『君と一緒に』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
それはエゴかもしれない。
食事を摂ることも寝ることも一人だってできる。
だがこれだけは声を大にして言いたい。
君と一緒にやるからいいんじゃないか!
この際言っておくと、
君が好ましく思っている私が作られる条件は、君が隣にいることだ。
だから、どうか。全て私の我儘にして、このままで。
「君と一緒に」
君と一緒に。
君と一緒に
お出かけしよう。
ゆうが
車を運転してね。
私は
助手席で
唄ってるから。
君と一緒に
知らない所で
迷子になるのも
楽しみ。
あれからもう、どれくらい経っただろう。
がむしゃらだった日々。
君は運命の人じゃないと信じて。
お互いの人生を通り過ぎただけの存在だと。
君と一緒に行った水族館に、
君の知らない人と来たんだ。
君とは違う笑顔で、君とは違う言葉で、
たくさんの会話をして、君が少しずつ薄れていく。
ありがとう、ごめんね、さよなら。
でもね、あの日君がいた場所には、
今もまだ、君の姿が残っているんだよ。
時折オーバーラップして、
食事する君が、手を繋ぐ君が、微笑んでる君が。
I'm Waiting for Spring
前に進むことでしか、君を忘れられないから。
I'm Walking to the Future
叶わなかった未来を捨てて、この人と歩き出したいから。
目を閉じて、遠く海の音を聞いて、
オーバラップする君を消してゆく。
過去に君と走った海岸線を、
助手席で微笑む、今の君と一緒に。
Waiting for Spring
Walking to the Future
どこまでも、いつまでも、
自分達の色で、塗りつぶしていきたい。
あの楽しかった日々に、別れを告げて。
好きです、付き合って下さい。
緊張で震える心臓を必死に隠しながら気持ちを伝えた僕に高校卒業間近にやっと春が訪れた。ベタな告白だったけど、それが功を奏したのかもしれない。
可愛いと思う女の子の話題になった時にすぐ名前がでてくることはなかったけど、僕にとっては彼女がダントツで可愛いと思ってたし、みんなも口にしないだけで内心では彼女のことを狙っているのではないかと疑念していた。それくらい彼女に惚れていた。
そんな彼女に二つ返事でいいよ、と言われた時の喜びは筆舌しがたいほどだった。告白が成功した後に何を発言したのか全く覚えていないけど、それくらいあの時の多幸感に包まれて頭が真っ白になる感覚は、今後の人生においてもそう何度も経験できないだろう。
しかし、彼女と解散した後に冷静になって考えると、初めてできた恋人という関係性にどうすればいいのかさっぱり分からなかった。他の男と比べられて捨てられるのではないだろうか、知らぬ間に蛙化現場を引き起こしてフラれるのではないか。そういった類の恐れや不安と闘いながら彼女との関係を深めていった。会う度に彼女の知らない一面に出会えたし、会う度にその可愛さに度肝を抜かれた。普段は軽口を叩いたりツボが浅くてすぐ笑ったりするんだけど、たまにフッと見せるわがままで甘えてくるところや真剣に悩んでる様子は男心をぐっと捕まえられた。我ながら単純だと思うけど、彼女に触れる度にそんな思考は霧散していった。それでもよかった。もう制服は着れなくなるから、と制服デートを時間が許す限り行った。大学に入っても変わらず会えたらいいなと淡い希望を抱いて入学したけど、それぞれ別のコミュニティが出来ていくことで徐々に会う頻度はどうしても減っていった。だけど、いや、だからこそ会うことに希少性を感じたし、彼女もそう思って欲しいから彼女が欲しがっていたものをプレゼントしたりイメチェンしてみたりした。でも、何かと理由をつけて会えなかったり、LINEの返信速度が遅くなってきた。やっとデートできると思ったら早めに解散を強いられたりして、徐々に距離ができてきた。認めたくないけど、彼女にもう気持ちが無いように感じた。それでも彼女から別れを切りだされることは無くて、それが返って不気味だった。会う度に、返信がある度に喜びと共にやってくる虚しさ。それに耐えられるほど大人じゃない。好きだからこそずっと一緒にいたい。でも、このままだと気持ちだけが先行してきっと上手くいかない。だから今日、僕はこの言葉を伝えるつもりだ。
