『光と闇の狭間で』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
先生の隠れ家である準備室に駆け込んでもう10分が経つ。
この時間の先生は小テストの採点をしているか私との雑談に花を咲かせているかなのに今日は読書か。
自分事を特別可愛い、だなんておこがましいことは一度も思ったことは無いけれど、可愛い生徒をほっといて読書なんて流石に酷いと思いません?
そんな先生が面白くなくて、少しでも先生の気を自分に向けたくて、先生が読んでいる本の中の一節を読み上げた。
「貴方、天国ってあると思う?」
「…君もこれ読んだことあるんだ。こういうの読まなそうなのに」
私の一言で先生に言いたいことは伝わったようで綺麗な顔でクシャッと笑って私をからかう。
あぁ、そんな仕草まで好きだ。さっきまでのモヤモヤは嘘のように晴れる。
「そうだねぇ、天国があるなら地獄もあるだろうし…逆に言うなら天国がないなら地獄もないんじゃない?俺個人としてはない方が面白そうだけど」
読みかけの本の表紙を撫でながらそう呟く。
「…じゃあ天国と地獄の狭間は?あると思いますか?」
「…君は随分変なことを考えるんだねぇ」
そうだなぁ、と少し考える素振りを見せた先生はすぐに何かいい考えでも思いついたのか口元をゆるりと緩ませた
「俺もあると思うよ。例えば光と闇。じゃあその間の色は?灰色かな。光でも闇でもどっちでもない色。だから天国と地獄その間もあるんじゃない?……ちょっと無茶苦茶かな、?」
ふふ、と笑った先生はまた口をひらく。
「じゃあ今度は君に質問。天国と地獄の狭間、そこには何があるのかな。君は知ってる?」
「…行ってみないことには分かりませんから、一緒に行きますか?」
「君はやっぱり面白いなぁ。でも心中相手はよく考えた方がいいと思うよ」
2023.12.2『光と闇の狭間で』
光と闇の狭間で
こう見えても 幸せのコインを 手に入れて
まず手始めに 町をたてたいと 思ったの。
それでもどうしたら 作れるかを 考えて、
コインを町のつくれる人に 渡しておいて、
町をつくってくださいと お願いしてみる。
素人っぽく 初心にかえって、
基礎知識を一旦忘れて、コインを元手に
大きな町をつくってくださいと
おねがいしました。
長者さんは、まずは仲間が大事と、いろいろな
お店や会社にアライランスを組みませんか?
と、なかのいい友達に掛け合って、契約書をかきました。
どうして、こんなに会社が必要か聞くと、コインを払い込んでできた利益で、いろいろな町をたてるときに必要な会社にサービスを行わせ、
町に住む人がたくさん面白くなる町をつくるためだと長者さんが云うので、
ためしに洋服屋さんはお金をたくさん入金するとどうなるか聞きました。
すると、入金したコインで、儲けができたので、せっかくですから、そのお金で今時の型紙と生地をたくさん買えるお金をこの国よりやすく服をつくれる国で今時の洋服をつくり、この国よりも安い値段で服を売ると、たくさん安い洋服をみんなが買っていき、かごいっぱいに服を買うと、案外模様も綺麗なので、いっぱいクローゼットに洋服がかけておけるので、安く売っているといいですね。
コインは役立っていますといいました。
次に飲み物屋さんにコインを投入すると、コインで儲かりましたから、すこしコーヒーを一杯が500円だったので200円にして、おかわりをたくさん飲めるようにしました。
それにお酒も好きな方もいますので、お酒を安くするといいかもしれませんが、もらったコインで、
お酒にはお肉がよくあうと普段からお酒やさんはお肉屋さんとなかがいいので、ステーキやバーベキューの食べ放題を作ります。
といいました。
次にうさちゃんもお歌が好きなので、お歌を歌う日にはコンサートを開くのです。
というと、コンサートホールをつくる会社でいろいろな都市にコンサートホールを作りますので、それを映画館で流しましょう。
コンサートを遠くから見に来る人でも今までオーロラビジョンで見ていた方々も多いですから 、いっそう映画館で流しましょう。
それに映画館にはお店やさんがつきものですので、
コインでできた儲けで映画館にたくさんレストランや喫茶店などやコンビニなどをつくりましょう。
といいました。
それでもテレビでその模様が流れるといいので、
コインをたくさんのテレビ局へあげる代わりに、
いろいろなうさちゃんのともだちのタレントさんが出るテレビを流れるようにできるか聞くと、
コインがあればできますと云うのでおねがいしました。
それにレストランがせっかくですので、すこしでも安くなればと思ってコインをあげる代わりに、クーポンマガジンを作ってお客さんに割引サービスを受けられるようにしてくださいといいました。
すると長者さんはそれも快く応じて、わかりましたといいました。
それでも昔良く読んだアニメの漫画を懐かしいと思ったので、コインをあげる代わりに漫画を飽きるほどよみたいとせがむと、
長者さんがではコインをくれましたから、アプリでじゃんけんに勝ったり、時間がたつと漫画を読めるようにいたしましょうといい、携帯に漫画のアプリをつくることを約束されました。
それだけではまだ町がたたない気がしたので、安い靴などはどうやったら買えますか?
