
ふとキミから視線を逸らして
道だったり空だったり見てから
キミを見るとキミは変わる
歩き始めたとき
出会った頃だった
それが今は──
気づかなければ良かったなと
足を止めた
そうしたら
隣のキミも止まってボクを見てきた
なんだ
こうすれば良かったのか
これでボクはそんなキミにずっとずっと
言いたかったことを伝えられる
夢から醒める前に
伝えられる
また、ああ、。最近覚えた声の出し方を。やっと真の膜から這い出してきた。見間違えからかもな。中身を教えてくれ、ないかな、もう、ひねくれてる振りはしないと決めたのだ。今さらを呑み込む自分に祝の文字を。疲れた、言い切ってもいいかな。まだ、
私は今、夢を見ている。
ここは、オモチャの国。
子どもの頃から憧れだった、シルバニアの世界にいる!
色々な動物たちがいて、色々なお店があって、ずっと歩いてても飽きないし、疲れない!
私はうさぎの女の子と仲が良いみたいで、今はうさぎちゃんとブティックに来てるよ。
可愛い服たくさんあって迷っちゃうなぁ…
その次は、海辺のすてきなレストランでご飯。
海辺だからやっぱり海鮮が有名なのかな?
食べ終わったら今度はパン屋さん!
甘いものは別腹だもんね。
パン買ったら今度は〜!
…あ……れ………?
なんかだんだん意識が……
あぁ…夢が醒める前に、うさぎちゃんの住むあかりの灯る大きなおうちに行きた…い……な………
「夢が醒める前に」
夢が醒める前に
行く先の地図を描く
夢を実現させるために
現実が辛い。他人と感性や価値観が合わない毎日。そのくせ間違ったことも多数決で正当化する。人と関わるのがとても嫌になる。友達にも嫌われ、クラスで孤立した。話す人もいるのに友を求めるのは贅沢なのだろうか?。自分は悲劇の主人公でもない。決してどん底にいる人間では無い。だからこそ助けを求めようにも求められない。だからクラスにいると心臓を掴まれたような感覚に襲われる。僕は地獄に近い天国にいる。地獄の住人は生活保護を受けられる。だからある程度天国に住めるのだ。だが、地獄と断定されない天国はかなり辛い。
だからこそ消えてしまいたい。でも取り返しがつかない。そんな毎日だ。頭がおかしくなりそうだ。明日が来なければぐっすりと眠れるのだろうか。不安に包まれて今日も布団に入る。
「おはよう。やっと目が覚めたんだね。」
「君は誰?」
木漏れ日が降り注ぐ木の下で優しい声が聞こえた。彼女が天使のように見えた。
「私は咲良 天詩だよ」
「天使なんですね」
「違うッ。名前が天詩(てんし)なの!」
彼女は見ての通り天使だった。この笑顔と声がとても好き。一目惚れなのだろうか。とても美化されて見えた。
「君はどうしたの?」
「僕は…。」僕はどうしてここにいるのだろうか。あんまり覚えてない。確か寝てそのままで…。
「ってことは夢なのか!」
「起きてくださーい。ここは現実ですよー。」
確かに頬を抓られて痛い。頭をグリグリされて痛い。
「うん。現実ですね。 実は寝ていて、起きたらここにいて…。」
「そっか、何も覚えてないんだ。」
彼女は何故か喜んでいるようにも悲しんでいるようにも見えた。
「そういえば…。君の名前は?」
「僕は影大(えいた)です。」
「そっか、影大くん。近くに公園があるんだよね。一緒に行くよ。」
僕は遠ざかる彼女の背中を追いかけた。咲良さんはこんな僕を引っ張ってくれる人なんだ。どこか懐かしく感じた。
「さぁ、色々話そうか。」
「話すって何をですか?」
「はぁ〜。君はなんでそんなに暗い笑顔をするの?。私に話を聞かせて。」
暗い笑顔。心から笑ってるつもりだったのに顔の筋肉が緊張して上手く笑顔を作れない。彼女の言葉と視線は心の底を見透かされたように感じられた。
「実は…。」
僕の悩みは大したことでは無い。価値観が異なるだけで何を病んだりする必要があるのか。でも、自分を殺すのは気持ち悪い。
部活に本気になっているのに周りは僕に迷惑をかける。真面目に練習している時に話しかけてきて…。でも、吹奏楽は部全体の雰囲気が全体のハーモニーに大きく影響する。だから雰囲気を悪くすることは望ましくない。
「部活がめんどくさい?」
面倒でもわざわざ言うなよ。本気でやるのがどれだけ楽しくて熱くなるのか。
それに、姉は…。
