『夏』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
中2
夏
ねぇ〜聞いて〜(´;ω;`)
給食の時間に、陽キャが、
夏休みいつ遊ぶ〜?
とか、話してました、、、、
みんな予定がつめつめだそうです!
私の予定、、、、、、、
なし!!!!!!!!!!
フリーターです〜(*^^*)
ゲームします!
【夏】
君と春に出会い、夏に恋をし、
秋にお互いの誕生日を迎え、冬に別れを告げた。
君との思い出を振り返ると
夏が一番煌めいて、輝いてた。
ただ、僕の好きな季節は秋だ。
君の誕生日は歳をとっても忘れたくない。
仕事を終え、オフィスから出るとさすがに暗いのだけれど、ぬるい空気に浮かれた気持ちになる。
このまま帰るのはもったいない。友人に「飲み行こう」と連絡してみる。急な誘いにもかかわらずオッケーしてくれる人がいるラッキーな人生。
待ち合わせの時間まで繁華街の大型書店で時間をつぶす。目を合わせないようにしていた本と目が合ってしまいしばらく逡巡する。
呑兵衛の友人とは絶対二軒目に行く。なんだったら味変と称して三件目も行く。そしたら一万円くらいよくわからないうちになくなるのだ。ここで二千円ちょっとの本代をケチる意味があるだろうか、いやない、反語。
本を購入し約束の店まで歩く。アスファルトから熱はまだ放出されていて、空気が冷える気配はない。
きっとレモンサワーが美味しいだろう。
路地にある店のドアに手をかけたところで、室外機の熱風を浴びた。支度は万全。
#夏
【夏】
「ゴメンなさい、遅くなって」
人混みに紛れて、聞き慣れた声がした。それでも僕は目聡く待ち合わせの相手を見付ける。
「ううん。僕もさっき着いたとこ」
「私、ここの七夕祭り来るの初めてだから、何だか嬉しくて」
待ち合わせの相手―――付き合い始めてまだ間もない恋人は顔を上げて、ふわりと笑った。藤色の地に菖蒲の花模様の浴衣に抹茶色の帯を締め、髪には同色のピン。優しい色合いが涼しげで、彼女の雰囲気にも合っている。
「僕も祭りなんて久し振りだし、浴衣姿のキミも可愛いし、テンション上がるよ」
「……有難う。折角だし、浴衣の方がお祭りらしい雰囲気出るかなって」
夏休みどころか盆休みもない職業柄、僕は二人で過ごす初めての夏だというのに彼女を何処にも連れて行ってあげられそうになかった。
休み前ではあるけれど、せめて何か夏らしい事を……と思っていた矢先、隣町で七夕祭りがある事を知り、奇しくも休みだった僕は彼女を誘ったのだ。
正直人混みは苦手だが、こんなに喜んでくれるなら、誘って良かったと胸を撫で下ろす。
「人出、多くなってきたね」
「この混雑だと、はぐれたらもう会えなくなりそうだなぁ」
スマホがあればどうとでもなるけど敢えてそう言って、彼女の手を握る。彼女も黙って従っていた。
暗がりでお互いの顔はよく見えない。熱くなってくる掌と、脈打つ心臓の音が耳にうるさくて、汗が噴出してくる。
少しして、彼女がそっとハンカチを差し出してきた。
「ずっと外で待たせちゃったから……暑いよね。何か飲む? ラムネ持ってる子が居たから、近くで売ってるのかも」
「あー、そうだね。ちょっと喉渇いたかな」
汗が繋いだ手のせいだとは微塵も思っていないのか、彼女は真面目な顔でそんな事を呟いた。
喉を潤して、食欲を満たした頃にはだいぶ自然に手を繋げるようになったかなと思う。時折手に力を入れると、彼女もそっと握り返してきた。
そんな事を何度か繰り返していたら、頬を染めた彼女が僕を見上げ幸せそうに微笑み掛けてくれるのが可愛い。
手から伝わる体温だけが、僕の意識の中心を占めていた。街に戻って二人きりになったりしたら、抑えが利かなくなりそうで、少し怖くなった。