と聞くと、では靴の妖精にコインを分けてきますので、それで今まで三万円していた高級なブーツやスニーカーを妖精の工場にコインをあげてもうけさせ
靴を安く売ってくれるようにしましょう。
といいました。
それでももっと町が綺麗になるためにはたくさんのコインをあげて、もっといろいろなところを儲けさせて、儲かった分でいろいろなサービスを行うといいのかと思い。
遠くまでいける電車を頼んだり、
今まで目立たなかった町でも、デパートはできないか頼んだり、
携帯の会社を集めて、ウェブや通販、アプリなどを増やすために、それぞれにコインをあげるので、スマホを遠い外国で売っているので、それを作って、サービスを行ってくださいと頼んだのもあります。
それにゲームも好きだったので、コインをあげる代わりにおうちで綺麗な画面のゲームをつくってくださいと頼んで、
綺麗な画像をつくる会社と家庭用ゲーム機をつくる会社にまるでアミューズメントパークにあるような迫力のあるゲームはできるか聞くと、星のコインがあればできますと云うので、星のコインをあげました。
大好きな車のエンジンをバイクにも積んで遠くへいきたいと頼んだらコインをとうにゅうしたらで来ますよというので、
コインをこれからもたくさん投入すればお店や会社がサービスを行えると思ったので、
これからは造幣局でもたてて、たくさん星のコインをつくり、長者やさんにこれまでよりもいっそう町でできているサービスは今あげたものだけでないですが、できているのでもう少しできるといいので、頑張って見ます。
と会釈して、光と闇の狭間で、もう少し星のコインを作って町をたてたいのです
コインを投げて落ちる瞬間、
その寸前まで表か裏かを選べるとしたら。
表なら
なにをする?
裏なら
このまま堕ちて行け
バケツをひっくり返した様に泣き
泥の様に眠り
落ち着いた頃、落ちたコインを拾い表にすればいい。
さぁ。
表ならなにをする。
散歩か菓子かパンかみかんにこたつにチョコレート。
さぁ。
コインが落ちる3秒前。
どっちに賭ける。
#光と闇の狭間
私は闇と光の間を彷徨っている。
この「間」の空間は特に何かが起きるわけでもなく、
ただ単に灰色の空間が続いてあるだけだ。
私は何故ここに来たのだろうか。
考えていても分からないものは仕方がない。
けれど何かをしようと思ってもここには何も無いのでとても暇だ。
だから私は訳の分からない考え事をしている。
例えば、なぜゴキブリはこの世にいるのだろうか?とか
もし人間が武器も何も持たずにライオンに喧嘩を売ったら人間とライオンどちらが勝つのだろうか?とかだ。
だがこのような考え事には決定的な答えはなく、
かといって自分の考えを他人に広めようとしてもここには誰も居ないので、出来ないのだ。
あーーーーーーーーーーーー暇だ、何も出来ない。
ここに来て私はもう何時間経っているのだろうか。
もう私は気が狂いそうになって来たので、ちょっとこの当たりを探索してみる事にする。
とゆうのも言うのを忘れていたが私は頭の中に
ここの空間のどこかにはふたつの扉があってそのどちらかが光一方は闇という考えがあるのだ。
なぜそんな考えがあるのかは分からない。
だから自分が身をもってそれを証明しようと思う。
________________________
あれから何時間が経っただろう。
まぁもうそんなことはどうだっていい。
ついに私は見つけたのだ、
ふたつの扉を。
さてどちらを開けようか。
まぁここはあまり深く考えず右を開けようと思う。
さて
ここで私の頭の記録は終わりだ。
まぁ50パーセントの確率で光に行けるのだし
光に行けたらまた記録する。
それではさよなら。
_________________________
助けて。
ここは、どこなの?