「嫌な先輩がいるから音楽は高校でしない?」
アイツは音楽がほんとに好きだったの?。それを言い訳にして…。かっこ悪いと思う。ただただ惨めでカッコ悪いだけなのに人は言い訳に逃げる。ふざけるな。僕の本気をなんだと思っているんだよ。
「君の悩みってダムみたいだね。貯めて貯めて溢れたら一気に放出する。」
考えていただけなのに声に漏れていたらしい。
「なんで、本気のかっこよさが分からないんだろうね。私も一時期悩んだよ。でもさ、こんな人達に負けて自分も努力を怠るとただの逃げるための言い訳だよ。」
確かにそうだ。僕は誠実に生きたい。たとえ、理想だと笑われても目指したい姿があることが大事なのだから。
「天詩って、僕の話を理解してくれるし、頭がいいの? 」
「さぁ?どうかな?」
悪戯っ子のような笑顔で可愛らしかった。でも、きっと僕の理解者だ。
「さあ!着いたよ。」
そこには懐かしい光景が広がっていた。無駄に多い鉄棒や複雑な遊具がある。その近くにいつもキレイなベンチがある。
「僕が子供の時によく遊んでた公園だよ! ねぇ天詩、遊んできてもいい?」
「どうぞお好きに遊んでください。」
子を見守る母のようで安心感があった。こんな人と出会えて僕は幸せだな。心からそう思った。せめて終わらない夢であって欲しいのに…。
しばらく遊んでいると世界が歪み始めた。
「それそろか…。」
「えっ…。天詩ってもう消えちゃうの? 嫌だ。僕の唯一の理解者だったのに…。」
「じゃあね。」
「グニャッ」
「待って。まだ話したいことが…」
時空が歪み、激しい動悸があった。彼女は最後の瞬間まで笑顔で手を振っていた。
「おはよう。世界。」
今日も憂鬱で空気を演じる時間がやって来る。今朝の夢が未だに脳裏に焼き付いて離れない。とても寝ぼけたような感覚だった。
それでも灰色の世界は徐々に彩られた。そして、最後の仕上げには…。
「突然だが、うちに転校生が来た。それじゃあ挨拶をどうぞ。」
何となく感じていた印象は変わらなかった。
「天使…。」
「皆さん初めまして。咲良 天詩です」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
現実が嫌だ。私に対するいじめが発覚し、いじめっ子は退学した。そしたら退学した子の友達が、「お前さえ居なければあいつが退学する必要なんてなかったのに…。」って言った。私はクラスに馴染めない。私は何をしたの? 理由があるなら教えて欲しい。
それでも陰で言い続けるアホは止まらない。毎晩毎晩「明日が来なければいいのに」と強く願った。
どこか懐かしい森で目が覚めた。でも、何かは覚えてない。
しばらく私は野鳥や花を観察して歩き続けた。都会では考えられない楽しさがあった。ゴジュウカラやアカゲラが沢山見える。
私は既に夢だと気づいていた。
「こんな世界がずっと続けばいいのに…。」
そして、現実に戻った。ただの苦痛でしかない時間はやって来る。高校なんて先生が存在するだけでまともに機能していない。先生は「気にするな」と一言だけ。願うならばもう一度あの夢を見たい。
「君は誰ですか?」
「誰でもいいじゃないか。」
「そっか、そう…。」
夢って意識がないから思考ができなくなる。全ては流れるように時間は進む。
「君は何に怯えているの?」
「なんでそう思った?」
彼は少しの間を置いて端的に言い放った。
「だってさ、右手震えてるよ?」
ずっと無意識だった。震えなんて自覚していなかった。特に怖いものがそこにあったからでは無い。私の意識の底で負の感情が増殖し続けている。
「怯えてるよ。私の話、少しだけ聞いてくれる?」
彼は快く返事をし、座れる所まで案内してくれた。一つ一つの行動に細かい気づかいができる男を私は初めて見た。
私はいじめられたきっかけを鮮明に覚えている訳でもない。ただクラスに馴染めなかったから出る杭は打たれた。ただそれだけ。
事件は授業でお笑いの動画を見た時だ。その動画は生徒の娯楽のために再生したものであるから自然に見てしまう。
レポーターの男がカメラに写った時、漫才師がイジりとして言葉を言い放つ。
「アイツ、ワシよりおもんねえの。」
「あの顔w 前世は盧舎那仏像だったのかよ。」