そんな僕の心配をよそに、彼女はもう眼をキラキラさせて露店を見回している。特定の店を探しているようにも見えた僕は、彼女に尋ねてみた。
「さっきから何か探してる?」
「うん、やってみたいのがあるんだけど……出てないのかな。――あ、あった! 私、あれやりたかったの」
彼女が小走りで駆けて行った先を見ると、それは意外な出店だった。
「え、射的!?」
穏やかな彼女と射的が結び付かない。
しばらく呆然と見守っていたけれど、彼女の弾は景品にかすりもしない。いくら初めてとは言え――絶望的に下手クソだ。
「ぷ……っ!」
抑えたつもりだったが、少しだけ僕は笑ってしまった。しかし彼女はその表情を見逃さなかった。
「笑う事ないじゃん、初めてなんだからさ……」
拗ねた様に、僕を睨む。
「だって、いくらなんでも下手過ぎ。……ホラ、貸してごらん」
多分、次で弾は最後のはずだ。
「え?」
「一発で仕留めてあげる。何が良い? こういうのはさ、始めから狙いを定めた方が――」
「え、私……始めからずっとドロップ缶狙ってたんだけど」
「そうなの!? 手当たり次第に撃ってたのかと思ったよ。当たればラッキー、みたいなさ」
「うぅ……」
「オッケー、一番上のドロップ缶ね」
(これでも僕、射的はガチで得意だったしチョロいチョロい!)
「あっ、本当に当たった! 有難う!!」
「どう致しまして」
僕としてもちょっと良い所見せられたし、子供の様にはしゃぐ彼女の姿を見ると、素直に連れて来て良かったと思う。
一通り露店を回り終え、僕は彼女を促した。
「そろそろ戻り始めた方が良いね。下りの電車も混んでくるだろうし」
「うん」
駅に着いてからも彼女をアパートまで送る道中、手は繋いだままだった。少しして、不意に彼女が僕に呟いた。
「あのさ、腕……組んでも良い?」
「ん、良いよ」
すると彼女は甘えるように腕を組んできた。瞬間、感じた柔らかい感触……完全に胸が当たっている。
偶然? わざと? そんな考えが頭の中を駆け巡る。けれど彼女は僕の知る限り、恋愛事における計算とか駆け引きとか、そういう事が出来るタイプじゃない。やはり偶々だろう。
(最後の最後にこの接触って……我慢出来なくなりそう、もう)
無自覚で、隙だらけな彼女に、僕はこれまで何度手を出そうとしたか知れない。
けれど、どう考えてもそういった事に免疫の無い彼女に、欲望に任せて勢いのまま触れ合ってはいけないと我慢してきたつもりだ。
とは言え、具体的な欲求がないかと言えば嘘になる。
しかし焦らず、自然の流れでそうなるように安易に手出しはしない、傷付けたりしない。
腕に当たる柔らかい感触が気になりつつも、僕は頭の中で繰り返し自分に言い聞かせた。
「ハイ、無事到着~」
何とか持ち堪えてアパートに着くと、嬉しそうに彼女から礼を言われた。
「今日は一緒にお祭り行けて楽しかった! 誘ってくれて有難うね。あと……これも」
そう言って、ふふふと笑うと、彼女は僕が射的で取ったドロップ缶をカラカラと軽く振る。
「はは、どう致しまして」
この雰囲気のままなら、じゃあまたねとスマートに帰れると思ったのに、彼女は僕に更なる一撃を仕掛けてくるのだから酷い。
引き止める様に僕のシャツの裾をくいくいと引っ張ったかと思うと、彼女は爽やかに誘ってきた。
「部屋でちょっと飲んでいく? ビール冷えてるし……」
「え? でも」
「帰りの電車も座れなかったし、少し休んでいって」
「そ、そう? じゃあ折角だし」
(ああ……何て意志弱いんだ、僕は)
ずっと我慢してたのに。結局彼女には適わない。
部屋に上がり込んで酒まで入ったら、僕のなけなしの理性なんて簡単に吹き飛んでしまうんだよ。
まさか、判ってて挑発してないよね……?
