『力を込めて』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
握った電球を
力を込めて握りつぶす
明かりのない世界は
貴女の濁った目の色によく似ている
黒く、グロデスクで、そしてどこか儚い
勿論 生気など感じやしない
そんな貴女によく似ている
力を込めて
手を離したくなかった
手を離したら別れることがわかっていたから
今までにないくらい力を込めて握った
それでも離れてしまった
ずっと泣いた
もうこんな思いしたくない
力を込めて
封印した
この思いは
あのときから消えることなく
私はカップルを見るといつもあのことを思い出す
私が振られた瞬間
この先もずっと続くと思っていた
毎日好きになる一方だった
突然のおわり
気持ちが整理できない
もう5年前になる
あるとき
ふと思い出す
まだ好きなんだ
いや、本当に好きなのか
もうずっと会ってもいないのに
今日こそ連絡してみよう
彼氏ができたみたいだ
胸がザワザワする
もし別れたら、連絡してみよう
ストーリーが上がると少し期待する
顔が見れるから
1month❤
見たくなかった。
ハイライトが消えている
連絡してみようかな
こわくて連絡できない
ヘタレな自分
今日こそ
思いを込めて
スマホを握る手に精一杯の力を込めて
DMを送った
あめ.
力を込めて
パン屋の朝は早い。店に着くころはまだ太陽も顔を出さない時間帯たが、この時間から始めても開店時間ギリギリとなってしまうことも多い。
さあ。始めるぞ。
強力粉、薄力粉、ドライイースト、グラニュー糖、塩を混ぜ合わせ、お湯を加えてひとかたまりになったらボールから出して捏ねる。力を込めて捏ねる。捏ねる。
パン生地の塊に濡れた布巾をかぶせて休ませ、その後も2度の発酵、生地が膨らんだら形成してオーブンで焼いていく。
パン生地は柔らかくて暖かく、なんとも言えないシットリとした肌触りが心地よい。何年たっても生地を捏ねると癒される。
ここは自分1人でやっているパン屋のため、たくさんの種類を作ることはできないが、作りたてを提供したいと思っている。
お客さんの「できたて〜」「まだ温かい」
などの言葉を聞くと嬉しくなる。
さあ。パンが焼き上がってきた。
開店準備だ。
朝の暗いうちから1人で始めたパン生地作りは静寂の時間だ。パンが焼き上がり、 店内に香ばしい匂いが立ち込める頃には、パートの人たちが来て賑やかになってくる。パンを並び終えれば開店だ。
チリン。チリン。
さあ。開店だ
力を込めるっていうと、
すぐに私はソフトボールを思い浮かべた。
よく顧問にソフトボールのピッチャーは、
力を込めて投げるのでなくて、
如何に力を抜いて投げるかが大事だって。
顧問に言われた言葉って、
普段、ふと思い出す時がある。🥹😭笑笑
久しぶりの神社巡り
ここの神社ずっと来たかった神社なんだよね
この神社のお祀りしてある神様は……
この神社のご利益は……
となりの彼は
へぇー、そうなんだ、と
あまり詳しくないため
静かに私の話を聞いていた
でもね
ここの最強ご利益は
縁結びなんだよ
縁結びのパワースポットで有名なんだよ
その情報は彼にはヒミツ
彼とのご縁がいつまでも続きますように
彼と一緒にお礼参りに来られますように
どうぞお守りください
彼のとなりで私は
静かに力を込めて神様にお願いをした
【力を込めて】
力を込めて
君の手を握った
決して離さないと
心に誓って
君とは同じ方を向いて
歩んで行きたいから
だから
君も僕の手を離さないで
込める力が欲しいのだと言う。お前がいれば叶うのだと言う。その口に詰まったまじないを喉に詰まらせる前に、半端な力でその喉を掻き切ってしまう前に。その目はなにものにも代えがたく雄弁に、憎しみを込めて、私に言う。
『力を込めて』
君が踏ん張るから
君が立ち向かうから
君が前へ進もうとするから
微力だけど 力を込めて‥‥がんばれ
「力を込めて」
ボクは、何年か前に手紙を書いた。
どこかへ行ってしまった友だちへ。2度と会えない人へ。
どんな気持ちで書いたかはもう忘れた。手紙を読んだ相手がどんな気持ちになったかもわからない。