クラスは笑い声で満たされていた。でも、私は笑えなかった。他人に対してツッコミを入れるのと暴言を吐くのは違うと思った。
動画の視聴後、その芸風はクラスで流行った。
「アイツ前世はミジンコだろ。」
「いやいや、プランクトンだろ。」
人を貶してそれを笑う。きっとその笑顔は間違っている。心からそう思った。だから笑っている人を見るのはとても気持ち悪い。
「そうか、現実は辛い?」
「はい、辛いです…。」
「辛かったら逃げよう。
猟兵は有利局面と勝たなければならない場面でしか戦わないんだよ。戦略的撤退って言葉があるように、逃げることも後退ではなくて、別のルートへ進むための第一歩なんだよ。」
「後退でなく、未来への1歩…。」
端的かつ、重い言葉だった。さらに続けて彼は言った。
「もっと先を見よう。長期的に考えるといい事がたくさん見つかるよ。」
この人はきっと他人をポジティブ思考にさせれるんだと思った。
昔から自分が少しだけ大人だと思っている。物事を総合的に理性的に判断できるのが自分だけだと思ったからだ。だから、同級生の考えは幼稚で浅はかだと考えてた。
「誰かを貶して得る笑顔は自覚すると気持ち悪いんだよ。中学生になってから…。今もずっとずっと…。貶して笑いが生まれるなら幸せ笑顔ではないだろ。」
「あぁ、そうだよ。僕も苦しめられた。そしていつか苦しめられる。だからさ…。」
そこから先は夢から覚めたのか何も見えずに視界から彼が消えた。それでも最後の言葉は覚えていた。
「よし! 現実から逃げよう。」
私は転校を決意した。
「この街ってこんなに景色が良かったのか…。」
灰色の空を澄み渡る青空に変えてくれた彼とまた会いたいと願った。
「じゃあね。」
「グニャッ」
「待って。まだ話したいことが…」
彼は突然消えた。台風が吹き荒れる荒波から一変、凪になった。
私は彼のことを考えた。
「約束通り、あなたの助けになった? 影大くん。」
森の子グマからの贈り物、キノコいっぱいの宅配便。
キノコのパイを作って、感謝の気持ちと楽しいお食事の誘いのお手紙を書こうととしたら目覚ましの音。
夢中で美味しそうなパイを作ったのに食べずに目が覚めた。
お礼状書く前に食べるべきだったのかな。
題「夢が醒める前に」
夢が醒める前に
悲しかったり苦しかった日は
起きた瞬間すでに心が傷ついてる
夢と現実の境界があるとしても
傷ついた心はひとつだ
ただただどうしようもない
ひとりごとにもハートつけてくれたひと
ありがとうね
うれしい
みんなやさしいね
泣きそうです
つらい
わたしばっか失敗してる気がして
わたしだけが味わってないものが
あって近ごろつらい
生きていたらいいことあるかな
信じたい信じたい信じたい
わたしはさいごまでがんばった
ずっとずっとがんばってきた
それなのに
どうして台無しにされたんだ
なんであの子たちはいまごろ
ひどい
春がはやく終わればいいね
春の死神がうろついてます
星が溢れる
「お疲れ様です。」
何とか日付が超える前に仕事を終え、営利な蛍光灯の明かりの下をくぐりぬける。
ガーと黒を包み込む自動扉をくぐりぬけ、私はオフィスを後にする。次の電車まで30分。ここからなら間に合いそうだな。まっすぐ最寄り駅へと向かう。冷たい空気が押し寄せる。肌を切り裂くような感覚が身に伝わり、思わずマフラーを手に握る。
目を閉じれば、液晶から出る光で頭がチカチカし、寒さで何も考える気になれない。
ここ最近は、ずっとこんな生活だ。
夜遅くまで仕事して、終電ギリギリの電車に乗り、コンビニのご飯を買って、シャワーを浴びて、寝る。
唯一の楽しみと言えば、この帰り道に見える宝石屋のショーケースのような夜景。夜空に照らし出される星空のような街並み。少し目が痛くなる眩しさだが、このまばゆさを見ると、少し心が癒される。
ただ、ほんの一時だけ。それが過ぎれば体が鉛のように重くなり、あとはベッドに沈むだけ。
このままじゃいけないな。なんて思いながら、いつの間にか着いていた駅の改札を抜け、駅のホームへと降りた。
ちょうどよく来た電車に、流れるように私は乗り込んだ。
街灯を頼りにしながら、ようやく家に着く。家のポストには沢山のチラシが入っている。どれも興味は無く、読まないので入れないで欲しいと不満が少したまる。
