『入道雲』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
入道雲
もくもくと青空を覆う入道雲
空にたなびいて 筋を作ったり
綿菓子みたいにふわふわと浮かんでる。
あの雲をベッドにして眠ったら
深い眠りに付けるのになあと思いながら
芝生の上に寝転んで居た。
そうしていつの間にか暖かい日差しを
子守唄代わりにして眠って居た。
夢の中でもふわふわの入道雲をベッドにして眠りに付いていた。
やったあ!夢が叶ったと夢の中の自分が
寝言で呟いて居た。
題名 あの子は私の入道雲
入道雲の日私はあの子と一緒に過ごした
入道雲が雨を降らすように
あの子は私の入道雲だ
だって…
こんな叶わぬ恋
あの子は女の子
私も女の子
もし、
あの子と私が愛し合っていても
世間が私達を拒むから…
もう2人で一緒に逃げてしまいたい
あぁなんで好きな人を愛しただけなのに…
どうして…
どうして世間は私を気味悪がって
批判して傷付けるのだろう
あぁこんな狂った世界壊してしまいたい
あの子が私に言った
「どんなに世間に拒まれようと私は貴方の味方だから…だからもう大丈夫だよ、もう独りじゃ無いよ」
あぁなんで君はこんなにも優しくて、
暖かいんだろう
あれ、なんか嬉しいなぁ
涙が出てくる
あぁこんな狂った世界にも
こんな暖かい人は居るんだなぁ(泣)
みーん、みんみんみんみん。
じじじじじ。
暑い。暑すぎる。なんなんだこの暑さは。
ここには扇風機すら無いのか。
団扇で仰ぎながら家で仕事をしていると
外では複数人のやんちゃ坊主共が騒いでいた。
「今日は森に虫取りに行こうぜ。」
「いいよー。あ、でも入道雲だし、早めに帰らないと雨が降っちゃうよ。」
「大丈夫、大丈夫。それまでに帰ればいいんだから。」
そんなぎゃーぎゃー騒いでいる声を聞きながら仕事を続けていた。
数時間後
おや?例の入道雲が来たか?
だいぶ外が暗がってきた。
そろそろ土砂降り始める頃だろう。
そういえばあのやんちゃ坊主共はちゃんと帰ったんだろうか。
気になり丁度近隣にやんちゃ坊主の一人の家があったので親御さんのところへ行った。
聞いてみたところまだ帰宅してないという。
なんか悪い予感がする。胸騒ぎがして今朝森に向かうと言ってたのでその森に向かった。
何もなければいいが。
森の外れに数人の子どもがいた。
だがやはり様子がおかしい。
「おい、やんちゃ坊主共。もうすぐ土砂降るぞ。
一体どうしたんだ。」
「あっ、おっちゃんあのね。」
「いや、言わないで俺たちだけで探し出そう。」
「無理だよ。こんな広い森の中で探すなんて。」
「で、どうしたんだ。はっきり言え、はっきりと。」
「ちっ、しょうがねぇな。おっちゃんあのな、仲間の一人が行方不明なんだ。森を出るまで一緒にいたはずだったんだけどな。急に消えちまったんだよ。」
「消えた?」
嫌な予感が当たったかもしれない。
この森の奥には社がありそこは昔から「何か」を祀っていた。いや、正確には治めていたと言ってもいいかもしれない。
「お前らは急いで家に帰っとけ。親が心配する。
もう一人の子はなんとか見つけ出すから心配するな。」
「えっ、俺たちも探すよ。」
「いいから帰れ、じゃ無いと土砂降るぞ。」
「はーい」
素直に帰ってよろしい。
さて自分がやるべき事は社に向かう事だ。
恐らくそこにその子どもと元凶がいるはずだ。
社に着くとそこは草が生え荒れ放題になっていてとても普段から管理されているとは思われない様な容態だった。
いる。
奴は絶対いる。
「おい、ここに子どもが来ただろう。お前には勿体ないものだ。返してもらう。」
社の中から微かな声が聞こえた。
それと同時にばんっと社の扉が勢いよく開いた。
奴、マガツカミだ。
こいつはいわゆる祟り神で、この付近の土地にかつて災いをもたらしここの社で治められていた。
だが最近ここは見た通り手入れがされてない。結界が弱まっていた結果出てきたのだろう。
「もう一度言う。その子どもを離せ。でなければ、消す。」
マガツカミと呼ばれたその存在は何も言わなかった。いや、直接頭に語りかけてきた。
「ほう、貴様の様な小僧如きに我に指図するとは良い度胸よのう」