「すぐ枝豆茹でるねー」
そう言って先に階段をカツカツと上がる彼女の後ろ姿を見詰めながら、僕は小さく溜め息を吐く。
(多分、全然休まないと思うよ……)
夏
夏はあまり好きではない。私は暑いのが得意でなく、日焼けをするのも好きではないからだ。
けれども太陽のでている時間が長いのは好きだ。
仕事からの帰り道を空が明るいのを見ながら歩く時間は、明日もいい一日になるといいなと考える時間になる。
家についてもまだ窓から光が差し込み、今から出かけようかと思わせてくれる。
全身を包み込む熱気も、後から後悔することになりそうな日焼けも好きではないのに、それらを退け外へ誘い出す魅力が、夏の青い空にはあるのだ。
#夏
「今年やりたいこと?」
「そう。去年の夏は、結成準備とかで忙しかったでしょ?」
「だから今年はなにかやりたいなぁって」
️「皆んなで行った…花火大会」
「思い出す、りんご飴の…あの甘さ」
「www」
「虫取りに…キャンプファイヤー」
「海辺でやったバーベキュー」
「海では…クラゲに刺された」
「思い出すのは、俺たちの…」
「夏」
「………」
「お前っ、そこでツッコまないん!?」
️「リーダーしっかりしてくれやーw」
「もぉらんらん!w」
「えっwごめんw懐かしいなぁってw」
「1年くらい前だもんねぇ」
「あれだろ、今年はこれ全部するんだろ?w」
「え、したい!」
「俺クラゲに刺されないとだよぉ笑」
「らん盾にしろw(」
「ちょっとなっちゃん!?ひどっ!w」
今年は、去年とは違う夏を過ごしたい
『あっちぃー…』
前に座っていた彼が机に突っ伏しながらまあまあ大きな声で呟いた。
確かに、まだ6月だというのに気温は30℃を上回る日が多くなってきた。
『お前は夏、好きか?』
いきなり顔を上げ、自分に問いかけてきた。
正直、夏は得意ではない。
暑いし、汗かくし、虫の活動も活発になるし…言い出したらきりがない。
「得意じゃないけど嫌いじゃない。」
なんだそれ、と彼は笑う。
そう。別に嫌いじゃない。
大きな理由は彼にある。
・・・
写真部の自分は部活中は学校の敷地内を歩き回っている。
運動部の大きな掛け声、走る音、ボールの音、様々な音を感じる。そんな中、彼の名前が聞こえた。
サッカー部…。
彼はサッカー部のエースで男女共に好かれていた。
今日もベンチから女子たちが応援している。
彼はボールを追いながら走っていた。
思わずカメラを彼に向けた。
レンズ越しに目が合う。
彼が笑顔でこちらに向かってピースした。
カシャッ
シャッターをきった。
その場で写真を見返す。
キラッキラの笑顔に太陽の光を受けて光る汗。
すごくかっこいい。汗をも味方にしてしまうだなんて、流石だと思った。
写真を見返していると、誰かに肩を優しく叩かれた。
顔を上げるとそこには彼がいた。
ドキッとした。
鼓動は早まり、顔が熱くなる。
『カッコよく撮れた?』
微笑みながら聞いてくる彼。
完全に落ちた。
「キラキラしててかっこよかった…。」
恥ずかしくて無愛想になってしまった。
『そっか、なら良かった。
言葉にされると意外と照れるな。』
耳まで真っ赤の彼。
〈かっこいい〉だなんて毎日のように言われているのに照れるのか…?と疑問はあったがまぁ特に気にすることなく、話を終えた。
次の日、初めて教室で彼に話しかけられた。
ビックリしたけどすごく嬉しかった。
・・・
その日から彼とすごく仲良くなった気がする。
自分の中で過去最高の思い出。
自分の想いは伝えてはいないけどこのままの関係も案外悪くない。
彼と夏────
夏
夏といえば、色々思い浮かぶ。
夏祭り、夏花火、夏休み、夏季休暇、夏風邪、夏バテ、など。
夏は気候が暖かい。
私の住む街は意外と寒冷地にあたるので、夏はちょうど良い快適な気候だ。
おかげ様で電気代も節約されているが、
デメリットもある。
最も大変なのは賃金が上がらない事。
気候と都市が離れているだけあって、それなりの対応だから非常に困る。
人口も数少ないからこそ、物価が高い。
何でも高い。
世間では高騰だと騒がれているが、ハッキリ言って、私が住んでいる街が一番訴えたいと思う。
人口が多ければ、それなりに補助や給付が貰えるし、優遇して貰えるだろう。
だけど、人口が少なければ、それなりの対応をしてくれたとしても、物価が高ければ意味がない。
野菜を買うにしたって、一部の地域が高いと感じたとしても、遠い位置にあたれば、年中高いものは高い。
天候にもよるので仕方がないとは思うが、寒冷地に住む人達にとっては、温暖地に住む人達のある野菜は安値で買えるけど、寒冷地の人達にとっては何倍もの価格に値するのだ。
それに値して、人口も少ないので給料も非常に安い。
その差別が私にとっては非常に腹正しい!