それでも取らないと空き巣に狙われるので、ぐしゃぐしゃに詰め込まれたチラシを手に取る。ピザやら賃貸情報やら相談窓口やら。見て欲しいならちゃんと丁寧に入れておけ。そう悪態を着くと、1枚書類が足元に落ちる。腰を落として拾うと、そこには私が見たあの輝きと似た写真が乗ってあった。
どうやら、駅前に新しい施設が建つらしい。それはプラネタリウム。
挟まれたチケットを見せると、無料で星空が見れるという広告だった。
何となくそれを見て、少し興味をそそられる。
想像する。突然真っ暗になったと思ったら、目の前には満面に広がる星々。
流れるそれは落ちる花弁のよう。広がるそれは金平糖のよう。もう心拍は上がっていく。
決めた、明日仕事終わりに見る。
楽しみなわけじゃない。ちょっとした気分転換だ。未だ素直になれない自分に溜息をつき、家の扉を開けた。
今日だけ、今日だけ何とか仕事を定時前に切り上げ午後の最後の公演に間に合わせる。
駅から数分のところだったのが唯一の救いだ。
いつも通る右側を左に曲がる。そこには見たことない建物が、大きな看板をつけていた。
こんな建物、いつ建ったんだろう。そんな疑問を抱えると同時に関心もそそられる。早く見に行こうと思い、建物の中へ入った。
チケットを渡し、「お好きな席へどうぞ」と促され、照明が小さくついて、非常口だけが照らされた場所へと足を運ぶ。
プラネタリウムなんて、行ったことないから分からないが……とりあえず真ん中らへんで見るか。人はそこまで多くなく、私の他に二、三組いるくらいだった。
カップルで来ている人もいれば、私と同じように仕事服のまま来ている人もいる。
最終日だから、多分ピークは過ぎたんだろう。私は椅子につき、背もたれにからだをあずけた。
きぃ、と音がして、思わず寝そうになる。いやまだ始まっていないけど。
しばらくすると照明が消えていき、アナウンスが入る。終わった途端、そこからは圧巻だった。
目の前には満天に広がる星々。私が普段見ている空とはありえない。油絵具で沢山混ぜたパレットのようだ。そこに点々と輝く星は、ホットケーキに出てくる気泡のよう。
流れるそれは子供が落とした金平糖。
作り物だと言うのに、本物では無いのに。
それはひどく私の心を揺さぶった。
多分、今私の目にはスノードームのように、星に包まれているんだろう。
気がついたら、もう終わっていた。
「足元にご注意ください」というアナウンスが入ったところで、私はハッとした。
あれで感動するなんて、相当疲れてるんだな、と苦笑いしてしまう。
しかし、初めて見るプラネタリウムは本当に、なんて言葉で表せばいいか分からないほどに美しかった。
……今度、本物の星も見てみるか。
スクリーン越しではなく、肉眼で見る星はもっと感動がでかいだろうな。
次の休みに、見に行こう。確か小さい頃買ってもらった望遠鏡があったな。それ使うか。
ついでに、インスタントラーメンでも食べるか?そんなこと考えたら楽しみになってきた。
いつもと同じ帰り道。足取り良く電車へ向かう。
そこには、さっき見た星空とは違う、街の中の星々が輝いていた。
あ、これ夢だな。
と、母に名前を呼ばれ、笑いかけられて気付いた。
辺りを見渡す。
自分の絵が飾られている展覧会。ついさっきまで
居心地の良かったこの空間が、作り物だと気付き、
脳の奥が急激に冷めて行くのを感じる。
自然と口角が下がる。気分は最悪。正面を見た。
偽物の母がこちらを心配している。偽物の母が。
母の笑顔なんてここ最近見ていない。
いや、違う。しばらく、母を見ていない。
直近の母との会話は半年前。
電話口から聞こえる母の泣き声と怒声。
大きな声に耳が痛かった。
目の前のこちらを窺う女に目を凝らす。
あの時から、母は私を名前で呼ばなくなった。
だから夢。
今日私がするべきことは、安いスーツを着て、
黒い髪を結い、薄っぺらい化粧をして、履歴書を
送った会社に足を運ぶことだ。
現実とは程遠いこの空間。ハリボテだと
分かってはいても、手放したくはなかった。
部屋の角が明るい。それに抗う術を、
今までも、これからも、私は持っていない。
ああ、嫌だな。
もうすぐ、夢が終わる。
/夢が醒める前に
いろいろな人や出来事に出会い
たくさんの感情に揺さぶられて
きっと最期に振り返れば
これまでの、今の時間は