「うるさい。とにかく子どもを返しやがれ。」
「ふむ、戯れのつもりで連れてきたのだがその様子だと返さねばなるまいな。」
こいつは俺の力量を理解しているようだ。
穏便に済ますつもりだろう。
「まぁよい、この小坊主には灸を据えておけ。我が領域に入ってくるなり、我の持ち物を奪い始めたからな。」
「わかった。後でちゃんと言っておく。」
俺はそう言って森からその子どもを連れ出した。
奴は、追いかけてこなかった。
「うーん。」
気がついた様だ。
「あれ?確か社に行ってそこで大量の甲虫と鍬形を見つけて取ってたはずなんだけど。」
「あのなぁ、人のとこで勝手に虫取りとかするなよ。神様にでも怒られたんだろ?どうせ。」
そう言って家に送り自宅に戻った。
途端に土砂降り出した。
また今後も同じような厄介事が起きなければいいけどな。
「とある森の社の話」
高く高く、空高く
上を見上げれば空に伸びる、真っ白なわたあめ
あれが嵐を運んでくるなんて、最初は信じられなかった
今でもたまに疑うくらいだ
そんなだから、君を信じられなかったのかな
そんなだから、君は僕を捨てたのかな
空に浮かぶ、大きなわたあめ
それは僕に、嵐を運ぶ
まるで僕を、責め立てるように
入道雲
自室の窓から見る入道雲。
教室の窓から見る入道雲。
電車の窓から見る入道雲。
全部同じ「入道雲」という一般名詞なのに、脳裏に浮かぶ情景は全部違う。
部屋から見る入道雲はどんなのだろう、朝1番に窓から空を見上げているのか、あるいは夏休みに勉強をしながら見ているのか、アイスクリームを頬張りながら見ているのか。
教室から見る入道雲はどんなのだろう、授業中にふと空を見るのか、休み時間に友達と外を見ているのか、お弁当を食べなら見ているのか。
車窓から見る入道雲はどんなのだろう、夕陽に照らされほんのり色付いているのか、もしかしたら、想いを寄せている人と隣に座って、でもお互いに話を切り出せなくて、無言のまま外を見ているのか。
同じ「入道雲」なのに、こんなにも違う。だから私は日本語が好きだ。
2024/6/29
入道雲に夏を気付かされる。
ついこないだ年が明けて新年度迎えたばかりなのに、もう。
週末までに提出しないといけないファイル。
月末までにやらなきゃいけないタスク。
なにやってるんだろ、毎日。
仕事で日々忙殺されているうちに歳を重ねていくんだわ。
そんな事を悲観しながら、明日の為に早く寝る。
おやすみなさい。
入道雲
あ!この雲わたあめみたい
すぐ後ろを歩いてた2歳くらいの子がそう言った
そう言えばこの雲が見られるのも夏の間だけなんだなぁ
なんだか無性にわたあめが食べたくなった私は
わたあめ屋さんに入っていった
今回のテーマ「入道雲」とは関係ないのない話題だけど
久しぶりにメンタルがどん底まで来てしまった
別にどデカい何かがあった訳では無い
「チリツモ」なのだけど
段々と言われた言葉を蜘蛛の糸で止めてしまって
いつの間にか吸収してしまった
「自分はダメなやつ」
末期になるとネガティブに囚われすぎて
人と関わることをやめたくなる
そーゆー時はいろんな場で話してみたりして
ぶちまけたりいろんな言葉をかけてもらい
整理 整頓 軌道修正を試みるのだが
今回も暖かい言葉も頂けて
いつの間にか根が張り始めた「自分はダメなやつ」を
少しばかり取り除く事が出来た
落ちすぎると復帰が大変だからもう少し時間はかかるだろうけど
それも悪いことでは無い
というのも自分に落とし込まないといけない
心の不調も体調不良
分かっていたけど認めたくなかったんだなと改めて思った
身近の人がもう少し気づいてくれたらとは思うが
…無理だろう
地上から見える入道雲はとても雄大で緩やかに進んでいくけれど、天上から見ると風に急かされてどんどん移動していくんだなぁ。
「入道雲って素敵ね。どんなに遠く離れていても、こうやって、同じ空を見上げることができるから」
「そうだね」
「私、離れ離れになるの、最初は寂しかったけど、毎日一緒に、同じ景色を見ると、ちょっとだけ、安心する」
電話越しの君は、いつも元気だね。
寂しいって泣いてくれてもいいのに。
入道雲が代わりに泣いてくれてるから、かな?