わかれよ
あっという間に、私のお正月は終わり。
二週間ぶりのYシャツ、ヒヤッと冷たい袖に腕を通すと、ゆるふわ正月気分だった脳が徐々に仕事モードになっていくのを感じた。
スーツは男の戦闘服。
なんて言葉があったよね、と思い出しながらYシャツのボタンをプチプチと閉めて、お気に入りの柄のネクタイをクローゼットから取り出すとセミウィンザーノットで手早く結んだ。
ソックスとスラックスを履いて、スリッパをパタパタ言わせながら、リビングのドアを開ければ味噌汁の良い匂い。
テーブルにきちんと並べられた二人分の朝食、お盆を持ったままの君が「おはよう」と笑いかけてくる。
しあわせ。
幸せだなあ、ホカホカと湯気の立つ味噌汁のお椀に口をつけながら、私は一笑した。
テーマ「君と一緒に」
幼稚園から仲の良かった友達と疎遠になった。
来年も一緒にって約束した彼とお別れした。
友達のお母さんが亡くなった。
家族にも愛にも友情にも永遠がないことを知った。
でも間違いなくそこにあった。
永遠がないことを未だに怖いと感じてしまうけれど、
永遠がないからこそ大切で、幸せなんだと思う。
永遠ではなくとも今、
目の前にある家族や愛や友情は本物だ。
儚くて美しいものだ。
大切に大切に生きよう。
その一つ一つの思い出に恥じないように。
仕事の邪魔はしないし
生活を詮索もしない
ましてや 人生に踏み入れようなんて
微塵も思ってない
手をつないで歩くこともできない
そんな君がくれるのは
月に一度の ほんの2時間
一緒に過ごすその間に
わたしの全てを君で満たす
次があるとは限らないから
#君と一緒に
#6
君が私を見てくれるなら、
私は君に尽くしたい
君が離れていかない限り、
私はずっと一緒にいたい
君が笑顔でいてくれるなら、
私はそれで幸せなんだ。
君と一緒にいられる、
ただそれだけで良かったのに。
報われることのない想いに蓋をしようと思っていたのに。
君が向ける視線を、
君の笑顔を、全てを独り占めしたい。
一緒にいればいるほど、欲深く、醜い自分になっていくのがわかる。
そんな僕のどろどろとした感情になんか気づかず、今日も君は僕に笑いかける。
…想いが決壊してしまうまで時間の問題かもしれない。
_______
「君と一緒なのに…本当鈍感。」
240106 君と一緒(に)
題 : 君と一緒に
Sちゃんという親友がいる。
彼女は、大学入学を機に上京するという。とても気が合い一緒にいるだけで楽しかった。何をするにも一緒だった。高校が離れても沢山遊んだ。
だけど、上京した彼女にとって私はすごくちっぽけな存在になり忘れられてしまうんじゃないかと不安になる。2ヶ月後に迎える彼女の上京を心の底から祝うことが出来ない。これから先も君と一緒にずっといたかった。
【君と一緒に】
幼馴染の私と翔くん。
物心ついた時には、すでにお互い一番よく遊ぶ友だちだった。
他にも友だちはいたけれど、誰よりも一緒にいて楽しかったな。
だけど男女の違いなのかな。
成長するにつれて、自然と二人で遊ぶことが減っていっちゃって。
翔くんと一緒にいると、付き合ってるとかラブラブだとか、冷やかされるようにもなった。
そうじゃないのにね。
翔くんのことは好きだけど、そういうことじゃない。
きっと翔くんだってそう。
男女だからって、一緒にいるからって、そこに恋愛感情があるとは限らないのに。
そういうのが辛くなって、きっとお互いに距離を取るようになったんだろうなって思う。