きっと夢のように感じるのかな
夢から醒める前に
すこしでも望みに近づくように
日々を過ごせたら
彼と初めて話した。
彼と手を繋いだ。
彼の前で大号泣した。
全部夢だったからできたこと。
夢が醒めてしまったら、もうこんなことできない。
夢が醒めてしまう前にこれだけは言いたい。
『あなたの事が好きです』
#夢が醒める前に
⌜夢が醒める前に⌟
ねむることが大好きなのだ〜
だれにもじゃまされずに
しずかでのんびりできる時間は
めっちゃ最高なの〜💤💤💤
でもその最高な時間は
いっしょうつづくわけでない
だから醒める前に
夢をまんきつするの
夢の国へひとっとび☆彡✨✨✨
夢が醒める前に
そうして 僕は 君が 好きになった
音階的に 言語の 中枢に
想像したより 天の才賦と 知ったから
なんど 見ても 角度 変えても
擦り切れた 者が 負けてしまうから
あぁ星空に キスを したいのなら
永遠の 誓い なんか いらないからね
もっと 物質的な ハートで 近寄って見せて
全部の 力を 君の ものと
言うんだろうけどね
君と 本質を 分け合えるのならば
夢が醒める前に ここで 何度も 口づけしよう
限界超えた 頂上が見えるまで
一気に 上昇気流めがけて 駆け上がる 今だから
本能的に 肯定的に 最後だと わかるから
それでも 君の 独り言じゃ ないんだよね
何度目かの 夕焼けが 眩しくて
君の 情緒的な 屈折した 神経が 音を 立てるなら
もっと 切ない もっと 前が 見えない
そんな 未来に なってしまう前に
感覚的に 理想郷を 目指して 跳べる
雲の上 駆け上がる 想像力 強くしよ
ブレーキよりも 電力の 消費を 抑えてないで
ブレーカーは まだ 下げないで
夜の 帳より 明るい 未来に しよう
もっと 大胆に もっと 利口になってよ
もっと もっと 知りたい
もっと もっと 天国へ 行こうよ
愛の 言葉を 何度も 口に して
大きな 世界で 一番 大切な ものは?
この 世界が 終わる時に 見ていた ものすべて
いつかは 胸の なかに 渦巻いた 雲の ように
いつかは 晴れるの?
いつかは 言うかな?
見渡す 限り 広がる
都会は 誰が いつの頃から
僕らが 過ごした
時代が 呼んでる 風雲よ 僕に 味方を
夢から醒めた そこが 夜の 果てでも
君が えがいた 夢は きっと 何処かで
息吹を あげた 絵画の ように
銀河の 彼方 あなたを 探しに やってくる
君の 未来を 変える 運命の 星座が
夜の 寂しさに 耐えきれなくなって
君の 言葉が 力を なくしかけても
裏切りの なかに 理想郷は ないのよ
誰でも 輝く 光が 渦巻く 運命を 信じてる
見渡す 限り
世界は 僕が 生まれる前から
僕らが 眠ってる
夜空に 祈りを 込めながら 君に 囁く
夢から醒めた そこが 世界の 片隅で
君が えがいた 夢が まだ 何処かで
未完の 夢の シナリオ 描き
運命 超えて あなたが 探した すべてが
君の すぐそば 流れ 瞬く 星となって
最後の 世界で 果てしなく
蒼い 空と 海が 広がり
そこに 今までの 世界を えがいた
街が 広がる
星たちが 探した 運命が 扉を 開き 今
夢から醒めた 僕は あなたの 姿 探した
傍らに うずくまってる 声を 頼りに
君の 未完の 運命が 大きく 変わってしまう 前に
君を 探して 夢の 中へ
雨音が かなり うるさくて
悲しみを こらえる ことが できない
本能が 逆巻く 夜を 眠りの 調べに できない
君が 言う事 すべてが 君の ために できてる?
噂は 君の ために うまく できた 戯曲ね
君の言う事 夢から醒めた
羊飼いの 旋律は 不協和音の クラクション
真夜中に 君の 世界が 開くと 言うの?
朝を 待てない シンドロームが 溶けてく
その バニラの ような 優しさも
手に入れられない 愚かな 薔薇の花
君の 罠は 泳げない 真夜中の 海
暗くて 沈んだ 静けさの 都会だ
いばらの 栄光など 別に 手に入らなくても
君の 笑顔は 僕を 裏切らないから
この両手に 抱えきれない 痛みで なくよりも
甘い 匂いの 午後に 君と 食べた
はちみつの 香りの 祈りに 眠り 出すから