ママ、パパ、どこいったの?
真っ暗で、怖いよぉ…ママ…どこ?
〜〜よかった、本当によかった
あれ?明るい、ママもいる…怖かった、真っ暗で
〜〜、もう大丈夫だからね。目覚めてくれてありがとう
あとから聞いた話によると、私は、生死をさまよっていたらしい。
その理由は、まだわかっていない。
でもあの場所は、怖いくらいに真っ暗だったんだ。
光と闇は正反対の世界
光と闇の狭間なら
その空間は答えがない世界
迷って悩む 彷徨う世界
後悔や過ちに手遅れやり直しが
出来ないことに涙したり
光と闇の真逆さとか
矛盾に不公平さとか悩んだり
誰かを求めては余計に
独りぼっち 淋しさとか
見方を変えたりしよう
光に闇 抱えながら
この身体 鼓動 息が耐えだえに
なるまで 未来は未知数 今を
生きてくだけだ
『光と闇の狭間で』
人生を見失った人間。
先を見れば光。後を見れば闇。
どこを見るかによって、考え方生き方は変わる。
先を見失えば後悔、闇そして脱力になる。
後を見失えば先を見た時に、失敗の継続全て失う人生となる。
簡単に言うと、
「後先だけを見ていると人生はどん底に落ちる。」
ということ。
前を見ても後を振り返ってみても、最悪の人生である。
今、自分が狭間にいることが光り輝く自分。そして人生の選択ができる場所。その光輝いて、自分の道を切り開き、選択肢がある人間たちが失敗成功を繰り返し自分の道を作ることができる。自分が歳をとり、選択ができるということを死ぬまでに感謝するべきだ。
なぜなら光と闇の両方を見ていれば、全て成功に繋がるのだから。
【光と闇の狭間で】
「これで…よしっ」
ポチッと投稿のボタンを押して、後ろ側に大きく伸びをした。
ボキボキと鳴る体に何時間作業をしたのか気になって時計を見ると、午前3時で驚く。閉め切っていたカーテンを少し開くと、案の定真っ暗であった。
外の暗さに、時間見ずに投稿しちゃったな…と少し後悔をする。
どうせなら多くの人に自分の作品を聞いてもらいたいのがクリエイターというものだろう。
だが自分の知名度もまあまあ上がってきたのか、ちらりと今投稿した曲の再生数を見ると、3桁に届いていた。
まだ出して数分、しかも3時。世の中には3時に起きている人間が沢山居るもんだなと何だか感心してしまう。
確認の為に何回も聞いた自分の曲を、最後にともう一度再生する。
希望、光、そんなものをテーマにした曲だ。
何か元気がつくような、勇気が出るような、そんな曲になるように作詞作曲をした。
ここがこだわりポイントなんだよな、とか、ここの歌詞悩みまくったな、とか振り返りながら聞いていると、あっという間に聞き終わってしまった。
私の作り上げた数分は人に何かを感じさせることが出来るだろうか。
そんなことを思ったって、自分は作り上げた立場なので分かりはしない。
「あ~〜…めんどくさいけど仕事するか…曲だけ作る人生送りたいもんだ」
今日までに終わらせておかないといけない仕事の予定が書かれたスマホのメモを眺める。運がいいことに今日は2件だけ。しかも簡単なやつ。
早めに終わらせて、その頃には沢山ついているだろう曲の感想コメントを見よう。
そうと決めて、仕事をするために真っ黒な服に着替える。
ぴちっと体にフィットする服はあまり好みではないが、動きやすい方が仕事も早く終わるので我慢だ。
関節の動きとかで行動を予測されないようにフード付きのポンチョを着て、手袋を付けて、体中に刃物を隠して、仕事用のバックを腰に付けたら準備完了だ。
曲作りが3時に終わって良かったかもしれない。多分皆んな寝てると思うし。
今私の曲を聞いてくれた人以外は、だけど。
「目標6時までかなぁ、それ以降は明るくなってきついし」
そう決めると、夜に持ち越しにならないように、私は直ぐに仕事に飛び出した。
今日の暗殺相手は希望なんか持ってくれてないと良いな、と頭の隅で考えながら。
ーー ーー
希望と光を与える曲の作曲者が、闇にどっぷり嵌っている奴だとしたら。
その曲は光なのか、闇なのか。それともその狭間でゆらゆらと揺れているのか。