でも、学校からの帰り道、偶然翔くんと会って、久しぶりに一緒に帰ったことがあった。
話して分かったことだけど、私も翔くんも、お互い違う人を好きになってた。
あの翔くんにもとうとう好きな子ができたのかー、と嬉しい気持ちになった一方で、少しだけ寂しい気持ちもあったけれど。
翔くんが言ってくれたんだ。
「俺とお前は、周りに何か言われても、ずっと変わらず友だちでいような」って。
そうだね、と笑って答えて、やっぱり翔くんはいいな、と思った。翔くんもそう思ってくれてるといいな。
私たちが付き合うことはないんだろうけど、それでも。
君と一緒にいる時間は、最高なんだ。
「あれ、おっさんだよね? 久しぶり!」
久美は私を見つけると目をキラキラさせて駆け寄ってきた。久美と私は長年の友人なのだが、彼女にはちょっと変わったところがある。
「明日休み? せっかくだから何処かに遊びに行かない?」
休みじゃないと言いかけて、私は口をつぐんだ。そういえば仕事ばかりで最近誰とも会っていなかった。
「うん、いいよ」
私がうなづくと久美は満面の笑みを見せた。
「やった! じゃあ、どこに行く? おっさんの行きたいところでいいよ!」
久美が黄色い声出すと、通りすがりの人の視線が痛い。だが、久美自身はちっとも気にならないらしい。
「あとで連絡する」
そう伝えて久美と別れると、家路に向かった。
久美と出会った頃のことはよく覚えている。彼女に悪気はないのだが、少し人を不快にさせてしまうところがあるから不安だ。
私の名前は小野寺詩織という。学生の頃、久美によって私のあだ名は『おっさん』になった。
当時の私はそのあだ名が嫌だった。女なのに何故『おっさん』なのか。それで久美に理由を問いただすと、彼女はあっけらかんと答えた。
「へ? だって、渡辺さんのこと『わっさん』って呼ぶでしょ。馬場さんは『ばっさん』だし」
まるで当たり前のように言われて、私は何も言えなくなった。久美とはそもそもの考え方、思考回路が違うのだ。まぁ、言ってしまえばそこが久美の面白いところでもあるのだが。
「さてと。明日、どうするかな」
君と一緒に
君と一緒に遊びたい。
君と一緒に笑いたい。
君と一緒にのんびりしたい。
君と一緒にゲームしたい。
君と一緒に暮らしたい。
「君と一緒に」の続きには自然と願望が出てくる。
思い浮かべる「君」はそれぞれ違う人だろうが、
その人にとって大切な人が出てくるのではないだろうか。
大切な人としたいことを考えるのと同時に
大切な人と‘してきたこと’にも目を向けることを忘れたくない。
君と一緒に過ごした時間は何よりも大切な時間です。
2024.01.06
「君と一緒に」
君と一緒ならなんでもできるさ!
これが彼の口癖だった。
何をしていても、何処にいても。私最優先の彼。
私がやりたいと言ったら、なんでも叶えてくれる。
そんな私無しでは生きていけないような彼が大好きだった。
「ねぇ、私に振り回されてばっかりじゃ駄目だよ。」
ある日そう言ってみた。
何を言われたのか分からないような顔でこてん、っと首を傾げる彼。
「だから、私の我儘ばっか聞いてちゃ駄目だよって。たまには自分のやりたいこともやらなきゃ!」
あぁ、と納得したような顔をする。
「で、やりたい事とかないの?」
私がそう訊くと、一つだけと申し訳無さそうな顔をする彼に、少し苛立つ。
いつも、いつも、私最優先で自分のことを大切に考えない彼に少し呆れを感じていたのだ。
「何でも叶えてあげるから言ってみて?」
本当に?と聞き返す彼にうんと答える。
じゃあ、一つだけ
「僕と死んでくれない?」
え?
「実は僕余命宣告受けてるんだ。だから、生きている間だけでも君に尽くそうと思って。でも、君がなんでも叶えてくれるっていうから、それなら君と死にたいんだ。」
つらつらと並べられる言葉が頭に入ってこない。
余命宣告?いつから。なんで言ってくれなかったの?