でも、ボクは力を込めて書いた。想いを込めて書いた。気持ちが伝わるように書いた。
だから、きっとわかってくれた。ボクが手紙を書いた理由を。
何年か前に、ボクの前からいなくなった友だち。2度と会えないと分かっても探し続けた人。
ボクは、一生忘れない。たとえ相手に忘れられていたとしても。
ボクは、一生書き続ける。たとえ何も伝わらなかったとしても。
ボクは、書き続けた。ひたすら書いたらスッキリした。相手に伝わったのかは置いておいて。
力を込めて。想いを込めて。ボクの手紙の冒険はまだまだ続く。
誰に届いたとしても。誰に伝わったとしても。
「力を込めて、想いを込めて伝える」これがボクのやりたいこと。
伝わることが目的ではない。伝わってほしいという気持ちもあるけれど。本当は、伝えたかったんだ。
ボクの気持ちを込めて。力も、想いも、全部込めて。
これが、ボクの本当の気持ち。
あー何も文章が浮かばない。とにかく書かないと1円にもならない。手に力が入る。力こぶも出来ないか細い腕を見ると、空虚で無味乾燥な自分を自覚する。何でもいいからアイデアをくださいと手を合わせて、まねき猫貯金箱に祈りを捧げる。でも何も浮かばない。どうやら吾輩は猫に成れないようだ。今日も売れない作家の執筆活動は続く。空の貯金箱を揺らしながら。
わたし、あの日からもうどこか壊れてしまったから。
まだ電池はあるのに止まってしまう、ぽん、と叩けばまたゆっくり動き出す、接続不良のおもちゃみたい。
もう戻ることはないものを欲しがったりはしない。
ただ、これならいっそのことプツンと完全に途切れてしまったほうが楽なのにと思うのは、いけないことなんだろうか。
自分を奮い立たせて何とか、今を、命を繋いでいく。
それがいつまでもつんだろう。
叩いても動かなくなってしまったおもちゃはもう要らないの。
動くことに意味があるの。
「力を込めて」
ふっと一呼吸して筆に墨をつける
筆先を整え真っ白な紙の上にゆっくりと筆をおろす
先は細く少し左下向きに短い線を書きしっかり止める
二画目は一画目の書き出しよりやや右上に同じくゆっくり筆をおろす
右下に向かい線を描き、最後ははねあげる
筆の最後の毛が紙から離れるまで気を抜かず、そのままの軌道で三画目の点をうち、四画目の点に繋げる
最後はしっかりとめて筆を持ち上げる
筆を置き一呼吸
自分の呼吸や動作を意識しながら
ひとつひとつ丁寧に動かしていく
文字に力を込めて、想いをのせて
力を込めて、ぎゅっと握った。
私は今日もあの場所へ向かう。
白を基調とした、薬品の匂いが漂う部屋。
あの子の部屋は今日も静かだ。
ずっと、ずっと眠っている。
私は今日も待っている。
あの子の声を、笑顔を、手を握り返してくれる、あの心地よい力加減を。
ぎゅっ
30代の大台を超えた頃、唐突に、元彼に振られてから一年が経とうとしていた。
友人達の結婚ラッシュが続いていた時だった事もあり、起伏の激しい感情のうねりをなんとか抑えつけて過ごし、そして疲れ果ててしまい、全てどうでもよくなってきた頃だった。
夜中に眠れず、そこまで名の知れていないゲーム配信者の動画をASMR代わりに眺めていた。
それまで淡々と配信していた彼は、急にうつ病を告白する。
ゲーム配信だけでなく、クリエイターとしてテクノやダンスミュージックなどの曲も作って発表していた彼からは想像も出来なかった。
配信や投稿が時折数週間も空いてしまうのは、そういった理由があっての事だった。
それまで、さほど興味を持たずにただ眺めていただけだったのに、自分自身の深く濃い喪失感とまだらでグラデーションがかった自己否定が共鳴する。
頬に入る縦の皺と笑顔が急に切なく見え、彼の作る音が、どんな人も弱い人であり皆一緒なんだと教えてくれた。
朝、いつものように出勤する。
彼の苦悩を知り、彼の前向きな音を聴いていると、いつもの景色の色彩がワントーン上がって見えた。
初めて「推し」の意味を理解する。
見返りは求めず応援したい。こういう感情のことなんだろう。
正直に。
希死念慮は無いけれど、もう生きることに疲れたとは思っていた。
いつの間にか流れる涙の意味も分からず、これ以上頑張れないとも感じていた。