多分、受け取り側の気持ちが全てなんだろう。
#光と闇の狭間で
自分が属する組織が、正義なのか悪なのかは知らない。仲間の誰も知らない、文面でしか知らない「お上」の指令に従って、必要な情報を得てはそれを文面で「お上」に報告するのが自分の仕事である。ただ、自分が大きな組織の駒であるということだけ理解して、立場をわきまえた動きをしていれば安泰。
のはずだった。
雪が降りしきる中、歩いて走って歩いて、やっと見つけた人目につかない建物の軒下。
(あぁ、寝てしまいそう……)
眠気からくる独特のふわふわとした浮遊感。意地でこじ開け続けているまぶた。しかし、瞳には景色という景色は映らず、彼の視界にあるのは光の白さだけ。眠ってはダメだと頭の中ではわかっている。この状況で眠ることが何を意味するのか、嫌になる程この目で見てきた。
ある日を境に、自分たちは情報を追う側の役回りだったはずなのに、一変して追われる立場となった。以来、「お上」からの指令はない。自分と仲間たちは、ひとまず生き延びるために「お上」の指示にはない逃げるという行為をしている。生まれて初めて、というわけではないが、組織に所属してからは常に「お上」の指示に従って、「お上」の規定と照らし合わせて動いていたものだから、自分で判断して行動するというのはどうにも新鮮で、迷いが生じる。行動が正しいのか間違っているのかわからない。そもそも逃げるという行為が正しいのかも不明だ。追手はなんとなく自分たちと同じ匂いがする、ような気がする。もしかしたら、本当は仲間なのかもしれない。しかし仲間なら銃や刃物を構えて追いかけてくることはないだろうから、やはり敵なのかもしれない。
仲間は一人、また一人と減っていった。追手にやられてしまった者ももちろんいるが、1番の理由はこの寒さだ。降り続く雪、凍てつく寒さ、靴を履いているのにゴム底を突き抜けてくる地面の冷え込み。夜が明けるたび、人数が減っていく。どんなに一箇所に集まって身体を引っ付けあっても、翌朝には誰か一人は冷たくなっている。
そして、今朝。ついに自分一人となった。森の出口、大樹の陰で、これまで何度か意識が危うくなりながらもしぶとく生にしがみついていた仲間が、ついに眠りから覚めなくなった。その凍った寝顔が安らかで幸せそうなのがせめてもの救いだった。
そして、その寝顔の理由を今、自分は知りつつある。ゆっくりと落ちていく意識。空気の中に溶けていく五感。目の前は真っ白で影一つ見えない。四肢の感覚がない。鼓膜は凍ってしまったのか震えない。冷たい空気が鼻腔を刺すが、匂いはわからない。口の中はカラカラで、唾液の味もとうの昔にしなくなった。鈍くなった感覚によって苦痛が遮断され、その反動で多幸感に包まれる。
真っ白な視界に徐々に灰色が侵食してくる。瞼に力が入らない。一瞬視界が暗くなるたびに眼球がクルクルと動いて、どうにか光を映そうと模索する。
灰、黒、灰、黒、黒、灰、黒、黒、黒、灰、黒……
視界が真っ暗になる。おかしいな、座り込んだ場所の斜め向かいには街灯があるから、真っ暗闇ではなかったはずなのに。まだ思考は巡っているが、頭の中も視界と同様に真っ黒で、どんなに脳内で言葉を並べても黒へと溶けていく。どうやら走馬灯が見られるかどうかは人によるらしい。
生き残るのが一番の使命、生き残るのがいちばんの使命、生きのこるのがいちばんの使命、いきのこるのがいちばんのしめい……。
組織に所属した初日にかけられた言葉が脳内でこだまする。そのこだまも次第に闇に溶けていく。
「僕、死ぬ気なのかい?」
組織のリクルーターに声をかけられた時のセリフが頭を駆け巡る。あの日は確か、アスファルトの上で真夏の太陽にジリジリと焼かれていた。背中に火傷の痕が残るほどに。その傷は寒さでジクジクと鈍く痛みを発している。五感の全てが消え去っても尚、残っている感覚。これを感じなくなったら、自分は死んでいるのだろう。
「い……き、る」
もう耳も聞こえないからちゃんと発音できたかどうかすらわからない。ただ、どういうわけだかわからないが、これまで自分から死のうと思ったことは一瞬たりともない。