次々と浮かんでくる疑問を吐き出そうとしても、重々しい雰囲気がそれを拒む。
「だから、僕と心中して下さい。」
しんちゅう。心中。
自然と涙が溢れた。死ぬのが怖いわけでも、彼にそう言われたのが嫌だったわけでもない。
でも、ただ自然に涙がこぼれ落ちた。
「やっぱ、やだよね。ごめんね?」
「いいよ、」
えっ?と聞き返す彼にもう一度。
「心中しよ?」
夜の街。星なんて全然見えなくて、ロマンチックな雰囲気なんて微塵もない夜空。
「君と一緒なら。」
何でもできるさ!
そんな彼の言葉を最後に遠のく意識。
脳が酸素を求めて暴れるが、繋がった手がそれを許さない。
二人、堕ちていく。
ネットで話題のお洒落カフェ。
甘い甘いケーキを平らげて、ふと、このごろ気になっていたことを君に聞いてみた。
「ねぇ、君って昔から甘いもの好きだったっけ?」
「ん? いや、別にそこまで好きじゃないけど」
ブラックコーヒーを飲みながら、君はきょとんとした顔をした。
「急にどしたのさ」
「だって、最近しょっちゅう『スイーツ食べ行こー』って誘ってくれるから」
「え、だってほら、それは」
『君と一緒に』
#君と一緒に
君と一緒に渡る運河は美しかろう
君と食む空気はふわりと香る綿飴で
舌で溶けてしまうのが惜しい
けれど此処はボートの上だから
君と私で鼻先を擦り合わせ
微笑むだけで楽しくて
「あ。」
うっかり顔を近付けてしまった
口付けを強請る様に君の顔を覗き込んで
あと一寸と言うところで
冷たい風が頬を張る
「ダメですよ。そう言うことは家に帰ってから」
「すまない、」
慌てて格好を正す私のネクタイを
君が指先で締めてくれる
「帰ったら幾らでも、良いですから」
消え入りそうな小さな声でそう言うので
私はせっかく整えた格好が
またしだり、と崩れるのが分かった
美しい運河は目にも入らず
この寒空のボートで
只、君ばかり見ていた
美味しいものを食べた時、美しい風景を見た時、心に響く映画を見た時。
真っ先に思い浮かぶのが君だった。
君と一緒に食事がしたい。外を歩きたい。映画を見たい。
一つの光景に君がいたら。
どんなふうに笑うのか、目を輝かせるのか。心をおどらせるのか。
一番近くで見たい。
君と一緒に
キミと供のこれからは
ありません
このままじゃなくて
このままはだめです
ここで終わらせて
ここから違う日の始まりです
キミを思ってきた日々は
暖かさも辛さも絶望も希望もあったよ
共に泥んこになった日々も
振り返れば楽しかったよ
僕が生まれた日から
キミが生まれた日から
きっと違う人生だったんだよ
きっと生まれ来る場所を選べないようにね
愛の認識の在り方が場所で地域性で違うこと
一個人がどんなに努力しても…
ふたり共に未来へ近づけないことを知ったよ
でもこれは言っておくね
俺は本気でした
本気でふたりなら変えていけると思っていたよ
本気で闘ったから心実の愛を知ったよ
キミと離れるけど
俺はね自身の未来を諦めたわけではないから
俺はねこれからも既存に闘い有るのみです
それが愛と命への感謝と思うからね
もう無茶苦茶なんて事をなく
どうかお幸せになってほしい
どうか当たり前の幸せになって下さい。
君と一緒にいれたら、楽しい。
と言ってみたいし、言われたい。
気のおけない友達が欲しい。
君と幸せな時間を過ごすたび、「あとどれくらい、こうして一緒にいられるんだろうか」と考えてしまう。
それはコンビニ帰り、2人で歩いている時だったり、一緒に夕飯の準備をしたりしている時、唐突に浮かんでくるカウントダウンの文字。
この世に永遠なんてないと分かっているから、僕らはそれでも夢を見る。
君を置いていくより、僕が置いていかれたい。
君を1人にしたくないからね。
だからその代わり、っていうと重いけれども。
死が2人を分つまで、僕と一緒にいてくれませんか。
「君と一緒に」