ハッキリ言えば、そこら辺のイジメよりもまだタチが悪いとさえ、思っている。
どうにかしてくれませんかね?
日本の政治家さん?
日本という国には四季があるらしい。
春、夏、秋、冬の四つが一年を通して過ぎていく。と、今読んでいる本に書かれている。
「また読んでんの?それ」
千里は勢いよく本を閉じた。
「もう、ビビり過ぎ。先生今職員会議だから。別に少し見てるぐらい大丈夫だって」
背後から視界に入ってきたのは、同じクラスの美希だった。千里に「おは」と、声をかけ、教室の隣の席に座って優雅に足を組み、こちらを見てくる。
「真面目だね。今日のはなんの内容?」
「季節の話だよ。今は夏のところ」
千里はさっき閉じた本を開き直して、四季『夏について』と書かれているページを見せた。美希は椅子を近づけて、本を覗き込む。
「夏?……え、暑いの?夏」
「うん。四十度近くなる日もあるらしいって」
「外出るの絶対無理なやつ……ほら、これとかよく生きてられるよね」
千里は美希が指さした箇所を見た。挿絵には海で楽しそうにボール遊びをする家族が描かれている。
「流石にこれは死ぬやつ」
確かに死ぬかな。と思ったが、千里は味わったことの無い四十度は少し興味があった。一度だけでもいいから暑い夏という季節を過ごしてみたいという好奇心が、いつか満たされる日が来ればいいなと考えながら、鼓動が少し速くなっている胸を押えた。
【夏】フィクション作品 #3
夏の日、太陽が青空に煌めき、砂浜には微かな風が舞い降りる。
ある日、ひとりの少年が海岸を歩いていた。
彼の目に飛び込んできたのは、波打ち際で必死にもがく小さなカニの姿だった。
少年は優しい心でそのカニを助けるために手を差し伸べる。
カニは必死に少年の手に捕まり、思い切り水平線を見据える。
そして自由の大海へと舞い上がるように逃げ出していった。
少年の思いやりに触れ、胸が熱くなる瞬間だった。
そこに立つ彼は、夏の奇跡を感じるのであった。
夏が誕生日だと、暑さでほとんど忘れてしまう。年を取ると、もはや誕生日は嬉しくない。長生きなんて損しかないものだ。
1年で最も夏が長い。
夏が終わるとすぐに年が明けて
次の年が来る。
はやいなぁ
夏にしっかり、
準備しないとね。
4つの季節の中で一番恋を感じる季節だと思う。愛じゃなくて恋って感じ。
夏の盛り上がる感じも好きだけど私は夏の穏やかな感じが好き。たまに来る風が優しくて気持ちくて木陰に温かみを感じる
夏の匂いは例えると私の心を後ろから追い上げてくれる匂い
───────「夏」
はっさくが剥けた。
額の汗を拭いながら仏間へと向かう。
"今日で最後か" "けんち
これは、俺がまだガキだった頃の話。
当時、毎年夏になると近所の寺で怪談大会が開催されていた。町内の子供向けの催しで、内容は、宵の口にみんなで本堂に集まり、一人一話怪談話を披露するというごくありきたりなものだったが、それでもその頃の子供にとっては良い夏の娯楽となっていた。
ある夏のこと。その年は夏だというのに雨ばかりで妙に肌寒く、子供たちは折角の夏休みに退屈していた。だからみんな、いつにもましてこの怪談大会を楽しみにしていた。
大会当日。
集まった子供たちの話が粗方終わった後、毎年この催しを主催していた寺の住職が口を開いた。この住職は穏和で子供たちにも好かれていたが、反面非常に無口な人で、毎回この催しでも子供たちの話をにこにこと聞いているのみで、自ら進んで話をすることはこれまでなかった。
「みなさん、大変上手なお話でしたね。ここで一つ、私の知るお話をご披露いたしましょう。」