もう何も感知できないはずなのに、誰かが笑った気がした。確か、あの日も笑われた気がする。いや、ため息だっただろうか。思い出そうとするが、やはり走馬灯は走らず、真っ暗な視界の中で闇色の人影がゆらゆらと揺らいだ。背中の痛みと共に意識が、ゆらめきながら溶けていく。
私の人生は明るかったはずだった。
でも自分自身は暗い性格で何もできないごみにしかなれなかった。
テーマ「光と闇の狭間で」
未来の光とそれが来るか不安の闇
でも、信じないとこない。
前だけ光があることを信じて。
夜歩くのが好きで思い立って散歩に出ることがある。
散歩とは当てもなく歩くことであろうが私にとって目的地がないことはどうも落ち着きが悪く大抵は近所のコンビニまで行こうとか公園まで行こうとかゴールを設定してしまう。
街灯の薄明かりを進みながらよく考えるのは、なぜ自分は夜の散歩が好きなのかということだ。色々ととってつけたような理由は思い浮かぶのだが考えたあげくの結論はシンプルだ。どうも私は夜に散歩する自分がなんかお洒落で格好いいと思っているらしい。
こんな恥ずかしい結論もないのだが自分に正直であろうとするならこれが一番的を射ている気がする。私は夜の散歩を好むようなお洒落な自分が好きでなぜそう思うかと言えば私の敬愛する小説家や音楽家などの表現者たちが夜の散歩を慕い、またそれが似合う人たちだからだ。要するにかぶれているのだ私は。
冬の街はひどく冷たい。点滅する光と闇の狭間を私は愛慕する人たちに歩かされている。
お題『光と闇の狭間で』
これは、主様が5歳だった頃の話。
書庫の扉が勢いよく開き、そのバンッという音に本の整理をしていた俺はドキッとした。もしや天使の奇襲か? 主様はご無事だろうか? 早くお迎えに行ってお守りしないと……脳裏にさまざまな思いや作戦が浮かんでくる。とにかく武器庫に行かないと……。
突如、バサっという羽音にも似た音が背後から聞こえ、「しまった、後ろを取られた!!」と思っていたら——その、お守りしなくてはならない主様ご本人が俺の燕尾を捲って入り込み、じっとしている。
「あの、主様?」
「しーっ!」
主様はそう言ったきり、うずくまってしまった。
「……?」
俺は自分の仕事に戻っていいものかどうなのかうろたえていると、そこにハタキを片手にしたラムリがやって来た。
「ねぇねぇ眼鏡くん! 主様を見なかった?」
「主様なら……ッ」
どうやらふくらはぎをつねられた。
察するに、多分ラムリは掃除から、主様はマナー講座から逃げているうちに追いかけっこから鬼ごっこにエスカレートしたのだろう。
さて、この状況、どうしたものか。うーん」
「ねぇ、早く掃除を済ませて、それから遊んだ方がいいんじゃないかな?」
「げ。眼鏡くんまでハウさんやナックの味方なの?」
「そうじゃないよ。怒られる前に手持ちの仕事を終わらせてからの方がラムリの評価も上がるし、何より主様と遊ぶことに集中できると思うんだ」
ラムリは少し考えて、でも、と何か言いたそうにしている。
「主様を見つけてあげないと、ボク、心配になっちゃう」
「それだったら大丈夫。俺が探しておくから」
「……育ての親が言うんだったら大丈夫かな。
ありがとう眼鏡くん、主様をよろしく!」
そしてラムリはバタバタと出て行った。
それじゃあ、次は主様をどう説得したものか。
「主様、ラムリも自分の仕事を終わらせるために行ってしまいましたよ。主様もベリアンさんのマナー講座を頑張りたくないならそれでもいいんです。お茶を淹れますから気分転換しましょう……主様?」
足の間を見れば、そこには気持ちよさそうに眠っている主様の姿。
「フェネスくん、主様をお見かけしませんでしたか?」
よほど慌てていたらしく前髪が乱れているベリアンさんがやって来た。
「主様がつまらないとおっしゃって食堂を出て行っ……おや」
ベリアンさんの視線が俺の腕に止まった。
「あらあら、フェネスくんの腕の中がよほど気持ちいいみたいですね」
ベリアンさんはそう言うけれど、どうなんだろう?