…ずるいよ。
入道雲
夏の香り、青い空、モクモクと入道雲。
夕立ち、雷鳴、雨…
足早に帰る畦道。
夏の風情を感じながら
辿る記憶
色褪せない故郷の思い出
【入道雲】*22*
スコール前の入道雲だけど、あのくっきりもくもく…私は意外と好きなんだよね
なんだろ、ワクワクしちゃう
できればまわりサクッ中フワッのほんのり甘いパンだったら嬉しいな♪
雨女は入道雲に敏感なんです笑
あ…同じようにワクワクする人いるんだ
そうだよね!
みゆきちゃん→112
はっとりさん→308
にしむら→724
入道雲で待ち合わせしようって
言ってくれたのは、あなた
私は、うなずく。
別世界の二人にとっては
二人っきりになれる場所
私は、妖精
あなたは、龍
風羅羽
彼は、ビールの泡を立てることが、とても上手だ。
「ビール、注いでくれない?」
「いいよ」と、彼は慣れた手でビールを空けて、私はジョッキを両手で持つ。どんどんジョッキへと、ビールが注がれていく。注がれていくに連れて、彼が持つビール缶が、どんどん上へと上がっていく。
「どうぞ」
彼はドヤ顔で私を見た。本当に上手だから、何も言えなくて悔しい。
泡が今にでも溢れ出しそうだ。ジョッキのギリギリで耐えている。
「なぜ俺がこんなにも泡を立てるか、知ってるか」
確かになんでだろう。少し考えてみた。
「じゃあ、俺が告白した時の空を覚えているか」と、私に聞く。理解してしまった瞬間、私の口が開いたままになってしまった。
「あの時、ビールの泡のような入道雲が浮かんでいたからだよ。」
《入道雲》
「入道雲」
暑いね、と言いながら見上げると
もくもくとした雲が浮かんでいる。
もう夏だからね、と君が返す。
今年も、お互いに暑いねと言い合う日々です。
海辺で君がこう言った
「入道雲が見えるこの場所でまた愛ましょう」
そう言った君が今は入道雲になっている気がして
なんて書いていると
「もうっ勝手に入道雲にしないでよ笑」
「ごめんごめん笑」
こんな会話が続くようになる理由になってくれた入道雲が大好きだ
「入道雲」
はっきり見たと記憶してるのは
年齢一桁の頃。
「この中にラピュタがあるかも!」と
観察していた。笑
私にも純粋な頃があったんだね。
思い出すまですっかり忘れていたよ。
蒼天に
登り立つのは入道が
ただ唯一であれ
もう二度と。
『入道雲』
自転車をこいでいた。手のひらの汗でべたべたになるハンドルをわたしはこれでもかと握りしめた。
そんなんじゃ、なにも変わらないよ。
知っている、そんなこと。言われなくたって自分が一番よくわかっている。
やけに重いペダルを踏みしめて、坂をのぼる。
この先になにがあるっていうんだよ。
頭の片隅でそんな声がする。
周りには人っ子ひとりいない。きっとここで立ち止まったってだれにも気づかれない。
こんなことに意味なんかない。
数々の言い訳で逃げてきた。やらないといけないこと、やりたいことから逃げてばかりだ。
遅々として進まない車輪に、生ぬるい風が襲い狂う。
背中に汗がつたって、やがてじっとりとシャツに張り付く。不快だ、嫌だ、止まりたい。
それでも足を止めないのは、まだ諦めたくないからか。
あいつを見返したい。正論ばかり言うムカつくあいつをぎゃふんと言わせるんだ。
普段小難しいことばかりしゃべるあいつがぎゃふんだなんて絶対面白い。
力強くこいで、こいだ。頬を伝う汗になりふり構わず、前に進むことだけを考えた。
どれくらいたったのだろう。ようやくひらけた場所に出る。ここがゴールだ。
ペダルから足を離し、ぎこちない動きで水筒に口をつける。喉を通る冷たい水がこんなにもおいしい。
口の端からこぼれる水を手の甲で拭う。
やった、わたしやったよね。
どっしりと構える入道雲に向かってわたしはとびきりの笑顔でピースをした。