子供たちの目は一斉に輝いた。自分たちの拙い語りでもそこそこ楽しんでいたが、大人が語るとなればそれだけで、子供たちにとっては特別な意味を持った。
住職は語り始めた。
「あの夏も、今年と同じように雨ばかりが続いておりました……」
─────
寺の境内に、季節外れの紫陽花が一輪咲きました。─紫陽花は恋の花です。その寺では、恋も悪いものの一つと考えられておりましたから、境内に紫陽花などあるはずがありませんでした。
寺には立派な和尚がおりました。和尚は妖艶な紫陽花の花を見るなり、それを手折っておしまいになられました。
「ああ、なんてことを!」
下働きの若い男は、花が手折られた事を知って嘆き悲しみました。
「恋の若芽など、早めに摘み取ってしまうに限る。」
和尚はそううそぶきましたが、下男は納得しませんでした。
「恐れながら、万物には等しく生命が宿っております。たとえそれが、悪の道を生きるものであっても。悪道を断ち切ることは、それ即ち悪をのさばらせぬこと。根気よく正道を説き、悪の方に何ら禍根を遺さぬようにすることこそ何より大切と存じます。それはこの境内に咲いた紫陽花とて同じこと。場違いな花とは知りつつも、寛大な心で正しく手をかけてやればこそ、それは正しき道を知り、自らを律して他を害せず、我々の目を楽しませましょう。ですがそのような非道な仕打ち。たしかに地上では美しく穏やかにも見えましょうが、地中には禍根の根が残り、それはやがて大きく触手を広げて必ずや再び地上に姿を現しましょう。そしてその暁には瞬く間に地上に蔓延り、他の善きものを亡きものとし、あるいは見るもおぞましい修羅にその姿を変えて、我々を破滅に導くでしょう。」
和尚は怒り、下男を厳しく罰しました。
和尚がふと我に返ったとき、下男はすでに息をしていませんでした。
「ああ、なんてことを!」
実は、あの下男は和尚の一人息子でした。いずれ家督を継ぐために、父のもとで日夜勉強に励んでいたのでした。
和尚は自分のしたことを悔やみました。
その夜はひどい嵐になりました。
和尚は誰もいないお堂の中で一人、仏様に祈りを捧げましたが、どれだけ祈っても仏様は何も仰らず、ただ和尚を冷ややかに見つめておいででした。
どれほど祈ったでしょうか。
不意に衣擦れの音がしました。白装束を着た女が、静かに和尚の元に近づいて行きました。
「誰だ!」
「おや、よもやお忘れではございますまい。」
「!!…もう金輪際ここには姿を見せるなと申したはず、金も十分遣ったであろう」
和尚が怯えた声で言いかけましたが、女は落ち着いて言いました。
「紫陽花」
「あなたが常々下等と仰っていた花がなぜ、今ごろ、この寺に咲いたのでしょうねぇ。」
「なっ、…まさか、お前の仕業なのか?」
「いいえ、そんな滅相もない。」
「嘘だ!」
「嘘じゃございません。あの花は、あの方の私に対する思いの結晶。私の与り知らぬところで勝手に咲いた花ですわ。」
「ふざけるな!お前は私の息子と密通しておったのだろう!」
女は静かにため息をついて言いました。
「…因果なものね。あなたは夜毎私をここに呼びつけ、果ては私の腹に子種までこさえたというのに花の一つも咲くことはなく、対してその度に顔を合わすだけ、二三言葉を交わすだけだったあの方は見事に花を咲かせたわ。真っ白な可憐な花を、庭一面に。」
「フン、その花なら今朝方私が摘み取ってしまった。もう花は咲くまい。」
とたんに、女は恐ろしい笑い声をあげました。その顔は、人間のものではありませんでした。
「ああ、なんという愚かな男だろう!あなたはあの方の純粋で繊細な思いをあのように手打ちにされた。そんなあなたが、よもやご自分だけ責苦を味わうことなく済まされるなどと思いめさるな。あなたに手酷く打たれたものは、あなたの気のつかぬうちに、きっと根を張っているはずです。」