配信者の彼は、写し鏡で教えてくれる。
「元気になろうとしなくていい。そのままの君でいい。ゆっくり歩こう」と。
題:力を込めて
あなたのようにホームランを量産する秘訣はなんですか
と、たびたび同じような質問を受けるが、私の答えは実に単純である。
ボールを人生で最も嫌悪しているニンゲンの顔と思うのだ。
彼奴の顔面にバットを喰らわせてやる、と、心から決意が定まれば、そのための身体の動かし方は本能が導いてくれる。もはやそこには投手との駆け引きは存在せず、ボールの軌道や緩急も問題ではなくなる。
あのクズの鼻先から頭蓋を砕き破り、脳髄を発散させる一振りを完璧にイメージできたならば、数秒後には白球はスタンドに放り込まれている。
この話は特段秘匿しているわけではない。請われれば惜しみなく伝授してきたつもりだけれど、皆一様にあいまいな感謝の言葉を浮かべるばかりで打席で実践した者は私の知る限りいない。曰く、自ら手を下し絶命させたいとまで願うほどの憎悪を持ったことがないため、実用できるほどのイメージへの没入が叶わないのだそうだ。
なるほど、このような感情が特異なものであるならば、これは私しか持たぬ強みと言えるのだろう。母から人生でただひとつ受け取っていたものの大きさを自覚したのはこれが初めてであった。
貧困に耐えかねた国民は革命軍を形成し
己の仇とばかりに城に攻め入った
私もその一派として参加した
王族を吊し上げるためではない
私は許されざる恋をした
その相手を助けるためにここにいる
しかし、この体はもう使いものにならないだろう
せめて最期に
たった数秒間の悪あがきをしよう
私は喉に力を込めて叫んだ
「ここだ、王女はここにいる!」
大勢の足音が近づいてくる
この嘘はすぐに気づかれ
私の身は正義の刃に貫かれるだろう
それで構わない
彼女は私に生きる理由をくれた
たとえ業火に焼かれようと
私は最期まで幸せだった
力を込めて
「本って熟成期間があんねん」
旦那が某アンミカさんみたいな口調で言った。
「次読みたい本は本棚に植えつける。そうすると、やがて今読みたい本へと熟成する。完熟した本は、するりと本棚から手に抜け落ちてくる」
旦那はしなやかな手つきで本棚から小説を取り出した。何十冊とある積読本の一冊だろう。本屋に行っては数冊買い込み、それが読み終わらないうちにまた本屋に出かける。そうやって溜め込んできた本たちが、ずらりと壁際の本棚に収まっている。
「未熟な本たちは本棚に植わったまま抜けない。どれだけ力を込めてもだ。これは本屋に植わってる本と同じ。客が手に取る本というのは、その人にしか抜けない。逆に、買わなかった本は、その人にとって本棚から取り出すことができない」
ほらね、と旦那は別の本の背表紙に手を添えて力を込めたが、本はびくともしなかった。しっかり植えられていて、引っこ抜けないらしい。
「知らなかった」
私は一旦譲ってから、悠々と一ページ目をめくる旦那に尋ねた。
「で、資格勉強は?」
「うん? 今は熟成中」
ほらほら、と本棚の参考書を掴む旦那。私は言った。
「力を込めろ」
力を込めて
誰も居ない部屋。
薄明かりの中、
私は私に問い問い掛ける。
「何故、貴様は生きるのか?」
答えの見つからない問い。
冷たい風が心を凍らせる。
嘗て、大切な人と共に、
死地へと向かい、
絶望の闇を切り裂き、
背中を護り合った。
護るべき人を、
絶望から救い出し、
震えていた身体を、
強く抱き締めた。
だが、今やその想い出は、
遠い過去の幻影。
過ぎ去った日々が、胸を締め付け、
使命の鎖が私に重く伸し掛る。
命の重みに押し潰され、
生きる価値さえ見失う。
力を込めて、
絡み付く未練の鎖を断ち切る。
そして、静かに悪夢の中へ、
静かに静かに、沈んでいく。
…それでも。
愛しい君だけは、幸せである事を、
そっと願いながら。
9听を構え凛々しく
変わらずにストライク取る祖父90歳
「力を込めて」
風呂着替えアイスにパックドライヤー
歯磨き布団そして明日へ「力を込めて」2
あとすこし
もうすこしだけ
このままで
アラームが鳴り這い出る布団
「力を込めて」3