「とにかく主様をこのままにしておけないので、寝室までお運びしてきます」
ラムリとの廊下という比較的明るい場所での追いかけっこからの、燕尾の薄闇に隠れたことで疲れが出たんじゃないかな。
その後——
「フェネスがいないー!」
午後から夕食前という、長過ぎるお昼寝から目覚めた主様は、控えていたハウレスではダメだとばかりに号泣する声が屋敷中に響き渡った。
「主様、俺では駄目でしょうか?」
「ハウレスも好きよ。でもねフェネスが大好きなの」
俺が主様の寝室に到着したとき、ちょうどハウレスが主様の頬を拭って差し上げているところだった。
「さあ、主様。大好きなフェネスが到着したようですよ」
すると照れているのか、主様はハウレスの腕をポカポカ殴り始めた。
いいなぁ、ハウレス。俺も一度でいいから主様にそれをされてみたい……。
自分を照らすものはたくさんある
自分に影をさすものもたくさんある
ただ、もし
照らすものと影をさすもの、
両方と出くわしたとき
あなたはどちらの手をとるか?
『光と闇の狭間で』2023.12.02
この世のありとあらゆるものに表裏があるように、人間にも表と裏がある。
光の部分と闇の部分だ。
誰にも愛想よく人懐っこく接している友人なんて、その裏の部分はとても繊細だ。不甲斐なさを感じたときに憂鬱になる。
なんでも器用にこなしてたいていのことはなんでもできる友人。でも、裏ではそれに見合った努力をしている。
友人はそういう男である。
目の前で酒を飲みながら、ぐだぐだとくだを巻く友人。あれがダメだった、もう少し出来たはずだ。と友人は呂律の回っていない口で愚痴をこぼす。
酒がそこまで強くない、というのも彼のもう一つの顔だ。
でも、愚痴をこぼしながらも、次はああしたいこうしたいと自分に言いきかえている。
これが彼の中間。そう、光の闇の狭間。
友人は光と闇の切り分けが上手い。落ち込むときはとことん落ち込んで、そのあとはがんばって気分を上げようとする。多少、わざとらしくても、それが彼のやり方なのだ。
これはここだけの話だが、自分は彼の浮上途中の姿が好きだ。
光にも闇にも属さないその狭間が、彼らしくていい。
「光と闇の狭間で」
僕は綺麗な光を見た。光にはキラキラ輝く太陽があった
暗闇も僕は見た。暗闇の中には沢山な星に囲まれた三日月があった。
でも綺麗を見た僕はなんだか綺麗にはなれないらしい誰か光を僕に頂戴と土の中にいる僕は呟いた
お題 「光と闇の中で」
僕には好きな人が居ました
その人は 誰にでも優しく
温もりと暖かさをくれる人でした
夜になると皆を照らしていました
僕の大好きな人でした
でも、その人は
夜になると1人静かに泣いて
自分を傷付けて また、泣き崩れて
自分より他人を優先させる人でした
「ありがとう」
もう、大丈夫だよぉ
ゆっくり休んで
おやすみなさい
光と闇の狭間で
あなたは今狭間に立っている。
光の世界に入ったらいいのか
それとも闇の世界に入ったらいいのか。
それを決めるのはあなただから
私はあまりどうのこうの言えない。
でも私が言えるのは
「自分が後悔しない正しい道に進んでね。」
私が言えるのはこれくらいかな。
むき出しのベットの上で鬱ら鬱
薬利を待ってもう朝日射す
光と闇の狭間で聞くその音は、ひどくやさしい。
たゆたうような闇の中、じんわりと光がさしてくる。
おはよう、おはよう
ゆりかごにゆられるようなやわらかな振動。
「そろそろ起きないと、朝ご飯は抜きになるぞ」
ぱっと飛び起きると、してやったりと満面の笑みのパパがいた。
『光と闇の狭間で』