その時、一際大きな雷鳴が轟きました。立派なお堂は大きく身震いし、一目では分からぬほどの小さな裂け目が出来ました。やがて雷鳴の響きが治まるとどこからか、するする、という小さな音が聞こえてきました。そして、裂け目から細く小さな草が入ってきたかと思うと、一瞬でお堂の壁を緑が埋め尽くしました。
呆気にとられて身動きがとれない和尚の首に、蔓が巻き付きました。苦しむ和尚が思わずその場に倒れ伏すと、草が和尚の身体を包み込みました。
和尚の身体の辺りに、いつしか一輪の紫陽花が咲いていました。しかしそれは青い不気味な色で、和尚の手折った花とは比べ物にならない程醜いものでした。
しばらくして、母は腹の子を産み落としました。お堂の中にはもう、紫陽花も和尚もありませんでした……。
─────
「私は、全てを知るこのお堂の仏様の寛大な御加護と無言のお赦しとによって今まで生きながらえてきました。しかし、それもこれまでのようです。
─さあ、早くお帰りなさい。みなさんのことは、これからもきっと仏様が守って下さるだろう。家に辿り着くまで、決して振り向いてはならない─」
数日後。雨の中寺に行ってみると、本堂の面影は見る影もなく、今にも崩れそうな廃屋になっていた。境内には一面に季節外れの紫陽花が、色とりどりに咲き乱れていた。
(夏)
春夏秋冬のうち、
一番好きなのは秋。
何か物悲しい感じと雨が多いから。
次は、春。
気温が丁度よく、何かウキウキする感じがするから。
そして、夏。
とにかく、暑くて、肌が焼ける。
何もやる気にならない。
いいとこといえば、夏休みがある。
暑いので、風邪になりにくい。
どちらかというと、好きではない。
ただ、違う人もいる。
夏休み明け、学校の友人たちはよく
お祭りの賑やかさや花火の綺麗さなどを語っていたのを思い出した。あと、海辺の恋とか。
また、夏休み前まで、目立たなかった子が、急に人が変わったようにクラスの中心になっていたりと‥。
昼、アイスを食べるだけ、食べて、トイレで後悔し、夜は蚊やゴキブリと格闘して1日が終わる僕。
一方で、夏の間に一生の思い出や人生の転機、素敵ロマンスに変えられる人がいる。
人生では厳しい条件でこそ、力を発揮できる人が勝ち残れる。人生、折り返し地点を迎える今日この頃夏についてなんとなく思った。
夏は、試練と挑戦をくれる季節だ。
夏は祭りや花火大会など楽しい行事が沢山あるのに暑いのは嫌い。
僕は毎年の夏が嫌い。気温の上昇による暑さ。ジメジメした日なんかはもっと嫌いだ。午後くらいから天気急変するのも嫌い。夏はいい思い出は人生であまりない。
夏
赤いスイカ 溶けるアイス
はじめての浴衣 お囃子の音
日焼けしたあなたの眩しい笑顔
懐かしい
あの夏の思い出
「夏」
眩しい太陽
大きなひまわり
セミの合唱
君とのお昼寝
誰もが思い出す夏が
今年もやってくる
夏の思い出はいつも元気をくれる
風鈴の音の遠くの方から
僕の大好きな君が
会いに来てくれる夏
ザッザッって砂利道歩いてる音が
聞こえる
僕はずっと窓の外を見て
君を待つ
君はきっと優しく僕の頭を撫でて
待たせたねって言うんだろうな
今年の夏は暑いから
そろそろ僕も君と一緒に行くつもり
でも
夏の思い出をたくさん作ってから
行かないと
夏を嫌いになってしまうだろうから
今年の夏は
いつもより少し早めに起きて
あの子の耳元で鳴いてみよう
一緒に星座を探して
夜の散歩を楽しもう
夏を思い出す時に笑顔になれるように